ウイスキーの度数は高い?ほかのお酒との比較や度数をおさえる飲み方

2019.04.15

ウイスキーは、アルコール度数が高い印象がありますが、実際はどうなのでしょうか?お酒のアルコール度数の高さには、製造工程が大きく関係しています。ほかのお酒との比較や、度数をおさえながら楽しむ方法を紹介します。

ウイスキーの基礎知識

琥珀色の美しい見た目と、さまざまな風味が堪能できることから、世界中で人気を集めているお酒がウイスキーです。

そんなウイスキーですが、具体的にどのようなお酒のことを指しているのか実は知らないと言う人も多いのではないでしょうか?

まずは、その定義と基礎知識についてまとめていきます。

日本におけるウイスキーの定義

ウイスキーだと定義するためには、三つの要素を満たしている必要があります。

一つ目が、原料に『穀物を使っている』ということです。ウイスキーの原料には、大麦やトウモロコシ・ライ麦・小麦などが使われます。

二つ目が『蒸留酒である』ことです。原料を糖化した液体を発酵させ、発酵液を作ります。その液のアルコール度数を高めるために行う作業を蒸留と呼び、この作業を経て作られるお酒は蒸留酒と呼ばれます。

三つ目が『樽による熟成』がされていることです。蒸留して度数が高められた原酒を専用の樽に入れて長期間熟成させます。その結果、無色だったお酒が私たちの普段見ているウイスキーのような色に変化します。

これら三つの条件を満たしているお酒がウイスキーとされており、それぞれの工程において少し内容が異なることで味にもいろいろな変化がおきます。その点も、ウイスキーの魅力だといえるでしょう。

産地によって種類が異なる

ウイスキーは、生産されている場所によって名称や味に違いがあるという特徴があります。世界中で特に人気の高いウイスキーが『世界5大ウイスキー』と呼ばれていて、それぞれの産地ごとに名前がつけられています。

世界でもっとも生産されているウイスキーが、スコットランドで作られている『スコッチウイスキー』です。独特のスモーキーな香りが特徴的です。

カナダで製造されているものが『カナディアンウイスキー』です。ソフトな口当たりが特徴で、お酒が苦手な人でも飲みやすい傾向にあります。

スコッチと並んで長い歴史を持つのが、アイルランド産の『アイリッシュウイスキー』です。クセが少なくまろやかな飲み口なので、ロックや水割りが適しています。

アメリカ産のものが『アメリカンウイスキー』です。強くて深い風味が特徴的なバーボンなどが当てはまります。

日本で作られているものは『ジャパニーズウイスキー』と呼ばれ、スコッチの製造法をベースにした、日本独特の繊細な味わいが特徴的な品種です。

これらのように、同じウイスキーでも、産地ごとに呼び名も異なれば味にも違いが表れるのがウイスキーの特徴です。いろいろなものを飲み比べて、自分好みの品種を見つけるのもおもしろいでしょう。

ウイスキーのアルコール度数に関する雑学

比較的アルコール度数の高いお酒として楽しまれているウイスキーですが、その数値はどのようにして決まっているのでしょうか?

全てのウイスキーが同じ度数なわけではなく、品種ごとに数値も異なります。また、ウイスキー以外のお酒もアルコール度数はさまざまです。

日本のウイスキーの度数や、数値が高くなる理由について見ていきましょう。

日本のウイスキーの度数

ウイスキーのアルコール度数は、一般的に40〜43度とほかのお酒に比べるとかなり高く設定されています。日本のウイスキーの度数は、40度が基本値に設定されていて、基準を越えると酒税率が上がっていき、逆に下がると酒税率も減算されます。

