靴磨きにはどのクリームがおすすめ?選び方から使い方まで詳しく解説

2019.05.16

靴磨きをすると靴の高級感や清潔感がアップします。手入れを怠ると大切な革靴の寿命が縮む原因となります。靴磨きに使うクリームにはさまざまな種類があるため、選び方に迷う人は多いでしょう。靴磨きの基本やクリームの選び方を解説します。

革靴クリームを使うとどんな効果がある?

革靴の手入れに欠かせないものが、『専用のクリーム』です。クリームはどのような効果を与えるのでしょうか。革靴磨きにクリームが必要な理由を紹介します。

ひび割れを防いで潤いを与える

動物の皮から作られている革靴は布製や合成皮革製の靴とは違い、ただ汚れを落しただけでは本来持っているツヤやきめ細かな質感が保てません。時間の経過とともにツヤや潤いが失われていきます。

何も手入れしない革靴は、人間の素肌と同じようにひび割れが起きたり、カサついたりして質感が劣化してします。革靴クリームで定期的に油分や栄養を補給すると、革をしなやかな状態に保てます。

汚れが付着したまま放置したり、長い間放っておいたりすることはおすすめできません。手入れをせずに放置する時間が長いほど劣化しやすくなり、美しい状態を取り戻しづらくなります。

クリームを使用し手入れしながら大事に履き続けると、革靴の寿命を延ばせるでしょう。また、経年変化によって深みが増していく楽しみも味わえます。

光沢できれいに見える

購入当初はピカピカだった革靴が、時間の経過とともに輝きを失ったという経験を持つ人は多いでしょう。

革靴を履いているうちに、雨・ホコリ・泥汚れといった外的要因が重なり、光沢が失われてしまいます。

足元は意外に多くの人に見られている部分です。光沢のない革靴はくたびれた印象を与えてしまうことがあります。どんなに素敵なスーツに身を包んでいても、足元が汚れていては台無しではないでしょうか。

革靴に付着した汚れを落し、クリームで潤いと栄養を与えることで革靴が光沢を増し、きれいに見えます。

革靴クリームの使い方を身に付け、爪先までバッチリ決まったスーツ姿を手に入れましょう。

革靴クリームの種類

革靴に使用できるクリームは1種類だけではありません。効果的に靴磨きをするには、複数のクリームを使い分けることがポイントです。

一般的に使用されている革靴クリームの種類を紹介します。

一般的な乳化性クリーム

革靴クリームの中でもポピュラーなものが、『乳化性クリーム』です。水・油分・ロウなどから成り立っています。

クリームの種類の中でも、やわらかさとみずみずしさを持っていることが特徴で、革靴に栄養としなやかさを与えナチュラルな光沢を出せるため、まず手始めに用意しておきたいクリームです。

無色タイプのほか、靴の色に合わせた豊富なカラーがそろっています。

デリケートクリーム

『デリケートクリーム』は一般的な乳化性クリームに比べ、水分が多く含まれていることが特徴です。プロの靴磨きの職人は、革靴の状態や素材によってクリームを使い分けます。

水分量を調整することで、革に与える刺激を和らげながら手入れできるところが魅力です。手入れが難しい革に使用します。

デリケートクリームの中にはゼリー状の質感のものもあります。水分が豊富に含まれているため伸びがよく、軽い使い心地を楽しめるでしょう。

ツヤが強く出る油性クリーム

乳化性クリームでも革靴にツヤを出すことはできますが、もっと強いツヤを出したい時に使えるものが『油性クリーム』です。

油性クリームには油分やロウが配合されており、乳化性クリームに比べると伸びにくい特徴がありますが、ツヤをアップするには欠かせません。

また、天然油脂を配合し、伸びがよく仕上げている油性クリームもあります。一般的な油性クリームに比べるとやや高価ですが、使いやすさを重視する場合おすすめです。

しかし、革製品を美しく保つために油分をたくさん与えればよいのかというと、必ずしもそうではありません。頻繁に多くの油分を与えすぎると、革が色褪せたり傷んだりする原因になります。

