大人が読んで泣く漫画【感動編】。短編中心におすすめの10作品

2019.04.12

ストレス社会の現代では、泣ける作品を求める人が多くいます。実際に、感動して泣くとスッキリしてストレス緩和やリラックスに効果があるという研究結果があるくらいです。そこで「泣ける」と評判の漫画の中から手軽に読める短編を中心に10作品紹介します。

家族の絆と死を描いた感動漫画

大切な人の死は誰しもが直面することだからこそ「自分の家族に同じことが起こったら」などと考えてしまいます。感動するだけでなく、いま家族と一緒にいられるのは当たり前ではない、ということにも気付かせてくれます。

『さよならもいわずに』上野顕太郎 全1巻

心が引き裂かれる“音”を、聴け。 ささやかだけれど、幸せな家庭を築いていた漫画家に、突如訪れた、悲劇。妻の突然の死。

(出典:さよならもいわずに|エンターブレイン)

ギャグ漫画家である上野顕太郎が妻の死を描いたドキュメントコミック。「このマンガがすごい!2011」第3位や「マンガ大賞2011」第6位など数々の賞を受賞しています。作者の深い絶望が伝わってくる作品で、改めて「側にいる人を大事にしよう」と思わせてくれる作品です。

さよならもいわずに|Amazon

『かへ』藤井組/山本揚志 全1巻

源次郎は年老いた体にムチ打って海に出る漁師。妻のトメは港で小さな食堂を営みながら、源次郎の帰りを待つ。つつましくも平穏な老夫婦のもとに、突然訪れた悲劇。

(出典:藤井組クリップ)

WEBで最後まで無料で読める漫画であり、公開されて4日で120万PVを記録しました。亡くなった息子のカフェを老夫婦が継ぐお話で、心が温かくなる作品です。今回紹介する中でも特に短いのでサクッと読みたいときにおすすめです。

かへ|Amazon

『星守る犬』村上たかし 全2巻

朽ち果てた車の中で寄り添うように、男性と一頭の犬の遺体が発見された。鑑定の結果は男性が死後1年。だが犬は死後わずか3ヶ月。この時間差が意味するものとは? それは哀しくも愉快な一人と一頭の、残されたわずかな“生”を生き抜く旅の終着点―。

(出典:株式会社双葉社|星守る犬)

あらすじから結末は伝わってくるようですが、それでも涙無しには読み進められません。犬のハッピーの健気な姿には心打たれるものがあります。特に動物を飼っている人には共感できる点が多いのではないでしょうか。

星守る犬|Amazon

障害をテーマに描いた感動漫画

もしあなたが障害を持っている、或いは身近な人に障害を持つ人がいるなら、漫画を読むことで肩の荷が下りるような気持ちになるかもしれません。

また、障害に関する知識が無い人でも漫画なら想像しやすいので読んでみるべきです。

『聲の形』大今良時 全7巻

耳の聞こえる少年・石田将也(いしだしょうや)。 耳の聞こえない転校生・西宮硝子(にしみやしょうこ)。 ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。 やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。 幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。

(出典:聲の形」|講談社コミックプラス)

そのリアルな描写に目を背けたくなるような気持ちになります。しかし、読み終わると「この作品に出会って良かった」という気持ちになります。障害を持つ人やその家族の心情がわかり、考えさせられる漫画です。

聲の形 1巻|Amazon

『どんぐりの家』山本おさむ 全7巻

田崎夫婦に圭子という女の子が誕生した。しかし発育が悪く、2歳3か月になっても言葉らしい言葉を喋らない娘に不安を抱いた母親は、彼女を病院に連れていく。そこで言い渡された診断結果は、圭子には聴覚障害に加え、知的障害もあること。そのため、一生言葉を覚えることができず、知能も4歳程度以上には成長しないという衝撃的なもので…

(出典:どんぐりの家1|小学館)

作者の山本おさむは障害を取り上げた作品を多く描いています。その中でも本作は「第24回日本漫画家協会賞」優秀賞を受賞している作品です。1巻は1993年に出版されていますが、今読んでも強烈な印象を残します。様々な視点で描かれるので、立場関係なく刺さるでしょう。

