ブックカバーはやっぱり紙製。自作方法からマニアな楽しみ方まで紹介

2019.04.25

「読書が趣味」と公言する人は、ブックカバー選びも楽しみの一つでしょう。デザインや素材も多彩にそろっている中で、紙製にこだわる人も多く存在します。紙製カバーの魅力をはじめ、購入できるおしゃれで丈夫なカバーや自分で作る方法なども紹介します。

そもそもなぜブックカバーを使うのか?

みなさんは、本にブックカバーをかけますか?書店でつけてもらったものをそのまま使ったり、自分好みのカバーをつけたりする人もいるでしょう。

日本製の本の多くは、厚紙製の本体の外側にタイトルなどが印刷された『紙カバー』がつきます。本体カバーがあるにもかかわらず、さらにその上からブックカバーをかけている状態です。

そもそもなぜ、ブックカバーを使う人が多いのでしょうか?

本をきれいに保つため

私たち日本人は、出版社側でつけられたブックカバーも含めて『本』という認識があります。カバーも含めて、本を汚さず『きれい』に保ちたい心理があるようです。

ブックカバーを使うと、鞄の中でほかのものとぶつかって擦れてしまったり、飲み物や雨などの水分によって濡れたりすることから守ってくれます。

日焼けによる『色あせ』の防止や、「収納するとき背表紙の色柄を統一してきれいなまま保存したい」という理由で、ブックカバーをつける人もいるようです。

本の内容を他人に知られないため

「読んでいる本のタイトルを、他人に知られないようにしたい」という人もいます。

電車の中などお互いに知らない間柄ではあるものの、読んでいる本の内容を知られるのが気恥ずかしいと感じるのは日本人特有の気質でしょう。

読んでいる本のタイトルや内容がわかると『私はこんな人間です』といっているような恥ずかしさを感じる人が多いようです。

紙製のブックカバーの魅力

ブックカバーには、紙・布・皮革・プラスティック製などさまざまなものがあります。

最初に使われたのは、紙製です。現在も紙製を好む人は多く、根強い人気があります。紙製ブックカバーの魅どのような点が魅力なのでしょうか?

価格が安く気軽に使える

紙製のブックカバーは、本屋でつけてもらう場合『無料』で入手できます。

販売されているものも、ほかの素材と比べて比較的リーズナブルな価格なので、汚れなどをいちいち気にせず『汚れたら取り替えればOK』と気軽に使えるのがメリットでしょう。

薄くて柔らかいので邪魔になりにくい

紙製のブックカバーの厚みはさまざまですが、ほかの素材に比べると薄いうえに固さもしなやかで、ブックカバーをつけている仰々しさがありません。

本とカバーが一体化しているため、持ち歩き用に鞄に入れた際に『軽量で邪魔になりにくい』点も魅力の一つです。

本の大きさに合わせて調整できる

紙製のブックカバーは、布や皮革製のようにあらかじめ縫製されておらず、1枚もののため、本の大きさに合わせて『調整』できるのも嬉しい点です。

本の大きさにぴったり合っていないブックカバーは非常に使いにくいものです。サイズを変えられるのは大きなメリットといえるでしょう。

デザインが多彩で個性を表現しやすい

大型書店のスタンダード・デザインの紙製カバーから、小さな書店のユニークなものまで、さまざまな種類のカバーがあります。

バリエーション豊かなデザイン表現ができる紙製は、提供する店側にとってもコストがおさえられるうえに『宣伝メディア』としての機能も持ち合わせており、長く生き残っているのでしょう。

さらに紙製なら、パソコンでデザインをダウンロードしたり、手持ちの紙で作ったりと『オリジナリティ』も発揮できます。

このように紙製は手軽にさまざまなバリエーションを作れるため、存分に個性をアピールできるでしょう。

紙製のブックカバーの短所

今度は、紙製ブックカバーのデメリットを見ていきます。書店でつけてもらったものをそのまま使用している人も多い紙製のカバーですが、どんなデメリットがあるのでしょうか。

