ボウリングのスコアを上げるには、スコアの仕組みを知っていることが大切です。スコアの計算方式や、効率の良いスコアの稼ぎ方を知ればスコアアップにつながるでしょう。スコアの計算に便利なアプリも紹介するので参考にしてみてください。
スコアアップのポイント
ボウリングのスコアを上げるためには、どうすれば良いのでしょうか?今よりも上達してハイスコアを出すためのコツを紹介します。
ボールの選び方に注意
最初にチェックしたいのがボールについてです。
ボウリング場に用意されているボールはハウスボールと呼ばれ、ストレートのボールを投げやすいように重心が工夫されています。一方、ボウリング場などで購入できるマイボールは曲がる球が投げやすいように重心が工夫されているのです。
ストライクを目指してポケット(1番ピンと3番ピンの間)を狙うためには、カーブやフックボールは欠かせません。そのため、ハイスコアを目指すにはマイボールがおすすめです。
次に、ボールの重さも意識してみましょう。適正なボールの重さは体重の1/10と言われていますが、あくまでも目安です。この重さを基本にしながら、自分にピッタリくる重さのボールを選びましょう。
軽いボールだと力を入れすぎてしまい上手く投げられません。逆に、重すぎても余計な力が入ったりフォームが不安定になってしまいます。
狙う場所、目線はここに
ボウリングでピンを倒すことを意識すると、自然に目線がピンに向いてしまいます。しかし、遠くのピンを狙ってボールを投げると狙いにくく、狙ったピンへ当たらなくなってしまいます。このピンを見てボウリングをすることをピンボウリングと呼び、初心者によく見られる傾向です。
プロボウラーなどの上級者は、ピンではなくレーンの途中に目印として付けられている三角形のスパットを見てボールを投げます。これをスパットボウリングと呼び、ピンよりも手前のスパットを狙うことで、軌道を安定させて狙いの場所へ投げやすくなるのです。
スパットを見てボールを投げると、あごが自然に下を向いてフォームも綺麗に整います。狙うピンを決めたら、スパットを目印に投げる癖を付けると軌道が安定して高得点を狙いやすいので覚えておきましょう。
スコアの仕組みを知り、チャンスを逃さない
ボウリングでは、ストライクやスペアを狙った方が高得点になります。また、スペアやストライクの後に、さらにピンを倒すといつもより得点が加算される仕組みです。
スペアやストライクの後にガターをしてしまうと得点が伸びません。チャンスタイムでもあるスペアやストライクの後は、より集中して投げるように心がけるとスコアが自然に伸びるでしょう。
ボウリングのスコアの基本
では、ボウリングのスコアの基本ルールをチェックしてみましょう。ボウリングで出せる最高得点なども含めて解説します。
1試合、何回投げられる?
ボウリングの1ゲームは10フレームで構成されています。1〜9フレームは2球まで、10フレームは最大3球まで投げられるので、最大21回投げられる計算です。
しかし、21球すべて投げられるわけではありません。1〜9フレームの1球目でストライクを出せばそのフレームは終了します。10フレームでは、1〜2球までにストライク、もしくはスペアを出せば3球目の権利を得るので、出せなければ2球で終了です。
つまり、すべてストライクでゲームを進めた場合、1〜9フレームで9球、10フレームで3球の全12球が投げられる回数です。
最高点数は300点
1ゲーム10フレームで3球目まですべてストライクを出し続けると『300点』で、ボウリングでの最高得点がでます。これをパーフェクトスコアと呼び、プロボウラーでも12球すべてストライクはなかなか出せるものではありません。
まずは、100点を目標にし、徐々に高いスコアを目標に投げ込んでみましょう。200点までいけば、プロの試験の合格基準にもなっているためプロ級と言えます。
ボウリングのスコアシートの見方
ボウリングで表示されるスコアシートの見方を詳しくみていきましょう。自分がどのようなスコアを出したのか意味を知ることで、次回にどこを伸ばせば良いのかの指針になるので便利です。
三角の記号の意味
ボウリングのスコアシートに記載された三角、もしくは『✕』の表示は1球目にストライクを出したことを表しています。
スペアの場合は、左上の枠に1球目で倒した本数、右上の枠に『/』を表示されます。
ストライク、スペアのどちらも本数が表示されなくなるのは『ストライクとスペアを出した次のフレームで出た得点』が点数に影響されるからです。詳しくは後述します。
アルファベットの意味
次に、スコアシートに表示されているアルファベットの意味ですが、レーンの左右にあるガターに入ってしまったときは『G』が表示されます。ファウルラインと呼ばれる投げる場所とレーンの間のラインを超えてしまったときは『F』が表示され、GとFはどちらも0点です。
また、2球目で1本も倒せなかったときには『−』が表示され0点を意味しています。
ここで知っておきたいのがファウルラインを超えたときのことです。ボウリング場によってはファウルラインを超えてもブザーがならず、判定されないようになっている場合もあります。
そのときは、たとえファウルラインを超えてもピンが倒れれば得点が表示されるということを覚えておきましょう。ファウルラインの先のレーンにはオイルが塗られていて大変危険なので、入らないのがマナーです。
数字に丸がついている意味
1球目で倒したピンの数に丸が付いているのを見かけたことはないでしょうか。これは、スプリットと呼ばれ『1番ピンがなく、2本以上のピンが離れて残ったとき』に表示されるものです。
スプリットは、上級者でも難しいピンの配置もあるので、最初は単純に『スペアを狙うのが難しい』表示なのです。
スコアはどのように計算される?
