国内外のサスペンス小説を紹介。不朽の名作から話題作まで

2019.06.06

サスペンス物と言えば映画やドラマなどでも観ることができますが、やはり文章による表現の繊細さを楽しむなら小説が1番です。今記事ではサスペンス小説の名作や現代のオススメランキングなどを紹介していきます。

不朽の名作・サスペンス小説

まずは、何年経っても色褪せない「不朽の名作」を2本ほどピックアップしていきます。

火車/宮部 みゆき

山本周五郎賞に輝いたサスペンス・ミステリーの歴史に残る傑作で、休職中の刑事・本間俊介が遠縁の男性に頼まれ彼の婚約者・関根彰子の行方を捜す物語です。

関根彰子は自分の意思で失踪しており、徹底的に自分の足取りを消しているところが興味深いポイント。彼女が自分の存在を消したかった理由とはいったい何なのかが、話が進むにつれ解明されていきます。

その謎を解く鍵は「自己破産」。ローン地獄による自己破産者の人生をテーマに、仕事・探偵・金融・法律・人情・男女の話が絡み合います。謎が一つ一つ解ける度、ちょっと切ない気持ちになってしまうでしょう。

殺人鬼フジコの衝動/真梨幸子

50万部突破の大ベストセラーとなった、サイコ・サスペンス物語です。一家惨殺事件の唯一の生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女・藤子。

成長するにつれ彼女の人生は少しずつ狂っていき、いつしか彼女は人を殺すようになってしまいます。なぜ藤子は、伝説の殺人鬼・フジコになってしまったのでしょうか?

あとがきに至るまで綿密に組み立てられた謎掛けが楽しみの一つで、最後の一行にもしっかり仕掛けが練りこまれているのがポイントです。

海外のオススメサスペンス小説

海外のオススメ小説でまず挙げられるのは小説家「アガサ・クリスティー」の作品です。主に1939年の「そして誰もいなくなった」や1934年の「オリエント急行の殺人」などが定番人気とされています。

次に、いとこ同士の小説家ユニットである「エラリー・クイーン」。海外・悲劇4部作と言われた名作「Xの悲劇」「Yの悲劇」「Zの悲劇」「レーン最後の事件」の著者としても有名です。

海外サスペンス小説を攻めるなら、このアガサクリスティーとエラリー・クイーンの作品から入るのが最もオススメで、とっつきやすいと言えます。

近年の話題作。名作サスペンス小説

最後に、近年大きく話題をさらったサスペンス小説の名作を厳選して紹介していきます。

ラプラスの魔女/東野圭吾

2015年に刊行され、販売数28万部を突破し、2018年には嵐の櫻井翔さん主演で実写映画化もされている作品です。

遠く離れた2つの温泉地で、硫化水素による死亡事故が起きたことで、地球化学研究者・青江はその検証に向かいますが、双方の現場で謎の娘・円華を目撃します。

この2人の被害者の共通点とは?円華が発揮する不思議な力の正体とは?フランスの数学者「ラプラス」の名をタイトルに掲げた科学系サスペンスです。

未必のマクベス/早瀬耕

2014年に刊行された少し風変わりな犯罪サスペンスで、恋愛物語の側面も含んでいます。

主に東南アジアで交通系ICカードの販売を仕事としている、IT企業ジェイ・プロトコルの中井優一。バンコクでとある商談を成功させたのち、澳門の娼婦から「あなたは、王として旅を続けなくてはならない」という予言じみた言葉を告げられてからの、彼の人生の変化を綴った物語です。

どこかノスタルジックさが漂いながらもオシャレさがあるハードボイルドな物語。男性はもちろん女性でも読みやすく仕上がっています。

未来/湊かなえ

10歳の少女・章子のもとに、30歳の章子が書いたらしい「未来からの手紙」が届き、その「大人章子」に向けての返事という形で、毎日日記を書き始めるというお話。

いじめ・家庭崩壊・虐待など様々な不幸・不遇に襲われる章子の物語が最後に見せてくれる希望とは?微妙な読後感を残していくことで有名な「イヤミスの女王」湊かなえ氏の真骨頂が楽しめる作品です。

国内・海外の人気サスペンスを読んでみよう

国内なら宮部みゆき氏・湊かなえ氏、海外ならアガサクリスティーとエラリークイーンの作品は一度読んでおいて損はありません。何年経っても色あせない不朽の名作から近年の話題作まで、サスペンス小説の魅力は今も昔もかわりません。ぜひこの記事で紹介した作品を手に取っていただき、サスペンスの世界にどっぷりつかってみてください。

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