自宅でできる時計の磨き方。時計を傷つけない正しいやり方は?

2019.05.10

間違った方法での時計磨きは、表面のキズを悪化させるだけでなく時計の機能までもを低下させることがあります。適切な道具を使った正しい時計磨きの方法を覚えましょう。大きなキズや汚れは無理にいじらずショップに依頼するのが賢明です。

時計の正しい磨き方

時計を長く使っていると、小傷や汚れなどで輝きが少しずつ失われていきます。日々の手入れ以外に、定期的な『時計磨き』を行いましょう。以下で時計の正しい磨き方を紹介します。記事の後半にある注意点と合わせて参考にしてください。

準備するもの

時計を磨くときには以下のものを準備します。

  • バネ棒外し(ブレスレットと本体を外すのに使用)
  • クロス(セーム革・マイクロファイバーなど)
  • 研磨剤または金磨きクロス
  • 目の細かい耐水ペーパー
  • 時計専用のクリーナー
  • 専用ブラシまたは歯ブラシ
  • 爪楊枝

時計磨きをはじめる前に、バネ棒外しを使って本体からブレスレットを外しておきましょう。バラバラにした方が根本に溜まった汚れが取り除きやすいです。

ステンレスやチタン部分の磨き方

ケースやベルトなどの金属部分は、汚れやサビが最も溜まりやすい部分です。『磨き』を行う前にこびりついた汚れなどを取り除く作業を行います。

まずは、専用のブラシや歯ブラシで汚れをかき出していきます。汚れがひどい部分は時計専用のクリーナーをブラシにつけて使用しましょう。

リューズが開いているとクリーナーが中に入る恐れがあるため、必ず閉まっていることを確認してください。細かい部分や溝の汚れは『爪楊枝』などを使うと綺麗になります。

汚れが大体落ちたところで、セーム革クロスやマイクロファイバークロスを使い、全体を拭き上げていきます。

薄いキズは金みがきクロスや目の細かい耐水ペーパーで軽く磨けば、目立たなくなるでしょう。

なお、金みがきクロスには研磨剤が入っているので、つや消し仕様になっている部分には当てないように注意が必要です。

風防ガラスの磨き方

『風防ガラス』は、磨くといっても、ステンレス部分のように安易に研磨するのは禁物です。

後ほど詳しく説明しますが、クリスタルガラス・サファイアガラス・アクリルガラスなど、素材によって適切な方法が異なり、やり方を間違えると『取り返しがつかなくなる』ためです。

3種類のガラスのうち『アクリルガラス』の場合のみ、道具を使って磨くことは可能です。細かいキズがある場合は風防用研磨材をクロスにとり、表面を優しく磨いていきましょう。

その他のガラスの場合は、セーム革クロスなどで優しく拭きあげて完了です。

時計磨きの注意ポイント

自分で行う時計磨きは、主に表面の汚れや小さなキズを綺麗にし、ツヤを出す程度です。素材によって最適な磨き方・キズの取り方が異なるため、素人の知識と技術で、『度の過ぎた研磨』はしないようにしましょう。

メッキタイプは磨かない

『メッキ』がほどこされているタイプは、研磨剤を含んだ布や研磨剤でごしごし擦るのは禁物です。メッキ塗装は非常に薄く、磨き続けると表面が剥がれる恐れがあるためです。

研磨剤で磨くというよりは、ワックスやツヤ出し成分を表面に塗りつけるイメージで優しくクロスを当てていきましょう。

風防ガラスの種類を確認する

風防ガラスには以下の3つの素材があります。素材により傷のつきやすさ、磨き方などが異なるため、時計磨きの前に必ず確認しましょう。

  • サファイアガラス:キズが付きにくいが衝撃に弱い、高級腕時計に用いられる
  • クリスタルガラス(無機ガラス):アクリルガラスよりも硬く傷がつきにくいが、衝撃を受けると粉々になりやすい
  • アクリルガラス(有機ガラス):プラスチックや有機樹脂を素材として作られるガラス。薄くて割れにくいがキズがつきやすい

この中で、研磨できるのは『アクリルガラス』のみです。その他のガラスは研磨しても元に戻らないため、大きなキズがついたら風防部分の交換をおすすめします。

時計の深いキズは磨かずに修理へ

表面についた細かいキズは研磨剤がしみ込んだクロスで拭きあげるだけで目立たなくなりますが、それ以上の深いキズは耐水ペーパーなどで無理に研磨せずに『時計専門店』にお任せしましょう。

無理に擦りつづけると、表面がどんどん痩せて防水性能が低下するほか、見た目も悪くなってしまいます。

自分で磨く時の便利なアイテム

セルフでの時計磨きをサポートしてくれるおすすめアイテムを紹介します。時計以外のものにも使えるため、買っておいて『損はない』でしょう。

サンエーパール 28g 時計風防用研磨剤

アクリル製の風防やプラスチックを磨くのに使う研磨剤で、大きなキズは消せませんが、小キズや表面に付いた汚れなら綺麗に落とすことができます。

『超微量粒子』といえども、力を入れすぎると逆効果になってしまうため、柔らかいクロスを使い優しくなでるように磨いていきましょう。スマホやカメラのちょっとした小キズ消しにも使えて便利です。

  • 商品名:サンエーパール 28g 時計風防用研磨剤
  • 価格:1000円(税込)
  • 商品ページ

HARP シリコン加工高級セーム革

時計を磨くクロスはさまざまな素材がありますが、中でも、天然の鹿の皮を素材にした『セーム革』は丈夫で柔らかく、金属やガラス、宝飾類を拭くのに最適です。

『HARP シリコン加工高級セーム革』は15×15cmの3枚セットなのでコストパフォーマンスは高めでしょう。中性洗剤で洗い日陰で乾かせば繰り返し使えます。

  • 商品名:HARP シリコン加工高級セーム革(3枚セット)
  • 価格:1080円(税込)
  • 商品ページ

正しい方法で時計を磨こう

時計磨きを自分で行うとき、無理にキズを消そうとするのは禁物です。やり方を間違えると、キズが大きくなったり、機能面に悪影響を及ぼしたりする場合もあるでしょう。

表面の汚れを落としツヤを与えることを意識しながら丁寧に優しく磨くのがポイントです。セーム革を使うだけでも見違えるように綺麗になります。

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