そのため、41度のアルコールにかかる税金と39度のウイスキーにかかる税金の間に差があるのが特徴です。

度数が高い理由

ウイスキーのアルコール度数は、なぜこんなにも高くなるのでしょうか?その理由は『蒸留』にあります。

ウイスキーの定義に欠かせない蒸留では具体的に、原料から作った発酵液を気化させ、その蒸気を集めてもう一度液体に戻す作業を行います。

蒸留機の中では、沸点の低いエタノールが気化していくため、機械中の蒸気はアルコール分の高いものばかりになるのです。

そのため『集められた蒸気が液体に戻ると、必然的にアルコール度数も高くなる』というのが、度数の高さの仕組みです。

ウイスキー以外のお酒の度数

蒸留を行うことにより高い度数になっているウイスキーですが、それ以外のお酒の度数はどのくらいあるのでしょうか?

例えば、ウイスキーと同じように大麦から作られているビールの度数は約5%です。ウイスキーの約8分の1程度の度数である理由は、蒸留を行わない点にあるといえます。

アルコール度数の高いイメージがあるテキーラですが、その度数は38〜40度と、実はウイスキーよりも低くなっています。ビールと比べると数値が高い理由は、テキーラも蒸留酒の一つだからです。

ウイスキーのアルコール摂取量は?

お酒の中でもアルコール度数の高いウイスキーですが、実際に飲むときのアルコール摂取量はどの程度なのでしょうか?

アルコールの摂取量は、飲み方によって異なります。基本的な摂取量の目安や、飲み方による違い、ほかのお酒との違いについて見ていきましょう。

1杯のアルコール摂取量は多くない

ウイスキーを飲む際、バーなどでよく耳にする言葉が『シングル』や『ダブル』という単語です。これは、ウイスキーの分量の単位を表しています。

シングルは30mlで、ダブルは倍の60ml、トリプルは3倍の90mlです。アルコール度数が40%のウイスキーをシングルで頼む際は『30ml×0.4(40%)=12ml』のアルコールが含まれていると計算ができます。

度数が高い銘柄を頼んでも、1杯のアルコール摂取量に大きな変化はありません。アルコール度数が高いからといって、一概に摂取量も増えるというわけではありません。

飲み方による摂取量

1杯のアルコール摂取量の目安について見てきたところで、飲み方による違いを紹介します。わかりやすく、アルコール度数が40度のウイスキーを使って『ストレート・ロック・水割り・ハイボール』の4種類の飲み方で見ていきましょう。

ストレートの場合は、先ほど触れた数値と変わらないため、シングル1杯で12mlの摂取量です。ロックはストレートに氷を足すだけなので、摂取量自体は変わりません。

水割りやハイボールでは、水や炭酸水を足す分量に合わせて、ウイスキーの分量も少し増やす必要があります。そのためアルコール度数は下がりますが、摂取量は増えるという結果になります。

度数が下がるのでストレートやロックに比べると飲みやすくなりますが、実はアルコールの摂取量は増えているので、飲み過ぎには注意が必要です。

ほかのお酒の摂取量

ウイスキー以外のお酒の摂取量は、どのくらいあるのでしょうか?

ビールの場合、アルコール度数が5%の缶ビール350mlを飲んだとき、アルコール摂取量は17.5mlという数値になります。これは、ウイスキーのシングルをストレートで飲んだとき(12ml)に比べると5.5ml高い値です。

焼酎のアルコール度数は、一般的に20~25%程度ですが、これを水割り(210ml)で飲むと9%程度となり、アルコールの摂取量は22.5mlになります。

日本酒のアルコール度数は15%程度で、一合(180ml)を飲むと、摂取量は約27〜28mlにもなります。

ウイスキーは、アルコール度数自体はほかのお酒に比べるとかなり高いですが、摂取量はそこまで変わらないか、むしろ低いということがわかります。

ウイスキーの適量

日本では、厚生労働省の示す指標で飲酒のガイドラインが定められています。これによると、節度ある適度な飲酒は『1日平均純アルコールで20g程度』とされています。

これをウイスキーに例えると『ダブル1杯』に相当します。もちろん、個々の体質により、もっと少ない摂取量が適しているという人もいます。自分の体質を理解した上で、お酒は安全においしく楽しみましょう。

ストレートで飲むときはチェイサーを

バーでお酒を楽しむときによく耳にする『チェイサー』という単語ですが、一体何を表しているのでしょうか?