本の背表紙が見えない

一般的な紙製のブックカバーをかけると、本棚に並べたとき本のタイトルや著者名が印刷されている背表紙が見れず『すばやく本を探すこと』が困難になります。

本のタイトルを、他人から見えないようにするという点ではメリットでしたが、自分で探すときには少し煩わしさを感じることもあるでしょう。

一度折り線をつけると元に戻らない

紙製のブックカバーは一度使うと本のサイズに合わせて『折り線』がついてしまい、以前のような完全なフラット状態に戻せません。

気に入ったデザインであっても、元のサイズより大きい本に活用したいときに折り目がついてしまっているため、体裁が悪くなってしまいます。

破れや水に弱い

紙製のブックカバーは破れやすく、水分が大量に付着すると使い物になりません。

布製であれば、乾かしたりさっと洗ったりできます。皮革製の場合は『汚れ落としクリーナー』などの使用で、繰り返し使うことが可能です。

薄くて破れやすい点は、紙製のデメリットです。

通販で買えるおしゃれな紙製ブックカバー

ここからは、通販を使って簡単に購入できるおしゃれな紙製ブックカバーを紹介します。

SIWA・紙和 和紙のブックカバー

特殊な和紙で作られ『シワ加工』に見えるデザインがおしゃれなブックカバーです。

古来より和紙の産地として有名な山梨県の市川大門の和紙メーカー『大直』が、工業デザイナーの深澤直人さんとコラボレートして、ブランド『SIWA 紙和』を生みだしました。

水に強く、強度も自慢の障子紙『ナオロン』に、シワ状デザインを施してモダンな雰囲気に仕上げてあります。

使って行くうちに手になじみ、柔らかく薄手の皮革製品のような手触りになっていくのが嬉しいポイントです。職人による1点ずつの製作で、厚さを調整できる『折り返しバンド』もついています。

製品の特質上『アイロンなどの熱に弱いこと』『濡れたまま放置すると変色すること』は、念頭に置いておきましょう。

  • 商品名:SIWA(シワ) ブックカバー 文庫サイズ ブルー
  • 価格:1404円(税込)
  • Amazon:商品ページ

プラスオレンジ 印傳のような紙のブックカバー

日本の伝統工芸手法の一つである『印傳(いんでん)』は、鹿革に漆を使って模様をつける手法です。漆部分がぷっくりと浮き上がるのが特長といえるでしょう。

そんな印傳の雰囲気を表現した紙ブックカバーが存在します。

特殊技法で印刷されており、まさに本来の印傳のような肌触りやツヤを再現しているのが魅力です。

柄は七宝・麻の葉など日本古来から伝わる文様パターンの4種類で、色展開も多彩にそろいます。

サイズは、24×39.5cmの『フリーサイズ』型紙片です。自分で折り曲げて手作りするスタイルで、A5サイズの書籍まで幅広く使えます。

光に照らされる陰影の美しさや、つるりとした手触りを楽しめるでしょう。

  • 商品名:プラスオレンジ ブックカバー フリーサイズ 印傳のような紙
  • 価格:756円(税込)
  • Amazon:商品ページ

Quaint Design ambiente 文庫本ブックカバー

『Alliance Gate(アライアンスゲート)株式會社』が展開する『Quaint Design(クイントデザイン)』は、ユニークな素材やデザインが魅力の雑貨アトリエです。

提供している数多くのアイテムのなかでも『ambiente(アンビエンテ)』というブランドの商品は環境に優しく長く使える」というポリシーのもと作られています。

イチ押しは『ロウ』をコーティングした紙面が使われた文庫本カバーです。裏側には『綿生地』が使われており、使っているうちに皮革のような感触になっていきます。

経年変化を楽しみながら長く使える商品で、目を引くデザインもおしゃれです。

ほかのサイズ・色展開もあり、すべてに昔ながらの『書類留め風のパーツ』が付属しています。本を収納するときにも活用できるでしょう。

    • 商品名: ☆文庫本ブックカバー(A6判)クイントデザイン社(Quaint Design)
    • 価格:1080円(税込)