普段の手入れにはできるだけ使わず、履き続けてツヤがなくなったと感じた時に使用しましょう。

鏡面磨きに使う油性ワックス

『油性ワックス』は、強い輝きを出したい時に使われるクリームです。ロウや油分をふんだんに含んでおり、水は配合されていません。

まるで鏡面のようなツヤを出せるところが魅力ですが、革の表面を油分が覆いつくすと通気性がなくなります。

通気性が失われると革が呼吸できなくなり、しなやかさが失われ劣化の原因となるため、油性ワックスの使い過ぎに注意しましょう。

全体的に使わずに爪先のみに使用したり、結婚式のような特別な日のみに使用したりと工夫することがおすすめです。

革靴クリームの成分による効果の違い

革靴クリームの成分表示をチェックすると、含有量が多い順番に成分名が表記されています。配合成分をチェックすれば、さまざまな種類のクリームを効果的に使い分けられるでしょう。

水分が多いものは塗りやすい

水分の含有量が多いクリームは油分が多いクリームよりも伸びがよく、均一に塗り広げやすい特徴があります。デリケートな革素材や、日常的な手入れに使えるところが魅力です。

べたつきが少なく靴磨きの初心者でも扱いやすいですが、油分が水分と一緒に流出してしまうため強いツヤを出したい時には向いていません。

表面をさらっと仕上げたい時や、ホコリや砂が付着しづらい状態にしたい時に利用できます。

水分が少ないものは持続性が高い

乳化性クリームの中でも水分量が少ないものや、水分を含まないクリームは水分が多いクリームに比べて、高い撥水性を備えています。

水分が少ないクリームは油分の流出が少ないため、効果の持続性が高い特徴があります。

水分が配合されていないクリームや水分の含有量が少ないクリームは、靴磨きの効果を長い間楽しみたい時におすすめです。

しかし、革の表面に広がる皮膜の保護力が高いため、通気性を損ねてしまいます。革が呼吸できない状態になると質感が劣化しやすいため、使いどころに注意する必要があります。

ロウ分が多いものは光沢を出しやすい

ロウは常温では固体になり、室温が高くなると液状になる特徴を持つ成分で、油脂に分類される物質です。革靴に光沢を出すことを目的として革靴クリームに配合されており、鏡面磨きに使用されます。

一般的な乳化性クリームには、水分・油分・ロウがバランスよく配合されていますが、光沢を出したいと考える場合、ロウが多く含まれているクリームを選ぶとよいでしょう。

ただし、ロウ分が革靴の表面に長い間付着した状態のままだと、革に必要な水分や油分が浸透しづらくなります。頻繁に使いすぎると、革靴を傷める原因になってしまうでしょう。

革靴クリームの選び方

革靴クリームには多くの種類があるため、選ぶ時に迷ってしまう人は多いでしょう。革靴クリームを選ぶ際のポイントをまとめました。

目的に合わせる

水分や栄養を補給するための普段の手入れには乳化性クリームを使用し、強い光沢を出したい時には油性ワックスを使用する、というように目的に応じて使い分けましょう。

また、磨きたい革の種類に応じてクリームを使い分けることも重要です。合わない種類のクリームを使用してしまうと、質感を損ねる原因になってしまいます。

たとえば、繊細で柔らかい質感が持ち味のカーフスキンはデリケートな革に分類されるため、デリケートクリームを使った手入れが好ましいです。

革の色に合わる

色付きの革靴クリームは、履いているうちに靴の表面についた細かい傷や落しきれない汚れを目立たなくしてくれる効果が期待できます。

基本的には、使用する革靴の色と同じ色のクリームを選びましょう。ヴィンテージ品のような風合いを出したい場合、あえて違うカラーのクリームを使用することもありますが、一般的には同じ色のクリームを使用します。

クリームには多くのカラーがあるため、色選びに悩むこともあるでしょう。クリームを購入する時に、磨きたい革靴を履いていくと同じ色を選びやすくなります。

クリームの匂いで選ぶ

クリームを購入する時、効果や配合成分にばかり目が行きがちですが、苦手な匂いを選ばないことも大ポイントです。

苦手な匂いのクリームを選んでしまうと、靴磨きのたびに嫌な思いをすることになります。革靴の手入れを億劫にさせてしまうでしょう。

革靴クリームからツンと匂いがする理由は、有機溶剤が使われているためです。有機溶剤はロウの成分を溶かすことを目的として用いられます。

匂いは実際に嗅いでみないと、好き嫌いを判断することが難しいです。靴磨きが少しでも楽しいものになるように、サンプル品の匂いをチェックし購入を検討することをおすすめします。

革靴クリームの使い方

靴磨きは手順や道具の使い方を間違えなければ、難しい作業ではありません。靴磨きの正しい手順や革靴クリームの使い方を紹介します。

ブラシやクリーナーで汚れを落とす

いきなりクリームをつけて磨き出してしまうと、革靴に付着した汚れごと油分でコーティングしてしまうことになります。まずはブラシやクリーナーを使い、表面に付いた汚れを落しましょう。

一見、きれいなように見えても目に見えない小さなホコリや汚れが付着している場合もあります。小さな汚れが原因となってカビの発生につながる場合もあるため、注意が必要です。

明るいカラーの革靴は汚れが目立ちやすいですが、ダークカラーの革靴に比べて汚れをチェックしやすいメリットがあります。汚れが目立ちにくいカラーの革靴を磨く時はより丁寧な作業が求められるでしょう。

最初にシューズブラシを使用して、大きなホコリやゴミを払います。次に、革靴専用のクリーナーを使用して、表面の汚れを落しきれいな状態に整えましょう。

クリーナーは汚れを落すだけでなく、前回の靴磨きに使用した油性ワックスを落す役割も持っています。古くなったワックス成分を落すことで、クリームが与える水分や栄養分を効果的に吸収させられるでしょう。

クリームを塗る

汚れがすっかり落ちたら、いよいよクリームの出番です。やわらかい布にクリームを含ませ、磨いていきましょう。

クリームがべったりと付着しないように、ごく薄い膜を広げていくような感覚で塗ります。

靴磨きクリーム専用のブラシや布が市販されていますが、古くなったコットン素材のTシャツを利用しても構いません。雑巾やタオルを使用すると余計な毛が付着してしまうことがあるため注意しましょう。

余ったクリームを布でふき取る

清潔なやわらかい布を使用し、余分なクリームを取り除きながら磨きましょう。クリームが過剰に残っていると、表面がべたついて汚れやホコリが付着しやすくなります。

この時、きめ細かい布や靴磨き用クロスのような素材で磨くと革の凹凸を滑らかに整え、強い輝きを出すことが可能です。

コットン製の布を使用するほかにも、豚毛のような毛が固いシューズブラシで余分なクリームを取った後、磨き上げる方法もあります。

仕上がりにムラができてしまう場合、靴の中にシューキーパーを入れて革が伸びている状態で手入れをすることがおすすめです。また、最後の仕上げに革靴用の撥水スプレーを利用すると雨による傷みを防げます。

革靴クリームを使う時の注意点

クリームは革靴にツヤや潤いを与えてくれますが、使い方を間違えると革靴を傷めてしまうことがあります。クリームを使って靴磨きをする際の注意点をまとめました。

靴磨きの頻度は月に1回程度

大事にしている革靴を頻繁にお手入れしたくなるという人は多いでしょう。しかし、靴磨きは多くても月に1回程度で十分です。

1日の終わりに、ブラシでホコリをさっと払うくらいに止めておきましょう。

手入れをし過ぎると革を傷める原因となってしまいます。また、できれば同じ革靴を毎日履かずに、休ませる時間を作ってあげるとよいでしょう。休憩時間を設けたほうが革靴にかかる負担を減らせます。

クリームの塗りすぎはシミの原因に

多くのクリームを使った方がツヤを出せると考えて、使い過ぎてしまうことがあります。しかし、革靴を上手に手入れするにはクリームの塗り過ぎは厳禁です。

革靴に直接クリームを塗ったり、たくさん塗り過ぎたりするとシミができる原因になります。

革靴の状態によって使用量は異なるものの、通常のお手入れでは片足あたり米粒2~3個程度のクリームの量を意識しましょう。

靴磨きにおすすめのクリーム

シューズケア用品売り場へ行くと、多くのクリームが並んでいます。どれを選んだらいいか迷ってしまう人も多いでしょう。初めて靴磨きをする人でも扱いやすく、手に入れやすいおすすめのクリームを紹介します。

M.モゥブレィ シュークリームジャー

M.モゥブレィは靴に対して強いこだわりを持っている人が多い、イタリア生まれのブランドです。

M.モゥブレィのシュークリームジャーは全50色もの豊富なカラー展開をしているため、きっと、愛用の革靴にぴったりなカラーが見つかるでしょう。

革が乾燥して固くなっている時や、普段の手入れにおすすめな乳化性クリームで、革への浸透性が高く、保湿力に優れています。革靴に潤いや栄養補給をしたい時に活躍してくれるでしょう。

水分が多く伸びがよいため、初めて革靴の手入れをする人でもスムーズに使いやすいところも魅力です。

  • 商品名:M.モゥブレィ シュークリームジャー
  • 価格:972円(税込)
  • 商品ページ

ブートブラック BBクリーム55

ブートブラックは皮革製品のメンテナンス用品として不動の人気を誇るメーカー、コロンブスが提供する上級ブランドです。

革磨きのプロが考える判断基準を製品に反映させており、手に入りやすい価格でありながら上質な手入れを可能にしてくれます。

ブートブラック BBクリーム55は非常に伸びがよい乳化性クリームです。極微粒子仕様となっているため、革に必要な栄養を与えながら色を補う高い効果が期待できます。

少しくらいの傷であれば目立たなくしてくれる効果が期待できるため、革靴についた細かい傷が気になり始めた時に活用してはいかがでしょうか。

  • 商品名:ブートブラック BBクリーム55
  • 価格:1,080円(税込)
  • 商品ページ

サフィールノワール クレム1925

厳選された高級蜜ロウ・カルナバワックス・シアバターなどを配合し、伝統的なレシピを元に作られているクリームです。

スキンケア用品にも使われているシアバターを贅沢に配合することで、伸びのよさをアップしています。

水が配合されていない油性クリームであるにもかかわらず、さらっとした軽い使い心地を楽しめるところが魅力です。革靴にしなやかさと上品で深みのあるツヤを与えたい時に活用するとよいでしょう。

  • 商品名:サフィールノワール クレム1925
  • 価格:2,160円(税込)
  • 商品ページ

クリームを使って靴を長持ちさせよう

天然の牛革で作られた革靴は決して安いものではありません。大事に履き続けると使うごとに足になじむ愛用品になります。

革靴の手入れは1カ月に1回程度の頻度で行い、日常的なケアはブラシでホコリをさっと払う程度にしましょう。革靴に合ったクリームを使用すれば、美しい革の質感を維持できます。

また、手入れの際はクリームをできるだけ薄く均一に伸ばし、シミを防止することがおすすめです。最初は初心者でも扱いやすい乳化性クリームを使用するとよいでしょう。

長年履き続けて足に馴染んだ革靴は、新品の革靴にはない美しさや味わい深さがあります。正しい手入れ方法を身に付け、お気に入りの革靴を大切に磨き長く履き続けましょう。

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