焼酎の甲類と乙類の違い、ちゃんと知ってる?原料ごとの味の違いと特徴

2019.04.10

お酒の中でも、独特の香りや味わいが特徴の「焼酎」。芋、麦、米をはじめとした様々な原料や製法によって個性があり、奥深い楽しみ方ができるお酒です。それぞれの焼酎の特徴を知って、自分の好みのものを探していきましょう。

焼酎の種類は大きく分けて2つ

お酒の中でも「蒸留酒」に分類される焼酎は、その作り方によってさらに2つの種類に分けられます。それぞれの種類の製法や、その特性を見てみましょう。

糖質ゼロ?甲類焼酎

甲類焼酎は、「連続式蒸留機」を使用した、比較的新しい製法で作られる焼酎です。この製法によって生まれた焼酎は味や香りのクセが少なく、すっきりと飲みやすい仕上がりになります。

そんな特性もあって、甲類焼酎はサワーやカクテルにも相性がいいことで知られています。さらに、「糖質ゼロ」というのも注目ポイントで、アルコール度数も36%未満と、低めに規定されています。気軽にスッと飲める、お手頃な焼酎と言えるでしょう。

香りが楽しめる。乙類焼酎

乙類焼酎は、昔ながらの「単式蒸留機」で作られる焼酎です。甲類焼酎と比べると味や香りに原料のクセが強く現れるのが特徴で、アルコール度数も45%までと高めになり、お湯割りやロックでその風味も合わせて楽しむのが一般的です。

九州地方で多く製造されていて、「本格焼酎」という呼び名も持ち、一般的な原料以外にも黒糖やそばなど、個性的な風味を楽しめる種類も多く存在します。

味わい混じり合う。混和焼酎

特性が異なる甲類焼酎と乙類焼酎ですが、それらを混ぜ合わせた「混和焼酎」と呼ばれる種類のものもあります。異なる焼酎を混ぜることで、どんな変化が生まれるのでしょうか。

甲類乙類混和

「甲類乙類混和」は、その名の通り、甲類焼酎をメインに乙類焼酎を加えて作られる混和焼酎です。甲類焼酎が50%以上であれば、この分類になります。すっきりと飲みやすくクセの少ない甲類焼酎に、乙類焼酎の強い風味が加えられることで、飲みやすさはそのままで味や香りも引き立つ焼酎が楽しめるのがポイントです。

乙類甲類混和

乙類焼酎の割合が50%を超えると、「乙類甲類混和」と呼ばれる分類の焼酎になります。こちらは乙類焼酎の風味の強さをキープしつつも、甲類焼酎を加えることで本来よりもやわらかい飲み味になり、焼酎のクセの強さが苦手な人でも味わいやすくなるというメリットがあります。

甲類焼酎の特徴

ここからは、それぞれの焼酎の特性により深く迫っていきましょう。

まずは甲類焼酎。その最大の特徴としては、先に紹介したように「すっきりと飲みやすい」という点が挙げられます。

その製造が始まったのは明治時代で、「連続式蒸留」という新たな製法によって、無色透明でクセも薄く、飲みやすい焼酎として生み出されました。値段もお手頃で飲み方のバリエーションも豊富と、親しみやすく気軽に楽しめる焼酎として愛され続けています。コンビニなどで定番の「大五郎」や「鏡月」も甲類焼酎です。

原料

甲類焼酎の原料としては、一般的にサトウキビなどの糖蜜が使用されることが多くなっています。ですが、定番のもの以外にも原料は豊富で、麦や米など、乙類焼酎と同じような原料が使われることもあります。

おすすめの飲み方

甲類焼酎の魅力のひとつが、とにかく「多彩な飲み方」です。酎ハイやサワー、カクテルなどの飲み方は広く人気で、その中でもレモンサワーは定番中の定番でしょう。また、乙類焼酎と同じように、お湯割りなどで楽しんでも味わいがあります。

さらに、ちょっぴり変わり種の飲み方としては、マイルドで健康にもいい「ハチミツ割り」や、生の生姜も加えることで体が温まる「ジンジャーエール割り」、さっぱりとした飲み味で濃い料理と相性がいい「お茶割り」などもあります。

