ワインボトルにはどんな種類やサイズがある?人数に合わせた選び方も

2020.07.30

ワイン選びで産地やブドウの品種、生産年を気にすることはあっても、ボトルやキャップなどの外観に関心を向ける人は少ないでしょう。でもボトルのサイズや形、キャップの種類には多様なバリエーションがあり、知識として備えておけば意外と役に立つのです。

ワインボトルのサイズと種類

日本酒やビールに様々な瓶のサイズがあるのと同様、ワインにも様々なサイズのボトルと形状があります。

一般的なサイズは750ml

巷でよく見かけるワインのサイズは750mlですが、その理由はワインの“生産大国”フランスから、“消費大国”イギリスへ輸出する際に便利だったためと言われています。昔のイギリスでは「ガロン」という単位が使われ(1ガロン=4,500ml)、1本を750mlにして12本(1ダース)単位で出荷すると、ちょうど2ガロン(9,000ml)になるからです。また主産地ボルドーでは1樽の容量が225,000mlなので、1本750mlにするとちょうど300本に相当し、輸入・輸送の際に計算しやすいとの理由もあったそうです。

その他、ボトルを作るガラス職人がひと吹きで吹ける大きさが750mlだったとの説もあります。

日本ワインは720ml

ちなみに日本で生産されているワインに関しては、720mlのボトルが主流です。これは「合」(1合=180ml)という単位を用いる日本酒文化が影響しており、4合(=720ml)の酒瓶が普及している日本で何かと便利だったためです。

ワインボトルの種類は6種類以上

【サイズの種類】

ワインボトルのサイズは、有名な産地のボルドー地方を例に挙げると次の6種類があります。

  • ドゥミ・ブティユ:375ml(1/2本)
  • ブティユ:750ml(1本)
  • マグナム:1,500ml(2本)
  • ドゥブル・マグナム:3,000ml(4本)
  • ジェロボアム:4,500ml(6本)
  • アンペリアル:6,000ml(8本)

またシャンパンやスパークリングワインはさらに種類が多く、最小188mlから最大150,000mlまで10種類のサイズに分かれています。

【形状の種類】

ボトルの形状も、国や地域によってそれぞれ特色があります。

  • ボルドー型

最も一般的な形。渋みが強いボルドーワインは熟成中に澱がたまるため、グラスに注ぐ際にボトルの肩の部分で澱を受け止められるよう「いかり肩」になっています。

  • ブルゴーニュ型

背が高くスリムな「なで肩」タイプ。狭い空間でも互い違いに積み上げて充填できるため、地下室でワインを貯蔵するブルゴーニュではこの形が好まれたそうです。

  • アルザス型

背が高くてスリムなタイプ。深い緑色のガラスが特徴です。

  • ライン型/モーゼル型

ドイツのライン・モーゼル地方のボトル。背の高いスリムな形が特徴で、ライン地方は茶色、モーゼル地方は薄い緑色をしています。

  • ボックスボイテル型

ドイツのフランケン地方特有の形。「山羊の陰嚢(いんのう)」という意味で、皮製のワイン袋の形を真似て造られたそうです。

  • シャンパン型

炭酸の気圧に耐えられるよう厚手のガラスで作られており、下部が少し膨らんだ形が特徴です。

これらの基本形以外にも、魚の形をしたフィッシュ型、コカコーラに似た形のプロヴァンス型、下半分が藁で包まれたキャンティ型など、バラエティに富んだ形状が各地にあります。

1本で何杯?人数に合わせたワインボトルの選び方

レストランでお店の人にワインを注いでもらった際、「量が少なめだなあ…」と感じたことがある人は少なくないでしょう。でも、グラスに並々と注ぐビールや日本酒と違い、ワインを注ぐ量が少ないのには理由があるのです。

ワイングラス1杯に注ぐ目安量は?

