【東京2020】スポーツクライミングがオリンピック種目に。観戦を楽しむポイント

2019.04.17

2020年東京オリンピックでの実施が決定したスポーツクライミング。自国開催で初めて追加された競技なので、ルールを理解して観戦したいもの。そこでこの記事ではクライミングのことはよく知らない、という人もオリンピックが楽しめるようにまとめました。

オリンピック競技スポーツクライミングとは

スポーツクライミングとは、高さのある壁を突起物(ホールド)を使って登っていく競技です。

競技人口は徐々に増えており、2011年時点の日本における競技人口は柔道のそれを超したと言われています。こうした競技人口の増加もオリンピックで競技として採用された所以でしょう。

スポーツクライミングはどの種目も登るための道具は使わないため、身体能力やテクニック、判断力など様々な力が試されます。

 

3つの種目からなる複合競技

一般的な大会ではリード、ボルダリング、スピードとそれぞれの種目で順位付けされますが、オリンピックではこの3つを合わせた複合競技として行われます。

2017年のアジアユース選手権で実施されたのが初めで、競技としてはまだあまり浸透していません。

何か1つ得意な種目があれば良いという訳ではなくなるので、選手たちもそれぞれにオリンピックに向けて鍛練をしていることでしょう。

スポーツクライミングのルールを解説

大会によっては壁の高さが違ったり、ルールが異なったりする場合もあるようですが、今回はオリンピック競技としてのスポーツクライミングのルールを解説します。

3種目の合計で順位が決まる

リード、ボルダリング、スピードと別々で競技が行われていたスポーツクライミングですが、2020年の東京オリンピックではそれらのポイントを合計して順位が決定されます。

今までに複合種目が実施されている大会では、それぞれの種目の順位を掛け算した数字がポイントとなり、その数字が小さい人ほど上位になるという決定方法でした。

例えば、リード2位、ボルダリング5位、スピード8位なら80ポイント。リード4位、ボルダリング4位、スピード6位なら96ポイントとなります。

足し算ではなく掛け算で算出するというのは、平均的に成績を残す選手よりも何れかの種目で秀でた成績を残した選手が上位になる方法です。

まだ実施されて間もないので、オリンピックに向けてより公平なルールへと変わっていく可能性もあります。

それぞれの種目のルールを解説

オリンピックで行われる複合種目としてのルールを解説しましたが、その順位を決めるのはそれぞれの種目の順位があってこそです。

そこで、リード、ボルダリング、スピードの3種目のルールをそれぞれ解説します。

リード

6分の制限時間内に高さ15mの壁をどこまで登れるか競う競技。スポーツクライミングの中でも特に古い歴史を持つ種目です。

墜落・時間切れ・反則をするとその時点での高度が記録となり、トライは1度のみで、やり直しはできません。

安全のためのロープが繋がったハーネスを装着して登ります。クイックドロー(ロープを掛ける器具)にロープを掛けながら登り、トップのクイックドローにロープを掛けた時点で完登となります。

より高いところに到達した選手が上位となり、同じ到達点であればそこに到達したタイムが速い選手が上位となります。

基本的にはオンサイト方式で他の選手のトライは見ることができませんが、事前にオブザベーション(コース確認)ができます。

現在行われいてる大会では、高度が同じ選手がいればカウントバックが適用されます。それでも順位が同じになれば獲得高度までのタイムが速い選手が上位となります。

ボルダリング

高さ4m程度の壁に設定された難易度の高い複数のボルダー(コース)を、いくつ登ることができるかを競う競技。それぞれのボルダーに4分の制限時間が設けられており、時間内で登ることを目的とする種目です。

リードとは違いロープ等の安全器具無しで登ります。また、墜落しても時間内であれば何度でもトライできます。

スタートとゴールが決まっており、ゴール(トップ)のホールド(壁の突起物)を両手で触り安定した姿勢を取ることができれば完登とされます。

また、トップホールドだけでなく、定められたゾーンというホールドがあり、そこに到達した数はゾーン獲得数として記録されます。

リードと同様にオンサイト方式で他の選手のトライは見ることができません。

完登ボルダー数が同じであればゾーン獲得数→完登に要したアテンプト数(トライ回数)→ゾーン獲得に要したアテンプト数の順に見ていき順位を決定します。

それらすべてが同じだった場合はカウントバックが適用されます。

スピード

傾斜95度、高さ15mの壁をどれだけ早く登れるか競う競技。トップクラスの選手だと女子でも10秒以内に決着が付くので短時間ながら見応え抜群です。

安全のためのロープが繋がったハーネスを装着して登ります。リードとは違ってトップで支点が確保されているため、途中でロープを掛けながら登る必要はありません。

あらかじめホールド(壁の突起物)の配置がわかっている2つの壁を2人が同時に登り始め、早く登ったほうが勝ちというシンプルな種目です。

現在行われている大会では、予選で速かった方のタイムを使用し、決勝トーナメントではタイムごとに組み合わせが決まります(1位と16位、2位と15位、など)。

タイムが同じだった場合はカウントバックが適用されますが、準決勝、決勝ではもう一度競技を行うことで勝者を決めます。

スポーツクライミングの観戦のポイント

ルールがわかったところで、どこに注目して観戦すると面白いか、そのポイントを紹介します。このポイントを意識しながら見ると、好きな選手も見つかるかもしれません。

選手の個性に注目

スポーツクライミングは基本的に男女で分けるだけで身長や体重などは考慮されません。高身長の選手もいれば低身長の選手もいますし、鍛え上げた逞しい体つきの選手もいれば痩せ型の選手もいます。

それぞれの体型や柔軟性などによって登り方は異なってくるでしょう。これは経験や知力が必要になってきます。

ダイナミックな体の動きに注目

普通に見れば「こんな壁どうやって登るんだ」というような壁を登るのがスポーツクライミング。

競技をしていない人間からすると想像もできないような身のこなしで登っていくことも少なくありません。

派手な競技ではありませんが、芸術とも呼べそうなそのダイナミックな動きが見られるのはスポーツクライミングならではです。

ルールを理解してより観戦を楽しもう

日本にはスポーツクライミングのメダル有力選手が揃っています。ルールや観戦のポイントを理解して、オリッピックのスポーツ観戦をより楽しんでみてはいかがですか。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME