靴磨きのブラシはどう使う?ブラシの種類別、用途と使い方を徹底解説!

2019.05.17

革靴を長持ちさせるためには靴磨きが必須です。そんな靴磨きをする中で重要となるのがブラッシングです。ブラッシングは様々な用途で使われ、その都度種類を変えていく必要があります。しかしまだ靴磨きをしたことがない方からすれば、その重要性の認識は薄いはずです。そこでこの記事では靴磨きにおけるブラシの重要性や種類、使い方を解説していきます。

靴磨きにブラシは必需品

冒頭でも述べたとおり、靴磨きにおいてブラシはなくてはならない存在です。靴磨きセットを購入すれば間違いなく1〜4個のブラシが入っています。靴磨きの光景を想像した時にも、クロスでの磨きの工程の他に軽やかなブラッシングのシーンが思い浮かぶはずです。

しかしブラシが使われている理由をご存知の方は実は少ないのではないでしょうか。ここからはまず靴磨きにおけるブラシの役割についてご説明します。

ブラシはさまざまなシーンで活躍

靴磨きの工程の中で、ブラシはさまざまなシーンで活躍します。事前準備、クリーム塗布、クリーム塗り込み、ツヤ出し、仕上げと多岐に渡ります。靴磨きの半分はブラッシングであるといっても過言ではありません。

ブラシは毛の種類とサイズで選ぼう

多くの使用用途があるブラシですが、その全てを1つのブラシでこなすことはできません。工程1つ1つに合わせた柔らかさ、コシ、仕上がりの良さ、サイズなどを加味したうえで、馬、豚、山羊などさまざまな動物の素材や化学繊維から作られたブラシを使い分けていく必要があるのです。この使い分けを誤ってしまうと小傷や色落ちの原因ともなるため、適切なブラシの選択が必要です。

靴磨き用のブラシの種類はたくさん

靴磨き用のブラシは、用途別や種類別に数多くの種類があり、初めて靴磨きをする方からすれば、それぞれがどの場面で使用するものなのか、迷うことでしょう。ここからは靴磨き用ブラシの主要な種類をピックアップして、それぞれの用途、特徴をご説明していきます。

馬毛ブラシはホコリを落とす

馬毛ブラシはブラッシング工程の中でも最初に使われるブラシです。その工程とはホコリや土、前回の靴磨きで塗ったシュークリームの残りなどを落とす、事前準備の段階です。

馬の毛は非常に細く柔らかいため革の毛穴にまで入り込みます。そのため日頃行なっているような、軽いクロスのお手入れでは落とすことができない小さな汚れまで落とすことができるのです。またその柔らかさから、後述する山羊ブラシで行うツヤ出しや仕上げのブラッシングに代用されることもあります。

豚毛ブラシはクリーム用

豚毛ブラシは靴磨きの中でも重要なクリームなどを塗る、馴染ませる工程で使われるブラシです。クリームを塗るための小さい豚毛ブラシは’’ペネトレイトブラシ’’と呼称されます。

前述で紹介した馬毛ブラシに比べるとその質感は硬く、コシがあります。そのためクリームをつけて靴をブラッシングすると、靴全体にムラなく塗り広げることができるのです。また豚の毛には多くの油分が含まれているため、靴のツヤを出したい時にも使うことができます。

しかしその特性上、あまり力を入れすぎると革の表面を傷つけてしまう危険性があります。デリケートな革の場合は使うことができない場合もあるほどです。扱いにはある程度力加減が必要となってきます。

また豚毛ブラシは黒豚を使ったものと白豚を使ったものの2種類があり、一般的には黒豚の方が品質が良いと言われてます。そのぶん値段も高価なものとなってしまいますが、白豚は毛が柔らかく豚毛ブラシとしては頼りないため、コストがかさむとしても、なるべく黒豚の豚毛ブラシを購入するようにしましょう。

化繊ブラシもクリーム用

化繊ブラシは靴磨き用のブラシの中では唯一の人工ブラシであり、豚毛ブラシと同様に、クリーム塗布をする際に使用されます。「化繊」は化学繊維のことであり、このブラシの場合は『ナイロン』を指します。

