初心者が知りたいジャズスタンダード。ギターやピアノで弾く名曲も

2019.05.10

最近ジャズについて勉強し始めたものの、「ジャズスタンダード」というものがイマイチよくわからない…という方。この記事ではジャズスタンダードの基本知識や名曲、ギターコードなどをピックアップして紹介していきたいと思います。

ジャズスタンダードとは

「ジャズスタンダード」とは長きに渡りジャズの世界で演奏されている曲のことを指し、種類は大きく分けて以下の2つがあります。

  • 映画や舞台、テレビなどで使われた挿入歌やポップス曲
  • ジャズの演奏家が作ったオリジナル曲であり、他の多くのアーティストにも演奏されているもの

100年を超えるジャズの歴史の中で、ジャズスタンダードと呼ばれる曲の数はおよそ500曲以上はあるとも言われています。

ジャズスタンダードの名曲5選

それではまずジャススタンダードの珠玉の名曲5曲をご紹介します。

When You Wish Upon A Star

和訳すると「星に願いを」。1940年に公開された映画「ピノキオ」の主題歌ですね。有名なアニメのテーマ曲も、立派なジャズスタンダードになるのです。

この曲はもともと、声優だったクリフ・エドワーズが歌っていて、アカデミー賞の歌曲賞も獲得しました。

演奏は、ピアノをビル・エヴァンス、ギターをジム・ホール、トランペットをフレディ・ハバートが担当するなど、超豪華ジャズミュージシャン達に奏でられています。

Fly Me To The Moon

ボサノバ風のアレンジが素敵な、ジャズスタンダードの代表曲ともいえるもので、「私を月に連れて行って」というタイトルは、アポロ計画のテーマソングにぴったりのものでした。

アポロ計画が注目を浴びる1964年に、あのフランク・シナトラがカバーしたことで大ヒットを記録しています。この曲はアポロ10号と11号にも積まれ、地球人が月に持ち込んだ初めてのレコードとなったのです。

元々は三拍子の曲で「In Other Words」と言うタイトルでした。後にジョー・ハーネルにより4拍子のボサノバにアレンジされ、フランク・シナトラが歌ったことで大ヒット曲となったと言われています。

Take The ‘A’ Train

ピアニストで作曲家のデューク・エリントンが創設したビッグ・バンド『デューク・エリントン・オーケストラ』作曲によるスタンダードナンバーです。日本語版のタイトルは『A列車で行こう』で、こちらの方が馴染みがある人もいるかもしれません。

90年以上の歴史を持ち、『Take The ‘A’ Train』のほかにも『サテンドール』や『キャラバン』など、数々のジャズスタンダードナンバーを生み出しました。

My Favorite Things

ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の劇中の1曲より生まれたジャズスタンダードで、様々なジャズ奏者たちによりカバーされている名曲です。

ジャズ・ジャイアンツの一人、ジョン・コルトレーンによるカバーは特にオススメ。その心に染み渡る素敵な演奏は、すべてのジャズ好きの人にぜひ一度聞いてもらいたい一曲と言われています。

Speak Low

1943年のミュージカル『ワン・タッチ・オブ・ヴィーナス』のための曲で、オグデン・ナッシュの歌詞にクルト・ワイルが曲をつけたことで有名です。

ミュージカルを知らなくても、この曲を聞いたことはあるのではないでしょうか。ジャズの歴史に残る情熱的な名曲です。

おすすめは1979年に発表されたジョー・ファレルのアレンジ。彼の最高傑作とも言われており、颯爽としたサウンドは7:50の演奏時間があっという間に感じられるほどでしょう。

CDは長く幻の名盤でしたが、近年になりようやく再販されたようです。

ギターで弾きたいジャズスタンダード曲3選

続いてはギター演奏にぴったりな3曲をご紹介します。

Now’s The Time

巨匠チャーリー・パーカーの代表作である「Now’s The Time」。ブルースギタリストに馴染み深いペンタトニックスケールをベースにしており、とっつきやすいジャズ・ブルースと言われています。

