ブランデーの原料とは?ウイスキーとの違いもわかりやすく解説

2019.04.27

近年のウイスキー人気に比べ、ブランデーを嗜む人は少ないように感じませんか?ブランデーとは奥が深く、とても魅力的なお酒です。今回はブランデーの原料や等級などについて詳しく解説していきます。ブランデーの魅力を知ればきっと飲みたくなるはずです。

ブランデーの原料は「果実」

ブランデーの原料はブドウ、りんご、チェリーなどの果実です。その果実の果汁を蒸留したものをブランデーと呼びます。そしてブランデーは、原料の果実によって名称が異なります。

ブドウが原料のブランデー

ブランデーのほとんどはブドウから作られています。ブドウからつくられた有名なブランデーを紹介ます。

コニャック、アルマニャック

「コニャック」というお酒は耳馴染みのあるお酒ですよね。しかし、コニャックとはなにかと問われるとなかなか答えることができない人も多いのではないでしょうか。

コニャックとはフランスのコニャック地方で造られた、世界でもっとも有名なブランデーなのです。まろやかな風味、芳醇な香りが魅力的なブランデーはフランスのみならず、世界中の人たちから愛されています。有名な銘柄は「ヘネシー」や「レミーマルタン」などがあります。

「アルマニャック」とは、フランスのアルマニャック地方でつくられらたブランデーを指します。コニャックよりも古くから製造が盛んでした。コニャックに比べ、野性的でパンチのある力強い味わいが特長です。有名な銘柄は「ジェラス」や「シャボー」などがあります。

ブドウの絞り粕をつかったブランデー

ブランデーにはブドウの搾りかすをつかった「グラッパ」というお酒もあります。日本ではあまり見慣れないお酒ですが、イタリアで作られたお酒で、フランスでは「マール」と呼ばれています。ブドウの搾りかすをつかったお酒なんて、美味しいの?と思うかもしれませんが、フルーティーな味わいでイタリアの特産品として多くの人々から親しまれています。

ブドウ以外の果実が原料のブランデー

ブドウ以外の果実が原料のブランデーはりんごが原料のアップル・ブランデーやチェリーが原料のチェリー・ブランデーがあります。基本的にはブドウと同じ製造方法でつくられています。銘柄はたくさんありますが、最も有名なアップル・ブランデーとチェリーブランデーを紹介します。

りんごが原料のカルヴァドス

「カルヴァドス」とは、りんごを原料にしてつくられたブランデーです。アップル・ブランデーは世界各地でつくられていますが、このカルヴァドスはフランスのノルマンディー地方でつくられたものを指します。アルコール度数は40~45度とぶどうのブランデーと同じくらい強いです。ふくよかな香り、深く華やかな味わいがカルヴァドスの特長です。

チェリーが原料のキルシュワッサー

「キルシュワッサー」とは、チェリーを原料にしてつくられたブランデーです。ドイツのシュヴァルツヴァルト地方の名産品ですが、フランスやスイス、チロル地方でもつくられています。ドイツではストレートで飲まれていますが、スポンジケーキの仕上げにつかうシロップなどの製菓用やカクテルの材料として使うこともあります。

ブランデーとウイスキーの違い

ブランデーとウイスキーは見た目や製造方法が似ていますが、大きな違いがあります。それは、原材料です。ウイスキーは大麦・とうもろこしなどの穀類を使用しています。

ワインとブランデーは同じもの?