初めて耳にすると何のことを言っているのかわかりにくいチェイサーに関して、その基本知識や役割を知っておきましょう。

チェイサーとは

チェイサーとは、アルコール度数の高いお酒と一緒に飲む『水や炭酸水』のことを指します。

英語のchase(追いかける)という単語に由来した言葉で、お酒を飲んだあとに追いかけるようにして飲むことからこの名で呼ばれるようになりました。

このチェイサーは、通常の水や炭酸水となんら変わりはありませんが、お酒と飲むことにより重要な役割を果たします。その効果についてみていきましょう。

アルコール濃度を下げてくれる

チェイサーの役割の一つに『アルコール濃度を下げる』という効果があります。

アルコール度数の高いお酒を飲み続けていると、血中のアルコール濃度が急激に上がり、酔いやすくなってしまいます。

チェイサーを一緒に飲むことで、体内のアルコール濃度を下げることができ、悪酔いを防いだり、内臓への負担を軽くしたりすることができます。

脱水症状や喉の渇きを防止する

『脱水症状や喉の渇きを防止する』というのも、チェイサーの重要な役割です。アルコールは水分ですが、利尿作用なども働くため軽度の脱水症状が起こるケースもあります。

そんな症状を防ぐためにも、チェイサーなどアルコールの含まれていない水分を摂取することがとても大切です。

度数が高いと感じたら飲み方を変えよう

ウイスキーを飲むとき、アルコール度数が高いと感じたら飲み方を変えてみましょう。ウイスキーには多くの飲み方があり、楽しみ方も多種多様です。

ストレートやロックなどでなく、飲みやすくしてもおいしく楽しめるのがウイスキーの魅力です。いくつかの飲み方を紹介するので、自分に合った方法でウイスキーの味を楽しみましょう。

水割りやトワイスアップ

ウイスキーのアルコール度数を薄めながら、本来の香りや風味を楽しめるのが『水割り』や『トワイスアップ』です。

これらは両方とも『水』で割って飲む方法なのですが、その違いは『割合』にあります。食事中やくつろぎながら楽しむのにぴったりな水割りは、『ウイスキー:水(1:2〜2.5)』の割合で楽しむのが一般的です。

これに対し、比較的新しい飲み方として知られているトワイスアップは、『ウイスキー:水(1:1)』の割合でウイスキーの味を楽しむ方法です。

また、水割りは氷を入れて飲むこともあるのに対し、トワイスアップは常温の水を加えていくという特徴もあります。

同じ水を使った飲み方ですが、両者で微妙に風味が変わるので、両方を飲み比べて楽しんで見るのもよいでしょう。

さまざまな種類があるカクテル

クセが強い印象のあるウイスキーですが、ほかの飲料と合わせて『カクテル』にすることで、さらに飲みやすくできます。

例えば、ウイスキーにライムジュースとザクロのシロップを配合すると『ニューヨーク』と呼ばれるカクテルができあがり、ベルモットという特殊なワインを適量混ぜると『マンハッタン』というものになります。

カクテルにすると、フルーティーな風味と香りが加わるため、女性でもおいしく楽しむことができます。ウイスキー独特の風味や味が飲みづらいという人は、試してみるとよいでしょう。

居酒屋の定番ハイボール

多くの居酒屋で飲むことができる『ハイボール』も、ウイスキーを飲みやすくする方法の一つです。炭酸水で割るため、さわやかにすっきりと楽しむことができます。

カクテルとは違い、ほかの味を混ぜ合わせない方法なので、ハイボール独特の風味や香りを感じることができるのも魅力の一つです。

ウイスキーの銘柄によってハイボールに適したものも登場しているため、バーで飲む際などは、スタッフにハイボールに合うウイスキーを注文してみるのもよいでしょう。

度数の高いウイスキー

いろいろなお酒のアルコール度数や飲み方について紹介してきましたが、ウイスキーの中には、一般的な数値をはるかに越えた度数の高いウイスキーが存在します。中でも有名な銘柄を紹介するので、合わせてチェックしてみましょう。