練習用オケと合わせて演奏を楽しみながら上達することができるほか、「Now’s The Time」はセッションによく使われる定番曲なので、覚えたフレーズやソロの展開方法をすぐに実践できるのもメリットです。

Billie’s Bounce

ジャズに革命的な影響をもたらしたスタイル『ビ・バップ』を生み出した代表的なアルトサックスプレイヤー、チャーリー・パーカーが作曲したブルースナンバーです。

この曲は正直なところ結構難しいと言われているのですが、リムやフレーズなどジャズのエッセンスが満載なので、余裕があればぜひ練習してもらいたい一曲。

チャーリー・パーカーの演奏が比較的有名なので、これをこのままコピーするのがベストです。王道のジャズブルースなのでセッションにも使われやすいでしょう。

ジャズに興味がありギターで弾いてみたいけど、どの曲から取り組めば良いかわからない…という人は、この曲から取り組んでもらうのが1番良いと思います。アドリブ・伴奏・セッションのルールも学びやすい一曲です。

Autumn Leaves

1945年にジョゼフ・コズマ作曲、ジャック・プレヴェール作詞で作られたナンバーで、日本語版タイトルでは『枯葉』と呼ばれています。マイルス・デイヴィスが取り上げたことをきっかけに、ジャズミュージシャンが好んで演奏する曲になりました。

セッションで「枯葉演奏しましょう」となると、大体はマイルスの枯葉をイメージして演奏する場合が多いようです。

二種類のコード進行のみで構成されるので、初心者にもわかりやすいのがメリット。両方のコード進行共にBbメジャースケールのみで弾く事もできます。

ピアノで弾きたいジャズスタンダードアルバム3選

最後に、ぜひピアノで演奏して頂きたいおすすめをご紹介します。

あなたは恋を知らない

エディ・ヒギンズの最上級とも言われる美しいソロ・ピアノ集です。リラックス時のBGMや、楽しい時間を過ごすときにピッタリの作品が選曲されています。

透明感が素晴らしく、かつ知的なピアノ演奏が魅力的で、ベーゼンドルファ-の音色の違いまでわかります。透明感・空気感・臨場感どれをとっても文句なしです。

ピアノソロなので一人で静かに聴くのがオススメ。誰かと会話しながらだと、いつの間にか聞き流してしまうのでもったいないと感じるかも知れません。聴くときはじっくり染み入るように聴きましょう。

Ray Bryant Plays

抜群のセンスを持つピアニストが絶頂期に残した、極めつけのモダン・ジャズ・ソングブックです。

「ミスティ」、「ブルー・モンク」、「バグス・グルーヴ」、「テイク・ジ・Aトレイン」、「ウィスパー・ノット」、「ウォーキン」など、まるで世界中のジャズ・ファンのリクエストばかりが集まっているかのような絶妙な選曲がポイント。

名手レイ・ブライアントによるパーフェクトな演奏に加え、実兄のベース奏者トミー・ブライアントと、ユセフ・ラティーフ、テディ・ウィルソン、オリヴァー・ジャクソンなど、ファンなら聴き逃せない夢の共演です。

Work Song

ジャズ・コルネット奏者ナット・アダレイが1960年1月にリバーサイド・レコードからリリースしたアルバムです。

アダレイの他にもボビー・ティモンズ、ウェス・モンゴメリー、サム・ジョーンズ、パーシー・ヒース、キーター・ベッツ、ルイス・ヘイズ等が参加しています。

トリオからセクステットまで豊富な編成で演奏しているのが魅力的で、一部のトラックではあまり使われないチェロのピッチカート奏法なども取り入れられています。

ジャズスタンダードの名曲に触れよう

最初に触れてほしいジャズスタンダードの魅力をたっぷりご紹介しました。あらゆる名ミュージシャンたちによってカバーされ、スタンダードナンバーといわれるほどになった曲には、それだけの魅力があるのです。

これからジャズを聴こうと思っている人は、ぜひこちらの記事を参考に、スタンダードナンバーから聴いてみてください。また、ギターやピアノが趣味という好きな方は、自分で演奏してみることで、奥が深いジャズの世界をより一層堪能できるかもしれませんよ。

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