バイクにとってエンジンは心臓。仕組みを理解し適切に管理しよう

2019.04.13

バイクのエンジンは、バイクにとって心臓とも言える大事な部分です。しっかりとエンジンについて理解しておかないと、思わぬエンジントラブルのきっかけとなり、安全走行ができません。バイクのエンジンの仕組みとメンテナンス方法を紹介します。

バイクエンジンの種類

バイクエンジンには、いくつかの種類があります。バイクに詳しい人であれば、車と違ってエンジンがむき出しになっているバイクを見ただけで、どんなエンジンを搭載しているのかわかる人もいるでしょう。

しかし、バイク初心者にとっては、教習所で習ってはいるもののエンジンについてよくわからない人も多いのではないでしょうか?

ここでは、初心者にもわかりやすいように、バイクエンジンについて解説します。

サイズや構造による違い

バイクのエンジンにはサイズや構造による違いがあります。排気量の大きさが、エンジンのサイズです。ピストンがシリンダー内で最も下がったときにできる最大容量のことを『排気量』と呼び、そのサイズは125ccや400ccなどで表示されています。

エンジン構造は、『4ストローク』と『2ストローク』の2種類です。

一般的にバイクの内部には、金属でできた注射器のようなシリンダーとピストンが配置されています。このピストンがシリンダーのなかを上下に動いてガソリンと空気が混ざったものが『混合気』です。

この混合気をエンジンが吸気して圧縮します。そして、シリンダー内でピストンが押し上げられ、クランクシャフトを回すために爆発してパワーを生み出し、マフラーを通って排気する仕組みです。

エンジンは、吸気・圧縮・爆発・排気の4工程によって1回のパワーを作り出しています。

吸気・圧縮・爆発・排気の4工程によって1回の動力を発生させるものが『4ストロークエンジン』です。また、吸気と圧縮で1回、爆発と排気で1回の動力を発生させるのが『2ストロークエンジン』です。2ストロークは、ガソリンとは別にオイルが必要となり、そのオイルの排気が環境に良くないために国内では生産されていません。

気筒数の違い

気筒とは、エンジン内部のシリンダーのことで、この『シリンダーの数』が気筒数です。通常、一般的に購入されているバイクの気筒は、主に下記のとおりです。

  • 単気筒
  • 並列2気筒
  • 水平対向2気筒
  • V型2気筒
  • 並列3気筒
  • 並列4気筒
  • V型4気筒

シリンダーのなかには、ピストンが入っているため、たとえば、シリンダーとピストンが1組ならば単気筒エンジン、4組あれば4気筒エンジンなどと呼ばれます。搭載される気筒数によって、エンジンの重さが変わることもあり、3気筒数以上は中~大型のバイクに主に搭載されています。

単気筒・並列2気筒では、トコトコとゆったりとしたエンジン音が特徴です。水平対向2気筒は、国産バイクでは使用されていませんが、海外メーカーのBMWで採用されていることでも知られています。

V型2気筒は、『Vツイン』とも呼ばれ燃費がよく、並列3気筒は高回転で伸びやかさがあるので軽やかな走り心地が特徴です。

並列4気筒は、国産メーカーのバイクでは最も主流のエンジンです。なめらかな走りが楽しめます。V型4気筒は、迫力ある独特なエンジン音でありながら、振動が少なくなめらかに走るのが特徴です。

排出量の違い

バイク内部に搭載されている気筒数によっても排出量が変わります。また、気筒数によって、1本あたりの排出量が決められるのです。

つまり、1000ccの2気筒ならば1気筒あたり500cc、1000ccの4気筒なら1気筒あたり250ccという計算になります。

エンジンのポイントは機能だけじゃない

エンジンの機能は、バイク走行においてとても重要なポイントですが、エンジンのポイントはそれだけではありません。

ここでは、機能以外にもチェックしておきたいポイント2点を紹介します。

外見も重要

バイクエンジンは、車のように車両の内部に配置されているわけではありません。そのため、エンジンの種類によっても、バイクの外見が大きく変化するのです。

バイクは、走り心地ももちろん大切ですが、見た目のデザインにもこだわれる趣味性の高い乗り物なので、外見も重要視するようにしましょう。

エンジン音へのこだわり

先ほど、エンジンの種類について紹介しましたが、これらのエンジンの種類によってもエンジン音が異なります。バイクのエンジン音から、購入するバイクを選ぶ人もいるほどに、ライダーたちにとってはエンジン音は大切です。

ゆったりとしたエンジンの鼓動感が好みの人や、迫力満点のエンジン音が好みの人など、人それぞれ好みは違います。

気になるバイクを購入するときには、ぜひエンジンをかけて、それぞれのエンジン音も聞いてみましょう。

エンジンのメンテナンスは必須

バイクにとって、エンジンは心臓とも言える大事な部分です。安全かつ快適にバイクを走行するためには、エンジンのメンテナンスが欠かせません。

ここでは、バイクエンジンのメンテナンス方法について解説します。

定期的なオーバーホールを推奨

旧車で購入する人は、ぜひこの『オーバーホール』を行いましょう。オーバーホールとは、バイクエンジンを腰上と腰下と呼ばれる大きく2種類に分類して、それぞれの場所を分解掃除したり、必要であれば部品交換を行ったりすることです。