どんぐりの家 1巻|Amazon

SF短編の感動系漫画

SFといえば空想的で、スケールの大きい物語が多いですが、今回紹介するのは「本当にこんなときが来るのではないか」と思えるような世界観の作品です。

『プラネテス』幸村誠 全4巻

しがないデブリ(宇宙廃棄物)回収船に乗り組むハチマキは、大きな夢を持ちつつも、貧相な現実と不安定な自分に抗いきれずにいる。同僚のユーリは、喪った妻の思い出に後ろ髪を引かれ、自分の未来を探せずにいる。前世紀から続く大気の底の問題は未解決のままで、先進各国はその権勢を成層圏の外まで及ぼしている。人類はその腕を成層圏の外側にまで伸ばした。しかし、生きることーーその強さも弱さも何も変わらなかった。

(出典:『プラネテス(1)』|講談社コミックプラス)

プラネテスとは古代ギリシア語で「惑う人」とそれが転じて「惑星」を意味し、本作の主題である宇宙空間で惑う人々を象徴しています。舞台は2070年代とそう遠くない未来でリアリティがあります。登場人物の心情の変化から、自らの人生についても考えさせられる深い作品です。

『イヴの時間』吉浦康裕/太田優姫 全3巻

未来、たぶん日本――。社会ではアンドロイドを“家電”として扱う事が一般化され、リクオの家にもまた、自家用ハウスロイドであるサミィがいた。ある日リクオと友人のマサキは、「アンドロイドと人間を区別しない」というルールを掲げた不思議な喫茶店「イヴの時間」に行き着く。そこには、アンドロイドと人間が織りなす、ほろ苦くも優しいストーリーが待っていた――。

(出典:イブの時間1|SQUARE ENIX)

2008年に公開されたアニメーション作品の漫画版。AIやロボットが活用されつつある現在となっては、これも近い将来に感じられることでしょう。アンドロイドに対する感情の変化や、便利なだけではないことなど、これもまた考えさせられます。

イヴの時間 1巻|Amazon

『ほしのこえ』新海誠/佐原ミズ 全1巻

長峰美加子(ミカコ)と寺尾昇(ノボル)は同じ高校を目指す中学3年生。受験を控えたその夏、ミカコはふいに国連宇宙軍に選抜され宇宙に行く事を、ノボルに告げる。ミカコの最終的な目的地は太陽系外縁部。宇宙と地上で連絡をとりあうふたり。しかし、人類が初めて体験する距離は、ふたりの時間や心を、決定的に隔ててゆく…。

(出典:『ほしのこえ』|講談社コミックプラス)

「君の名は。」で有名な新海誠監督によって2002年に公開された短編アニメ映画の漫画版です。「私たちは、たぶん、宇宙と地上にひきさかれる恋人の、最初の世代だ。」というキャッチコピーがこの漫画を象徴しています。時間が、距離が二人を引き裂く様が切なく描かれています。

ほしのこえ|Amazon

最後に涙する、戦争を描いた漫画

今、漫画を読んでいる人のほとんどは戦争を経験したことがありません。でも、だからこそ、この時代に読みたい漫画です。

『総員玉砕せよ!』水木しげる 全1巻

昭和20年3月3日、南太平洋・ニューブリテン島のバイエンを死守する、日本軍将兵に残された道は何か。アメリカ軍の上陸を迎えて、500人の運命は玉砕しかないのか。聖ジョージ岬の悲劇を、自らの戦争体験に重ねて活写する。

(出典:『総員玉砕せよ!』|講談社BOOK倶楽部)

「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげるが、自身の作品で1番好きだという自伝的漫画です。90%は事実であり、命が軽く扱われる戦争の残酷さをまざまざと感じられます。

総員玉砕せよ!|Amazon

『夕凪の街 桜の国』こうの史代 全1巻

昭和30年、灼熱の閃光が放たれた時から10年。ヒロシマを舞台に、一人の女性の小さな魂が大きく揺れる。最もか弱き者たちにとって、戦争とは何だったのか……、原爆とは何だったのか……。

(出典:株式会社双葉社|夕凪の街 桜の国)

「第9回手塚治虫文化賞」新生賞を受賞した作品。ほのぼのとした作風や穏やかな日常の中に紛れる戦争の傷跡が、より一層生々しく感じられます。重すぎる内容は苦手という人でも入りやすく、戦争を知ることができる漫画です。

夕凪の街 桜の国|Amazon

心に沁みる感動体験を

家族とは、人間とは何か?そして生と死…。大人が読んで涙することのできる、複雑なテーマをもつ作品だけを厳選して紹介しました。どれも短い巻数の完結漫画なので、ちょっとした時間で通読できます。忙しい日々の中で、少しでも心洗われる物語に触れていただければ幸いです。

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