ボルダリングシューズの選び方は?マイシューズでさらなる上達を

2018.07.31

ボルダリングは、始めるときに必要な道具が少ないですが、ボルダリング(クライミング)用のシューズが必要です。ボルダリング用のシューズは普通のシューズとは異なります。本記事では、初めてのシューズ選びに役立つ情報をお伝えします。

ボルダリングとは

ボルダリングは、あまり高くない岩場や、石のような突起物の付いた壁を、ロープなど登るための道具を使わずに登るスポーツです。

必要な道具が少なく、動きやすい服装と靴下、ボルダリング用のシューズ、滑り止めに使用するチョークがあれば始められます。

多くのボルダリングジムでは、シューズとチョークをレンタルしているので、スポーツに適した格好さえしていけば、すぐ始められます。

ボルダリングは、体力だけでなく知力も使います。コースの難易度が上がると、手や足の使い方、体の使い方を考えないと、腕力だけあってもゴールまでたどり着けません。

その難しさも魅力のひとつで、コースを観察しどうすればゴールまで到達できるのか、考えることが大きな楽しみといえます。

ボルダリングの語源

ボルダリングは英語で書くとBoulderingで、丸い大きな石『boulder』を登ることを指しています。

もともと、ボルダリングは、ロープを使わずに低い岩を登るものでした。今は、人工的な突起物の付いた低めの壁を、ロープを使わずに登ることもボルダリングといいます。

ロッククライミングの種類

岩を登ることをロッククライミングといい、岩を登る方法などによって、分類されています。

登るために道具を使うか使わないかで、フリークライミングとエイドクライミングに分けられます。スポーツ性や競技性があれば、スポーツクライミングになります。

また、登る対象によってボルダリングとルートクライミングに分けられます。ロープを使わずに、落ちても致命傷にならないくらいの低い岩を登るのがボルダリングで、ロープを使って高い岩や壁を登るのがルートクライミングです。

ボルダリングは、道具に頼らずに岩場を登るフリークライミングの一種で、スポーツクライミングの一種でもあります。

スポーツクライミングはオリンピック種目

2020年に開催される東京オリンピックでは、スポーツクライミングが実施競技になっています。

オリンピックで初めての採用です。オリンピックで開催される競技は、『スピード』『ボルダリング』『リード』という3種目の合計点で順位が決まります。

『スピード』は、同じ条件の高さ15mの壁を2人の選手が同時に登り、ゴール到達までの速さを競います。

『ボルダリング』は、高さ4mの壁を制限時間内にいくつ登れるかを競い、『リード』は高さ15m以上の壁を制限時間内でどの地点まで登れるか競います。

国によって得意な種目が異なり、どの国が優勝するのか予想が難しいですが、日本は『ボルダリング』や『リード』が得意な選手がいて、金メダルを狙える実力を持っています。

クライミングの基本

クライミングは難しくなると、腕の力に頼るだけでは登りきることができず、登るための技術が必要になります。

逆に技術を知っていると、それほど力を使わなくても登ることができます。どのような技術があるのか知り、上達を目指して練習しましょう。

持ち手

ボルダリングジムで壁を登る際、手や足をかける突起物のことをホールドといいます。ボルダリングジムの壁一面を、カラフルに彩っている石のようなものです。

ホールドには、いろいろな形状があります。上から手をかけやすいものから、持ちにくいものもあるので、持ち方に工夫が必要です。

そして、その持ち方には名称がついています。『ガバ』はホールドを上からつかむ形の持ち方です。

上から手をかける自然な持ち方で簡単です。『ピンチ持ち』は親指とその他の指で両側からはさむ持ち方で、親指にしっかり力を入れることがポイントです。

『カチ持ち』は第一関節を反らせて指先だけでつかむ持ち方です。薄いホールドに使います。その他にもいろいろな持ち方があります。

しっかり握れない形状のホールドを持つときは、持ち方だけでなく、重心をどこに置くかも大切です。

足の使い方

足裏全体をホールドに付けるのではなく、つま先部分やかかと部分など、一部を付けるようにします。小さなホールドに乗ることが多いほか、体の向きを変えやすくなるからです。