オーバーホールは、対象となるエンジンの状態によっても内容はさまざまです。定期的にオーバーホールを行うことで、エンジンを長持ちさせることができます。

オーバーホールのタイミング

オーバーホールのタイミングは、一般的には走行距離10万kmと言われています。そのため、バイクエンジンのオーバーホールを経験する人はあまり多くはいません。

しかし、旧車などの中古バイクを購入した人は、バイクエンジンのオーバーホールを行うことをおすすめします。

エンジン塗装や磨きを行う

メンテナンスでは、オーバーホール以外にも、エンジン塗装や磨きを行います。

エンジン塗装とは、中古で購入したバイクのエンジンが塗装されていた場合などに行います。

また、バイクエンジンは、むき出しなのでサビが付着しやすい仕様です。エンジンについたサビも専用の液剤を使用するなどして磨きましょう。

エンジンオイルを適切に交換

エンジン内部にある『エンジンオイル』も消耗品なので、適切に交換しなくてはなりません。

エンジンオイルとは、ピストン・シリンダー・クランクシャフトなど内部の金属製の部品が高速運動する際に、油膜を作って金属同士の摩擦を低減する、潤滑作用の役目があります。

また、エンジン内部の汚れを取り込むことでエンジンの寿命を長くする働きなどもあり、エンジンオイルが少なくなると、正常にエンジンオイルの作用が働かなくなるため、走行距離3000~5000kmごと、もしくは半年に1度くらいのタイミングで交換しましょう。

安全にバイクに乗るために

バイクに安全に乗るためには、バイクエンジンのメンテナンスだけでなく、いくつかの点に注意しなくてはなりません。

ここでは、安全にバイクに乗るためのポイント2点を紹介します。

減速するときはエンジンブレーキを使う

バイク走行中、減速する時は、『エンジンブレーキ』を使用しましょう。エンジンブレーキとは、エンジンの回転を利用したブレーキのことです。

バイクでは、アクセルを踏まないとエンジンの回転数が落ち、自然と制動力が働いて速度が落ちます。特に、下り坂でフットブレーキを多用してしまうと、徐々にブレーキの利きが悪くなってしまうため、上手にエンジンブレーキを活用できるように練習しておきましょう。

また、エンジンブレーキを使用することで、燃費の向上も期待できます。

エンジンガードを装着

バイクで転倒すると、地面に車体がぶつかりエンジンが損傷してしまう可能性があります。たとえば、エンジンのフィンの部分をぶつけて、冷却機能が損傷してしまったり、ボルトの部分がつぶれて使えなくなってしまったりと、転倒ではかなりのダメージがあると考えておきましょう。

万が一バイクが転倒したときにエンジンを守ってくれるアイテムが、『エンジンガード』です。パイプタイプのものや、ゴムのスライダーのようなタイプなどいろいろな種類があるので、自分の好みに合ったものを装着してエンジンを守りましょう。

よくあるトラブル例と対策

バイクに乗っていると、メンテナンスなどをしていてもトラブルが発生することもあります。お出かけ前のトラブルならまだしも、ツーリング中に発生して困ってしまった経験がある人もいるのではないでしょうか?

もしトラブルが発生しても、対処法を事前に知っておけば、焦ることなく冷静に対応できます。

ここでは、よくあるトラブル2例と、それぞれの対策を紹介します。

エンジンがかからない

バイクに乗ろうとしたら、エンジンがかからないときの理由として考えられるのは下記の4つです。

  • バッテリーが上がっている
  • ガソリンの劣化
  • 電気系統のトラブル
  • 操作ミス

まずは、メインスイッチがONになっていることを確認してから、セルボタンを押します。頻繁にバイクに乗っている場合には、バッテリー上がりか、安全装置の操作ミスが考えられます。

まずは落ち着いて、操作をやり直してみましょう。セルが回らないときは、バッテリー上がりも考えられます。バッテリーを充電するなどの対処をしてください。

また、バッテリー上がりではない時には、バイクショップなどに電話をして相談してみましょう。

エンジン熱によるやけど

よくあるバイクでのトラブルに、『エンジン熱によるやけど』も挙げられます。バイクはエンジンがむき出しになっており、エンジンの熱と、その熱によって熱くなるフレームでライダーたちの足は絶えず熱にさらされているのです。

熱自体の温度は高くなくても、50℃程度の熱を長時間受け続けることで『低温やけど』になる可能性もあります。

低温やけどは、ひどくなると水泡ができ、治るまでに長い時間を要する症状です。

バイクでのやけどを未然に防ぐためには、熱を遮断もしくは緩和させて、長時間のバイクに乗ることはやめましょう。適度に休憩を入れることで、ライダーの足だけでなく、バイクもクールダウンできます。

また、フレームやシートの熱を遮断するためのアイテムも販売されているので、ぜひ活用しましょう。他にも、ライダー用の内腿部分が厚く作られたパンツやレッグガードを用意しておけば、安心してツーリングが楽しめます。

バイクエンジンの基礎を知り安全に楽しもう

バイクエンジンには、種類が豊富にあり、それぞれの特徴を知っておくことは、安全に走行するために必要なだけでなく、バイク選びにも役立ちます。

バイクエンジンの基礎を理解し、こまめにメンテナンスをすることで、大事な愛車に安全かつ長く乗り続けられるでしょう。

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