最近よく耳にする4DX映画。作品の立体感を感じることができる3D映画をさらに発展させ、もっとリアルに映画を感じられるシステムです。今記事では4DX映画や、比べられることの多いMX4D映画の特徴やメリット、観ることができる映画館などについてお話していきます。
4D映画の種類と特徴
4DXとは?
4DXとは、3Dにはなかった「体感型(4D)」を演出する最新劇場上映システムのことです。
座席が作品中のシーンと連動しており、前後上下左右など自在に動きます。また、風・水・香り・煙など、各種演出が体感できるアトラクション的効果も。
4DX専用作品ではなく普通に一般公開されている映画作品も、4DX環境効果で体感しながら楽しむこともできます。五感をまんべんなく刺激されながら、これまでに体験したことのない、映画の新しい在り方を体感できるという訳です。
また、4DXの中にも2D版と3D版が存在します。4DX・2Dでは画面は立体的には見えませんが、各種アクションを体感できます。
一方4DX・ 3Dの方は、3Dメガネを装着して観るので、各種アクションに加えて画面が浮き出て見えます。より立体感・臨場感を味わえますが、中には酔ってしまう人もいるようです。
4DXは2009年から提供が開始され、初めて日本に導入されたのは2013年5月の名古屋・中川コロナシネマワールドです。当時はその未知なる試みに対して賛否両論ありましたが、体感した人からは高い評価を得ていました。
ちなみに4DX映画で取り入れられているアトラクション効果は、シートの可動・風・水しぶき・香り・煙・風圧・雷・雨・泡・フラッシュなどです。
MX4Dとは?
MX4Dはアメリカのロサンゼルスで1991年に発足したMediaMation社によるシステムで、2012年頃から色々な劇場で使われ始めるようになりました。
日本では、2015年4月にオープンした「TOHOシネマズ ららぽーと富士見」での展開が最初になります。
MX4DはTOHOシネマズ独自の「TOHO 4D PROJECT」のもと展開されるシステムです。MX4Dで体感できるアトラクション効果は、シートの突き上げ・首への感触・背中への感触・香り・風・水しぶき・足元への感触・地鳴り・突風・霧・ストロボなどです。4DX同様に、シートも上下左右に動きます。
4DXとMX4Dは何が違う?
それでは、4DXとMX4Dは何が違うのでしょうか?それぞれの特徴はどんなものなのでしょうか?
簡単に違いを説明するならば、4DXの方が演出が大掛かりで、よりアクロバティックな臨場感を味わえるという点でしょう。たとえばスモークは画面下全域に広がりより臨場感を出していますし、水効果も、シーンにより前面・頭上・側面など、吹き出す方向が様々です。風効果もシーンによっては頻繁に使われたりします。
一方MX4Dは、4DXよりも控えめながら、繊細な演出が楽しめるという特徴があります。映画を真剣に観ながらも気にならない程度の自然な風・水・香り効果などで、リアルに映画の世界を体験できることでしょう。
アトラクションとして楽しむなら4DX
4DXのメリットについてもう少し深く掘り下げてみます。そもそも4D映画を観ようと思う1番の動機は、臨場感や陶酔感を味わいたいという好奇心からくるのではないでしょうか。
通常より少し高いお金を払い、4Dを選んで観るわけですから、ただ映画の世界を楽しむだけではもったいないと思うのは当然のこと。映画の世界を楽しみながら、アトラクション感覚も味わいたい欲張り派には4DXがおすすめです。
ですが世の中、ジェットコースターやフリーフォールなどのアトラクションが苦手な人もいますよね。酔いやすい人や座席が激しく動くのが苦手な人は、4DXに比べて揺れや振動がやや抑え気味なMX4Dの方が向いています。
繊細な演出で映画を楽しむならMX4D
次は、MX4Dのメリットについても記載しておきます。MX4Dでは、背中の突き上げや足元の振動などについて、効果をより細かく設定できるのが特徴です。
会話中心の場面では全く振動させず、アクションシーンに強めに揺らすようにするなど、メリハリのある演出がMX4Dのこだわりです。エアーコンプレッサーによる緩やかな揺れや激しい動きまで、幅広い演出ができるのもメリット。
振動は音声入力によって生み出していますが、座席自体の振動を細かく制御することも可能です。さらにお酒のニオイがしたり、サスペンスシーンでは血飛沫のようなミストが掛かったりと、ユニークな効果を味わえることもあります。
4DXを観る時に気を付けること
子供も観れる?身長制限は?
4DXはその特性から安全には十分に配慮されており、身長100cm未満の方は4DXを利用できないという決まりがあります。このあたりもアトラクションのような感じですね。
身長制限をクリアしていれば子供でも観ることはできますが、120cm以下の子供は保護者の方と一緒でないと入場できません。また子供の安全の為、チャイルドシートの使用や、子供をひざの上に座らせての鑑賞は禁止されています。
3Dメガネは必要?
先述の通り、4DX・2Dの場合は3Dメガネは必要ありません。4DX・3Dの場合は3Dメガネが必要となってきますが、その場合でも当然ながら当日の専用のメガネをもらえるので、わざわざ買っていく必要はありません。
3D版の4DXで使われる3Dメガネは、その映画館の他作品でも使われていることが多く、よく4DX ・3Dを鑑賞している人なら使い回していることも多いです。映画館によっては、3Dメガネを持参した場合は値引きしてくれるところもあります。
4DXの料金映画館情報
4DXの料金
4DXの鑑賞料金は、通常の映画鑑賞料金に加えて、プラス1,000円程度のところが多いです。3D上映の場合は上記より多少お値段がプラスされることになります。
3Dと2Dの場合で値段が異なりますので、見に行きたい映画館が決まったらきちんとチェックしておきましょう。4DXの演出に加えて立体感も楽しみたいなら4DX・3D、3Dは酔うので苦手という人は4DX・2Dがおすすめです。
4DXを観ることができる映画館
4Dシアターは、通常の映画館に動く座席を導入し、香りや風などの特殊効果を直接客席で体験できるように設計された映画館です。当然普通の映画館にはない設備が必要となるため、 4DXを観られる映画館は決まっており、どこでも観られるわけではありません。
4DXシアターは全部で55館、MX4Dシアターは全部で20館あります。参考までに2018年時点で人気の4DXシアターを一部紹介しておきます。
東京都
- ユナイテッドシネマ豊洲
- ユナイテッドシネマ としまえん
- シネマサンシャイン平和島
大阪府
- シネプレックス 枚方
- 109シネマズ大阪エキスポシティ
- イオンシネマ四條畷
福岡県
- 小倉コロナワールド
- ユナイテッドシネマ キャナルシティ13
- イオンシネマ筑紫野
4DXは新しい映画の形
4D映画は普通の映画とはまた違った面白さがあります。様々な特殊効果に加え、アクロバティックな動きを体感したいなら4DX、繊細でリアリティのある特殊効果を楽しみたいならMX4Dがオススメ。まだ未体験の方は是非、体験してみてくださいね。