ホラー小説を読むなら短編がおすすめ。短編小説の魅力とは?

2019.05.09

読書が苦手な人や時間がない忙しい人には、サクッと読めてしまう短編小説がおすすめです。今回紹介するのは「短編ホラー小説」。小説といえば長編を読まなくては!と思っているかもしれませんが、短編小説もとても魅力的なのです。今回はおすすめの短編ホラー小説を厳選してご紹介します。

ホラー小説は短編で。短編小説の魅力

短編小説と長編小説の違いははっきりとした決まりはなく、文字数でざっくりと分けられています。400字づめの原稿用紙でいうと、短編小説は10~80枚、長編小説は200~300枚というおおよその目安があります。短編小説と長編小説の間の長さのものは中編小説と呼ばれることもあります。

短編小説のいいところは?

短編小説の魅力はなんといっても素早く読めることでしょう。読書があまり得意ではない人や、時間がない忙しい人にはとくにおすすめ。また、持ち運びにも便利なサイズのものが多く、移動中に読むことができます。物語の続きが気になって他のことが手につかない、結末を早く知ってすっきりしたいという人も、短編であればストレスなく小説を楽しむことができるでしょう。

また、短編小説は短編集を購入すると、1冊で多いと10作品ほどの話が読めますから、おトク感もあります。1人の作家さんの短編集もありますが、いろいろな作家さんの短編小説をまとめたものは、自分の好きな作家さんを見つけることもできるかもしれないという点も嬉しいポイントですね。

おすすめの短編ホラー小説

短編小説の魅力がわかったところで、おすすめの短編ホラー小説をご紹介していきます。

ホラー初心者に。火のないところに煙は

ホラー小説初心者にもおすすめしたい作品が『火のないところに煙は』です。2012年『罪の余白』で野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビューした芦沢央さんの作品です。

なんともいえないリアリティがあり、実話と思ってしまう読者が続出するほどですが、作者によれば基本的に創作とのこと。

第一話目の『染み』は、男女の関係をめぐるホラーストーリー。あるカップルの女性が別れ話を持ち出すと、豹変した彼氏が「別れるなら死ぬ」と迫ってきます。疲れきった彼女が無視を続けていると、彼氏は自殺とも思える事故死を遂げてしまいます。ショックを受ける彼女が発見したのは、自分が担当した電車の交通広告にある、奇妙な「染み」でした…。

日常に実際に起きてしまいそうなゾクゾクする短編小説が続き、最終話では見事な伏線回収がたまりません。ぜひ読んでみてください。

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ゾクゾク感がとまらない。玩具修理者

映画化や舞台化もされた話題作『玩具修理者』は小林恭三さんの作品です。『玩具修理者』と『酔歩する男』の2つの短編が収録されています。

『玩具修理者』は、こまや凧などの玩具はもちろんのこと、死んでしまった猫まで壊れたものをなんでも修理してくれます。バラバラに分解して掛け声をかけたあとに組み立てるとあっという間に元通りになる玩具修理者の元に、弟を殺してしまった主人公からの依頼がやってくるというストーリーです。

もう一つの短編小説、『酔歩する男』は、タイムスリップというSF的な要素を中心にしたホラー作品。精神的にくるタイプの怖さなので、読むときにはある程度覚悟を決めて読むことを推奨します。

短編並みにすらすら読める。かにみそ

『かにみそ』はその可愛らしい表紙からは想像もつかない、少しグロテスクなホラー小説です。短編小説というには少し長いのですが、文章が小難しくなく、短編小説並みにすらすらと読める作品なのでご紹介します。第20回日本ホラー小説大賞優秀賞の作品で、作者は倉狩聡さんです。

ニートの主人公が、海岸で出会った会話ができ何でも食べる不思議なカニのために働き始める物語です。なんでも食べるカニはついに人間まで…最後は少し切ない、泣けるホラー小説です。

短編のホラー小説を書いて応募するなら?

短編ホラー小説にはまってきたら、自分で書いてみたいと思い始める人もいるでしょう。そんな方のために、短編ホラー小説で応募できる賞をご紹介します。

海外からも。横溝正史ミステリ&ホラー大賞

ホラー小説を書いている人なら知らない人はいないでしょう。『横溝正史ミステリ&ホラー大賞』はKADOKAWAが主催している「横溝正史ミステリ大賞」と「日本ホラー小説大賞」が統合した新人文学賞です。短編の連作でも応募可能で、ホラー小説家志望の人にはうってつけ。気になる人は応募してみてください。

『横溝正史ミステリ&ホラー大賞』公式サイト

ホラー小説も短編ならすらすら読める

長編小説ももちろんいいですが、短編のホラー小説はすらすら読めるので、常に新しいゾクゾク感を求める人におすすめです。これから暑くなる夏にむけて、肌寒くなるような短編ホラー小説を読んでみてはいかがでしょうか?

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