ワインは香りを楽しむ飲み物でもあるので、並々と注ぐとグラスの中で香りが膨らむ余地がなくなります。そのため注ぐ目安はグラスの3分目辺りが基本。ワイングラスはチューリップのように口がすぼまり、ふっくら丸みを帯びた形が一般的なので、最もふくらんだ辺りまで注ぐと適量になります。

大人数のときは配分に注意

ワインを注ぐ際は、全員のグラスに均等に注ぐ必要があります。ただ750mlのボトルの場合は6人なら125mlちょうど、7人なら約107mlとなるため、ベテランのソムリエでさえたやすくはありません。

そこで大人数での乾杯に備え、ホームパーティではマグナムなど大容量ボトルを活用するのも一つの手です。見た目にもインパクトがあるので、宴の場を盛り上げるのにも一役買ってくれるでしょう。

ワインボトル1杯分のカロリーは?

ワインのカロリーは、赤・白ともに100ml当たり約75kcal、少し甘めに作られているロゼは約80kcal。スパークリングタイプのワインは、発酵を促すのに糖分が加えられているため約100kcalと少し高めです。

他のアルコール類と比べて特段ハイカロリーというわけではなく、同じ100mlで比べると焼酎が163kcal、日本酒103kcal、ビールは約40kcalとなっています。

白より赤ワインが健康に良いと言われる理由

赤ワインと白ワインでは、一般的に赤の方が健康に良いとされています。理由としてはタンニン、アントシアニン、カテキンといった複数のポリフェノールに加え、カリウム、ビタミンC、ビタミンEなどの栄養素が豊富に含まれていることが挙げられます。

これらは心血管疾患や脳血管障害の抑制、心不全の発症予防、糖尿病の発症予防に効果があるとされ、その他にも認知症(アルツハイマー)の予防、ガン細胞の抑制、ピロリ菌の抑制などが期待できるとの研究結果もあります。

キャップの種類と正しい開け方

ワインの栓と言えばコルクがイメージされますが、実は他にもいろんな種類があります。

コルクだけじゃないキャップの種類

最もポピュラーな天然コルクの栓は、コルク樫の樹皮のコルク層を円筒形に型抜きして作られます。ただ近年は天然物の原料を調達するのが困難になってきたため、粒状のコルク層を圧縮成形した圧縮コルク栓や、シリコンなどで作られた樹脂製コルク栓を使うことが増えてきました。

一方でアメリカやオーストラリア、チリ、南アフリカ、ニュージーランドなど“ニューワールド”と呼ばれる国のワインでは、スクリューキャップの使用が広がっています。開栓用の道具が不要でコルク臭のリスクもないのがメリットですが、大衆的なイメージが根強いせいか、高級ワインに関してはまだコルクが主流です。

キャップの種類別、正しい開け方とは

それぞれのキャップの種類によって、ワインの正しい開け方は異なります。

通常のコルク

ソムリエナイフのスクリューの先端をコルクの中心部に差し込み、貫通しないよう気をつけながら垂直に回し入れます。次にフックをボトルの口に当て、テコの原理でコルクを少しだけ引き上げます。そして引き上げたコルクにスクリューをさらに回し入れ、再びフックをボトルの口に当てて引き上げたら、最後は手でコルクをつまんで静かに引き抜きます。

樹脂製コルク

樹脂製コルクは密閉性が高く、瓶の中に空気の流入がないため、タコの吸盤のように瓶と密着しています。そのためコルクスクリューの先端を完全に貫通させ、瓶の中に空気を入れると抜きやすくなります。

スパークリングワイン用コルク

キャップシールを剥がし、布を被せてコルク栓を押さえながらもう片方の手で針金を緩めます。そして針金を外さずコルク栓を押さえながらボトルを回し、栓を徐々に持ち上げます。最後にコルク栓を傾けるようにして炭酸ガスを逃し、十分にガスが抜けたら静かにコルク栓を抜きます。

スクリューキャップ

片手でボトルの底を包むように持ちます。そしてもう片方の手でキャップシールのミシン目より下部分を握り、ボトルの方を時計回りに回転させます。カチッと音がしてミシン目が切れたらボトルをまっすぐに持ち、もう片方の手でキャップを回せば開栓できます。

ボトルの違いを見るのもワイン選びの楽しみの一つ

どれも同じに見えがちなワインボトルですが、実はボトルやキャップの種類も様々。ぜひワインの種類が豊富なお店に出かけて、自分好みのワインを自宅で楽しんでみてください。

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