バイクに乗っているとき、突然雨に降られることはよくあります。雨天時にそのままバイクに乗り続けていると、足元が濡れて冷えてしまいます。そんな状況を防ぐために着用したいブーツカバーの選び方と、おすすめアイテムを紹介します。
バイクの心強い味方ブーツカバー
屋外を走る乗り物であるバイクに乗っているとき、雨に降られてしまうのは避けられません。
近年はゲリラ豪雨に見舞われることも増えており、雨が降る予報が出ていない日でも、場合によっては天候が急転し、突然予期せぬ大雨が降ることもあり得ます。
そんな雨天時のバイク走行に役立つアイテムが、ブーツカバーです。
突発の雨では雨具として活躍
バイクで走行中の突発的な雨に備え、レインウェアを用意している人も多いでしょう。
しかし、レインウェアを着たとしても、つま先までカバーできません。雨天時に足元をカバーするものがない場合、当然のことながら靴から雨水が侵入し、ずぶ濡れになってしまいます。
濡れた靴は不快感を与えるだけではなく、冷えの原因にもなってしまいますが、足元を雨から守るためのブーツカバーがあれば、靴にかぶせるだけで足元をカバーし、不快感や冷たさから開放してくれます。
特にアメリカンバイクでは雨上がりも役に立つ
アメリカンバイクは、足を前方に置く姿勢で運転するので、雨天時は一般的なバイクでの走行時よりも足元がより濡れやすいものです。
しかも、雨が止んだ後の濡れた路面を走行しただけでも、地面の雨水や泥がはねて、走行時に靴が濡れやすくなります。このように足元が濡れるリスクが高いアメリカンバイクに乗っているときは特に、ブーツカバーの利用が推奨されます。
ブーツカバーを着用していれば、靴の濡れを気にせず、雨上がりの濡れた路面でもアメリカンバイクで快適に走れるでしょう。
ちょっとした防寒用途でも使える
ブーツカバーは、雨に当たって濡れた靴が招く足の冷えを予防できるだけではなく、防寒にも使えます。気温が下がったときにもブーツカバーは足元をすっぽりと覆うことができるため、足首から入り込む冷気をシャットアウトできるからです。
ブーツカバーは防寒対策にも使用できるので、寒い時期の悪天候時には、重宝するアイテムと言えます。雨が見込まれる日だけではなく、気温が下がることが予想される日や、気温が低い場所へ向かう際などに携帯しておくと安心でしょう。
ブーツカバーの種類
バイク向けのブーツカバーは、形状によっていくつかの種類に分けられます。運転時に履く靴やカバーできる範囲、防水性能などによって、以下のような違いがあります。
ハーフソールか足裏全体のもの
ブーツカバーの靴底は一般的に、つま先から土踏まずの部分までを覆うハーフソール、足裏全体を覆うタイプの2種類があります。
ハーフソールは靴底が足の半分までしかないため、ソールのない部分から折りたたみやすく、携帯性に優れています。
ハーフソールに対し、足裏全体を覆うタイプは防水性に優れています。バイクを降りた後に濡れた路面を歩くのにも適していますが、折りたたみにくいことが多いため、携帯時には大きくかさばることがあります。
ロングタイプとショートタイプ
ブーツカバーは、長さによってもタイプが分かれます。ロングタイプは、足からすね部分あたりまでの全体を覆うもの、ショートタイプは足首あたりの上までを覆うものです。
ロングタイプの方が防水性能が高く、丈が長めのブーツにも対応します。
その反面、丈が長いのでサイズが大きくなってしまい、折りたたんだとしても携帯しにくい、丈が長いので着脱しにくいなどのデメリットもありますが、防水性能で選ぶならロングタイプがおすすめです。
バイク運転時にロングブーツを履いている場合は、ショートタイプではブーツ上部をカバーできないため、ブーツ全体をカバーできるロングタイプを選択した方がいいでしょう。
ショートタイプは、ロングタイプよりもカバーできる面積が狭いので、防水性能に関しては劣ります。そのかわり、コンパクトにたたみやすく携帯性が良いのがメリットです。ブーツカバーの持ち運びしやすさを重視するなら、ショートタイプを選んだ方がいいでしょう。
普段ライディングシューズやスニーカーのような靴で運転しているのであれば、ショートタイプでも十分カバーできます。
ブーツカバー選びのポイント
上記のように、ブーツカバーはさまざまな種類が販売されています。自分にとって最適なブーツカバーを選ぶには、以下のポイントをチェックしてみましょう。
自分の靴のサイズに合うか
言うまでもなく、サイズ選びはブーツカバー選びの基本です。
先述のように、バイクに乗るときにロングブーツを履く人ならロングタイプ、ライディングシューズならショートタイプというように、バイクに乗るときに履く靴に合ったものを選びましょう。
ブーツカバーのサイズ表記は、靴と異なりS・M・Lなどの大まかなサイズ展開である場合が多く、サイズ表記だけでは最適なものを選ぶのが難しい場合があります。
大きすぎるブーツカバーは走行中に緩んだりずれたりすることがあり、事故につながる危険もあります。きちんとサイズ合わせをするためにも、ネット通販などで購入するより、実店舗で試着をしてから購入するべきでしょう。
着脱がしやすいか
ブーツカバーは靴の上から装着するものなので、形状によっては着脱しづらいものもあります。
