ジャズギター初心者向け。アドリブが弾けるようになる練習方法

2019.05.01

アドリブ演奏を求められるジャズギターは、他のジャンルと比べて難易度が高めです。ロックやポップスが弾けるギタリストでも、ジャズギターはよく分からない……ということも多いのではないでしょうか。そんなジャズギターの練習方法を解説していきます。

ジャズギタリストの演奏をたくさん聴く

ジャズギターを実際に演奏するには、その雰囲気やサウンドを知ることが大切です。そのためにも、まずはプロのジャズギタリストの演奏をたくさん聴いて、ジャズギターの感覚をつかんでいく過程が必要になります。

まずジャズの音色を耳で覚えよう

アドリブ演奏がメインとなるジャズギターの習得は、「言語」を覚える感覚にとても似ています。

赤ちゃんが周りの人の言葉をくり返し聴いて言語の感覚をつかんでいくように、いろいろなジャズギターの演奏を耳に入れることで、「どんなリズムやフレーズを、どんなサウンドで奏でたらジャズらしくなるのか」が分かってきます。

コードやテクニックなど知識的なことを学ぶ前に、まずは「ジャズ」というジャンルそのものを、耳で理解していきましょう。

ジャズ演奏を聴くおすすめの方法

たくさんのジャズを聴くには、SpotifyやApple Music、Amazon Musicなどのストリーミング配信サービスがおすすめです。

こうした配信サービスは月額1,000円ほどで膨大な数の音楽を聴くことができ、ジャズの名盤も圧倒的な数が配信されているので、「たくさんの作品に触れる」という点ではCDレンタルや購入より大きなメリットがあります。

また、一部の配信サービスには音楽ジャンルごとのラジオ機能などもあり、この機能でまだ知らないジャズ音楽を聴いていくことで、自分の好みにマッチした作品との思わぬ出会いもあります。

おすすめのジャズギターの名盤3選

ジャズギターの名盤とされるアルバムがいくつもあるので、最初のうちはどんな作品を聴いていけばいいのか戸惑ってしまう方も多いでしょう。そんな方に向けて、ジャズギターの名盤の中でも、特に入門編としておすすめの作品を厳選して紹介します。

The Poll Winners/バーニー・ケッセル

世界中のジャズファンから絶大な人気を集めたジャズギタリスト、バーニー・ケッセルの代表作です。ベーシストのレイ・ブランとドラマーのシェリー・マンとのトリオ編成の演奏が収録されています。

ケッセルの演奏はジャズギターの王道を行くもので、あまりジャズギターになじみがない方にとっても「ジャズギターってこういう感じなんだ」と飲み込みやすい内容になっています。

はじめてジャズギターに触れる一枚としても、ぴったりの名盤です。

The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery/ウェス・モンゴメリー

「ジャズギター」という存在そのものを大きく発展させたウェス・モンゴメリーは、最も偉大なジャズギタリストの一人として知られています。

そんなモンゴメリーの演奏の数々を収録したアルバム「The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery」は、昔ながらのジャズギターとはどんなものかを知るにはぴったりの一枚です。

ジャズギターの基礎を感じ取るためにも、一度は聴いてみましょう。

Virtuoso/ジョー・パス

20世紀半ばからおよそ半世紀にわたって活動したジョー・パスは、ジャズ史に残る技巧派ギタリストとして知られています。クラシックギターの要素も取り入れた演奏は、クリーンなサウンドとテクニカルなプレイングで聴き手を驚かせます。

特にこの「Virtuoso」は彼の独奏によるアルバムで、最高峰のジャズギターの音色を、これでもかと聴かせてくれます。

このアルバムで歴史上トップレベルの演奏を耳にすれば、ジャズギターの奥深さを存分に体感できること間違いなしです。

アドリブなしスタンダードなメロディで弾く

ジャズギターの音色をつかんだら、いよいよ実際に演奏していきましょう。いきなりアドリブから弾くのは難しいので、まずはジャズ楽曲の基本となる、スタンダードなメロディから入っていきます。

スタンダードのメロディを把握しよう

ジャズの各楽曲には、基本となるメロディがあります。ひとつのフレーズとしてまとまった印象的なメロディを、実際に弾いて分析していくことで、ジャズギターのフレーズがどのように成り立って、それをどうアレンジすればアドリブに繋がるのかが把握できます。