足の置き方にも名称があります。『インサイドエッジ』は、つま先の内側をホールドに乗せる方法で、基本となる置き方です。親指の付け根に力を入れます。

『アウトサイドエッジ』はつま先の外側をホールドに乗せ、『フロントエッジ』はつま先をホールドにかけます。

『スメアリング』は、なだらかに膨らんでいるホールドに足を置くときに、斜めから力を加えるように足を置く方法です。

『ヒールフック』は、ホールドにかかとをひっかけます。その他にもいろいろな足の置き方があります。

ムーブとは

ムーブとは、体の動かし方のことです。ムーブを使うことによって、できなかった移動ができるようになったりします。

ムーブの種類の例をご紹介します。『ダイアゴナル』は、対角という意味があり、腕と逆側の足を対角上に置き、バランスをとる方法です。

ひじを曲げないことがポイントです。そして体をねじると、遠くのホールドに手が届きやすくなります。ダイアゴナルはよく使う基本のムーブです。

『キョン』は両足を踏ん張り、腰をひねって腕を伸ばすムーブです。前傾の壁をつたうときに使います。

『ランジ』は、両手をホールドから離して次のホールドに飛び移る方法です。ダイナミックな動きで失敗すると落ちてしまう怖さがありますが、できると達成感があります。

ボルダリングシューズの選び方

ボルダリング用のシューズはたくさんの種類があって、初めて購入するとなると、どのような観点で選べばよいのか迷ってしまいます。どのような種類があって、それぞれどのような特徴があるのかみていきましょう。

シューズのポイント3点

選ぶときに考慮したいシューズの分類を紹介します。

1つめはシューズの着脱式です。スリッパタイプ、シューレースタイプ、ベルクロタイプがあります。スリッパタイプは足の甲を締める調整パーツがなく、シューレースタイプは靴紐で締めるもの、ベルクロタイプはマジックテープで留めるものです。

着脱のしやすさを考えるのであれば、ベルクロタイプやスリッパタイプがよく、フィット感を求める場合は、シューレースタイプが向いています。

2つめは靴底の形です。平坦になっているフラットタイプと、つま先が下に曲がっているダウントゥタイプがあります。ダウントゥタイプは、初心者は慣れずに痛みを感じるかもしれません。最初はフラットタイプがよいでしょう。

3つめはシューズの形です。つま先からかかとまでまっすぐのものが『ストレート』、シューズの先が親指側に曲がっているのが『ターンイン』です。初心者にはストレートがおすすめです。

初心者はつま先が適度に曲がるサイズ

シューズのサイズについては、少しきつめのものを選びます。ボルダリングではつま先を少し曲げた状態になるように履きます。足指でホールドをつかむためです。

しかし、初心者のうちはきつすぎるサイズだと、窮屈さに慣れていなくて苦痛に感じてしまうかもしれません。

無理に履いて嫌気が差してしまうより、我慢できるきつさにとどめてボルダリングを楽しみましょう。

値段は安い方が良い?

ボルダリング用のシューズは1〜2万円程度が相場です。初心者のうちは、高いものを買う必要はありません。自分がシューズに求めるものがはっきりしないからです。

また、初心者がいきなり中上級者が履くようなきついサイズのシューズを履くと、痛みでやる気を失う可能性があります。少しきつさを感じるくらいのサイズを購入したほうがよいでしょう。

しかし、そのようなサイズだと、今度は上達してきたときに中級者のルートを登るには適さないことになります。そのため、履ける期間は短くなるので、安めのものでよいでしょう。

中級以降はスタイルに合わせて

中級者になると、ボルダリングを実践する中でシューズに対して要望が出てきます。特に、「もっときつめのシューズにしたい」と思うようになるでしょう。

また、登りたい場所によって、シューズを選んでみるのもひとつの方法です。例えば、前傾の壁を登りたいならダウントゥタイプを、外の岩場で登りたいならその岩の特徴にあったシューズを選ぶということです。