急な悪天候のときに素早く装着したいなら、履き口が大きめでファスナーやマジックテープで留められるタイプが、着脱しやすさの面でおすすめです。
保護パッドが付いているか
バイクの運転では、ブレーキやシフト操作のため必ず足でペダルを操作します。
特にペダルに触れるつま先は、ブーツカバーでも破損する可能性が高い部分です。また、ステップをくるぶしで締めるように乗っている人の場合、くるぶし部分の生地も傷みやすくなってしまいます。
このような運転操作による破れを防止するために、傷みやすい部分に保護パッドが付いているブーツカバーもあります。ブーツカバーの破損が気になるのであれば、保護パッドの有無も確認しておきましょう。
靴底は滑りにくいか
雨天時に使用するブーツカバーは、履いたままで滑りやすい濡れた路面を歩く機会も多いものです。そのため、滑り止め加工がされているなど、ラバーなどの滑りにくい素材や加工を靴底に採用しているものがおすすめです。
おすすめのブーツカバー
長さや素材、ソールなどによってタイプが分かれるブーツカバーですが、その中でも特におすすめの、高い防水性能で靴をしっかり守ってくれるバイク専用のブーツカバーを3点紹介します。
ラフアンドロード バイク用レインシューズカバー
こちらのバイク用レインシューズカバーは、バイク用品専門店『ラフアンドロード』のオリジナル商品で、ハーフソールで携帯しやすいアイテムです。
ゴム底なので耐久性が高く、滑りにくさ抜群です。靴に巻きつけるだけで簡単に装着でき、左足の甲にはプロテクターも付いています。
- 商品名:ラフアンドロード バイク用レインシューズカバー
- 価格:1754円~(税込)
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コミネ バイク ネオレインブーツカバー ロング
ロングタイプのブーツカバーのおすすめが、バイク用品メーカーとして知られる『コミネ』の商品です。
全長42cmでふくらはぎまでしっかり覆うことができるので、ロングブーツを履く人にも適しています。TPR素材のソールは、ブーツカバーを履いたままでも滑りにくいだけではなく、保護性能もアップさせています。
シフトパッドを内蔵しており、ブーツカバーの傷や破れも防げます。
- 商品名:コミネ バイク ネオレインブーツカバー ロング
- 価格:3167円(税込)
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RSタイチ バイク用ブーツカバー ショート
ショートタイプのブーツカバーであれば、バイク用品メーカー『RSタイチ』のブーツカバーがおすすめです。
厚めのしっかりとした素材で防水性能が高く、ファスナーで留めるタイプなのでピッタリフィットします。
- 商品名:RSタイチ バイク用ブーツカバー ショート
- 価格:4250円~(税込)
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その他のブーツカバー
上記のおすすめブーツカバーは、バイク用品専門メーカーから販売されているものですが、スポーツ用品メーカーやアウトドア用品メーカーでも、バイク走行時に活躍するブーツカバーが登場しています。
以下の2点は、高い防水性能と持ち運び便利な携帯性を兼ね備えたおすすめのブーツカバーです。
GOLDWIN 防水 コンパクトシューズカバー スタッフサック付
スポーツウェア・用品メーカーの『GOLDWIN』のブーツカバーはショートサイズで、携帯性が高いのが魅力です。
靴底はありませんが、その分コンパクトに折りたためて付属のスタッフサックに収納できるので、軽装備の人におすすめです。
開閉しやすい面ファスナーのクイックロンと簡単に留められるドットボタンの組み合わせで、着脱も簡単に行えるのも特徴です。
- 商品名:GOLDWIN 防水 コンパクトシューズカバー スタッフサック付
- 価格:3860円(税込)
- Amazon商品ページ
モンベル MC.レインブーツカバー
日本のアウトドアメーカーとして知られる『モンベル』からも、ミドル丈のブーツカバーが販売されています。
背面に付いている『アクアテクトジッパー』はジッパーからの浸水を防ぐ効果が高く、反射テープ付きで安全面にも配慮しています。
保護パッドは付いていませんが、ペダル操作を行う左足部分に耐摩耗性の高い素材を採用し、強度を高めています。靴底のゴムが薄手なので、ポケットに収納できるサイズにまでコンパクトに折りたためるのも魅力です。
- 商品名:モンベル MC.レインブーツカバー
- 価格:4000円(税抜)
- モンベル商品ページ
突然の雨もブーツカバーがあれば安心
体1つで屋外を走行するバイクは、走行中に雨に遭遇する機会が多く、予想もしていなかったときに雨に降られることも考えられます。ゲリラ豪雨に遭遇してしまった場合、一瞬で全身がびしょ濡れになることもあるでしょう。
レインウェアで体の大部分はカバーできますが、レインウェアで覆えない足元をそのままで雨天時に走り続けると、靴がびしょ濡れになり不快感があるだけではなく、体の冷えにもつながります。
そんなときでもブーツカバーがあれば、濡れや冷えを防ぎ、雨天時でも快適に走れるようにしてくれます。携帯性に優れたブーツカバーも多いので、ツーリングの際は携帯していくことをおすすめします。