【東京2020】今話題のスポーツクライミングとは?ルールを知って観戦を楽しもう

2019.04.08

日本でも徐々に広まり、2011年時点のデータでは柔道と同じくらいの競技人口があるとわかっているスポーツクライミング。現在の競技人口がもっと多いかもしれません。2020年の東京オリンピックに向けて、ルールをチェックしておきましょう。

スポーツクライミングとは

スポーツクライミングとは、元々知られていたフリークライミングを競技化し、よりスポーツとしての要素を強めたものです。

1989年に開催されたワールドカップが初めての国際的な試合で、そこからフリークライミング人口の多いヨーロッパを中心に広がってきました。

日本ではスポーツクライミングの中でも「ボルダリング」の名前が広く知られていることでしょう。それは日本のボルダリングが世界でもトップクラスだからです。

フリークライミングとの違い

スポーツクライミングはフリークライミングを競技化したものと紹介しました。

そもそもフリークライミングとは、クライミングの中でも進むための道具を使わずに自身の体だけで壁を登っていくものです。

スポーツクライミングは競技として4つの種目に分かれていますが、フリークライミングの一種と言えます。

スポーツクライミングの4種目を詳しく解説

先述したとおり、スポーツクライミングは4つの種目に分かれています。それぞれクライミングであることには変わりありませんが、試される能力が変わってきます。

また、まだ競技としても新しくルールが確定していない複合種目もありますので、そこにも注目です。

最も長い距離を登る、リード

高さ12m以上で最大60手以上もある壁をどこまで登れるか競う競技。スポーツクライミングの中でも古い歴史を持つ種目です。

最も上る距離が長いため、持久力や体力を失わないためのテクニック、戦略が必要になります。

複数のコースを登る、ボルダリング

高さ5m以下の壁に設定された最大12手程度の複数のボルダー(コース)を、いくつ登ることができるかを競う競技。それぞれのボルダーに制限時間が設けられており、その時間内で登ることを目的とする種目です。

難しい課題であるため、最適な登り方の見極めと、柔軟性やパワーが必要になります。

速さが命の、スピード

10mまたは15mの壁をどれだけ早く登れるか競う競技。トップを争う選手だと男子は5~6秒、女子は7~8秒で15mを登りきるので勝敗がつくまでが早い種目です。

より速く登ることが求められるため、瞬発力とパワー、集中力が必要になります。

すべてを合わせた、複合

これまでに紹介した、リード、ボルダリング、スピードの全ての種目を1人の選手が全てこなし、その成績を合わせて順位が決まる種目です。

2020年のオリンピックに向けて、2017年7月に開催されたアジアユース選手権では複合種目が実施され、現在もいくつかの大会で実施され始めています。

スポーツクライミングのルール

4つそれぞれの種目がどのようなものか大まかに紹介していきました。次に主要なルールを解説します。これがわかっていると、より競技に集中できるでしょう。

まずは1つの種目に限らず使われるルールについて触れておきます。

オンサイト方式…他の選手のクライミングを見ると有利になるため、自分が登る前は他の選手のクライミングを見ることができないルール。リード、ボルダリングで用いられる。

オブザベーション…登る前にルートの下見をすること。リード、ボルダリングで用いられ、競技前に一定の時間が設けられる。

カウントバック…同じラウンドで競技者の成績が同じだった場合の順位決定方法。1つ前のラウンドの成績が採用される。

アテンプト…ボルダーにトライすること。その回数をアテンプト数という。

これらのルールがスポーツクライミングでは重要になってきます。

リードのルール

安全のためのロープが繋がったハーネスを装着して登ります。途中の支点で自身でロープを掛けながら登り、最後の支点にロープを掛けたところで完登とされます。

1本につき6分という時間でより高いところに到達した選手が上位となり、同じ到達点であればより早く到達した選手が上位となります。

基本的にはオンサイト方式で他の選手のトライは見ることができませんが、事前にオブザベーション(コース確認)ができます。

墜落・時間切れ・反則をするとその時点での高度が記録となります。トライは1度のみなので、やり直しはできません。

高度が同じ選手がいればカウントバックが適用されます。それでも順位が同じになれば獲得高度までのタイムが速い選手が上位となります。

ボルダリングのルール

ロープ等の安全器具無しで登ります。スタートとゴールが決まっており、ゴール(トップ)のホールド(壁の突起物)を両手で触り安定した姿勢を取ることができれば完登とされます。

リードと同様にオンサイト方式で他の選手のトライは見ることができません。一般的な大会では予選、準決勝は5分、決勝は4分という制限時間内があり、時間内であれば墜落しても何度でもトライできます。

予選、決勝は5分の競技時間内でオブザベーション(コース確認)をしますが、決勝では各ボルダー(コース)を選手皆で2分間オブザベーションできます。

予選は5本、準決勝、決勝は4本のボルダーにトライし、完登ボルダー数が多い選手が上位になります。

また、トップホールドだけでなく、定められたゾーンというホールドがあり、そこに到達した数はゾーン獲得数として記録されます。

順位の決め方は完登ボルダー数が同じであれば次にゾーン獲得数→完登に要したアテンプト数(トライ回数)→ゾーン獲得に要したアテンプト数の順に見ていきます。

それらすべてが同じだった場合はカウントバックが適用されます。

スピードのルール

安全のためのロープが繋がったハーネスを装着して登ります。リードとは違って、あらかじめトップで支点が確保されているため、途中でロープを掛けながら登る必要はありません。

あらかじめホールド(壁の突起物)の配置がわかっている2つの壁を2人が同時に登り始め、早く登ったほうが勝ちというシンプルな種目です。

予選は2つの壁でそれぞれ1トライずつの2トライ、決勝トーナメントはどちらか一方の壁で1トライのみ行うことになります。

予選で速かった方のタイムを使用し、決勝トーナメントではタイムごとに組み合わせが決まります(1位と16位、2位と15位、など)。

タイムが同じだった場合はカウントバックが適用されますが、準決勝、決勝ではもう一度競技を行うことで勝者を決めます。

複合のルール

まだ歴史の新しい複合種目。短期間でリード、ボルダリング、スピードの3種目を行い、それぞれの種目の順位を掛け算した結果で複合種目の順位が決定されます。

例えば、1位、5位、8位であった選手は40ポイント、3位、3位、6位であった選手は54ポイントとなって前者の順位が上となります。

足し算ではなく掛け算にすることによって、それぞれの種目で安定した結果を残した選手よりも、何れかの種目で秀でた結果を残した選手の方が順位が上になるようになっています。

しかし、まだ種目として新しいので、これからオリンピックに向けてより公平な競技方法に変わっていく可能性もあります。

スポーツクライミングの観戦を楽しもう

歴史は浅いものの注目されているスポーツクライミング。オリンピックの競技になりさらに人気がでています。ルールを理解して観戦を楽しんでみてはいかがですか。

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