66% ブラントン・ストレート・フロム・ザ・バレル

樽由来の強い風味を感じることができるのが、アルコール度数65〜69度の『ブラントン・ストレート・フロム・ザ・バレル』です。

樽から抽出した原酒を加水などの工程を経ずにボトリングしているため、これだけのアルコール度数を保っています。

一つの樽のみで熟成を行うシングルバレルが採用されているため、アルコール調整も行われていません。そのため、ボトルによって正確な度数が微妙に変化します。

力強い飲み心地ですが、華やかな香りやまろやかな口当たりが魅力的な名品です。

  • 商品名:ブラントン・ストレート・フロム・ザ・バレル
  • 価格:7458円(税込)
  • 商品ページ

63.7% ブッカーズ

トウモロコシが原料に使われているバーボンに分類されるのが『ブッカーズ』です。この銘柄も製造年によりアルコール度数が微妙に異なりますが、基本的には63度前後をキープしています。

グラスに注ぐと甘い香りが立ち込めますが、その度数の高さから、通でないとストレートで飲むのは抵抗があるかもしれません。

  • 商品名:ブッカーズ
  • 価格:1万7300円(税込)
  • 商品ページ

60.3% アベラワーアブーナ

さまざまなスパイスやプラリネ、チェリーの香りを感じることができるのが『アベラワーアブーナ』です。この銘柄もほかのものと同様、バッヂナンバーごとに度数が変化します。

オレンジやジンジャーなどの柑橘系の風味に加え、飲み終わりにチョコレートのような甘さも感じることができる逸品です。

  • 商品名:アベラワーアブーナ
  • 価格:7025円(税込)
  • 商品ページ

初心者におすすめのウイスキー

ウイスキーはクセが強いのが魅力でもありますが、初心者でいきなり度数の高いものを選ぶのは、ハードルが高いでしょう。そんな人でも安心して楽しめる銘柄をまとめました。

スコッチの定番 ザ・マッカラン 12年

スコッチウイスキーの定番として、世界中で愛されているのが『ザ・マッカラン 12年』です。スコッチ独特のスモーキーな風味を楽しむには最適で、樽独特の甘い香りとのバランスが絶妙です。

見た目も紅茶のようで美しく、スコッチに興味がある人は試してみるとよいでしょう。

  • 商品名:ザ・マッカラン 12年
  • 価格:6650円(税込)
  • 商品ページ

サントリーの定番 山崎

世界でも認められる日本が生み出したウイスキーの定番が『山崎』です。華やかに広がる香りは、ジャパニーズウイスキーの本質を知るのにぴったりです。

フルーティーな香りに加え、独特の酸味を感じることもできるため、複雑な風味だけれど心地よい味わいが楽しめることから人気を集めています。

バーボンの定番 ジムビームホワイト

世界120カ国以上で飲まれていて、圧倒的な知名度を誇っているのが『ジムビームホワイト』です。この銘柄は、バーボンの代名詞といわれています。

まろやかでクセの少ない味わいなので、バーボンを楽しみたいという初心者にぴったりの商品です。

  • 商品名:ジムビームホワイト
  • 価格:1122円(税込)
  • 商品ページ

ウイスキーの度数と上手く付き合おう

ウイスキーのアルコール度数は、ほかのお酒に比べると非常に高く設定されています。しかし、飲み方次第でそれを気にせず楽しむことができるのもウイスキーの魅力です。

自分にぴったりの飲み方を見つけることで、ウイスキーのおいしさを満喫しましょう。

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