「バイクを購入したいが、選び方がわからない」初心者のバイク選びは、事故を起こさないためにも非常に大切です。安全性を考慮した上で、必要な装備や身につけたいテクニックもあります。バイク初心者に向けたいろいろな知識を紹介します。
初心者のバイク選び
車よりも小回りがきき、自転車よりも遠くにいけるバイクですが、その種類はさまざまで特徴も異なります。
「バイクに乗りたいが、はじめてでどれを選べばよいのかわからない」という人も案外多いのではないでしょうか?まずは、初心者がバイクを選ぶときにおさえておきたいポイントをまとめていきます。
どんな用途で乗るのかを考える
バイクには、用途に合わせたさまざまなタイプがあります。そのため、はじめて選ぶときには、どんな用途で乗るのかをはっきりさせておくことが大切です。
例えば、ツーリングを楽しみたい場合、基本的にどんな種類のバイクでも楽しむことができます。しかし、原付などの排気量の少ないバイクだと、高速道路を走ることができないので注意が必要です。
荷物を運ぶことが多い場合は、ビッグスクーターが積載量に優れています。ほかにも、カスタムを楽しみたい場合や、サーキットを走りたいときなどそれぞれのシーンに合わせたタイプがあります。
自分のライフスタイルに合わせ、バイクの種類も考えましょう。
最初は大型より中型から
車両のサイズによってタイプが分かれるバイクですが『大型』や『中型』といったものがそれにあたります。
初心者の場合、いきなり大型のバイクを乗りこなすのは非常に難しく、最初は中型からはじめるのが一般的です。
その理由は『扱いきれない』からです。どんなにベテランのライダーでも、大型バイクの性能を完全に使い切るのは至難の技です。そのため、初心者ではドライビングテクニックがバイクの性能についていきません。
また、車体が大きいのでシンプルに扱いが難しいという点も挙げられます。バイクが倒れてしまったとき、イメージでは簡単そうに思えますが、実際に起こすのはとても大変な作業です。
これらの点も踏まえると、はじめてバイクを選ぶときにいきなり大型を選ぶのは避けたほうが無難でしょう。
初心者は中古も選択肢に
初心者でバイクを運転するとき、簡単に乗りこなせると思ってしまいがちですが、実はかなり運転が難しいという特徴があります。特に、排気量の多い大型車だとなおさらです。
そのため、最初に乗るバイクはどうしても頻繁に転がしてしまいます。そうすると車体に傷がついてしまうため、1台目はボロボロになってしまうのが一般的です。
バイクを新車で購入するとき、値段はだいたい40〜80万円くらいが相場とされています。
せっかく新車で購入したバイクが、慣れないテクニックのせいで汚れていくのは少し残念です。なので、1台目は練習用と割り切って、中古車を購入することも選択肢に入れるとよいでしょう。
初心者がしておきたい練習
先ほど、初心者がいきなりバイクを乗りこなすのはなかなか難しいということに触れましたが、ちゃんと乗りこなせるようになるには、いくつかマスターしておきたい操作方法があります。
しっかりとバイクを乗りこなすためには、どのような技術を習得する必要があるのでしょうか?初心者がしておきたい練習についてまとめていきます。
クラッチをマスターする
バイク操作で特徴的なのが『クラッチ』です。近年、ほとんどの車がAT仕様になっているため、認知度があまり高くありませんが、バイクは、MT仕様の車と同じようにクラッチを使いこなす必要があります。
そのため、まずはクラッチの操作をマスターすることが不可欠です。まずはクラッチを使ったスタートから練習して、徐々にその使い方に慣れていきましょう。
クラッチをうまく使いこなせないと、急発進などで体が煽られてしまい、転倒してしまう恐れもあります。クラッチ操作だけで発信する技術を身につけてから、エンジンも使ったスムーズなスタートができるようにしましょう。
ブレーキを身につける
発信した車体を安全に止めるには、ブレーキの技術を身につける必要があります。ブレーキの感覚をつかめていないまま走行すると、事故の確率が上がり非常に危険です。
自分の思ったところに想定した速度で停車できるのが第一条件です。急な飛び出しなどにも対応できるよう、スタートと同様にしっかりと練習しておきたい技術の一つです。
バイクには、フロントブレーキとリアブレーキという二つのブレーキが存在します。それぞれに使うシーンが異なるので、しっかりと使い分けられるようにしましょう。
旋回は最後に練習する
バイクにおける旋回(カーブ)は、車体を傾ける必要があるため、もっとも転倒が起こりやすい瞬間だといえます。
旋回には、スピードと車体バランスのコントロールが不可欠なので、スタートやストップの技術を身につけたのち、最後に練習するとよいでしょう。
旋回の際におさえておきたいポイントは、低速時の挙動のコントロールです。車体を傾けすぎても転倒してしまうため、何度も練習して体に感覚を染み込ませることが大切です。
初心者がそろえたい装備は?
