名言とは時に人の心に救いを与えるもの。映画はもちろん漫画・音楽・ドラマなど様々なメディアから生まれる言葉の数々に心洗われたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は有名映画の名言で人気の高いものをまとめてみました。
名作映画の名言。洋画で学ぶ人生の教訓
洋画には古今東西の名セリフがたくさんつまっています。日本と海外、文化は違っても、また文化が違うからこそ、登場人物たちの放つ名言には心に響くものがあります。その中でも、特に勇気づけられる名言をご紹介します。
『スターウォーズエピソード5』(ヨーダ)
「やるか、やらないか。やってみるなんて言葉は存在しない」
沼に沈んだXウイングを、フォースの力で引き上げようとするルークの"I’ll give it a try(やってみます)"という言葉に対し、ヨーダが言った台詞です。
「やってみる」というのは、できるかどうかわからないという自己への疑念が現れている言葉で、自分に自信を持たずに何かにチャレンジするのはよくないということを暗に示しています。
チームを率いるリーダーなのだから、自信を持って「やる」と言うべきだとヨーダは伝えたいのです。
そして、どうせやるなら失敗することなど考えず、本気でやった方が成功する確率も高くなります。「やってみる」という心構えだと、上手くいくことも上手くいかない可能性が出てくるのです。
『ハリーポッターと秘密の部屋』(ダンブルドア)
「真の姿を見せることが我々の才能ではない、我々の選択こそが才能である」
「ハリーポッターと秘密の部屋」は、かの有名なハリーポッターシリーズの第2作目の物語です。進級したハリーの元に見知らぬ妖精・トビーが現れ、ハリーの行く手を度々邪魔をして来ます。
そして思いがけず手に入れた「トム・リドルの手帳」が次々とトラブルを引き起こすものの、この手帳こそが、ホグワーツ内にあるらしい「秘密の部屋」へ行く鍵であることを知る…といった内容です。
上記の台詞はハリーの恩師であるダンブルドアのものですが、さすが魔術学校の校長の名に恥じない、堂々とした名言ですね。
人は人生で様々な選択をしながら生きていきますが、その選択こそが人の才能を育てるのであると、ダンブルドアは伝えたいのかも知れませんね。
『ゴッドファーザー』(マリオ・プーゾ)
「偉大な人物は、生まれた時から偉大な訳ではない。彼らは自らの力で偉大になっていったのだ」
『ゴッドファーザー』は、マフィアの世界を鮮明に描きベストセラーとなったマリオ・プーゾの同名小説をフランシス・コッポラが映画化した作品です。言わずと知れた人気作品で、映画も第三作まで作られました。
イタリア・シチリア島からアメリカに移住し、マフィアとしてのし上がったドン・コルレオーネ。その三男のマイケルは、マフィアの世界から脱却し、堅気の人生を送ろうとしていました。そんな中、敵対するファミリーにドンが襲われ、重傷を負ってしまいます。マフィアから距離を置いていた彼は、皮肉にもマフィアとして報復することを決意する…といった内容です。
その劇中で上記の名言が流れるのですが、これは先ほどのハリーポッターのダンブルドアの名言にも通じるものがあります。
今偉大だと言われている人も最初から偉大だった訳ではなく、様々な選択で自ら活路を切り開いていった結果、偉大な人物になれたのです。
『幸せのちから』(クリス・ガードナー)
「誰にもお前にできないことがあるなんて言わせるな。自分の夢は自分自身で守らなきゃならない。人は自分にはできないことがあると、他の人もできないと決めつけたがるものだ。何かを求めるなら、つかみ取れ」
アメリカの実業家、クリス・ガードナーの半生を元にした話題作からの名言です。この物語は、すべてを失った男・クリス・ガードナーが、唯一残った息子とともに人生を歩みながら成功をつかみとっていくサクセスストーリーです。
この名言は、クリスと息子・クリストファーとのやり取りの中で生まれました。クリスはある日息子に「将来の夢は何か」と尋ねるのですが、彼は「バスケットボール選手になりたい」と答えます。そんな息子に対しクリスは「あまりバスケに夢中になりすぎるな」と試すような返答をするのですが、クリストファーはそれに納得してしまいます。
その様子を見たクリスが上記の名言を放つわけですが、つらい境遇だからこそ、息子にもっと自信をもって欲しかったのでしょう。夢や目標を持ちながらもなかなか行動できていない人にぜひ伝えたい台詞ですね。
忘れられない映画の名言。邦画だからこそ心に響く
邦画に出てくる登場人物たちには、思わず感情移入してしまいますよね。そんな中でも特に心に響く名言をご紹介していきましょう。
『亀は意外と速く泳ぐ』(片倉スズメ)
「何とかしなくちゃ、何とかしなくちゃ。一生のうち、ほんとうに何とかしなくちゃいけないときは、そう何度もないのだ。」
この映画は平凡な主婦・片倉スズメが、ふとしたきっかけでスパイとしての活動をスタートさせ、様々な事件に巻き込まれる…という三木聡監督のコメディ映画です。コメディタッチな描写の中にも、この名言は印象的ですね。
「一生のうち、ほんとうに何とかしなくちゃいけない時」に的確な行動を取れる人って、案外少ないのではないでしょうか。もっと言えば、その時が来ていることにさえ気付けない人もいるくらいです。
ここぞというチャンスや、動くべき時をきちんと見極められる人こそ、人生の成功を手にすることができます。今、動くべきか動かないべきかで悩んでいる人は「今が本当にその時なのか?」という事を今一度考えてみてはいかがでしょうか。
『脳内ポイズンベリー』(いちこ)
「あなたのことは好き。でも自分を好きでいないと幸せになんかなれない。大事なのは、誰を好きかじゃない。誰と一緒にいる自分を好きかということ」
優柔不断な性格で恋に臆病な、30歳にして売れない作家生活を続ける独身女性・いちこを描いたラブコメ映画『脳内ポイズンベリー』からの名言です。
いちこはある日、合コンで出会った23歳の美大生・早乙女に自らアタックし、付き合うことになります。しかし、10歳近い年齢差や、いちこの暴走気味の脳内完結思考によって互いに振り回され、すれ違いが生じることもしばしば。
そんないちこが同年代の高スペック男性に告白され、迷いに迷った挙句出た名言がこちらになります。好きとはどういうことなのか、自分にとっての幸せな恋愛とはいったい何なのかを考えさせられる名言ですね。
『転々』(竹村文哉)
「幸せはきていることに気付かないほどじんわりやってくる。でも、不幸はとてつもなくはっきりやってくる」
幼い頃に両親に捨てられ、気付けば多額の借金を抱えていた主人公が、100万円の謝礼と引き換えに借金取りの散歩に付きあうコメディ映画で、上記はオダギリジョー扮する竹村の名言です。
当たり前の日常を当たり前と思っていると大間違いという事ですね。今十分に幸せな状況に置かれているにもかかわらず、小さな事で愚痴ばかりこぼしている人に見習って欲しい一言です。
人間という生き物は、当たり前のように側にある幸せに気付けないもので、反面不幸にはとても敏感なもの。「私って本当に毎日ついていないな」なんて思う前に、今ある幸せに感謝することから始めてみてはいかがでしょうか?
心に刺さる映画の名言。アニメから伝わる熱い思い
アニメ映画は子供向けとおもって侮るなかれ。最近では大人向けのアニメ映画も数多くありますし、たとえ子供向けであってもその中にでてくる名言には思わずハッとさせられるものばかりです。アニメ映画の名言の中でも、特に大人に知ってほしい名言をピックアップしました。
『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』(ケン)
「お前たちが本気で21世紀を生きたいなら、行動しろ。未来を手に入れて見せろ。」
「20世紀博」という、昔懐かしいテレビ番組や映画、暮らしなどを再現した懐かしい世界にひたれるテーマパークが春日部に誕生します。ひろしやみさえを始め大人たちは、子供を放ったらかし「20世紀博」に熱中していってしまう…という内容です。
ストーリー終盤、野原一家が一丸となって組織に立ち向かう展開となった時、敵組織のボス・ケンが野原一家に言ったのが上記の台詞。
圧倒的に有利な状況でありながら、あえて野原一家を逃がしたケンの姿勢はまさに正々堂々としたものです。望む未来を本気で手に入れたいなら行動あるのみ、ということですね。
『未来のミライ』(くんちゃんのお母さん)
「そこそこで充分。最悪じゃなきゃいいよ」
細田守監督の作品『未来のミライ』。くんちゃんとミライちゃんという二人の姉弟を主人公に展開されるファンタジーアニメ映画です。
くんちゃんとミライちゃんを迎え、家族として成長していく一家。その中で、「自分達は良い親だろうか?」と自問するお父さんに、お母さんが答える形で、この名言が生まれました。
実際、「完璧な親」や「誰が見ても”良い”親」なんてどこにもいません。誰もが不安や欠点を抱えていますし、それを補い合うために家族がいるのです。それは親となった大人であっても同様です。
お父さんの悩みは、親ならば誰もが一度はぶつかる悩みだと思うのですが、その時はぜひこのお母さんの台詞を思い出してほしいものです。
『ムーラン』(皇帝)
「逆境に咲く花こそ、もっとも貴重で、もっとも美しい。」
リーとムーランが、力を合わせて敵襲から国と皇帝を守ったラストシーンにおける名言です。ムーランに対して素直になれないリーに向かって、皇帝が言ったのが上記の台詞。
厳しい環境にも負けずに美しく咲く花は、内に秘めた強さを感じさせ、より一層美しく見えるもの。同じく人が悩み苦しみながらも逆境を乗り越えていく姿は美しく見え、その姿を認めてくれる人も必ずいます。今現在逆境に苦しんでいる人に、ぜひ頭にとどめておいてほしい名言です。
人生の指針になる名言の数々
映画には人生を考えさせられるほどの名言が数々存在します。日本語に限らず英語でも、言葉の垣根を越えて人の心に刺さる名言もたくさんあります。
また、日本の文化のアニメでも心打たれる名言が数々排出されています。人生のモチベーションが下がった時、少し悩んだ時などは名言映画をみて、少しゆっくり考える時間を取ってみてもいいかもしれませんね。