バイクのカウルってどこ?機能性やメンテナンス方法を知ろう

2019.05.08

カウルはバイクの乗り方に合わせて自由に選べる、外装用のパーツです。色やデザインを変えることもできます。カウルの基礎知識や、メンテナンス方法についてご紹介します。

カウルとは

カウルはバイクの車体を覆うように装着する、風よけ用のパーツのことです。バイクは走行中、常に向かい風を受けるため、カウルで空気抵抗を減らすことが、疲労軽減とスピードアップに直結します。

ネイキッドタイプのように、カウルのないバイクもありますが、長距離を移動するときはカウル付きのほうが楽に運転できます。

カウルにはさまざまな種類があり、自分のライディングスタイルに合わせてカスタマイズが可能です。

カウルの別名

カウルは、別名『フェアリング』とも呼ばれます。フェアリングには『整形する』という意味があり、カウルが空気の流れを整える働きを持つことから、このように呼ばれています。

また、カウルは装着する場所によって呼び方が変わります。ハンドルやヘッドライト周辺に付いているものはフロントカウル、シートから後ろの部分はテールカウル、車体の下部を覆うものはアンダーカウルです。

フロントカウルはアッパーカウル、テールカウルはリアカウルやシートカウルと呼ぶ場合もあります。

カスタムして楽しめる

バイクの見た目を自分好みにカスタムするのは、ライダーにとって楽しみの1つでしょう。カウルはバイクの中でも目立つ場所にあり、面積も広いので、カスタム向きのパーツと言えます。

お金をかけずに気軽にイメージチェンジしたいなら、バイクショップで売っているステッカーがおすすめです。たとえばレースのスポンサーやバイク用品メーカーのロゴステッカーを数枚貼るだけで、手軽にレーサー気分を味わえます。

アニメとコラボレーションしたものや、ステッカーを何枚も重ね貼りしているように見えるものなど個性的なステッカーもたくさんあり、ショップで眺めているだけでも充分楽しめそうです。ただし、ステッカーを貼る場合には視認性を妨げることが無い範囲で行うようにしましょう

また、ワンオフと呼ばれるオーダーメイドのカスタムパーツを使って、徹底的にこだわる方法もあります。費用はかかりますが、世界に1つしかないオリジナルカウルを入手できます。

カウルの主な素材

バイクのエンジンや車体はほぼ金属製ですが、カウルは軽いプラスチック樹脂で作られています。カウルに使われている素材は、主にABS樹脂、カーボン、FRPの3種類です。それぞれの素材について、特徴を紹介します。

純正パーツに多いABS樹脂

ABS樹脂はプラスチック素材の中でも価格が安く、加工しやすいのが特徴です。熱や衝撃に強く光沢があるため、カウルなどの外装パーツによく使われています。

金型とプレス機で素早く簡単に成形できるため、工場での大量生産に向いており、メーカー純正のパーツはほとんどがABS樹脂製です。

強度と軽量性が特徴のカーボン

プラスチック樹脂にカーボン(炭素)繊維を配合したカーボンプラスチックは、ほかの素材と比べて非常に軽く、高い強度を誇る素材です。

自動車やバイクのパーツだけでなく、スポーツ用品、航空機、ロケットなどさまざまな分野で活用されています。

落ち着いた黒の網目模様が特徴で、カウルをカーボンに変えるだけで、一気に高級感のある見た目になります。

ほかの素材に比べて高価なので、レースに出るなどの理由で軽量化したいときや、オシャレなカスタムをしたいときに使うのがおすすめです。

アフターパーツに多いFRP

FRPは、ガラス繊維で強化された特殊なプラスチック樹脂です。ABS樹脂と違って金型やプレス機を使わずに成形できるという特徴があり、アフターパーツに多く使われています。

アフターパーツとは、カスタム用に単品で購入するパーツのことで、メーカー純正品にはない性能やデザインを持っています。アフターパーツは基本的にはワンオフや少量の受注生産となるため、大規模な設備が必要ないFRPが使われることがほとんどです。

カウルの種類

カウルはバイクを覆う面積によって、主にフルカウル、ハーフカウル、ビキニカウルの3タイプに分類されます。

それぞれメリットとデメリットがあるので、バイクの大きさや乗り方によって使い分けると良いでしょう。

カウルの種類と特徴を紹介します。

フルカウル

バイク全体を覆うように装着されたカウルを、フルカウルと呼びます。空気抵抗をもっとも受けにくいため、レースや高速道路など、スピードを出して走るときに威力を発揮します。

ただし面積が大きい分重量が増し、取り回しが難しくなります。メンテナンスの際に、すべてのカウルを外すのに手間がかかるほか、転倒したときの交換・修理費用が高くつくのもデメリットです。

