大人の男性が知っておきたいカフスの基本。特徴や種類、選び方は?

2019.06.05

スーツで個性を出す場合、ネクタイ選びのセンスで随分と見た目が変わります。もうワンランク上のお洒落を楽しむために、カフスをつけるという選択もあります。今回は、『カフス』の特徴や種類、選び方などについて紹介します。

まずは覚えたいカフスの基本

カフスとはいったいどのようにして生まれたのでしょうか?Yシャツに付いているボタンとどう違うのか、カフスの歴史や基本的なことについて紹介します。

正式名称はカフリンクス

カフスは一般的に『カフスボタン』と呼ばれます。

しかし、Yシャツやブラウス、ドレスなどのフォーマルウェアの袖口を留めるためのアクセサリーを総称して、『カフリンクス』というのが正式名称です。

カフスリンクスの語源は、袖口(カフ)で、留め金でつなぐこと(リンク)のことで、日本では略称された『カフス』で認識されることが多くなっています。

袖口からのぞくカフスは、大人の雰囲気を演出し、男性のお洒落度を一気にアップグレードしてくれるファッションアイテムです。

ビジネスシーンはもちろん、カジュアルなシーンなどでも使えるカフスは、スーツスタイルを飾るエレガントで最高なアクセサリーの一つでしょう。

カフスの歴史

カフスの歴史はとても古く、17世紀頃のフランスで生まれたとされています。それまではリボンやレースなど、袖口は布製の装飾パーツで留められていました。

それがゴールドなどの金属類であるカフスへと変わっていき、より『重厚でゴージャスな装飾』が可能になったのです。

当時のカフスは一つひとつが職人によるハンドメイドで、高級品として扱われていました。そのため、貴族や一部の上流階級の紳士向けのアイテムとして普及していきます。

しかし、産業革命が起こった19世紀には大量生産が可能になり、一般庶民にも楽しめるお洒落アイテムへと変わっていきました。

現代では年齢を問わず、スーツスタイルのワンポイントアクセサリーとして人気です。デザインもさまざまになり、値段も安いものから高級なものまで、幅広い選択肢の中からチョイスができます。

男性に許される希少なアクセサリー

スーツを着る男性の袖元をお洒落に演出するためのカフスは、あらゆる場面に対応できる豊富なラインナップが用意されています。

カラーもシックなホワイト系から、ジュエリーをあしらった、カラフルできらびやかなものまでさまざまです。形も同様に、ベーシックなものから複雑で個性的なものまで、大きさも含め豊富なバリエーションが用意されています。

ビジネススーツには主張し過ぎないおとなしめのカフスを、また結婚式やパーティーなどでは個性の光るワンポイントとして、スーツを着るシーンによってカフスを変えてみましょう。スーツのお洒落に一役買ってくれます。

また、カフスは女性から男性へのプレゼントとしても人気があるアイテムです。

カフスには金属製のボタンや革、編地のくるみボタンなど、いくつもの種類があるので、スーツのデザインと用途によって複数を揃えておきたいものでしょう。

同じスーツも、カフスを変えるだけで全く違った印象になります。そして、一度カフス集めにハマると手放すことができない人も多い『コレクションアイテム』でもあるのです。

カフスの種類

カフスは留め具の形状によって、いくつかの種類に分けることができます。それぞれのタイプにより留め方も変わります。カフスにはどのような種類があるのか見てみましょう。

最も定番のスウィヴル式

もっとも留め方が簡単で人気のあるのが、留め具がバネ式になっている『T字』タイプのスウィヴル式カフスです。

T字部分を一度倒したまま重ねたボタン穴に通したあと、バネ式の留め具を元の状態に戻すことで、かんたんに袖口を留めることができます。

カフスボタンを初めて使う、という人にはおすすめのタイプです。

2つのパーツで固定するスナップ式

『スナップ式』のカフスは、よくあるスナップ式のボタンと同じ要領で、パチンと押し合わせて、袖口を留めることができます。

デザイン的にもボリュームがあるものが多く、存在感があるのが特徴です。そのため、シャツのボタンホールとカフスのサイズが合わない場合があるので注意が必要でしょう。

購入するときは、カフスとボタンホールのサイズを確かめてください。カッチリと留まるため脱落しにくく、安心して使えるのも嬉しい仕様です。

また、存在感があっても脱着はスウィヴル式と同じように、とても簡単にできます。

ボタンホールから両端を通す固定式

『固定式のカフス』は留め金の部分が固定式になっていて、袖口にダイレクトに差し込んで留めることができます。

使いやすいですが、留め具のサイズによっては使いずらいものもあるようなので、スナップ式と同じように、ボタンホールとカフスのサイズを確認しましょう。

実物を手に取って確かめてから購入することをおすすめします。

その他の種類

上記以外にも、カフスにはさまざまなタイプがあります。

留め具をチェーンでつないだ『チェーン式』や、ゴム素材で留め具をつなぐ『紐式カフリンクス』なども人気です。いろいろな素材やタイプが用意されているので、使いやすいものを選びましょう。