あまりきつすぎるサイズを選んでしまわないよう注意しながら、自分の求める機能を備えたシューズ選びを楽しんでください。

ボルダリングシューズの主なメーカー

ボルダリングに使用するシューズのメーカーは、クライマーの要望に応えるべく研究開発を重ね、登るのに適したものを追求してつくっています。

ボルダリング用シューズをつくっているメーカーはたくさんありますが、ここでは主なメーカー3つを取り上げます。各社の製品の特徴をみていきましょう。

5.10 FIVE TEN

5.10 FIVE TEN(ファイブ テン)はアメリカのメーカーで、『ステルスラバー』など摩擦力と耐久力のあるソールが魅力です。

ボルダリング用のシューズは摩擦が重要です。摩擦があると滑りにくく、ホールドに足を置きやすくなるからです。より難しいコースでも登れる可能性が出てきます。

ソールでボルダリングをサポートしてくれる5.10のシューズは、初心者用から上級者用まで多くの人に愛されています。

LA SPORTIVA

LA SPORTIVA(スポルティバ)はイタリアのメーカーで、自然に囲まれた自社工場で生産し、自然環境に負荷をかけずに製造するように努力を続けています。

ボルダリングは自然環境の中でやることも多いので自然の大切さを感じ、エコフレンドリーな製品づくりに共感する人も多いでしょう。

LA SPORTIVAのボルダリング用のシューズには、ノーエッジというテクノロジーが使われています。

従来の考え方にとらわれず、アウトソールのエッジをなくして、よりつま先にフィットする形にして、接地面との密着性を高めています。

また、ダウントゥのシューズにおいては、アーチの形が崩れにくいP3システムが採用され、使用を繰り返してもよいパフォーマンスを楽しめます。

ソールは、柔らかめで足裏感覚にすぐれたものと、やや硬めで安定感に優れたものがあります。

evolv

evolve(イボルブ)はアメリカ・カリフォルニアのメーカーで、クライミングシューズのシェアはアメリカ国内でトップです。

evolveブランドのソール『トラックスラバー』は摩擦力と耐久力のバランスに、定評があります。

世界で活躍するクライマーと開発チームの共同作業で研究開発をして、常に改良を進め、より良いクライミングシューズを追求しています。

シューズのリソール(修理)を受け付けていて、他社ブランドのリソールもしてくれます。ただし、修理不可能な場合もあります。

おすすめシューズ

ボルダリングで使用するシューズをつくっているメーカーは他にもたくさんあります。シューズのタイプも多く、どれにしようか迷ってしまいますよね。

初心者の方は特に、専門店で試着して、経験豊富なスタッフの方に相談しながら決めるのが良いですが、一例としてここでおすすめのシューズをご紹介します。

初心者が選ぶなら

初心者の方には、FIVE TENの『ローグVCS』をおすすめします。『ローグ』は履きやすく、初心者にも優しいつくりになっていて、値段は1万4000円程度です。

マジックテープで留めるベルクロタイプのシューズで、フィット感を調整することができます。

ソールは『ステルスラバーC4』で、摩擦性と剛性のバランスも良好です。足首の細い女性でもフィットするつくりのW’sモデルもあります。

新作で選ぶなら

メーカーが進める研究開発の成果が反映された、新作シューズを早く試したいとい人もいるでしょう。ファッションとしてみても、新作の登場は楽しみですよね。

ここでは、LA SPORTIVAの『COBRA ECO(コブラ エコ)』をおすすめします。スリッパタイプで、値段は1万7000円程度です。

リサイクル素材を85%使用しており、スポルティバの自然に負荷をかけないよう努力する姿勢を表す商品です。

ボルダリングシューズの手入れ

シューズを何度も履いていると汚れやにおいが気になってくるものです。ボルダリングは全身を使った運動で、足にも汗をかきやすいので余計に気になります。

しかし、ボルダリング用のシューズは普通の靴よりも、足へのフィット感が大事です。洗ったら、元の形状が崩れたり伸びたりしてしまいそうな気もします。ボルダリング用のシューズは洗ってもよいのでしょうか。

