コーヒーミルでコーヒー豆を挽こう。特徴や種類、選び方など

2019.05.03

コーヒー豆は、コーヒーを淹れる前に挽くとより香りや風味が際立ちます。家庭でもコーヒー豆を手軽に挽くための『コーヒーミル』は、方式や粉砕方法などにより複数のタイプがあります。使う目的や場所にピッタリのコーヒーミルを選んでみましょう。

コーヒーミルを使うメリット

コーヒーは豆で買うよりも挽いた粉で買う方がすぐに淹れられるので便利、と考えがちではないでしょうか。粉の状態で販売されている市販品は手軽にコーヒーを淹れられますが、豆の状態から挽くメリットとして、以下のような点があります。

風味豊かな新鮮なコーヒーを味わえる

コーヒーは、豆の状態よりも粉の状態の方が劣化が早く、約1週間で本来の風味や香りが失われてしまいます。その原因は、酸化です。挽かれた状態の粉は細かく、コーヒー豆の状態よりも空気に触れる面積が増える分、酸化しやすいのです。

このことからも、コーヒーを淹れる直前に豆を挽けば、本来の風味と香りを活かしたフレッシュなコーヒーが味わえるというわけです。

アウトドアなど外出時でも使える

コーヒーミルは、手動・電動ともにさまざまな製品が販売されています。気軽に外へ持ち運んでコーヒー豆を挽けるコンパクトな製品もあるので、アウトドアや外出先でも本格的な味わいが楽しめます。

使用しないコーヒー豆は長期保存が可能

先述のように、コーヒー豆は挽いた瞬間から酸化しやすくなります。すぐに使用しないコーヒー豆は、劣化を防ぐために、挽かずに保存しましょう。豆の状態なら、挽いた後よりも長期保存ができます。

しかし、粉の状態ほどのスピードではありませんが、挽く前のコーヒー豆も酸化は進んでいきます。できるだけ酸素に触れないように密閉容器に入れ、冷蔵庫または冷凍庫内で保存すると、急激な豆の劣化を防げます。

コーヒーミルは主に2種類ある

コーヒー豆を挽く方式は主に2種類あり、それぞれの方式を採用したコーヒーミルが販売されています。さらに、コーヒー豆を粉砕する方法にもいくつかの種類があるため、コーヒーミルによって豆を挽く過程や挽いた豆の状態が大きく異なることがあります。

コーヒーミルを購入するときは、まず以下のコーヒーミルの方式を知っておきましょう。

手でハンドルを回す手動式

コーヒーミルとして連想されることが多いのが、手動式コーヒーミルではないでしょうか。

上部のハンドルで回した刃でコーヒー豆を挽く手動式なら、自分自身の手でコーヒーの香りを感じながら豆を挽くことで、コーヒーを淹れるまでの過程を一から楽しめます。

また、手動式のコーヒーミルは構造がシンプルなので、リーズナブルな価格で入手しやすいメリットがあります。

しかし、ハンドルの回し方やスピードなどによりコーヒー豆の粒の大きさにバラつきが出やすく、均一に挽くにはある程度の慣れやコツが必要です。

手動式は小型で持ち運びしやすいものも多く、外出先で使いやすい一方で、挽く作業に力が要ること、時間がかかることから、豆を大量に挽くには不向きと言えます。

ただし、少量のコーヒーを淹れるときなら、手動式のコーヒーミルでも十分必要な量のコーヒー豆を挽けます。

電気の力で豆を挽く電動式

手動式に対し、電動式コーヒーミルは電気の力でコーヒー豆を挽きます。ボタンやスイッチ1つで好みの量の豆を挽けるので、全く力を必要とせず、手間いらずでたくさんの豆でも一度に挽きやすいのが特徴です。

便利な反面、機種によっては挽くときの音がうるさい場合もあります。電気で動く機械であるため、電源の確保ができない場所では使用しづらい点、手動式より大型になることが多いことから設置場所が限られる点などがデメリットとして挙げられます。

