卓球をプレーしていると、必ずと言っていいほど起こるのがネットインです。1度のネットインで試合の流れが大きく変わることも珍しくありません。卓球におけるネットインのルールと、ネットインが起こったときの正しい対応を紹介します。
ネットインとはなにか
最初に『ネットイン』の定義について、詳しくみていきましょう。卓球は、対戦相手がいるスポーツです。ネットインによって不利な状況が一気に好転することもあれば、逆のことも起こります。
ネットインは自分にも相手にも、完全には予測ができない事象なので、いつでも冷静に対応できるように、正しく理解しておきましょう。
ネットに触れて相手コートに入ること
打ったボールがネットに触れて、相手のコートに入ることをネットインと言います。ネットに当たることでボールのスピードや軌道が変化するため、返球しにくいのが特徴です。
ラリーの最中にネットインした場合は、そのままラリーを続けなければならず、もし返球できなければ相手の得点になります。
ネットサポートに当たった場合も有効
ボールがネットを張る支柱(ネットサポート)に当たった場合も、やはりネットインとなり、ラリーは続けられます。
ちなみにボールがネットサポートの外側を通って相手コートに入った場合も、ラリーは有効です。相手のミスと判断して、勝手にラリーを終わらせないように注意しましょう。
ネットインされた場合
ネットインは、偶然性の高いプレーです。相手もわざと行っているわけではないので、ネットインしたボールを返せず失点しても、イライラしたり落ち込んだりするのはよくありません。審判やラケットに八つ当たりするのもやめましょう。
また、自分の打球が相手コートにネットインして得点できたときは、謝るのがマナーです。ネットインはお互い様と考えて、冷静に対応しましょう。
サーブの際のネットイン
次に、サーブがネットインしたときの対応について、みていきましょう。ラリー中と異なり、サーブのネットインは得点に関係ありません。
主審が『レット』とコールし、最初からサーブをやり直します。
サーブミスは失点だがネットインは例外
サーブがネットに掛かったり、アウトしたりして相手コートに入らないと、相手の得点になります。
しかしネットインした場合はノーカウントとなり、もう一度サーブを打てます。ネットインが何回続いてもやり直せるので、サーブミスにならない限り失点することはありません。
自分のコートに落ちると失点
ネットインは、あくまでもボールが相手コートに入った場合を指します。ボールがネットに当たったあとに、自分のコートに落ちるとサーブミスとなるので注意しましょう。
ネットインした際のマナー
卓球は、もともとイギリスの上流階級の遊びとして広まった、紳士的なスポーツです。このため試合中はマナーを守り、対戦相手や審判に対して礼儀正しく接することが求められます。
とくにネットインは、相手にとって非常に不利な状況を作り出してしまうプレーです。ネットインが起きてしまったときは、常に相手の気持ちを考えて、適切な行動を心掛けましょう。
会釈で謝ろう
ラリー中のネットインは、正しい返球と認められています。このため相手が返球できず、自分の得点になったとしても、ルール上は何の問題もありません。
しかし、ネットインするとボールの軌道が大きく変わるので、対戦相手は体勢を崩しながら必死で返球することになります。もしネットインでなければ、まだラリーが続いていたかもしれません。
このような状況では、たとえ自分が悪くないと思っていても、相手に対して会釈し、一言謝るのがマナーです。
また、相手のネットインによって自分が失点したときに、謝ってくれたにもかかわらず不機嫌な態度を取り続けるのも、失礼になるので控えましょう。
過度に喜ぶのはマナー違反
ネットインかどうかに関わらず、自分の得点になったときに嬉しく感じるのは当然です。スマッシュが決まったり、相手が届かないコースに返球したりして得点できたら、ガッツポーズで喜びを表現することもあるでしょう。
しかし、卓球では得点時に両手を高く突き上げるような極端なガッツポーズをしたり、大きな声で叫んだりするのはマナー違反とみなされます。
とくにネットインの場合は、実力で得点できたわけではありませんので、過度に喜びを表現するのは不適切です。もし自分が逆の立場だったら、とても不快な気持ちになるでしょう。
ネットインの対処を知って気持ちよくプレー
ネットインは仕方がないこととはいえ、自分が失点したときはやはり気分が悪いものです。試合の結果を左右する重大な局面なら、尚更でしょう。逆にネットインのおかげで得点できても、素直に喜べません。
ネットインが起こったときは、得失点に関わらずお互いの気持ちを思いやり、すぐに気持ちを切り替えることが大切です。
ネットインも卓球を面白くする要素の1つととらえ、おおらかな気持ちでプレーしましょう。