色々な飲み方を試してみることができるのも、甲類焼酎のポイントでしょう。

乙類焼酎の特徴

乙類焼酎の製法は、昔ながらの「単式蒸留」です。そんな背景もあって「旧式焼酎」という名前で呼ばれることもあります。

一般的に「焼酎」と聞いてイメージされるのはおそらくこちらの方で、米焼酎や芋焼酎、麦焼酎など、原料の味や香りのクセが、はっきりと現れているのが最大の特徴でしょう。味わい深く個性的なお酒として楽しめる一方で、人によってはこの個性の強さが苦手……という感想もあります。

いわゆる「本格焼酎」や、高級な「プレミア焼酎」と呼ばれるものは、この乙類焼酎の分類になります。

原料

乙類焼酎の原料と言えば、定番の米・芋・麦でしょう。

米焼酎は原料の特性もあって日本酒と似た飲み口が特徴で、雑味のないさっぱりした飲み心地です。乙類焼酎を飲み慣れていない初心者にもおすすめとなっています。また、ビールやウイスキーなどの原料でもおなじみの麦焼酎も、米焼酎のように比較的飲みやすいのが特徴です。

一方で、さつまいもが原料の芋焼酎は、「いかにも乙類焼酎」といった特徴があります。独特のコクや風味、甘みがあるのがポイントで、さつまいもの名産地である九州で多く作られていて、銘柄によって違った個性が楽しめます。

他にも、黒糖焼酎やそば焼酎、栗焼酎、じゃがいも焼酎など、幅広い原料が知られています。また、沖縄の「泡盛」は、製法が通常と異なりますが乙類米焼酎の一種になります。

おすすめの飲み方

乙類焼酎の最大のポイントは、その香りや味わいの個性です。

甲類焼酎は多彩な飲み方で楽しむのが一般的ですが、乙類焼酎は、その風味を味わうために、できるだけそのまま飲むのがいいとされています。ストレートやロック、お湯割り、水割りなど、素材の個性を楽しみながらも、温度による口当たりや香りの変化を感じるのが通の飲み方です。

一方で、ここ最近では「乙類焼酎を炭酸で割る」という飲み方も流行り始めていて、乙類焼酎によるハイボール、いわゆる「乙ハイ」が密かなブームになっています。ソーダ割りならではの爽快感としっかりとした風味が両立され、ビールなどのお酒と比べると糖質が少ない点から、女性にも人気です。

混和焼酎の特徴

甲類焼酎と乙類焼酎をミックスした混和焼酎は、まさにそれぞれの特性の「いいとこどり」を実現したものです。先に紹介したように、甲類焼酎の割合が50%を超えると「甲類乙類混和」、乙類焼酎の割合が50%以上だと「乙類甲類混和」と呼ばれます。

「甲類乙類混和」のメリットとしては、「コスパのよさ」が挙げられます。リーズナブルなお酒である甲類焼酎ですが、すっきりとした飲み味は、ときに「物足りない」と感じられることもあります。そこへ乙類焼酎が加わることで、手頃な価格と確かな風味が両立されます。

また、「乙類甲類混和」では、「飲みやすさ」が重視されることが多くなっています。しっかりとした飲み味の乙類焼酎ですが、そのままだと「香りや味が強すぎて飲みづらい」と感じる人も多くいます。そこへ甲類焼酎が加えられることで、焼酎の風味を強く残しながらもマイルドな飲み味になります。

原料

混和焼酎の原料にも様々なバリエーションがあります。特に「芋盛り」「麦盛り」「そば盛り」などのシリーズは人気の混和焼酎で、それぞれの原料の風味が焼酎らしさを残しながらも、ライトな飲み会などの場でも飲みやすくなっています。

おすすめの飲み方

乙類甲類混和の焼酎は、乙類焼酎のようにストレートやロック、お湯割りなどで飲んでも、より飲みやすいのがポイントです。焼酎本来の飲み味を楽しみつつも、すっきりとした後味を感じられます。

また、甲類乙類混和の焼酎は、甲類焼酎のように、多彩な飲み方に向いています。ハイボールやお茶割りはもちろん、燗で飲むのも趣があります。キャッチーに飲みながらも、ちゃんと焼酎ならではの風味も現れてくれるのがポイントです。

自分にぴったりの焼酎を見つけよう

製法や原料によって、幾通りものバリエーションがある焼酎。飲み方によってもそれぞれ違った味わいがあり、気軽な飲み会からお酒をじっくりと味わう場まで、様々な場面で楽しめます。

自分にあった焼酎の種類や飲み方を見つけて、素敵な焼酎ライフを送ってみてくださいね。

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