高価な靴磨き用のブラシの中で最も安価な種類であり、人工物である恩恵として『品質の安定』が大きな特徴となっています。一般的にはクリーム塗布に使用されていますが、豚毛よりも少しだけ柔らかいため、デリケートな革を使った靴にも安心して使用することができます。

山羊毛ブラシで最後にツヤ出し

山羊毛ブラシは通常の靴磨きで使われることが少ないブラシです。その使用用途は靴磨きの最後に行うツヤ出しとされていますが、先ほどご紹介した通り馬毛ブラシで代用が効くので、ツヤ出し目的で山羊毛ブラシを購入する方は少ないはずです。

最も山羊毛ブラシが使われる場面、それは鏡面磨きです。柔らかい毛質が必須条件となる鏡面磨きのブラッシングは、馬毛ほどの固さでは綺麗に仕上がらない可能性がありますが、山羊毛ブラシは馬毛ブラシよりも細く、柔らかい毛質であるため、よりきめ細やかなブラッシングが可能です。数ある靴磨き用ブラシの中でも山羊毛ブラシは、最も鏡面磨きに向いているブラシであると言えます。

ブラシはサイズ選びも重要

靴磨き用のブラシを選ぶ際に、気を付けて頂きたいのがサイズです。使用用途に合わないブラシを買ってしまうと、全く使うことなくそのままお蔵入りになりかねませんので、ここからは靴磨き用のブラシのサイズについてご説明します。

大きいブラシは広範囲用

基本的に大きいブラシは靴全体を磨くための広範囲用です。前述にもある通り馬毛ならば全体の汚れ、豚毛や化繊ならばクリームを馴染ませるためにと全体的にブラッシングをする必要がある場合は、大きいブラシを選ぶようにしましょう。

たとえ細かいコバの隙間などでもブラシの毛自体が細くなっているため、わざわざ小さいブラシでブラッシングせずとも汚れ落としやクリームを馴染ませる工程に支障が出ることはありません。

小さいブラシはクリームに

ペネトレイトブラシなどの小さいブラシは基本的にクリームを塗布する際に使用するものです。形状なども指でつまんで持つものが一般的なため、丁寧な動きをする工程に向いています。全体的なブラッシングには向きません。

下手に小さいブラシで全体をブラッシングしようとすると、変な力の入れ方をして靴の表面に傷をつけてしまう危険性もあります。間違って小さなブラシを購入してしまった場合は保管しておき、無理に使うことはしないよう心がけてください。

靴磨きのブラシもお手入れしよう

革靴をお手入れするのに使うブラシ。逆にブラシ自体をお手入れする必要はないのでしょうか?ここからはそんな、意外と知らないブラシ自体のお手入れ方法についてご説明します。

クリーム用のブラシ以外は洗わない?

クリームをつけるペネトレイトブラシ以外のブラシは、基本的に洗うなどの大々的なお手入れは必要ありません。馬毛や山羊毛の場合はホコリ落としやツヤ出しなどにしか使用しないため、軽く払っておけば特に汚れも残らず、豚毛や化繊の場合はクリームなどを馴染ませる際に付着する微量のクリームや油分が、ブラシをツヤが出やすいものに成長させるため、そのままにしておくのが一般的です。

クリーム用のブラシの洗い方

ペネトレイトブラシなどのクリームを塗布するブラシは、払うだけではお手入れになりません。何度かクリームをつけて使用すると毛先に残ったクリームが固まってしまい、使い物にならなくなってしまいます。そのため少しでも硬いと感じた時に、水やぬるま湯で毛先を洗うようにしましょう。

なお毛先で固まってしまったクリームは、家庭用の弱酸性や中性洗剤でこすると簡単に落とすことができますので、お試し下さい。

靴磨きのブラシ選びはとても重要

靴磨きにブラシは欠かせない存在です。靴磨き初心者で何を揃えたらいいのかわからないという方には、初心者向けの靴磨きセットがおすすめです。靴磨き用のブラシの正しい使い方を覚えて、大切な革靴を丁寧にお手入れしてみてください。

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