基本は洗わないほうがよい

ボルダリング用のシューズは、基本的に洗わないようがよいです。シューズの素材に合皮が使われることが多く、洗うと形が崩れやすくなります。

また、シャンクという芯の部分が、多くのものは紙でできていて、濡れると型崩れしやすくなることも理由のひとつです。

汚れの落とし方

洗わないとなると、日頃のお手入れが大事になってきます。使い終わったら、水で濡らした布を固く絞り、チョークなどの汚れを拭きます。その後は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で乾燥させます。

においが気になるときは、消臭パウダーや消臭スプレーを使いましょう。また、クライミング用のソックスは吸水速乾性に優れ、抗菌・防臭効果があるので、におい防止に効果的です。

ボルダリングシューズを扱う店舗

ボルダリングのシューズはなんといってもフィット感が大事なので、できれば試着してから購入したいものです。

また、自分にどのようなシューズが合うのか分からない時は、スタッフに相談したいですよね。おすすめの店舗をご紹介します。

都内おすすめはCalafate

東京でおすすめの店舗はCalafate(カラファテ)です。バックカントリースキーとクライミング用品の専門店で、目白の閑静な住宅街にあります。

深く楽しむための用具とソフトを提供したいというのが店の考えで、上級者でも満足できる豊富な品揃えを誇っています。

しかし、上級者だけを対象にしているのではなく、これからボルダリングを始めようとする初心者にも、豊富な知識でシューズ選びのサポートをしてくれます。

  • 店名:Calafate 目白店
  • 電話番号:03-3952-7117
  • 住所:東京都新宿区下落合3-2-12
  • 営業時間:平日11:00〜20:00、土曜日10:00〜19:00 、日曜祝日10:00〜18:00
  • 定休日:火曜日
  • 公式HP

名古屋のZU-THONES

ZU-THONES(ズットン)は、名古屋に3店舗を展開しているボルダリングジムです。併設されたショップコーナーで、クライミングのアパレル・ギア・アクセサリーなど、グッズの展示販売をしていて、オンラインショップもあります。

専門的な知識を持ったスタッフが厳選した商品を取り扱い、相談にもしっかり乗ってもらえます。

  • 店名:ZU-THONES 元塩店
  • 電話番号:052-611-7423
  • 住所:愛知県名古屋市南区元塩町2-7-1
  • 営業時間:平日9:00〜22:00、土日祝日10:00〜20:00
  • 公式HP

大阪のクラックス大阪

大阪・吹田にあるクラックス大阪は、大型のクライミングジムに、豊富な品揃えのプロショップが併設されています。

特にクライミングシューズの品揃えには気を使っていて、用途やレベルに応じて選べるように、常時30モデル以上を取り揃えています。

その中から、クライミング経験豊富なスタッフがぴったりの商品選びを手伝ってくれます。

  • 店名:クラックス大阪
  • 電話番号:06-6310-6105
  • 住所:大阪府吹田市広芝町16-9
  • 営業時間:火〜木曜日15:00〜23:00、金曜日15:00〜22:00、土日祝10:00〜20:00
  • 定休日:月曜日(月曜日が祝祭日の場合は、翌火曜日)
  • 公式HP

マイシューズでボルダリングをより楽しく

必要な道具が少ないボルダリングですが、シューズは欠かせません。ボルダリングジムでレンタルすることもできますが、何度かやっているうちにシューズのフィット感が気になってくるでしょう。

自分の足にフィットしたシューズでボルダリングをすれば、より難しい課題にも挑戦できます。マイシューズで、ボルダリングの世界にもう一歩踏み込みましょう。

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