豆の粉砕方法にも種類がある

コーヒーミルには手動・電動の違いのほか、搭載する刃の種類や使い方により、豆の粉砕方法にもいくつかの種類があります。

  • グラインド式:手動式のコーヒーミルで多く見られる、上下に設置した刃で豆をすり潰す方法です。電動式でも採用されていることもある方式で、挽きムラが少ないことや粉の大きさを調整しやすい点がメリットです。しかし電動は刃に熱を持ちやすいため、熱によってコーヒーの持つ香りが飛ぶ恐れがある点に要注意です。
  • カッター式:『プロペラ式』とも呼ばれるカッター式は、プロペラ状の刃を回してコーヒー豆を挽きます。比較的リーズナブルで、初めてコーヒーミルを使う人にもおすすめです。刃を回す時間で粉の大きさを調整できますが、挽きムラが出やすいのがデメリットです。
  • コーン式:コーン式は、電動式、または業務用のコーヒーミルで見られます。2枚の刃を回転させてコーヒー豆を粉砕する方式で、稼働時間によって粉の大きさを調整できます。2枚の刃で豆をカットするように挽けるため、粉の大きさを均一にしやすく、コーヒーの成分を抽出しやすくしてくれるので、コーヒーの持つ旨味を最大限に引き出したいときに使うとよいでしょう。

コーヒーミル選びのポイント

上の項目で解説したように、コーヒーミルにはいくつかの種類があります。この中から自分に合ったコーヒーミルを選ぶためには、以下のポイントをチェックしておきましょう。

まず日常の利用シーンを考える

最初に、どのようなシーンでコーヒーを飲むかということを考えてみましょう。自宅で1、2杯を飲むことが多いのであれば手動式ミル、多少設置場所を取っても差し支えないのであれば電動ミルを選んでもいいでしょう。

一度に淹れるコーヒーの量が多めという場合は、多くの量の豆を挽きやすい電動ミルを選ぶと便利です。

キャンプのときなどアウトドアでコーヒーを飲みたい、出張先など宿泊先でも挽きたてのコーヒーを飲みたいという場合は、携帯に便利なコンパクトサイズのコーヒーミルが適しています。

飲みたいコーヒーから検討する

コーヒー豆は、同じ種類の豆でも挽き方によって味わいが変化します。つまり、コーヒーミルでの挽き方によって、コーヒーの味を変えられるというわけです。

一般的なレギュラーコーヒーは『中細挽き』と呼ばれる、グラニュー糖ほどの細かさで挽かれています。これより細かい『細挽き』は水出しコーヒー、さらに細かい『極細挽き』はエスプレッソ向きとされています。

本格的なエスプレッソや水出しコーヒーも楽しみたいなら無段階で挽けるタイプ、または挽き目を細かく設定できるタイプがおすすめです。

手動式はハンドルの長さと蓋の有無も重要

ハンドルを回して挽く手動式コーヒーミルは、ハンドルがチェックポイントです。回しにくい短いハンドルでは、効率良く豆を挽けないこともあるため、回しやすい長めのハンドルのコーヒーミルを選びましょう。

手動式には、コーヒー豆を入れる部分に蓋が付いているものと付いていないものがあります。蓋なしのコーヒーミルは、ハンドルを回しているときに中身がこぼれる場合があるため、蓋ありのタイプをおすすめします。

電動式は置き場所と電源の確保をチェック

電動式コーヒーミルは、スイッチを入れるだけの操作で手軽にコーヒー豆を挽けます。しかし手動式と比較するとサイズが大きめの傾向があるので、置き場所が限られることが少なくありません。

また、電気で動く電動式コーヒーミルには、当然ながら電源が必要です。自宅内での設置する場所に加えて、電源を確保できるかどうかをあらかじめチェックした方がいいでしょう。

コーヒーミルの使い方は?