次は、スコアの計算方法をチェックしてみましょう。
ストライク、スペアがない場合は足し算
単純に、ストライク・スペアのどちらもなく10フレームまで到達すれば、倒したピン1本につき1点として足し算で計算されます。1〜10フレームまですべて5本だけ倒したときには『50点』がスコアです。
ガター、ファウルは0点
前述したように、ガター、ファウル(ファウルラインを超えること)は、全て0点です。1球目で2本倒し、2球目でガター・ファウルの場合は2点がスコアに入ります。
特に、ファウルのときに例えストライクを出したとしても、Fの表示がでて0点の扱いなので注意しましょう。
スペア、ストライクがある場合
最も大きく得点に関係しているのが、スペア・ストライクがある場合です。スペアとストライクは、点数が表示されず『次のフレームでの得点』を待ってから計算されます。
ボーナスポイントが加算される
スペアもしくはストライクを出した次のフレームではボーナスポイントが加算されます。スペアでは次の1フレームで出した得点がボーナスポイントとして加算、ストライクでは次の1フレームと、その次の1フレームの2フレーム分がボーナスポイントで加算です。
1〜10フレームまですべてストライクを出せば、12球投げられるため、単純に計算すれば120点までしかありません。しかし、ボウリングの最高得点は300点です。
つまり、この差の分の180点がボーナスポイントで加算されるスコア最大値というわけです。
どのように加算されるのか
どのように計算されているのか、スペアからチェックしましょう。スペアの場合は次の1フレームで出した得点がボーナスポイントとして加算されます。
- スペアの得点(10点)+次の1フレームの得点=スペアを出したフレームの得点
例えば、1フレームでスペアを出した場合、2フレーム目で出した得点がボーナスポイントで加算されます。2フレーム目の得点が9本だったときには、1フレーム目の得点は『19点』です。2フレーム目がスペアもしくはストライクであれば10点が加算され20点です。
つまり、スペアを出したときの最大得点はボーナスを含めて20点となるのです。
次にストライクではどうでしょうか。ストライクの場合は、次の1フレームとその次の1フレームの2フレームで出した得点が加算されます。
- ストライクの得点(10点)+次の1・2フレームの得点=ストライクを出したフレームの得点
例えば、1フレームでストライクを出した場合、2フレームが8本、3フレームも8本であれば16点が1フレームのストライクの得点である10点に加算され『26点』になります。2フレーム、3フレームともストライク・スペアのいずれかであれば10点ずつ、最大20点が加算されるため30点が得点です。
つまり、ストライクを出したときの最大得点はボーナスを含めて30点となるのです。
ストライクを1〜9フレーム取り続ければ、ボーナス得点も含めて270点がスコアです。10フレーム目は、次のフレームがないため『出した得点がそのままスコア』なので最大30点までの合計300点がボウリングの最大スコアとして算出されています。
スコア100点超えを目指そう
ストライクやスペアを取らなければボーナス得点が得られないため、以外にもスコアを伸ばすのが難しいのがボウリングの世界です。まずは、スコア100点超えを目指すのが初心者の目標と言えます。
100点を超えれば、ボウリングをもっと楽しめる
スペアやストライクを取らなければ、ボウリングのスコアは100点を超えません。1〜10フレームで10本を倒さなければ100点を取れないと考えると、全てストライクかスペアという計算です。ここで、先程紹介したボーナスポイントが重視されます。
スコアを100点以上にするためには、ストライクやスペアを出さなければ到達しません。つまり、100点を超えるようになれば、ストライクやスペアがある程度は狙って出せるようになったと言えるのです。
まずは、加算を狙って100点を超えるためにもストライクやスペアを狙ってフォームや投げ方を覚えていくのがおすすめです。
指のリリース遅れに注意
初心者に多いのが指のリリース遅れです。ボールを投げるということに意識をしすぎてしまうと、ボールを握る指に力が入りすぎてしまい斜め上へ、文字通り投げてしまいます。この状態をロフトボールと呼び、マナー違反です。
投球と言われていますが、ボウリングの投球の基本は勢いや回転をつけて『転がす』ものです。ドスンという鈍い音がなってボールが浮いてから落ちる形はリリースの遅れのため、包みこむように優しく握り、リリースを早めてみましょう。
