卓球プレイヤーにとって、ラケットは欠かせない道具です。練習場や試合会場で、ラケットのエッジがときにカラフルに、ときにスマートに彩られているものを見かけます。サイドテープと呼ばれるこのアイテムには、どのような効果があるのでしょうか。
サイドテープの効果やメリットとは
ラケットのフチの部分を『エッジ』と言います。このエッジが加工されているラケットを手にする選手を見かけたことはありませんか?なかには、とてもおしゃれでカラフルなものもあります。
サイドテープ(エッジテープ)と呼ばれるアイテムで、卓球プレイヤーの間ではとてもポピュラーなものです。
このサイドテープには、どのような意味があるのでしょうか。その効果やメリットについて解説します。
ラバー剥がれの防止やラケットの保護
スイングスピードや疲労面を考えて、「ラケットは軽い方がよい」と考えるプレイヤーは多く、サイドテープに疑問を持つ人もいますが、実は大きなメリットがあります。
何度も球を打っていると、打球をラバーの端でとらえることも増えてきます。これにより、ラバーがラケットからはがれ、端が浮く状態になることがあります。
その度に、接着剤で貼り直すとなると、メンテナンスの手間は面倒なものです。しかし、あらかじめサイドテープを貼っておけば、ラバーの剥がれの防止につながります。
返球する位置によっては、ラケットを台にぶつけてしまうこともあります。その際に、ラケットサイドを傷つけたり、時には破損したりということもしばしばです。
サイドテープを貼ることは、ラケットをこのような傷から守るという大きなメリットがあるのです。
打球感が変わる
サイドテープは、プレー面にも影響を与えます。最も多く体感される効果として、『打球感の変化』があげられるでしょう。
サイドテープを貼ることで、球を打つ際の感覚や球離れの速さなどに違いが生じることが、近年よく知られるようになりました。このことが、サイドテープの普及にもつながっています。
異なるサイドテープを試し、自分の好みの打球感へと調整する人も少なくありません。
プロと同じテープやかわいい見た目にできる
ラケットを自分の好みに合わせてカスタマイズできることも、サイドテープのメリットでしょう。ビジュアル面も、卓球を楽しむ上でとても大切な要素です。
「憧れのプロ選手と同じサイドテープを貼りたい」「かわいいデザインのテープでドレスアップさせたい」など、さまざまなニーズに応え、豊富なデザインが登場しています。
サイドテープに関するルール
さまざまな利点があるサイドテープですが、ただ貼ればよいというものではありません。実は、サイドテープの装着にもルールが定められているのです。
規格内の素材や貼り方でないと、使用が禁止されています。一般の試合でも、規格から外れたラケットを使用していた場合に、注意を受けることがあります。
サイドテープにまつわる決まりとは、どのようなものなのでしょうか。ルールについて解説します。
サイドテープの幅
サイドテープは、『ラケット本体とラバーを合わせた厚みを超えて貼ってはならない』ことが、ルールで定められています。これは必ず守りましょう。
本体とラバーの厚さ以上の幅でテープを貼ることは、反則です。そのため、サイドテープを購入するときは、このことを念頭において選ぶ必要があります。
また、光に反射する素材も使用してはいけません。サイドテープは、自作のものを使用することが認められていますが、素材選びには注意しましょう。
サイドテープの選び方
次に、サイドテープ選びについて説明します。実際に、自分がサイドテープを貼ろうと思ったとき、どのようなテープを選んだらよいか迷う人もいるでしょう。
市販されているサイドテープには、たくさんの種類があります。その中から、自分にマッチしたテープを選びましょう。
幅
まずは、幅に注目しましょう。前述のとおり、サイドテープはラケットの本体とラバーの厚さを超えてはいけません。
サイドテープの貼り方には2通りあります。一つは側面にだけ貼る方法、そしてもう一つは、ラバーを覆うように貼る方法です。
いろいろな貼り方に対応するため、市販のサイドテープにはさまざまな幅のものがラインアップされています。用途に応じて選びましょう。
色やデザイン
近年、サイドテープのデザインはとても華やかになりました。卓球会場でも、色とりどりのテープが貼られたラケットを手にする選手が数多くいます。
プロショップやスポーツ用品店、あるいはネット上でサイドテープを見てみても、そのデザインは豊富です。なかには、キャラクターをあしらった可愛いものまであります。
光に反射する素材でなければ、ルール上、デザインや色に制限はありません。好みのサイドテープで、自分らしさを演出しましょう。
人気のメーカー
サイドテープは、自作することも可能です。一方、卓球を熟知したメーカーからも、たくさんのサイドテープが販売されています。
品質や耐久性など総合的に考えると、メーカーによって製造されるサイドテープには安心感があります。実際、使用する人のほとんどが、市販のものを選んでいます。
人気のメーカーについて紹介するので、それぞれの特徴などを見てみましょう。
デザインが人気のバタフライ
『バタフライ』は、総合卓球用品メーカーの株式会社タマスによるブランドです。そのブランド名は、選手を花に例え、その花に仕える蝶であることをモットーとして名づけられました。
蝶をイメージした二つの楕円形で描かれたロゴマークは、卓球ファンなら目にしたことがあるでしょう。デザイン性の高さで人気のメーカーです。
そのバタフライには、多種多様なサイドテープがそろっています。ラケットを鮮やかに飾るには打ってつけのブランドです。
シンプルなロゴ入りならアンドロ
スマートなデザインで人気のメーカーが『アンドロ』です。ドイツ発祥の卓球メーカーとして、世界的にも高い評価を得ています。
アンドロのファンには、きらびやかさは抑えつつもハイセンスなデザインに魅了される人が多くいます。サイドテープも、ブランド名を織り交ぜたシンプルなものがメインです。
「あまりカラフルなものよりも、スッキリしたデザインのほうがいい」そのような人に向いているメーカーと言えます。
アンドロジャパン(andro)公式サイト | ドイツのクールな卓球用品総合ブランド、アンドロの日本専用ウェブサイト!!