バイクに乗るとき、必ず持っておく必要がある道具や、持っておくと便利な装備があります。はじめて乗るときは何が必要かわからないことも多いのがバイクの装備です。
必ず持っておかなければいけない必需品や車体に積んでおきたいアイテムを紹介していきます。
バイクに乗る際の必需品
バイクに乗るとき、必ず必要なアイテムの一つが『ヘルメット』です。万が一の事故の際、体がむき出しのバイクで頭を守るためには、ヘルメットを着用するしかありません。
安全を守るために重要なヘルメットは、装着していないまま走行していると法律違反で捕まってしまいます。必ず身につけてから乗るようにしましょう。
『手袋』も安全保護のために必要なアイテムです。転倒したときに手や指を保護するだけでなく、走行中の飛び石などから守ってくれる効果もあります。
バイクで身の危険を守る方法は、安全性を高めるアイテムを装着するほかにありません。必ず着用し、万が一のときに備えましょう。
車体に積みたい装備
装着すべきアイテムのほかにも車体に積んでおきたいものがあります。例えば、『上着(ジャケット)』がそれにあたります。
ツーリング中は、体に直接風があたります。そのため、乗っていないときに比べると体感温度の変化も激しいです。そんなとき、暴風機能のついている上着を1枚持っておくだけで快適なツーリングを楽しめます。
また、バイクを駐車する際に『チェーンロック』を使うことで、二重に防犯対策を施せます。本体の鍵だけでなく、うまくアイテムを活用して盗難トラブルを未然に防ぎましょう。
メンテナンス道具
バイクをよい状態保つためにも、メンテナンス道具を用意してしっかりと手入れすることが大切です。そろえておきたいメンテナンス道具の一つ目が『洗車用のワックス』です。
バイクは、ちょっとした距離を走行しただけでもすぐに汚れてしまいます。雨の日に走ったらなおさらです。そんなときワックスを持っていれば、自宅で汚れをきれいに落とせます。
バイクについているチェーンは、自転車と同じように長く使用していると錆びついてきます。そんな錆を落とせるのが『チェーンクリーナー』です。
注意しなくてはいけないのが、専用のものを使用するということです。それ以外のものを使用すると逆に傷めてしまう可能性があるので気をつけましょう。
バイクの初心者マークについて
車ではよく見かける初心者マークですが、思い返してみると、バイクについているのを見たことがある人は案外少ないのではないでしょうか?
もちろん、バイクにも初心者マークはあります。どのような基準で付けるのか否かが決められているのかについて見ていきましょう。
初心者マークはつけた方がよい?
バイクに初心者マークをつける必要はあるのでしょうか?結論から言うと義務化はされていません。そのため、つけていなくても法律違反にはならないということになります。
しかし、運転に不慣れな場合は、つけておくほうが安心です。マークをみることで、周囲の車の動きや配慮は少なからず変わってきます。運転に慣れていない間は、つけていたほうが何かと便利なことが多いです。
つける場所は?
車よりもマークをつける場所に限りがあるバイクですが、その場所は『前後1枚ずつ』が理想です。しかし、位置に関しても詳しい決まりごとはないため、周囲の車に見えやすい位置に貼れば問題ないでしょう。
1枚だけ貼りたいという場合は、後ろに貼るようにしましょう。後ろの車にアピールすることで、車間をあけてくれたり、無理な追い越しをされたりしなくてすむでしょう。
初心者におすすめのバイク
豊富なラインアップで展開されているバイクですが、中でも初心者が扱いやすいように作られている車種があります。
車種ごとに特徴はさまざまで、魅力も異なります。中でも人気を集めているモデルをまとめていくので、自分のお気に入りを探してみましょう。
250cc カワサキ Ninja250
スポーツバイクとしても人気を集めている車種が『カワサキ Ninja250』です。このバイクの排気量は250ccで、燃費がよく、さらにパワフルな走り心地も体感できるモデルです。
旋回のしやすさとハンドリングのよさに定評があり、初心者でも安心してツーリングを楽しめるモデルといわれています。
250cc ヤマハ XMAX
日本だけでなく、ヨーロッパでの人気を集めている車種が『ヤマハ XMAX』です。このモデルはスクータータイプで、実用域のパワフルさに定評があります。
低速時の挙動にも安定感があり、動き出しもスムーズなため、初心者でも扱いやすいモデルとして人気を集めています。
400cc ホンダ CB400 SUPER FOUR
足回りのよさが特徴的な400ccのスポーツバイクが『ホンダ CB400 SUPER FOUR』です。前後のサスペンションを体格に合わせてセッティングできるため、ユーザーに合わせた配慮も光ります。
エンジンの特性がフラットなので、初心者でも安心して操作できるという点も魅力的です。
乗りやすいバイクから挑戦しよう
はじめてバイクを選ぶときは、何を基準に判断すればよいのかわからないことだらけですが、念頭に入れておきたいのは『乗りやすいものを選ぶ』ということです。
テクニックも身についていないまま、無理にデザイン性を重視したタイプを選ぶのは大変危険です。まずは自分の力量に合わせ、乗りやすいモデルから挑戦しましょう。