バイクレースを観戦しよう。開催レースの基本から参加可能なものまで

2019.04.15

バイクレースは、国際的なレースから国内のレース、ミニバイクレースまで幅広く開催されています。観戦するだけではなく、実際に参加できるチャンスもあるのが、バイクレースの魅力です。そこで、バイクレースの基本と参加可能なレース情報を紹介します。

まずは知っておきたいバイクレースの基本

バイクレースは、走行する場所や競う方法などにより、タイプが分かれます。バイクレースの基本として、まずはレースの種類をまとめました。

主に2種類あるバイクレース

バイクレースは、主にサーキットなどの舗装面で行われる『ロードレース』、未舗装路を走る『オフロードレース』の2種類に分かれます。

それぞれのレースには、さらに細かな種類があります。

ロードレースでは、制限時間内の周回数を競う『耐久レース』、規定周回数をどれだけ速く走れるかを競う『スプリントレース』などがあり、スプリントレースは競う方法によりまた種類が分かれます。

オフロードレースは、障害物を置いた未舗装路でタイムを競う『モトクロスレース』、耐久レースのオフロード版と言える『エンデューロレース』など、こちらも複数の種類に分けられます。

世界の3大バイクレース

世界中に数あるバイクレースの中でも、以下の3レースが『世界の3大バイクレース』と称され、知名度が高いレースとして知られています。

  • ロードレース世界選手権(MotoGP)
  • スーパーバイク世界選手権
  • FIM世界耐久選手権(EWC)

その他にも、世界各地で多種多様なレースが行われています。

世界3大バイクレースについては、以下で詳しく紹介していきます。

世界最高峰のバイクレース MotoGP

MotoGPは、一般的にもバイクレースと聞いて一番に連想されることが多いほど、バイクレースの中でも最も知名度が高いレースです。

著名な世界的ライダーが争う世界最高峰のバイクレースは、すべてのライダーの憧れとなっています。

MotoGPの特徴

MotoGPの特徴は、排気量別に3種類のクラスに分かれていること、そして一般道で走行不可能なレース専用に開発されたバイクで行われることです。

ロードレースの中でもスプリントレースにあたり、レースは世界各地にあるレース専用のサーキットで転戦し、スピードを競います。

3つのクラス分け

上の項目でも触れたように、MotoGPのクラスは、排気量別に以下の3種類のクラスがあります。

  • 排気量1000cc『MotoGPクラス』 MotoGPの重量級クラスにあたるMotoGPクラスは、すべてのバイクレースの中で最高峰と称されています。レースのために設計された1,000ccのバイクの最高速度は、新幹線の速度を超える時速350kmまで達します。この『モンスターマシン』で繰り広げるレースは、圧巻の一言です。
  • 排気量600cc『Moto2』 中量級クラスのMoto2も、レース専用バイクで競うレースです。年齢制限はMotoGPの中でも最も幅広く、16~50歳まで参戦可能ですが、主に20代のライダーが最上位クラスのMotoGPを目指して参戦しています。
  • 排気量250cc『Moto3』 軽量級クラスの『Moto3』は、16~28歳という年齢制限が大きな特徴です。Moto2、MotoGPへステップアップするための登竜門的レースとして、若い世代のライダーが多く活躍しています。

ライダー同士のバトルが最大の見所

MotoGPで見逃せないポイントは、ライダー同士のバトルにほかありません。接触しながらのギリギリのラインで生身の人間がバイクで繰り広げるバトルは、手に汗握ることでしょう。

1レースの中で順位が目まぐるしく変わることも珍しくなく、誰が勝つか分からないエキサイティングなバトルは、最後まで目が離せません。

市販車の世界レース SBK

世界3大レースの2つ目として紹介するのは、スーパーバイク世界選手権(SBK)です。MotoGPと同様のスプリントレースですが、SBKにはMotoGPにはない特徴がいくつかあります。

市販車の世界一決定戦 スーパーバイク選手権

SBKがMotoGPと大きく異なるのは、バイクの種類です。SBKでは、市販車を使用して世界一を競うレースが行われます。もちろん、市販車をそのまま使用するのではなく、レース向けに改良したバイクを使用します。

SBKに参戦できるのは、すべてのバイクとは限りません。参戦するには、以下のような条件があります。

  • 4ストロークであること
  • 2気筒は850~1250cc、3、4気筒は750~1000ccまで
  • メーカーの生産規模に応じ、年間150~500台生産されていること

バイクの改良も自由にできるわけではなく、制限も厳しく定められています。

一般でも購入して乗れる市販のバイクがベースとなっているので、バイクメーカーにとっては、自社のバイクの性能をバイクファンにアピールできる場とも言えます。

MotoGPとの違い

使用するバイク以外にも、SBKにはMotoGPと大きく異なる点があります。それが、レースの開催方式です。

MotoGPでは、1大会につき1レースのみを行います。これに対し、SBKは1大会で2レースを行います。1度目のレースでの結果により、2レース目の予選順位が決定されるのも、大きな違いです。