落ち着いたデザインのVICTAS
『VICTAS』は、1931年創業の老舗卓球用品メーカーとして知られています。当初は卓球ボールの製造からスタートし、51年にはアジアでナンバーワンの卓球場の運営もてがけました。
VICTASの特徴は、派手さはないものの、品質にこだわった商品づくりにあります。クオリティーの高さで、卓球愛好家からの信頼を集めています。
サイドテープも、落ち着いたデザインのものが主流です。派手さよりも品質を求める人におすすめのメーカーです。
おすすめのサイドテープ
ひと昔前に比べて、卓球のアイテムは全体的に機能性・デザインともに向上しています。卓球のエッジを守り、打球感にも影響を与えるサイドテープもしかりです。
そのことによって、アイテム選びも卓球の楽しみの一つになりました。数多くラインアップされているサイドテープから、おすすめの商品を紹介しましょう。
バタフライ エッジプロテクター
厚めの起毛素材で耐久性にも優れた『バタフライ エッジプロテクター』は、若者を中心として人気のサイドテープです。ブランド名がスタイリッシュに描かれたデザインが好評です。
サイズも6mm・8mm・10mm・12mmと豊富な品揃えです。そのため、どのラケットにも対応できるでしょう。
- 商品名:バタフライ エッジプロテクター
- 価格:380円(税込)
- Amazon:商品ページ
ミズノ エッジセイバー サイドテープ
『ミズノ エッジセイバー サイドテープ』は、ブランド名のMIZUNOのロゴがカラフルにデザインされたサイドテープです。ラケットを鮮やかにドレスアップできるでしょう。
サイズは8mm・10mm・12mmの3種類から選べます。知名度抜群のブランドバリューで、品質も申し分ないテープです。
- 商品名:ミズノ エッジセイバー サイドテープ
- 価格:270円(税込)
- Amazon:商品ページ
ニッタク ストライプガード
日本を代表する卓球用品メーカーの一つである『ニッタク』からも、おすすめテープを案内します。『ニッタク ストライプガード』は、適度な粘着力で、こまめにメンテナンスする人に最適です。
植毛タイプの仕様で、ショック吸収力に優れたテープはラケットの耐久力を向上させます。8mm・10mm・12mmの3サイズで、カラーはブルーとレッドです。
- 商品名:ニッタク ストライプガード
- 価格:270円(税込)
- Amazon:商品ページ
サイドテープの貼り方
サイドテープを貼るなら、きれいに仕上げたいものです。シワが寄ってしまったり、曲がってしまったりしないように、気をつけて貼りましょう。
それでは、どのようにサイドテープを貼ったらいいのでしょうか。その方法を照会します。
グリップ上部から始める
既に説明しているように、サイドテープがラケットとラバーより厚いと、それだけで反則になります。そのため、自分のラケットの幅に合わせたテープを用意しましょう。
貼りはじめる位置は、ラケットのグリップ上部からです。そこからスタートすると、ちょうどよい感じでテープを貼っていけます。
確認しながら丁寧に
貼りはじめてから一気に貼り付けてしまうと、曲がってしまうことがあります。焦らずに、少しずつ貼っていくことがポイントです。
曲がってはいないか、シワができてはいないか、よく確認しながら数センチずつ丁寧に貼っていきましょう。ラケットサイドを一周するように貼り終えたら、ハサミでカットし完成です。
サイドテープで違いを出そう
サイドテープを貼る目的は、プレイヤーによってそれぞれ違います。ラケットの保護、打球感の調整、ラケットのドレスアップなど、サイドテープの用途はいろいろです。
目的が異なるように、サイドテープの種類もたくさんあります。目的にマッチしたサイドテープを選んで、人とは違う、自分だけのオリジナルラケットに変身させましょう。