心温まる感動小説はこれ!泣きたいときに読む10作品を厳選紹介

2019.04.14

面白い小説に触れると、自分が経験したことのない感覚を得たり、見たことないはずの景色が思い浮かんだりします。自分の知らない人生を追体験することができますよね。そんな小説の魅力は何といっても「感動」です。これまで無数の小説が出版され、読者に涙や憧れといった感動を生み出してきました。

今回は、そんなおすすめの感動小説をジャンル別にまとめ、厳選して10作品ご紹介しますので、お気に入りの作品を探してみてください。

涙があふれる、年別の感動小説おすすめ3つ

出版された年ごとに人気の高い感動小説を3つご紹介します。

どれも大きな話題を読んだヒット作ですので、ご存知の方もおおいのではないでしょうか。

2018年の感動小説『また、同じ夢を見ていた』

新進気鋭の小説家・住野よる先生の書き下ろし小説『また、同じ夢を見ていた』。

小学生の女の子が、尻尾の千切れた黒猫と一緒に放課後いろいろな場所を訪れ、会話を通して自分の内面と向き合っていく感動のストーリーが人気です。読後感が心地よく、いつまでも心がぽかぽかと温かくなるような小説です。

住野よる先生の作品に共通しているのが、読者を飽きさせないための工夫が散りばめられている、という点です。

普段読書をあまりしない、という方にも絶賛される作品を多数出版している住野よる先生。読書が得意でない人にも読んでもらえる小説を書こう、と心がけていらっしゃるそうです。

あまり読書をしない方にもおすすめできる、読みやすく面白い感動小説です。

2017年の感動小説『かがみの孤城』

若者から絶大な人気を誇る実力派の小説家「辻村深月」先生が2017年に出版した話題作「かがみの孤城」もおすすめです。

学校へ通えなくなった中学1年生の女の子が主人公となる本作は、主人公と同じような境遇に身を置く同級生が7人登場し、戸惑いつつも親睦を深めていきます……鏡のなかで。

彼ら彼女らは9時から17時まで滞在が許される鏡のなかで、ある試練を与えられます。これから1年間の間にその試練をクリアしなければなりません。

ギクシャクする親子関係や、鏡の中に存在する孤城の謎、与えられた試練の秘密。読めば読むほどに引き込まれていく怒涛の展開は圧巻です。

未読の方はぜひ手にとってみてください。

2016年の感動小説『君の名は。』

アニメ映画に旋風を巻き起こした、新海誠監督の作品「君の名は。」も小説として読むことができます。

新海監督は過去の映画作品である「言の葉の庭」「秒速5センチメートル」なども小説として書き下ろし、出版しています。

映画とはまた違った趣を感じられる作品になっていますので、映画は観たけど小説は読んでいない、という方はぜひ読んでみてください。

田舎暮らしの女子高生「三葉」と東京暮らしの男子高校生「瀧」の2人が主人公となってストーリーが展開していきます。

突然2人の中身が入れ替わり、三葉の中に瀧が、瀧の中に三葉が入るところから物語は速度を上げていきます。

新海作品の特徴として、一見するとシンプルな恋愛や青春物語でありながら、考察すると仏教や神道、哲学に基づくギミックが盛り込まれていることが多いです。

過去作の「星を追う子ども」などはまさにその色が濃い作品でした。

君の名は。の場合は「結び」というキーワードが頻出し、時間の超越など超常現象が多発します。

しかしそれらにもしっかりと理由付けがなされていますので、ストーリーを追っていて迷子になることはありません。

やはり映画では描写を深掘ることはできませんが、小説であれば映画で描ききれなかった部分まで精緻に書き出すことができます。

もっと深く君の名は。の世界を知りたい、という方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

ひと味ちがう、感動の恋愛小説おすすめ2つ

感動小説を語る上で恋愛はやはり外せません。

普通の恋愛ではなく、苦しくなるくらいに美しい恋愛小説を2つ、ご紹介します。

苦しくなる恋愛小説。言の葉の庭

新海作品の中でも不朽の名作「言の葉の庭」のご紹介です。

映画ではその緻密な水や緑の描写に評価が集まり、ドイツで開かれているシュトゥットガルト国際アニメーション映画祭で長編映画部門の最優秀賞を受賞。

高校生の男の子と、女性教師の淡い恋愛を描く、落涙必至の名作です。

小説の魅力はやはり心理描写を緻密に行える点ですが、言の葉の庭は設定的にも心理描写が重要になってきます。

はやく大人になりたいと願う青年の気持ちを過不足なく描き切り、精神由来の味覚障害を抱えるほどに苦しめられている教師の切実な苦しみを表現するには、小説しかありません。

映画の映像美ももちろん魅力ではありますが、そのぶん人物の心理に関する描写はやはり少なくなっています。

まずは美しい映画を観て堪能してから、より深く味わうために小説を楽しんで頂きたいと思います。

心に沁みる青春小説。君の膵臓をたべたい

冒頭でも紹介した住野よる先生のデビュー作であり、一斉を風靡した人気作「君の膵臓をたべたい」は、読後の苦しい清々しさがたまらない小説です。

高校生で余命宣告を受けている女の子と、人に心を開けない男の子が出会い、物語は動き始めます。

女の子が書き記してきた、やりたいことリストをひとつずつ消化していき、次第に2人の関係にも変化が現れていきます。

誰にも心を開かなかった男の子の感情に変化が訪れ、女の子の気丈な振る舞いの裏にある真実に気づいたとき、ストーリーは急速に加速していきます。

ひとたびページを捲ってしまえばもうその手を止められなくなります。

普段読書をしない方も感動できる、読みやすい小説ですのでぜひ手を伸ばしてみてください。

学生さん必見!年齢べつに感動できるおすすめ小説3つ

多感な学生時代に触れる小説はその後の人格形成に大きな影響を与えます。

そんな学生に広く支持されている人気の小説を、年齢べつにご紹介。小学生から高校生まで、それぞれのおすすめをみていきましょう。

小学生におすすめ。西の魔女が死んだ

日本児童文学者協会新人賞など、児童文学の賞を総ナメした人気作「西の魔女が死んだ」は、梨木香歩先生のデビュー作です。

中学校へ入学してすぐ不登校になった少女「まい」が、母方の祖母の家に訪れるところから話は始まります。

祖母は西の魔女と呼ばれ、まいは祖母のもとで魔女修行に勤しむことに。魔女になるための第一歩は「なんでも自分で決める」こと。

幸せも、不幸せも、自分で決める。

簡単なようで難しいその決まりを胸にまいが過ごす日々を描いています。小学生、中学生に読んで欲しい一冊です。

中学生におすすめ。プシュケの涙

日本最大級のライトノベル新人賞である電撃大賞を受賞した名作「プシュケの涙」は、中学生におすすめしたい一冊です。

一人の少女が飛び降りて自殺し、その謎を巡ってストーリーが展開されていきます。

前半、後半で語り部が異なっていたり、時系列を活かした巧みな構成、美しくも苦しいストーリーなど若い感受性を揺さぶる魅力がつまっています。

ジャンルはライトノベルに含まれますので、初めてちゃんと読書をする、という方にもおすすめしやすい一冊です。

一度読んだら止まらなくなること間違いなしのテンポ良く進むストーリー、ぜひ味わってみてください。

高校生におすすめ。その日のまえに

高校生には「その日のまえに」という作品をご紹介します。

ヒューマンドラマを描かせたら一級品との呼び声も高い重松清先生の作品で、映画、ドラマとしてもメディアミックスされています。

平和な家族に突然訪れた、妻の死。

必ず起こるけれど、起こらないと思っていた死という状況を目の前にしたとき、家族はどのような対応をとるのでしょうか。

その姿をありありと描き、静かに死に向かっていく妻(母)を前に夫や子供が見つめるものはなんなのか。生と死を考え直すきっかけとしておすすめしたい一冊です。

高校生にこそ読んで欲しい、そんな小説です。

2chから書籍化されたおすすめの感動小説

日本最大級の匿名掲示板「2ちゃんねる」。

今は5ちゃんねると改名しましたが、長い2chの歴史の中では、なんと投稿されたレスが小説になってしまうという現象が起こりました。電車男などはドラマ、映画としても人気を集めましたね。

今回は2ch発祥の小説を2作ご紹介します。

三日間の幸福

「三日間の幸福」は、当時「げんふうけい」という名義で創作活動をしていた作家さんが投稿した「寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。」というスレッドが元となった小説です。

元スレではスレ主(げんふうけい)が実際に体感した、という体で寿命を売った話を展開していきます。

退廃的な生活を送る青年が寿命を一気に売り、残りの人生を大幅に削った代わりにお金を得るところから話は始まります。

寿命が削られた人間は大それた犯罪を犯したり、反社会的な行動を取ることが多い、ということから監視員がつけられることになります。その監視員に選ばれたのが、ミヤギというヒロインの女の子。

ミヤギと関わる中で、人生に希望を見出せなかった主人公は次第に生気を取り戻していきます。

どうしても生きたい、と思った時、初めて自分が寿命を売ったことを惜しく感じます。

ミヤギと過ごす最後の3日間を、主人公はなによりも「幸福」に感じるのです。

スレッドの雰囲気としては、はじめは懐疑的だった人々もその文章力や展開に引きずり込まれ、スレ主の登場を心待ちにする人が続出しました。

このスレッドを元として、小説として書き直し、タイトルも三日間の幸福と改めてメディアワークス文庫から出版。

現在ではげんふうけいというペンネームも改名し「三秋縋」という名前でいくつかの書き下ろし小説を出版しています。

どれも切なく、苦しく、なにより美しい小説です。ぜひ手にとってみてください。

私が手に入れた本当の家族

2chには「暇だから、過去の家族話でも聞いてくれないか」というスレタイで投稿されていたストーリーを大幅に加筆修正し、出版された小説。

家族が離れ離れになったり、祖母が入院したり、弟が引きこもりになったりと次々に降りかかる困難と直面していく主人公。

友人や友人の母親との関わりの中で「本当の家族」についてぼんやりと理解を深めていきます。

思わず感情移入して応援してしまう姿を追っているうちに読み終わってしまうような、のめり込める小説に仕上がっています。

心に染み渡る感動体験を

涙が自然とあふれてくるような感動できる小説は心に残ります。

「この小説を読んで良かった」と思える、あなた好みの感動小説を見つけて読んでみてください。

この記事がその助けになれば幸いです。

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