参戦するメーカーにも違いが

SBKには、ホンダやカワサキ、ヤマハといった日本の代表的なバイクメーカー以外に海外メーカーのドゥカティやBMW、アプリリアなどが参加しています。しかし、MotoGPと比較すると参戦メーカーが少ない傾向があります。

メーカーとしてのメンツを争う意味も含まれる市販車レースのSBKでは、かかる予算も高額になる反面、好成績を残してもバイクの販売実績に結びつきにくい事情があります。

コストがかかる割にリターンが少ないことから、MotoGPと参戦メーカーも異なるというわけです。

世界の耐久レース EWC

世界3大バイクレースの最後に紹介するのは、世界耐久選手権、通称EWCです。

長時間レース 世界耐久選手権

すでに紹介したスプリントレース2種類とは異なり、こちらは耐久レースです。決められた時間内でどの程度周回できるかを競うもので、制限時間は8時間、12時間、24時間までさまざまです。

長時間のレースなので、1レースで走行するのは1人ではなく、3名のライダーが交代して走る点が、MotoGPやSBKと大きく異なります。

また、バイクレースではピットストップがないものが多いですが、長時間のレースを競うEWCではピットストップがあることも特徴です。

もう1つの特徴は、スタート方式です。一部のサーキットでは、自動車・バイクの『ル・マン24時間レース』と同様に、ピット前に並べた状態のバイクにライダーが乗り込んでスタートする『ル・マン方式』を取っています。

最後まで誰が勝つか分からない

長時間のレースは最後まで見ていなくても誰が勝つのか途中で予想がついてしまうのではないか、と思われがちですが、実際のところ、EWCは最後まで誰が勝つか予想ができないレースです。

長時間のレースは、ライダーはもちろんチームスタッフ、マシンの力があってこそ勝つことができます。上述のように、EWCはピットストップがあるので、ピットでのミスも、レースの結果に直結します。

また、長時間の走行により、トップを走っていたバイクにトラブルが起こり首位を明け渡す、なども、長丁場のレースだからこその最後まで見逃せない展開です。

日本開催は鈴鹿8時間耐久ロードレース

EWCは、日本でも三重県の鈴鹿サーキットにて、『鈴鹿8時間耐久ロードレース』が開催されています。略称の『鈴鹿8耐』は、バイクレースを見たことがないという人でも聞いたことがあることが多い、知名度の高いレースです。

鈴鹿8耐は、1978年より毎年7月に鈴鹿サーキットで開催されています。

木曜日のスポーツ特別走行、金曜日の公式予選などを経て、日曜日に行われる決勝まで4日間に渡り続くレースは、バイクファンが多く楽しむ夏の一大イベントとして定着しています。

日本国内のバイクレース大会

世界3大バイクレース以外にも、世界中で多数のバイクレースが開催されており、もちろん日本国内でもさまざまなバイクレースが行われています。

代表的なバイクレースが、以下のレースです。

全日本ロードレース選手権

日本のバイクレース最高峰と言えるのが、『全日本ロードレース選手権』です。スピードを競うスプリントレースで、日本全国のサーキットを転戦して行われます。

SBKと同様、市販車をベースにレース向けに改造したバイクを使用するのが特徴で、以下の4種類のクラスに分けられます。

  • JSB1000 1000ccの改造車を使用する、全日本ロードレース選手権でも最高峰クラスにあたります。このレースに参加したチームは、鈴鹿8耐に参加することが多い特徴があります。
  • J-GP2 4ストローク600ccのバイクで競う、同タイプのバイクを使用するMoto2を見据えて参戦することが多いクラスです。このクラスは2019年を最後に終了し、新たに『ST1000』がJ-GP2に代わって新設される予定です。
  • J-GP3 4ストローク250ccバイクを用いた、世界選手権ではMoto3につながるクラスです。
  • ST600 J-GP2と同様に4ストローク600ccを使用しますが、改造範囲が限定されているため、どのマシンもほぼ公平な状態という特徴を持つクラスです。マシン性能の差が少なくなることから、幅広いライダーが実力を競い、しのぎを削るカテゴリーです。

MFJ カップ JP250

全日本ロードレース選手権に併せて行われます。250ccの市販車をベースにしたバイクで競う、下位のレースからのステップアップとしての意味合いもあるレースです。

タイヤはダンロップのワンメイク、使用できるタイヤは1レース1セットのみという特徴があります。

『ツインリンクもてぎ』など 国内の主要サーキット

全日本ロードレース選手権を開催する国内の主要サーキットをいくつか紹介しましょう。

鈴鹿8耐の鈴鹿サーキットのほか、栃木県の『ツインリンクもてぎ』、茨城県の『筑波サーキット』、宮城県の『スポーツランドSUGO インターナショナルレーシングコース』などがあります。

レース観戦方法

バイクレースはサーキットで生で観戦すると、迫力や臨場感は桁違いです。ぜひ、実際にサーキットでレースを観戦してみましょう。

チケットの購入

バイクレースの観戦に必ず必要なものは、何よりもチケットです。行きたいレースを決めたら、まずチケットを購入しましょう。

チケットは、レースを開催するサーキットで購入できる以外に、レース主催者のホームページでも購入が可能です。

チケットは、一般的に通し券です。レースを通して同じチケットで入場するので、2日目以降も観戦する場合はなくさないように注意しましょう。

車でサーキットへ向かう人は、別途駐車券が必要になる場合もあるので、事前にサーキットの駐車場や駐車方法を確認しておく必要もあります。

持ち物や服装など

バイクレース観戦の際に持っておきたいものはいくつかあります。バイクレースは通しチケットがほとんどなので、パスケースを用意しておくのがおすすめです。チケットを入れて首から下げておけば、紛失防止になるでしょう。

バイクレースは野外で行われるので、時期や天候に応じた服装も大事です。

サーキットは座席に屋根が付いていないことも多く、日中は直射日光を浴びることが多くなります。郊外や標高の高い場所に位置しているサーキットでは、朝晩急に冷え込むことも考えられます。また、突然雨が降ることもあるでしょう。

そのため、直射日光を防ぐ帽子や日焼け止め、レインウェアなどの雨具や防寒のために羽織れるものなどを持っておくと、快適に観戦できるでしょう。

個人でも参加できるレースはある?

レースを見ていて、自分もサーキットを走ってみたい、と思ったことはないでしょうか?大排気量のレースは難しくとも、小さいバイクでのレースなら、参加できるチャンスはあります。

原付クラスもある ミニバイクレース

125cc以下のバイクで行われる『ミニバイクレース』は、原動機付自転車または原付2種で行われるレースです。つまり、スクーターでの参戦も可能なので、比較的気軽に参加できます。

ミニバイクとはいえ、最高速度160km/hまで出すこともできるので、本格的にサーキットを走行できるのが魅力でしょう。 国際コースを使用したレースも行われているので、本格的なコースを走りたい人にもおすすめです。

ミニバイクレースではクラス分けもあり、改造範囲や排気量、車種などにより多くのクラスが存在しています。そして、改造範囲に制限がない『OPENクラス』では、さらに細かいクラスに分けられています。

中には、改造を厳しく制限し、そのままの状態のバイクですぐに参戦できる、参加への敷居が低いレースもあります。

ミニバイクレースのメリット

原付2種は小型自動二輪免許があれば走れ、スクーターなら普通免許で走れるので、誰でも楽しめるというのがミニバイクレースの大きなメリットです。

マシンは自分で用意・改造をする必要も出てきますが、ミニバイクは小排気量のマシンがベースなので、改造費用などマシンにかかる費用が少なくて済みます。

個人ではなくチームでの参戦ももちろん可能なので、チームでマシンを作ればさらにコストを抑えられます。

参加する方法は?

ミニバイクレースに参加するには、レース主催者に直接申し込みます。近隣にミニバイクでの走行が可能なサーキットがある場合は、そのサーキットでもレースを開催していることがあるので、問い合わせしてみるのもいいでしょう。

レース仕様のバイク選びポイント

バイクレースに出るためには、当然ながらバイクが必要です。どんなバイクが適しているか、レース仕様のバイクを選ぶときは、以下のポイントを参考にしてみてください。

おすすめはミニバイクから

初めてサーキットで走るときのバイクとしておすすめは、やはりミニバイクです。排気量が低く価格が安めなので初期費用を抑えることができるからです。

また、レースでは転倒することが多くなるため、バイクの部品交換やメンテナンスの必要性が高くなります。そのたびにかかるコストは、安いことに越したことはありません。

そのため、消耗品やメンテナンス、部品にかかるコストが安いミニバイクは、最初のバイクとしておすすめといえます。

レース車両で使えるミニバイク例

ミニバイクとはいえ、サーキットで走れるタイプとして各メーカーからさまざまなモデルが販売されています。

国際的なレースでもおなじみのホンダやヤマハ、カワサキなどの主要メーカーでは、50ccのバイクでも本格的にサーキットを走れるモデルがあります。

初心者でも乗りやすく、かつサーキットを爽快に走り抜けられるエントリークラスのバイクとして、ホンダの『NSR50』や『NSF100』、ヤマハ『YZF−R25』、カワサキ『Ninja250』がおすすめです。

バイクが好きならレースも楽しもう

普段街乗りやツーリングでバイクに慣れ親しんでいる人であれば、バイクレース観戦をしたい、サーキットを自分で走ってみたい、と思うことがあるでしょう。

国内でも多くのレースが行われており、またミニバイクならサーキットを走ることも可能です。バイクレースを見たり、参加したりしてレースの楽しさを満喫しましょう。

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