ハーフカウル

フルカウルからアンダーカウルを取ったものが、ハーフカウルです。フルカウルより身軽なので取り回しが楽ですし、風よけ効果も充分得られます。

長距離のツーリングなど、速度よりも快適さを重視したいときにおすすめです。

ビキニカウル

メーターやヘッドライトの周辺に付ける、小さなカウルをビキニカウルと言います。顔やハンドル部分に当たる風を防げます。

原付など、スピードがあまり出ない小さなバイクや、カウルのないネイキッドマシンの防風・防寒用として使われることが多いカウルです。

カウルの効果

バイクにはカウルが付いていないタイプも多く、カウルがなくても走行に支障はありません。しかしカウルの有無が、乗り心地や疲労感に大きく影響するのは確かです。

カウルがバイクの運転にもたらす、主な効果を紹介します。

空気抵抗の減少

バイクの運転中は、常に強い向かい風を受けることになります。スピードが上がるごとに風圧が強まり、大きな空気抵抗を感じるでしょう。

しかし車体をカウルで覆うことで、空気の流れをコントロールし、空気抵抗を軽減できます。空気抵抗が少ないほどスピードが出るので、サーキットや高速道路を走るマシンに付けると大きな効果を得られます。

疲労や体温の低下が防げる

運転中、身体に強い風圧を受け続けると、腕や背中に力が入り、非常に疲れやすくなります。また、風に体温を奪われて、いつの間にか身体が冷え切ってしまうこともあります。

とくに高速道路を長時間運転するようなときは、この傾向が顕著です。カウルはこのような疲労や寒さから、身体を守る役割も担っています。

このためツアラーと呼ばれるツーリング向けのバイクには、割と大きなハーフカウルが付いています。ツーリングより街乗りがメインの方も、寒い季節には風よけのためにカウルを付けると良いでしょう。

カウルに傷がついてしまったら

カウルはバイクの中でも汚れや傷がつきやすいパーツです。砂や小石が飛んできたり、転んだりしているうちに、塗装が剥がれてしまうこともあります。

目立つ部分なので、傷を見つけたら放置せず、早めに直しておきましょう。浅い傷なら自分で修復できますが、大きな傷や深い傷はプロに任せると安心です。

傷の種類別に、おすすめの修復方法を紹介します。

浅い傷を補修する方法

カウルの塗装は、下地・カラーリング・クリヤーの3層構造になっています。下地まで到達していない浅い傷なら、磨くだけでほとんど元通りになります。

傷に水をかけてみて、目立たなくなるようでしたら、クリヤー部分が傷んでいるだけなので、自分で補修できると考えて良いでしょう。

メラミンスポンジで磨いても良いのですが、研磨力が異なるコンパウンド剤を数種類用意し、様子をみながら使い分けるほうが綺麗に仕上がります。

コンパウンド剤は目の細かいものから使い、傷が消えないようならだんだん大きくしていきます。スポンジやウエスに含ませて、傷の周囲を直線的に往復させるイメージで、優しく磨きましょう。

力を入れすぎるとかえって傷を広げ、塗装し直す事態になることもあります。傷が消えたら、仕上げにツヤ出しオイルやワックスを塗って完成です。

スプレーでの塗装方法

傷の面積が広くて磨くだけでは補修できないときや、塗装が剥がれてしまったときは、塗装をやり直す必要があります。

カウルが凹んだり割れたりしていなければ、スプレーを使って自分で塗装することで、修理費用を節約できます。

最初にコンパウンドで傷の周囲の塗料を削り、脱脂剤を使って塗装面を綺麗にします。スプレーするときは、缶を塗装面と平行になるように持つと、ムラなく塗れます。

塗装スプレーには有害な有機溶剤が使われているので、作業は屋外で行うのが基本です。マスクやゴーグル、軍手などを着用し、口や皮膚から有害物質を吸い込まないように注意しましょう。

また、スプレーした箇所が乾く前に袖などが触れると、見た目が悪くなります。塗装の際はできるだけ身体にフィットした、汚れてもよい服を着るのがおすすめです。

再塗装が必要な場合は修理屋へ

自分で修理したくても作業スペースが確保できないときや、スプレーでもカバーできないほどの傷や凹みがあるときは、修理屋に持ち込むことになります。

修理費用は傷の状態や使う塗料により変わりますが、高くても5万円くらいです。傷を目立たなくできれば良いのか、できるだけオリジナルに近づけたいのか、事前に希望を伝え、見積もりを出してもらうと良いでしょう。

カウルでバイクを自分好みに

カウルには走行時の空気抵抗を減らし、寒さや疲労から身体を守る役割があります。自分の好みに合わせて大きさや組み合わせ、デザインを変えられるのも大きな魅力といえます。

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