この点に注意するだけでも、投げたボールの軌道がより安定します。狙った場所に投げるためにも持ち方やリリースのタイミングを意識してみてください。
3、6、9理論を知る
ボウリングで最初に狙うピンはポケットと呼ばれる1番ピンと3番ピンの間です。しかし、プロボウラーであっても必ずストライクが出せるとは限りません。そこで3、6、9理論と呼ばれるストライクを取りそこねたときにスペアを狙う方法があります。
3、6、9理論は、最初に投げた場所からレーンの板目やスパットを目安に立ち位置をずらして投げ、スペアを狙う技法のことです。
例えば、2番ピン、8番ピンを倒したいときには『1球目を投げた場所から板目3枚分右にずれて、2番スパットを狙って』投げます。同様に4番ピンであれば板目6枚目、7番ピンであれば9枚目に立ってスパットを狙って真っ直ぐ投げるのです。
少し難しい理論ですが、普段からボールを投げる位置を固定して真っ直ぐ狙い通りに投げられるなら、よりおすすめです。簡単に言えば、立ち位置を変えるだけで、あとは普段の投げ方をすれば狙ったピンを倒せるという理論なので試してみましょう。
男性は200点が境界線?
男性であればスコア200点を目指して取り組むのが良いでしょう。プロテストの基準点や、200点を目指すための方法について解説します。
プロテストの合格基準が200点
男性がプロボウラーになるために受けるプロテストの実技試験では、1日15ゲーム、トータル60ゲームのアベレージ(平均スコア)が200点であれば合格です。そのため、平均で200点出せるようになれば腕はプロに近いと言えます。
150台からスコアを伸ばすのが難しくなりますが、200点が出せるようになればプロボウラーを目指すのもよいかも知れません。
上を目指すならストライクにこだわる
スコアをより伸ばして上を目指すなら『ストライクにこだわる』のが1番の近道とも言えます。スペアよりもボーナスポイントが大きく、200点以上を出すにはある程度ストライクを狙わないと到達しません。
どうしたらストライクが出せるのか、ストライクを安定して出すためには何が必要かを考えて練習を積み重ねてみましょう。
スコアに伸び悩んだら、構え方を見直す
誰もが1度は経験するのがスコアの伸び悩みです。どれだけ投げ続けていても、あるとき一定のスコアから伸び悩んでしまいます。そんなときには、フォームを見直してみましょう。
- 肩を真っ直ぐにしたまま脇を締めて力を入れずに手を動かす
- ボールを構えるときは体の中心ではなく利き腕の前にする
- ボールを持つ手は握手するイメージで持つ
- 親指はレーンを12時とすると10時の方向にする
この他にも、構え方に注意すれば改善点が見つかるかもしれません。まずは上記を参考にしてみてください。
スコア管理に役立つアプリ
最後に、スコアを管理できるアプリを紹介します。
立ち位置も記録できる Best Bowling
Best Bowling(ベストボウリング)は、登録したスコアデータを基にさまざまな統計を表示できるアプリです。プレイ中にスコアを入力でき、分析がすぐにできるので今の状態のチェックにも使えます。
立ち位置の記録やストライクの推移、スコアの分布やピンのパターン、全成績の管理なども細かく解析データが見られます。データを蓄積して過去のデータと比較もできるので目標の設定にも役立つのもポイントです。
グラフ機能で一目瞭然 ボウリングスコアラー
ボウリングのスコアをグラフに表して簡単にチェックできるのが『ボウリングスコアラー』です。スコア、ストライクとスペア率、倒したピンごとの確率などはすべてグラフ表示されるため、難しく考えなくても簡単に今の実力とスコアがわかります。
倒したピンごとの確率は、どこに当たる確率が高く、どこのピンが残りやすいかもわかるので『今の投げ方の癖』を見つけるきっかけにもなると上級者からも人気のアプリです。
ボウリングスコアラーフリー ~スコア管理&解析ソフト~ – Android
意外と知られていないスコアの仕組み
ボウリングのスコアは、自動で計算してくれるので意外と知られていないというのも現状です。しかし、スコアの仕組みを覚えておけば、目標が立てやすいので上達の近道になることもあるでしょう。
覚えてしまえば簡単に計算できるので、この機会に自分での計算にもチャレンジして目標を立ててみてはいかがでしょうか。