<li楽天:商品ページ

.carto レトロ 文庫版2枚セット BCCR

地図全般を作成する企業『東京カートグラフィック』によるユニークなブックカバーです。地理空間をテーマにした文具や雑貨の一つとして製作されています。

原材料に紙の原料となる木材ではなく『石の鉱物粉末』を使って作られたストーンペーパ―を使用しているのが特徴です。製作に水を使わないため、製造にともなう汚染の心配がありません。

耐水性があるのに加えて非常に丈夫で、厚さの違う本に使用しやすいように『スジ』が引かれています。レトロなデザインが魅力の2枚入りブックカバーです。

  • 商品名:東京カートグラフィック ブックカバー .carto レトロ 文庫版 2枚セット BCCR
  • 価格:810円(税込)
  • Amazon:商品ページ

書店の紙カバーにも意外とファンが多い

通販などで購入するブックカバーは「お金を払い、手をかけて選んだ」という特別感を抱けるでしょう。

一方で、本を購入した際につけてもらえる『書店の紙カバー』も異なる魅力からファンも多いようです。書店の紙製ブックカバーについて紹介していきます。

各書店の個性があらわれる紙カバー

書店の紙製ブックカバーには、フェアやイベント用に出版社が作成するものもありますが、『書店オリジナル』のものが圧倒的に多く存在します。

大型書店は『誰にでも受け入られるようなスタンダードなデザイン』が多いようです。

企業のロゴマークやイメージカラーを使ってシンプルに描くか、ロゴマークなどのデザインを小さく集積したようなデザインが多く見受けられます。

小型書店は『個性を主張するようなデザイン』が多く、その店らしい雰囲気のイラストや近隣地図を手書き風で描くなどのユニークさで見飽きることはありません。

ブックカバーは『書皮(しょひ)』とも呼ばれており、本好きの人々の集団『書皮友好協会』による、全国書店のブックカバー紹介の書籍まで発行されています。

形態はシンプルにもかかわらず、多様性があり個性が表現できる紙製ブックカバーであるからこそのメリットでしょう。

書店の紙カバーの起源は大正時代

前述の書皮友好協会によると、書店でつけるブックカバーの歴史は大正時代に始まったといわれています。多くの古本屋で「客の会計が済んでいる」という判断と『店の宣伝のため』に取り入れられました。

ブックカバーは好評を博し、新刊を扱う書店も真似し始めたため、大きく広がることになったのです。

現在は日本全国どこでも書店のブックカバーがあり、多くの人に受け入られたことがよくわかります。ちなみに、書店がサービスでブックカバーをかけてくれる国は『日本だけ』のようです。

日常生活のなかに溶け込んでいるため、深く考えることはないかもしれませんが、一種の日本の独自文化と呼べるでしょう。

書店カバーを販売する通販サイトも

書店オリジナルのブックカバーは、デザインも含めて使い勝手もよく、隠れた人気があります。通販などで本を購入した場合、書店でつけてくれるようなブックカバーは付属しません。

ブックカバーを必要とする人向けに『30枚以上』のロットで書店カバーを購入できる通販サイトがあります。

近年ではデザインをダウンロードして自分で印刷して作るブックカバーも人気であるものの、それらとの大きな違いは『紙の手触り』です。

ダウンロードの場合、たいていは『コピー用紙』を使いますが、こちらは『本物の書店カバー』なので、独特の紙カバーの感触を味わうことが可能です。

たくさんの本につけて収納すれば、同デザインで背表紙が統一できる点も魅力でしょう。

Bookgoods.jp

紙袋でおしゃれなブックカバーを作ろう

ここからは、自分で作る『MYブックカバー』の作り方を紹介していきます。「布や皮革で手作りするブックカバーは難しい」と躊躇している人でも、紙製なら気軽に挑戦できるのではないでしょうか?

好みの紙袋を用意して、簡単に丈夫なブックカバーを作ってみましょう。

厚めでしっかりした紙質の袋がおすすめ

まずは、紙質のしっかりした紙袋を用意します。薄手でペラペラのものより、ある程度しっかりした紙のほうが作りやすいため『紙袋』などを使うのがおすすめです。

『スターバックス』や『カルディ』などの『ザラ紙』は手にしっとりなじみ、味わいがでます。

ラグジュアリーなブランドの紙袋などもしっかりしているため『少しロゴをのぞかせる』など、考えながら作るのは楽しい時間になるでしょう。もちろん、通常の包装紙などを利用してもOKです。

折り方は至って簡単

紙袋で作る場合は、まず取っ手部分と底面を取り去り『一枚の紙状』にします。このとき、本のサイズと比べてブックカバー用紙片に『余裕』があることを確かめましょう。

以下がポイントです。

  • 本の上下幅は、各2~3cmの余白を見込む(同サイズでも作れます)
  • 本を広げて左右にも各2~3cmくらいの余白を見込む

折り方は次の手順を踏みましょう。

  1. 本の上下サイズに合わせて、カバーの上下を中側に折りこむ(同サイズならそのまま)
  2. 本の表紙側の余分スペースを折り曲げ、その間に表紙部分を差し込む
  3. 背表紙側も同じく、折り曲げて差し込む

紙袋を使って美しく作るコツは、もともと紙袋にあった『折り目』を利用して、本の上下左右のどこかに合わせて折り目を作ることです。

この際、折り目部分が表紙や背表紙などにあたらないよう工夫しましょう。

プリンターで印刷して作る手もある

好きな紙を選んで作成するほかに、ブックカバーデザインを『PCからダウンロード・印刷して作る』方法もあります。

すでにデザインされた美しさを入手できるため、オリジナルに近いMYデザインになるでしょう。作っている間も楽しい時間になりそうです。

文庫本サイズならA4コピー用紙でぴったり

『文庫本』サイズのブックカバーは、家庭に普及しているプリンターの『A4』サイズが丁度よい大きさです。

また、『四六判』と呼ばれる、単行本やほかのサイズの本に対応しているブックカバーデザインもあります。

表面はプリンターインクによる印刷のため、水分などの『にじみ』が気になる人もいるでしょう。その場合は、百円均一や通販ショップで透明のブックカバーを入手し、上からかけると汚れやしみを防げます。

おしゃれな柄をサイトでダウンロード

ブックカバーデザインをダウンロードできるおすすめサイトを紹介します。

『本の洋服屋』は、地色が同じで模様だけが変化するもの・シンプルなイラスト・美しい写真を使ったものなど、幅広く500点以上が取りそろえられています。

『Book Style』は、おしゃれで洗練されたデザインがそろうサイトです。ノベルティに使われたり、本のディスプレイ用に利用されたりしています。

国旗やコラージュ風、古洋書風といったデザイン性の高さは、どこにも引けをとりません。

ハイブリッド型総合書店『honto』では、約80種類のパターンのラインアップが提供されています。出版社や書店、企業発のブックカバーデザインを個人でダウンロードできるのが魅力です。

個性的なキャラクターやほのぼのしたデザインまで、見ているだけで楽しくなるでしょう。

おしゃれな紙のブックカバーで差をつけて

ブックカバーの素材は布製・皮革製などもありますが、紙製には、紙の手触り・見た目・デザインの多様性など、たくさんの魅力が詰まっています。

ちょっと目を引くおしゃれな紙製ブックカバーで、スマートに読書を楽しみましょう。

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