万年筆のペン先調整はどうする?自分でする、それともプロに任せる

2018.07.31

高級で手がかかるイメージの万年筆ですが、ペン先の調整など、こまめにメンテナンスをすることで、お気に入りの一本となります。万年筆のペン先調整のコツと、プロに相談できるお店や場所について紹介します。

万年筆ペン先調整の基本とは

細い字を書きたいときや、長時間続けて書きたいときなど、万年筆を使うシーンに合わせてペン先を調整することが、万年筆本来の使い方といえます。

しかし、万年筆のペン先調整はとても細かい作業です。基本的にはプロに任せるのが安全ですが、コツをつかめば自分で調整することもできます。

細くする等、その調整方法とは

ペン先の調整方法にはいくつかの種類があります。

もし、自分でペン先を調整する場合は『ラッピングフィルム』と呼ばれるヤスリのようなもので研磨する方法がおすすめです。

ただし、磨きすぎるとペン先を交換しなければなりませんので、それでも良いと思えるときに練習を兼ねてチャレンジしてみるとよいでしょう。

まず、ペン先を万年筆から引き抜き、ラッピングフィルムの上を8の字を書くようにして磨いていきます。仕上げは、ペン先の裏側を、山折にしたラッピングフィルムで軽くこすって完了です。

フィルムには目は粗いものや、細かいものがありますので、ペン先に合ったものを選びましょう。

このほか、通常より大きいペン先をつけ、長刀の刃のように仕上げる『長刀研ぎ』や、ペン先を広げて太字を書きやすくする『キングコブラ』、ペン先にもう一枚ペン先をかぶせインクの供給を安定させる『エンペラー』などの調整方法があります。

専門家に依頼するのが安心

買ったばかりのペン先がどうもしっくりこない時や、自分で調整する自信がないときは、専門家に調整してもらうと安心です。

万年筆メーカーなどが開催する『ペンクリニック』では、『ペンドクター』と呼ばれる万年筆の専門家が無料で万年筆の調整をしてくれます。

急いでいたり、近くでペンクリニックが開催されなかったりという場合は、最寄の文房具店に相談してみるとよいでしょう。万年筆を長く愛用したいなら、1度は専門家を訪れて、自分に合った調整をしてもらうことがおすすめです。

自分でできる万年筆のトラブル調整

万年筆のペン先調整は、プロに依頼するのが最良ですが、それ以外のトラブルは自分で解決できることが多いです。毎日使用し、不具合があればこまめに調整することで、万年筆に愛着が湧き、自分の書き味に馴染ませていくことができます。

字がかすれる

長く使っているとペン先が汚れて、インクの出が悪くなり、字がかすれることがあります。この場合、ペン先をぬるま湯に1日浸し、水で洗い流したあと、乾いた布で拭きます。

また、自分の筆圧とペン先のインクの出具合が合っていないときも、字がかすれることがあります。まず筆圧を調整してみて、駄目ならペン先を交換しましょう。

これ以外にも、字がかすれる原因には『ひねり許容性』の問題があります。万年筆の持ち方や紙の当て方により、インクの出方が変わることで、太字用の万年筆に大きく影響します。この場合は、ひねり方を変えたりペン先を研磨したりして調整します。

ペン先が引っかかる

万年筆はペン先の形が特殊なので、紙にペン先が引っかかり書きにくいということが起ります。この場合は、粘度の高いインクを使ってみましょう。インクが紙との緩衝材となって、引っかかりを少なくしてくれます。

また、万年筆を寝かせるように書くと筆圧が下がり、引っかかりにくくなります。それでも書きにくいときは、ペン先の引っかかっている部分を少しずつ研磨します。

万年筆のペン先はどこで調整できるのか

ペン先の調整は、『ペンクリニック』のほか、『万年筆専門店』や『大手文房具店の修理窓口』などでも対応してもらえます。最近では、カフェが併設されたショップも登場しています。

こうした場所では万年筆のプロと直接話ができるので、自分で調整する際の参考にもなるでしょう。

おすすめはペンクリニック

ペン先の調整にもっともおすすめなのが、ペンドクターが来る『ペンクリニック』です。万年筆メーカーや文房具店が販売促進イベントを兼ねて開催するもので、部品交換が必要な場合を除いて、参加や相談は無料です。

しかも、どのメーカーの万年筆でも診てもらえるので、引き出しにしまいこんで何年も使っていない万年筆を持って参加する人もたくさんいます。

ペンクリニックは全国のデパートや書店、文房具店の万年筆売り場などで開催されていますから、メーカーのホームページなどで近くの店舗の開催情報をチェックしておくとよいでしょう。

大阪のペンクリニック開催予定

大阪や神戸に店舗をもつ『文具センターナガサワ』では、定期的にペンクリニックを開催しています。こちらでは1人2本まで、無料でペン先の診断や調整をしてくれます。予約不要で、気軽に行けるペンクリニックです。

ペンドクター 川口 明弘氏 ペンクリニックのご案内 | ナガサワ文具センター

東京にある伊東屋のサービス

東京の銀座に本店を構える文房具専門店『伊東屋』でも、有料で万年筆の修理や調整をしています。また、週末などは各店舗でペンクリニックを開催していることがあります。

文房具専門店- 銀座・伊東屋 – より美しく、心地良い空間

名古屋のペンランドカフェ

名古屋市には、万年筆ショップとカフェが融合した新感覚の店『ペンランドカフェ』があります。新品からヴィンテージまで世界中のメーカーの万年筆を取り扱っており、もちろんメンテナンスや下取りの相談もできます。

カフェではコーヒーやデザートだけではなく、ピザなどの軽食もあり、万年筆の調整のついでにランチやティータイムを楽しむことができます。万年筆に合う革のペンケースやバッグも販売しているので、眺めるだけでも楽しめる店です。

名古屋市 大須生まれのカフェレストラン PEN-LAND CAFE(ペンランドカフェ)

万年筆のペン先調整はプロに任せるのが一番

万年筆は、ペン先の素材や硬さはもちろん、インクにもいろいろな種類があります。

万年筆を買ってみたものの、思ったように書けないのはペン先やインクが合っていないせいかもしれません。一度プロにお任せして、ペン先を調整してもらうことで、長く使い続けることができるでしょう。

初めて万年筆を使う方はもちろん、ずっとしまいっ放しになっているという方も、ぜひこの機会にペン先を調整して、万年筆を使いこなしてみてはいかがでしょうか。

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