では、コーヒーミルを使ってどのように豆を挽くのか、その手順を見ていきましょう。

コーヒー豆を用意してミルにセット

まず、用意した好みのコーヒー豆を、ミルにセットします。このとき、飲む分だけのコーヒー豆を挽くようにしましょう。

コーヒー豆を粉にしてしまうと、空気などに触れる面積が増えるため、酸化や劣化が早まり味が落ちていきます。そのため後で使用するための豆までまとめて挽いてしまうと、風味を損ねてしまう恐れが高まります。

ですから、あくまでも飲む分だけの豆をセットし、できるだけ淹れる直前に挽きましょう。

豆の粗さを設定する

先述のように、コーヒーの種類によって豆の粗さは異なるので、飲むコーヒーの種類により、どの程度の細かさでコーヒー豆を挽くかを設定します。

手動式のコーヒーミルには、ハンドル下部に挽く粗さを設定できるネジが付いていることがあります。このネジを回し、豆の粗さを調整します。

電動式は機種により設定方法が異なりますが、自動的に豆の粗さを調整できる機能が搭載されていない機種の場合は、挽いている時間の長さで粗さを変える必要があります。

均一な粒度になるよう豆を挽く

コーヒー豆と豆の粗さを設定したら、いよいよ豆を挽きます。

このときのポイントは粒度、つまり挽いた後のコーヒー豆の粒の大きさです。粒度がバラバラのコーヒーは、抽出時にムラが出たり味に変化が出たりするため、なるべく粒度を均一にすることが大事です。

手動式はハンドルを回すスピードやリズムにより、粒度が変わってきます。できるだけ一定のスピードやリズムでハンドルを回せば、均一に豆を挽けます。

コーヒーミルのお手入れ方法

おいしいコーヒーを長く飲むためにも、コーヒーミルは使った後にしっかりお手入れをしておくことが大事です。

粉が残った状態は風味が落ちる原因に

挽いたばかりの豆を使うのなら、できるだけ本来の味わいを引き出したフレッシュなコーヒーを淹れたいものです。

しかし、ミルのお手入れを怠ると、せっかく挽いたばかりの豆の風味を損ねることがあります。

その原因は、コーヒーミルの刃に残った粉です。コーヒーの粉は静電気で刃にくっつきやすく、次に使用するときまで残っていることも多いでしょう。

粉が残った状態を放置していると、次に豆を挽いた時に古く酸化し、味も劣化した粉が混ざってしまいます。これが、風味を落とす原因になります。

専用のブラシで掃除しよう

古く酸化した粉を残さないように、コーヒーミルを使い終わった後は必ずお手入れをしましょう。

お手入れには付属のブラシを使用するか、ミルの掃除に適した専用ブラシを用意するといいでしょう。専用ブラシを使えば静電気が出にくく、刃に付着したコーヒーの粉を掃除しやすいです。

コーヒー豆には油分も含まれているため、粉砕すると油も刃にくっつきます。粉をきれいに掃除するだけではなく、油分を拭き取っておくと、より清潔な状態でミルを使えます。

カリタ コーヒーミルブラシ クリーニング

コーヒー機器メーカー『カリタ』では、コーヒーミルのお手入れ専用の『コーヒーミルブラシ』を製造しています。

静電気が起きにくく毛足の長い豚毛を採用し、奥の方までしっかり掃除しやすい工夫が施されています。手動式はもちろん、電動式コーヒーミルのお手入れにも対応しています。

  • 商品名:カリタ コーヒーミルブラシ クリーニング
  • 価格:1473円(税込)
  • Amazon:商品ページ

おすすめの手動コーヒーミル

自分の手で豆を挽いておいしいコーヒーを淹れたい、というときに使いたいのが、手動式のコーヒーミルです。電動式ほど機能に差はないものの、素材やデザイン性、携帯性などにこだわると、多彩な選択肢から選ぶことができます。

カリタ コーヒーミル 手挽き KH-3

コーヒーミルブラシや電動式ミルのおすすめ製品としてもすでに紹介したカリタの手動式ミルは、臼式のベーシックなタイプです。硬質の鋳鉄製臼歯を採用しているため、切れ味が長持ちするのが特徴です。

広いオープン式の投入口は豆をスムーズに入れられます。豆の挽き方は、ハンドル下部のネジを調整することにより変えられます。

シンプルでコンパクトな形状で場所を取らず、インテリアとしても楽しめます。

  • 商品名:カリタ コーヒーミル 手挽き KH-3
  • 価格:1845円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ハリオ セラミックコーヒーミル スケルトン

