香水は化粧品なので時間の経過とともに劣化してしまいます。香水の劣化を防ぐため、夏場は冷蔵庫に保管しようと考えている人も多いかもしれません。今回は香水を冷蔵庫に保管しても大丈夫なのかどうか、そして夏場の最適な保管場所を解説しましょう。
香水が劣化する原因
香水には未開封なら3年、開封済みなら1年という使用期限の目安があります。なぜなら少しずつ劣化してしまうためです。
まずは香水が劣化する原因を覚えましょう。
気温の変化
日本の夏と冬の間には10度〜20度、もしくはそれ以上の寒暖差がありますよね。また、朝と夜でも気温が大きく違う日も。
香水はこうした気温の変化に弱く、何度も「寒」と「暖」を繰り返すことで劣化が進んでしまいます。
直射日光や紫外線
香水の中にはアルコールが含まれているため、紫外線に弱いという性質を持っています。香水の瓶が可愛いからと直射日光の当たる場所に置いていると劣化してしまうのです。
たとえ窓を開けていなくても紫外線はガラスを通り抜けるので注意しましょう。
空気中の酸素
空気中に含まれる酸素は色々なものを酸化させる作用があります。香水も同じで、容器の口から酸素が入り込むことで香水が酸化し、劣化してしまいます。
ほとんどの香水は霧吹きタイプなので、押し出してから元に戻る段階で微量の酸素が容器に入ってしまうのです。
香水を冷蔵庫に保管すると劣化する?
香水が劣化しないような最適な保管場所は、温度変化の少ない冷暗所だと言われています。それでは一年中同じ気温をキープする冷蔵庫の中はどうなのでしょうか?
冷やしすぎると澱(オリ)ができる
冷蔵庫の中の温度は10度前後の家庭がほとんど。このヒンヤリとした気温なら、確かに香水の品質は長持ちするでしょう。
しかし、冷やしすぎると容器の中に澱(オリ)と呼ばれる沈殿物ができてしまいます。肌や品質には問題はありませんが、詰まりの原因になるので冷やしすぎないようにしましょう。
冷蔵庫に長期間放置しても劣化する
家庭の冷蔵庫は食べ物が入っているので、使わない香水が奥に追いやられて忘れ去られることも。こうして長期間放置されている間にも劣化は進んでいるのです。
香水を冷蔵庫に保管すれば夏を越せる?
香水を冷蔵庫に保管する際は「冷やしすぎないこと」「長期間放置しないこと」の2つの注意点を守れば問題はありません。
では、冷蔵庫に保管しておけば香水を劣化させずに暑い夏を越せるのでしょうか?
冷蔵庫の野菜室がおすすめ
香水を冷蔵庫に保管するなら、新鮮な野菜や果物をキープするために設計された野菜室がおすすめです。温度が一定で冷やしすぎることなく、香水の劣化を多少遅らせてくれるでしょう。
ただし、野菜室も食品で溢れているもの。冷蔵庫内で中身がこぼれてしまったら匂いが野菜などについてしまうため、出し入れする際には注意してください。
食品と間違えないように注意
他の家族が香水を飲み物と間違えないようにしっかり工夫することも大切。小さな子供はもちろん、大人でも「冷蔵庫に入っている=食べ物」と思っている人は多いです。
子供の手の届かない位置に置く、注意書きをするなどして見分けがつくようにしましょう。
理想の保管場所はワインセラー
香水の保管場所としては良い場所ですが、実は理想の保管場所はワインセラーです。ワインセラーは「直射日光が当たらない」「気温の変化がない」「冷暗所」と最適な条件を満たしています。
もし家にワインセラーやそれに近い環境の場所があれば、一緒に香水を保管してみてはいかがでしょうか?
香水は最適な環境に保管しよう
気温が高くなる夏場は、香水を冷蔵庫に保管することで劣化を遅らせることができますが、それなりに注意点もあります。そのため、香水を冷蔵庫に保管するときには気を付けてくださいね。
最適な香水の保管方法がわかれば、必ずしも冷蔵庫やワインセラーじゃなくてもかまいません。長く香水を使い続けるために、最適な環境に保管しましょう。