アドリブとのメロディの違いを知ろう

ジャズのメロディは、聴いていて強烈に印象に残る「核となる音」を中心に、それを引き立てる装飾音が加わって構成されています。つまり、ジャズのメロディの本質は、この「核となる音」にあると言えます。

この「核となる音」と装飾音から成るメロディを基本に、弾き手が「リック」と呼ばれるフレーズを付け加えて独自のニュアンスにアレンジすることで、ジャズギター演奏の「アドリブ」が生まれます。

ジャズギターのアドリブ演奏ができるようになるためには、さまざまなメロディやアドリブアレンジを実際に自分の手で弾いて、表現のボキャブラリーを増やしていくのが最も効果的です。

初心者向けのコード進行でアドリブ練習

実際にジャズギターのメロディやプロのアドリブをコピー演奏してニュアンスを体でつかめたら、いよいよ自分でアドリブ演奏をすることに挑戦していきましょう。

ジャズギターのアドリブでは、多くの場合コード進行に沿って演奏が進んでいきます。コード進行には定番とされている流れがいくつかあるので、ジャズギター初心者の方は、そこから慣れていきましょう。

初心者が知っておきたい基本的なコード

ある程度ギター経験がある方なら、メジャーコードやマイナーコードといった基本的なコードについてはなじみがあるでしょう。

ジャズギターでも、3和音のメジャー・マイナーコード、4和音のセブンス、メジャーセブンス、マイナーセブンスといった基本的なものがコード進行の中心になります。

そして、そこにディミニッシュ(dim)やオーギュメント(aug)、マイナーセブンスの5度の音だけを半音下げたマイナーセブンスフラットフィフス(m7♭5)などの、やや複雑なコードも定番として加わります。

こうしたコードをC~Bまでそれぞれのキー全てで弾けるようになり、それぞれのコードの構成音をすぐに把握できるようになるのも、ジャズギターのアドリブ演奏をする上で重要な技術です。

王道のコード進行でアドリブ練習

ジャズギターのアドリブの練習をするときは、王道のコード進行のバックサウンドを流しながら、それに合わせて弾いていく実践練習が効果的です。

こうしたアドリブ練習用のコード進行サウンドは、YouTubeで「ジャズ アドリブ コード」などのキーワードで検索するとフリーの音源がたくさんあります。そういった音源を再生しながら、それに合わせて実際に弾いていくと、一人でもアドリブ演奏の経験を積むことができます。

ジャズギター練習におすすめの本3選

独学でジャズギターを練習するときは、テクニックや知識を分かりやすくまとめた教則本が大きな力になります。

そこで、ジャズギター初心者の練習用の本から、おすすめの良書を厳選して紹介します。

入門・目からウロコのジャズ・ギター/菅野義孝

ジャズギターにこれから触れていく、という方に向けられた本です。コードやスケールなどの知識がなくても分かるように、実際にジャズのフレーズを弾いていくことでジャズギターの感覚をつかめる内容になっています。

「目からウロコのジャズ・ギター」はシリーズとして出版されているので、まずはこの入門編から手に取って、一歩ずつ着実にステップアップしていくのがおすすめです。

実践! ジャズ・ギター・コードワーク・バイブル/矢堀孝一

ジャズギターにおいて重要な「コード」についてしっかりと学べる一冊。ポップスやロックとはまた違った、ジャズならではのコードの知識やセンスを知ることができるので、既にある程度コードを知っている方にもおすすめです。

先に紹介した「目からウロコのジャズ・ギター」で感覚的な部分を磨き、こちらの本で理論的な技術を身につけていく……というかたちで、2方向からジャズギターを習得していきましょう。

3年後、確実にジャズ・ギターが弾ける練習法/宇田大志

タイトルからも分かるように、ジャズギターについて時間をかけて体系的に学べる総合教則本です。ジャズギターの基礎から応用までをじっくり身につけたい方におすすめの一冊となっています。

長期的な目線で、ジャズギタリストとして本物の実力を身につけるための本として活用していきましょう。

また、著者の宇田大志さんはYouTubeでレッスン動画などを公開しているので、そちらにも注目です。

ジャズギターでかっこよく奏でよう

初心者にとってはなかなかハードルが高いジャズギターのアドリブ演奏。ですが、一歩一歩練習を積み重ねていけば、ベテランのプレイヤーの中でもしっかりと演奏できる実力が身につきます。

プロの名演やコード知識、教則本などでジャズギターの感覚をつかんで、自由でスリリングなアドリブ演奏の世界に踏み込んでみましょう。

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