コーヒー機器も多く生産する日本のガラスメーカー『ハリオ』のコーヒーミルは、ステンレスとセラミックを採用した臼は水で丸洗い可能なので、清潔に使い続けられます。

ミル部分を取り外して付属の蓋を取り付ければ、挽いたコーヒー豆をそのまま保存できます。本体は耐熱ガラス製なので、色や臭い移りの心配が少なく、保存容器としても最適です。

  • 商品名:ハリオ セラミックコーヒーミル スケルトン
  • 価格:2936円(税込)
  • Amazon:商品ページ

ポーレックス コーヒーミル セラミック ミニ

アウトドアや旅行先など、外出先で挽きたてのコーヒーを飲みたいときにおすすめが、持ち運び便利なコンパクトサイズのこちらのコーヒーミルです。粒度調整機能を搭載し、細挽きから粗挽きまで好みに応じて豆を挽けます。

ステンレス製の本体にセラミックの刃を採用しており、金属製の刃にありがちな金属臭なく、豆本来の味を引き出します。

商品名:ポーレックス コーヒーミル セラミック ミニ

おすすめの電動コーヒーミル

コーヒーミルは多数のメーカーが製造・販売していますが、コーヒー機器メーカーとしてよく知られるメーカーの製品がおすすめです。以下からは、3メーカーのおすすめ製品を紹介します。

電動式コーヒーミルは、シンプルな構造のエントリーモデルからプロ仕様の業務用をベースにしたモデルまで幅広いラインナップがあります。

メリタ 電動 コーヒーミル

ドイツ生まれのコーヒー機器メーカー『メリタ』の電動コーヒーミルは、スイッチを押すだけで豆を挽けるリーズナブルなエントリーモデルの製品です。

70gまでの豆を一度に挽け、5杯分のコーヒー豆なら、約15秒でレギュラーコーヒー程度まで粉砕できます。電動コーヒーミルを試してみたい初心者にピッタリのモデルです。

  • 商品名:メリタ 電動 コーヒーミル
  • 価格:2876円~(税込)
  • Amazon:商品ページ

デロンギ コーヒーグラインダー コーン式

カッター式のこちらのコーヒーミルは、低速回転する刃でコーヒー豆を粉砕するコーン式の製品です。

この構造により摩擦熱を抑え、コーヒーの持つ本来の香りや味わいを損ねることなく挽けます。さらに円錐型のコーン式グラインダー採用により、挽きムラが少ないのも魅力です。

好みにより14段階で粒度を調整できるので、飲みたいコーヒーのタイプに合わせた極細挽きから粗挽きまで対応できます。

取り外し可能な刃はお手入れが簡単で、安全ロック搭載で使いやすさ抜群のコーヒーミルです。

  • 商品名:デロンギ コーヒーグラインダー コーン式
  • 価格:8302円(税込)
  • Amazon:商品ページ

カリタ コーヒーミル ナイスカットG

業務用コーヒーミルを小型化した、本格的な性能を求める人に最適な製品です。『カリタ コーヒーミル ナイスカットG』は本来、業務用とされており、カフェなどでも使用されていることが多いですが、小型なので家庭用として使用可能でしょう。

業務用なので、耐久性に優れた切れ味の良いカット刃を採用し、豆へ加わる熱を最小限に抑えながら挽きムラも少ないのが特徴です。

本格的な機能を備えながら小型、しかもデザイン性が高いので、自宅内に設置しやすいのも魅力でしょう。

  • 商品名:カリタ コーヒーミル ナイスカットG
  • 価格:2万9800円(税込)
  • Amazon:商品ページ

コーヒーミルで挽きたて本格コーヒーを

コーヒーミル1台あれば、自分で好みの豆を挽くことができ、しかも本来の味を堪能できるフレッシュなコーヒーが味わえます。

自宅で少しずつ、または大人数が揃う席や外出先など、コーヒーを楽しむ機会は多彩です。それぞれの場に最適なコーヒーミルを選んで、さまざまな場で本格的なコーヒーを楽しんでみましょう。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME