レコードの仕組みを解説。録音から再生までの流れを詳しく紹介

2019.05.27

再ブームによって注目を集めているレコードですが、「盤面に針を置いて回すことで再生する」ということは分かっても、詳しい仕組みまで知っている方はあまりいないのではないでしょうか。そんなレコードの録音や再生の仕組みについて、解説します。

CDとレコードの仕組みの違い

現在、音楽を聴くメディアとして一般的に知られてきたCD。そのCDとレコードの最大の違いは「データの記録・再生方法がデジタルかアナログか」という点です。

CDではディスクに電気信号を記録し、そこにレーザー光線を当てて反射を読み取ることで音を再生します。

データ化することで小さなディスクに多く記録できるのが特徴ですが、「音」というアナログの信号をデジタル変換するため、(人間の耳ではあまり分からないとはいえ)どうしても音質が多少変化してしまいます。

一方で、レコードでは音をそのままダイレクトに記録し、それをそのまま音として再生するため、デジタル変換をしたら失われてしまう細かい質感も再現できます。

温かみのある空気感まで録音・再生できるのが、レコードならではの魅力です。

レコードの録音から読み込みまでの仕組み

空気感までそのまま録音できるのが魅力のレコード。どうやって音をそのまま記録し、それをまた読み込んでいるのか、その仕組みを見ていきましょう。

溝として刻みを入れることでアナログに録音

「音」は、空気を振動させる波によって生まれています。

CDではこの波形を「0」と「1」のデジタル信号に変換するために質感が変わってしまいますが、レコードではこの波形を、そのままディスクの上に刻み込んで「溝」として記録しています。

音を「溝」として保存する、と聞くとシンプルな印象を受けますが、ステレオ録音のために溝の中心から左右に分かれて波形を記録していたり、より効率よく記録するために音域ごとに分けてバランスを取っていたりと、その裏にはさまざまな技術があるのが特徴です。

カートリッジ(針)が溝をなぞって音を再生

「レコードの再生」といえば、ターンテーブルの上にディスクを置いて回転させ、その上に針を置いているイメージがあるのではないでしょうか。

この「針=カートリッジ」がレコードの盤面に刻まれた溝をなぞることでその波形を読み取り、音が再現されるのがレコード読み取りの仕組みになります。

レコード盤面の溝はよく見ると外側から内側へとらせん状になっているので、カートリッジは徐々に盤面の内側へと進んでいき、曲も読み取られていきます。

レコードの音を再生するまでの仕組み

レコードの盤面に刻み込んだ溝をカートリッジでなぞることで音を読み取るレコードプレーヤーですが、このプレーヤーだけでは十分な質で音を再生することができません。

レコードの上質なサウンドを実現するには、どのような機材が必要なのでしょうか。

「フォノイコライザー」で信号を修正

先述のように、レコード盤面に記録された音の波形は、効率のいい記録のために音域ごとのバランスを変えてあります。

また、溝をカートリッジでなぞるだけでは、信号の強さが不十分になっています。

これを修正するのが「フォノイコライザー」です。通称「フォノイコ」などと呼ばれるこの機材は、音域を本来のバランスに戻して、信号のレベルを大きくしてくれます。

このフォノイコライザーの働きによって、アナログ信号が整えられます。

「アンプ」と「スピーカー」で音を出力

フォノイコライザーが修正した信号を、さらに増幅させて聴き心地のいいレベルにするのが「アンプ」と「スピーカー」です。

音の出力の要になるこれらの機材は、そのままでは小さすぎる信号を観賞できる大きさまで持ち上げます。

このアンプとスピーカーの力によって、レコードに記録されたサウンドや空気感が、高音質のまましっかりと再現されます。

意外と長いレコードの歴史

現代になって再ブームを巻き起こしているレコードですが、その録音や再生には、アナログで音を再現するための精密な技術が不可欠です。

では、レコードはどのようにして生まれたのでしょうか。その歴史を解説します。

レオン・スコットがレコードの原型を発明

レコードの原型になるものは、19世紀にレオン・スコットという人物によって発明されました。

今からおよそ150年も前のことで、レコードの歴史がいかに長いかが分かります。

これは「フォノグラフ」と呼ばれるもので、音の振動を針で紙に記録していき、音を「見る」ための道具でした。

エジソンによる蓄音機の発明

レオン・スコットの発明で音を記録できるようになった後、あの有名なエジソンによってレコードプレーヤーの基礎となる機械「蓄音機」が発明されました。

この蓄音機が改良を重ねられ、またレコードも進化を続けて現在のような円盤型になり、今のレコード文化が生まれました。

レコードは最初から今のかたちで作られたのではなく、多くの人の試行錯誤によってサウンドをリアルに再生できる機器になったことが分かりますね。

アナログならではの仕組みで再生するレコード

デジタルとは違った、臨場感のある立体的なサウンドが魅力のレコード。その裏には、音の質感を再現するための精密な仕組みがあります。

どのように音楽が再生されているかを知ってからレコードに触れると、愛着や興味もより一層大きくなるのではないでしょうか。

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