どのようなタイプのカフスも留め具、デザイン、模様、カラー、大きさは千差万別です。用途によって、また使い勝手を考えてチョイスしてください。

カフスが合う袖口のタイプ

カフスを初めて使うときに注意しなければいけないのがシャツの袖口の形です。

袖口によってはカフスが使用できないシャツもあります。まずはカフスが合う、または合わないシャツをきちんと見極めることから始めましょう。

おすすめはコンバーティブルカフス

『コンバーティブルカフス』は、袖口の両サイドにボタンとボタンホールがついています。カフスはもちろん、普通のボタンも使うことができ、合わせやすいでしょう。

そのため、カフス初心者はコンバーティブルタイプから始めてみることをおすすめします。

カフスに最適なコンバーティブルタイプですが、全体的にバランスが取れるように考えて、カフスのデザインや大きさ、そしてシャツを選ぶようにしましょう。

カフスを見ていると、ついカフスのデザインだけに目がいってしまいがちですが、全身を鏡で見ながらバランスを確認することも、カフス選びの重要なポイントです。

よりカフスを引き立たせたい場合、普通のボタンを取り外してカフスだけにすると、スッキリしてお洒落にまとまります。

折り返して使うダブルカフス

ボタンホールが重なるように折り返して使う『ダブルカフス』は、Yシャツの中で最もカフスに向いている袖口の形です。

カフスボタン前提のテニスカフス

『テニスカフス』タイプのYシャツの袖口には、両サイドにボタンホールが用意されています。普通のボタンはついておらず、カフス専用シャツ、という仕様になっています。

カフス専用シャツの中でも、最も正式なタイプとされており、オーダーメイドシャツを作る機会があれば、テニスカフスタイプの袖口をリクエストするのもいいでしょう。

カフスが合わない袖口のタイプ

カフスはすべてのシャツに付けられるものではありません。カフスが合わない袖口のタイプとはどのようなものかを紹介します。

一般的なシングルカフスは不向き

『シングルカフス』は片方にボタンが縫い付けてあり、もう片方にボタンホールが付いた一般的なシャツのため、カフスをつけることができません。

ボタンホールをカスタマイズすることも可能ですが、コストと手間を考えると現実的ではありません。

ボタンで留めるターンナップカフス

『ターンナップカフス』は、フレンチカフスのように袖口を折り返して使うタイプです。

シングルカフス同様に片方にボタン、そしてもう片方にボタンホールがついているため、カフスには向いていません。

カフスの正しい付け方は?

カフスには、その形やシーンに合わせてさまざまな取り付け方があります。まずは基本的な取り付け方を紹介します。

基本的なつけ方

シャツに縫いつけてある普通のボタンと違い、カフスで袖口を留める場合は生地の裏と裏を合わせるようにし、カフスの留め具で、重なったボタンホールを通します。

T字であれば通したカフスの留め具を戻すだけで完了となりますが、その他の形状のカフスも基本的に、2つのボタンホールに留め具を通過させて取りつけます。

まずは、この基本的な付け方をしっかりマスターしましょう。

間違ったつけ方に注意

カフス初心者がよく間違えるのが、『弓なり』になった留め具を逆さまに装着してしまうことです。『U字ではなくアーチ型』にするように正しく装着しましょう。

また留め具が曲線になっている種類は、曲線が手首に沿うような向きで取りつけます。

大人の男性のカフスの合わせ方

カフスを取り入れたファッションは、シーンに合ったチョイスもが重要になってきます。シーンによっては多少のルールもあるので、いろいろなシチュエーションに合ったカフスの選び方をご紹介します。

ビジネスシーンではシンプルなものを

最近では、若者からシニアまで幅広い年齢層の男性に大人気のカフスですが、状況に合わせてコーディネートを変えましょう。

華やかなアクセサリーであるカフスは、たとえばビジネスシーンの場合、あまりにも派手なデザインのものを使うと、かえって『品が良くない印象』を与えてしまいます。

あまり主張の強いものは避け、隠れたお洒落を目指しましょう。

ビジネスシーンでは、知性がキラリと光るよう上品さを与えられるような、シルバーやホワイトベースのカラーに、スクエアーな形のものがオススメです。

『ファッションに気を使える=仕事ができる』というイメージを与えられます。

結婚式には華やかさを

結婚式はフォーマル度の高いものから、レストランで挙げるラフなものまで、さまざまなスタイルがあります。

結婚式などの冠婚葬祭では、ルールがあります。例えば、礼服などにチェーンタイプのカフスはふさわしくないとされているので、カフス選びにも注意が必要なのです。

こうしたルールを的確に把握することで、マナーを守れる知的でスマートなイメージが残ります。

フォーマルが求められる厳粛な式の場合、ベーシックでシンプルな装いをしているのであれば、白蝶貝やストーンを使っているものなどがおすすめです。

一方、カジュアルな式には、車や動物の形をしたタイプや、時計のメカニカルな部分がスケルトンで見えるような凝ったデザインのものなど、個性的で華やかさがあり、ユニークなデザインのカフスを用いてみてはいかがでしょうか。

色の選び方も意識する

カフスの色はとても重要な意味を持ちます。あらゆるシーンで色の使い方を意識すると、相手に伝わるイメージも大きく変わります。

正礼装などいわゆるモーニングコートを着るときには、『白蝶貝のカフリンクスを身につける』というのがルールとされています。

また、夕暮れ以降に着用するタキシードなどには黒のオニキスが一般ルールとして定着しています。そして喪服の場合でも、黒いオニキスをつけるといいとされています。

逆にカジュアルの場では、思い切り個性を出したカラフルなデザインのものをチョイスして遊び心を演出します。

場所やスーツに合わせたカラーコーディネイトも意識すれば、大人のスーツの着こなしも一段とアップするでしょう。

カフスの定番ブランド

カフスの種類は数えきれないほど豊富にあり、眺めているだけでもキレイでつい集めたくなってしまいます。数あるカフスを取り扱うメーカーの中で、代表的なブランドをいくつかご紹介します。

スーツスタイルにぴったり ダンヒル

『ダンヒル』は1880年の創業以来、世界に多くのファンを持つ老舗ブランドです。

ダンヒルは馬具卸売り業から始まり、男性用のアクセサリーやライターなどの小物類、そして衣服などさまざまなファッションアイテムを提供しています。

中でもカフスは、ベーシックな物からジュエリータイプのもの、そしてブランドロゴを施したものまで多くの品揃えがあります。

落ち着いた色合いが多いため、30から50代の男性にとても人気の高いブランドです。

大人っぽい男性を演出したいなら、ダンヒルはダンディーなイメージにしてくれます。

dunhill 日本 オンラインストア | メンズウェア&レザー アクセサリー

おしゃれに決める ポールスミス

イギリスのノッティンガムで誕生した『ポールスミス』は、世界中で愛されるファッションアイテムを販売するブランドです。

もちろんカフスも、その独自のカラーリング(ポールスミスの代名詞であるマルチストライプ)が定評で、フォーマルからラフなパーティーまで使える豊富なアイテムが揃っています。

シックなホワイトベースのものから、車や馬、そして手紙封筒の形をしたユニークなデザインまで、男心をくすぐる遊び心いっぱいのブランドです。

おしゃれで華やか、個性的なイメージを演出したいなら、ポールスミスはおすすめです。

ポール・スミス – Paul Smith

カフスリンクスの王様 サイモンカーター

『サイモンカーター』はハリウッドセレブたちにも愛用される高級ブランドです。

1985年の創業以来、1930年代の英国スタイルというコンセプトを継承し、多くのカフスブランドより若いメーカーであるのにも関わらず、老舗ブランドさながらの貫禄があります。

金属の変色を防ぐためにプラチナと同じ種類の、ロジウムメッキを使用するなどこだわりの品質を見せ、人気を不動のものにしています。

スカルや碇の形をしたもの、動物をあしらったデザインなど、個性的なデザインが多いのも特徴です。

幾何学的でミニマルなデザインも多く、若い年齢層の男性にも背伸びせず、無理なく使用できる種類のカフスが満載です。

カフスで大人のおしゃれを楽しもう

カフスはカスタムアイテムが限られる男性のスーツのアクセントにとって、お洒落を楽しみやすいアイテムです。

見えるか見えないかのチラリズムが、ワンランク上のお洒落を演出してくれ、同じスーツでも気分を変えることができるので、いろいろな組み合わのパターンを持っておくとより楽しめるでしょう。

長い歴史の中で生まれたバリエーション豊かなカフスのデザインは、ファッションだけではなく『モノ』としての存在感がとても大きく、コレクションしてしまいたくなるような魅力があります。

まずは手に届きやすい、リーズナブルなものから挑戦してみるといいですね。

あらゆる場所やシチュエーションで、カフスを使ったコーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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