映画の制作費はいくらかかる?平均や内訳、歴代ランキングまとめ

2019.05.14

映画の制作費は1本あたりどのくらいかかるか知っていますか?実は映画の制作費は日本国内と海外では大きく違います。今回は映画の制作費に関する知識と、国内外の制作費の平均や歴代ランキングをまとめてご紹介していきたいと思います。

映画1本あたりの制作費の平均は?

邦画にかかる制作費

映画の制作費は作品の規模によって変わります。スタジオジブリなどのアニメ作品になると10億円〜50億円までと高額な制作費がかかるものも多くありますが、日本の大手映画製作・配給会社がつくる実写映画は約数千万円〜5億円程度の制作費が多く、10億円を超えると「高い」といえるでしょう。

参考までに、下にいくつかの具体例を挙げてみましたのでチェックしてみてください。

  • 『モテキ』6000万円
  • 『世界の中心で愛をさけぶ』10億円
  • 『かぐや姫の物語』50億円

ハリウッド映画にかかる制作費

ハリウッド映画は数億円〜300億円と、日本に比べてはるかに高い制作費がかけられています。ピクサーやディズニーなどのアニメ作品でも30億円〜260億円で、特にCGが多く使われるファンタジーやSF作品は全編3Dなど最新技術が更新されるたびに高額になっています。

具体的には、以下のような最新アニメーションやCGを使った作品は特に高額になりやすいようです。

  • 『トイストーリー』30億円
  • 『アナと雪の女王』150億円
  • 『アバター』261億円

ギャラやロケ費用など、制作費の内訳は?

映画の制作費は大きく分けて2つのセクションにわけられます。

  • クランクインからクランクアップまでの全ての撮影に関する費用
  • 映像編集や音楽挿入など映画が完成するまでにかかる費用

クランクインとは撮影開始日、クランクアップとは撮影終了日のことを言います。撮影日数、作業日数がかかるほど制作費も上がっていくため、長期間の日数を必要とする大作になれば制作費は一気に跳ね上がります。

映画は完成するまでの様々な工程において専門スタッフが必要な場合がほとんどなので、その分人件費も高額になっていきます。また、映画の製作過程以外にも、ポスターやCMなどの宣伝費やグッズ制作の費用もかかります。

それぞれの具体的な内訳について、まとめてご紹介していきます。

撮影費用

映画の撮影に関する費用はカメラやマイクなどの機材費からスタジオ利用代、ロケ地までの車両代など多岐に渡ります。役者の他にも、エキストラや動物に出演料を支払う場合もあります。

大まかな内訳としては、以下のようなものがあります。

  • 機材費(カメラ、三脚、マイク、録音機材、照明機材など)
  • スタジオレンタル代
  • ロケ地、道路使用料
  • 衣装や小道具、ヘアメイク、美術、大道具
  • 脚本料
  • 車両費
  • 食事代
  • 役者への出演料
  • スタッフへの人件費

ポストプロダクション費用

撮影終了後に撮影したシーンの編集や音楽を挿入するなど、映画が完成するまでの工程のことを専門用語で「ポストプロダクション」と呼びます。

こちらも大まかには以下のような項目にわかれます。

  • 編集スタジオ代
  • 録音スタジオ代(アフレコや音楽収録など)
  • 音楽や効果音の収録に関わる費用
  • 作詞、作曲代
  • 専門スタッフへの人件費

国内外の映画制作費ランキングトップ3

ここまでで、映画の制作費にはどんなものがあるかがわかってきたかと思いますが、それでは制作費が高い映画にはどんな作品あるのでしょうか?これまでの歴代制作費ランキングトップ3を、邦画と洋画にわけてご紹介していきます。

邦画(国内)

国内映画の総製作費をランキング形式でまとめてみました。

  1. 『ファイナルファンタジー』2001年:約150億円
  2. 『クライシス2050』1990年:約70億円
  3. 『20世紀少年』2008~2009年、全3作合計:約60億円

1位には、大人気ゲームシリーズ『ファイナルファンタジー』の3Dアニメ映画がランクイン。日本映画としては空前絶後の規模の制作費をかけ、米国でも公開されるなどグローバル市場を視野にいれた大作として制作されました。もっとも、同時期に公開された『千と千尋の神隠し』に話題をとられるなど不運も重なり、興行収入の伸びは芳しくなかったようです。

2位の『クライシス2050』は、ハリウッドのスタッフ・キャストを総動員して作り上げた超大作SFになります。こちらも日本映画としては破格の70億円もの制作費がかかったといわれていますが、期待されていたほどの大ヒットとはなりませんでした。

3位の『20世紀少年』は、記憶に新しい人が多いのではないでしょうか。大人気作家・浦沢直樹氏の漫画原作をもとにした実写映画で、壮大なスケールの物語を豪華すぎるキャストで描いたこの作品は、大きな話題になりました。こちらはシリーズ3作合計で60億円ということで、1位・2位とは少し金額に開きがありますが、それでも日本映画としては破格といっていいでしょう。

洋画(海外)

次に、洋画作品をみてみましょう。

  1. 『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド』2007年:341億8,000万円
  2. 『クレオパトラ』1963年:339億5,000万円(※現代の貨幣価値に換算して)
  3. 『タイタニック』1997年:294億3,000万円

1位には、言わずと知れた人気作『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズの第三作がランクイン。大人気シリーズの最新作とあって300億円を超える制作費が投下されましたが、その甲斐あって全世界興行収入は9億6000万ドル(約1,000億円)となり、同年公開の映画作品の中では1位でした。

2位の『クレオパトラ』は、50年以上前に公開された映画です。当時の映画界のトップスターたちを惜しげもなくキャスティングし、膨大な数のエキストラや長期にわたる撮影期間を設けた超大作でしたが、度重なるトラブルに見舞われるなど不運が重なり、制作費がかさんだといわれています。

3位には『タイタニック』がランクイン。歴史に残る名作として今も語り継がれるこの作品は、実在した豪華客船「タイタニック号」を舞台にしたものですが、撮影に使われたのはなんとタイタニック号の「実物大」のセットというから驚きです。さらに、タイタニック号の沈没シーンでは当時最先端のCG技術が駆使され、こちらも制作費がかさんだようです。

『タイタニック』の興行収入は約21億ドル(約2,400億円)と、歴史的な大ヒットを記録したため、この膨大な制作費も報われたといえるでしょう。ちなみにこの記録は、2009年公開の同監督作品『アバター』に抜かれるまで12年間、歴代1位の興行収入だったそうです(※現在は歴代3位)。

制作費をかければ必ず成功するわけではない

ランキングトップ3を観てもわかる通り、どれだけ制作費を費やしてもヒットしなかった作品は数多くあります。逆に制作費をかけずに作られた作品が大ヒットすることも。お気に入りの映画がいくらの制作費で作られたのか、気になる方はぜひ調べてみてくださいね。

 

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