反対に、ワインとブランデーは原材料が同じブドウですが、製造方法が違います。ワインはブドウの果汁を発酵させたものです。わかりやすく簡単にいうと、ワインを蒸留させるとブランデーになるということです。

V.O.って?ブランデーの等級を紹介

よくブランデーのラベルに書かれているV.O.やV.S.O.P。なんとなくわかるけれど説明するのは難しいですよね。ここから少し複雑になっていきますが、順番に見ていきましょう。

熟成年数による等級の名前

V.O.やV.S.O.Pとは熟成年数による等級の名前といえば一番わかりやすいです。さらに厳密にいうと、この熟成年数は「コント」という単位を用いられています。コニャックであれば毎年4/1~翌年3月末日、アルマニャックであれば毎年5/1~翌年4月末日といった周期で1単位ずつコント数が増えます。例えば、蒸留した一番初めの年を「コント00」、次に周期を迎えると「コント0」さらにまた周期を迎えると「コント01」といった感じで周期始めを迎えるごとに1単位ずつ増えていきます。そして、そのコント数を基準にブランデーのランクが決められています。

  • スリースター
  • V.S. very special (とても優れたブランデーという意味。)
  • V.O. very old (とても古いブランデーという意味。)
  • V.S.O.P. very superior old pale (とても優れた古い澄んだブランデーという意味。)
  • ナポレオン
  • X.O. extra old(特別に古いという意味。)

なお、これらのランクを厳正な基準で定められているのはコニャックとアルマニャックのみです。それ以外のブランデーはこの基準に当てはまりません。さらに、コニャックとアルマニャックのランクの基準にも違いがあり、少し複雑です。

コニャック

  • スリースター : コント2以上
  • V.S. : コント2以上
  • V.O. : コント6以上
  • V.S.O.P. : コント4以上
  • ナポレオン : コント6以上
  • X.O. : コント10以上

アルマニャック

  • スリースター : コント1以上
  • V.S. : コント2以上
  • V.O. : コント4以上
  • V.S.O.P. : コント4以上
  • ナポレオン : コント5以上
  • X.O. : コント5以上

少し難しい話になってしまったので、すべてを覚えるのは大変です。まずはランクの違いを理解しているとブランデー選びのときに役に立つのでぜひ参考にしてみてくださいね。

ブランデーの価格はどうやって決まる?

熟成年数でランクが決まりますが、価格はどうやって決まるのでしょうか?ブランデー価格は3つの基準によって決まります。

原料

まず、1つ目は原料です。ブランデーの原料は主にブドウですが、リンゴやチェリーも原料になります。また同じブドウやリンゴであっても様々な品種があります。そのため、原料に希少な品種のものを使用しているかどうかで価格が左右されます。

例えばコニャックはブドウの中でも『ユニブラン』という品種からつくられています。ユニブランは白ワイン用のブドウですが、コニャックなどのブランデーの生産にも適したブドウ品種で希少性が高いため、高価なブランデーになっています。

原産地

つぎに、原産地も価格を決める基準の1つです。コニャック地方でつくられたブランデーを「コニャック」、アルマニャック地方でつくられたブランデーを「アルマニャック」と呼ぶように、1909年より法律によって名称が厳しく制限されるようになりました。

コニャックは「クリュ」と呼ばれるブドウ畑の栽培地域によって6区画に分類されています。おおまかにこの6区画で土壌の性質が異なっているため、栽培されるブドウの品質が変わり、買取価格に影響を及ぼしています。例外もありますが、一般的な買取価格は、グランド・シャンパーニュを頂点とした構造になっています。(6→5→4→3→2→1の順に高くなる)

  1. グランド・シャンパーニュ(Grande Champagne)
  2. プティット・シャンパーニュ(Petite Champagne)
  3. ボルドリー(Borderies)
  4. ファン・ボア(Fins Bois)
  5. ボン・ボア(Bons Bois)
  6. ボア・ゾルディネール(Bois Ordinaires)

等級

そして最後に、熟成年数が長いほどブランデーは高価になります。中には100年以上熟成された古酒をブレンドしているものもあり、30万円前後で販売されているブランデーもあります。決して気軽に飲めるお酒ではありませんが、人生において一度は飲んでみたいものですね。

ブランデーの原料で違いがわかる大人に

ブランデーはブドウなど果実を原料に造られた蒸留酒であり、コニャックやアルマニャックなど、名前や等級は厳しい法律で定められていることがわかりました。このようなブランデーの知識やランクの違いなどを把握して、ぜひ次回バーに行った時の注文の参考にしてください。

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