ワインソムリエになるためには。資格の種類と勉強法を解説

2019.04.08

ワインに精通したプロフェッショナル、ソムリエ。ワインの本場・フランスでは国家資格にもなっているほどの由緒ある資格です。日本にもソムリエの民間資格が存在し、二つの団体によって認定されています。それぞれ特徴が異なりますので、違いを見ながら、一緒にソムリエへの道を学んでいきましょう。

ワインソムリエの資格は2種類

ワインソムリエを目指す方にまず覚えておいてほしいのは、ソムリエの資格は一つではないこと。日本ソムリエ協会と、全日本ソムリエ連盟という二つの団体がそれぞれ資格を設けてソムリエを輩出しているのです。

この二つの機関が、事実上日本のソムリエをすべて育成・認定しているといえます。それぞれどのような違いがあるのか、具体的にみていきましょう。

日本ソムリエ協会の認定資格

JSAと呼ばれる日本ソムリエ協会は、日本で50年以上続くソムリエの認定、育成機関です。

日本ソムリエ協会は、日本随一といってもいい権威ある団体で、これまで多くのソムリエを輩出してきています。フランス人以外で唯一、世界一のソムリエとしての栄光を手にした田崎真也さんが会長を務めたことでも有名です。

ワインエキスパート、シニアワインエキスパート、ソムリエ、シニアソムリエという4つの部門があり、特にソムリエ・シニアソムリエの2資格は難関と言われます。

それぞれ筆記試験・テイスティング・実務試験などが必要であり、ワインに関する総合的な知識を問われる内容になっています。

全日本ソムリエ連盟の認定資格

全日本ソムリエ連盟もまた、日本のソムリエ資格の認定を行っている団体です。料飲専門家団体連合会が運営する下部組織として、1997年発足しました。

小売店や飲食店の従事者に向けてワインの知識を広め、もっとワインを身近に感じてもらうための資格と言えます。

テイスティング力はもちろんですが、どちらかというとサービスや接遇に重きをおいた試験内容で、実務向けの資格です。

  • プロフェッショナルソムリエ
  • ソムリエ
  • ワインコーディネーター

という三つの呼称をもうけており、ソムリエとワインコーディネーターについては同一の試験を課されますがパスした後はどちらの呼び名を使うか自分で選ぶことができます。

このあたりも実務向けで、実際に従事している方からするとお店の雰囲気に合わせて呼び名を変えられるのでありがたいですよね。

プロフェッショナルソムリエになるには先にソムリエ資格を取得し、その後規定の講習をクリアする必要があります。

それでは、二つの団体が認定するソムリエ資格、実際にどのように取得すればよいのでしょう。それぞれ必要な手順をご紹介していきます。

日本ソムリエ協会の資格を取るには

まずは日本ソムリエ協会の資格から見ていきましょう。なお、ここでは「エキスパート」などではなく、あくまで「ソムリエ」の資格について記載します。

試験内容

まずは試験内容ですが、下記のような流れになります。

  • 筆記試験
  • テイスティング・論述試験
  • サービス実技試験
  • 書類審査

受験資格

ソムリエ資格を受験するための資格は、下記になります。

  • 酒類・飲料を提供する飲食サービス
  • 酒類・飲料の仕入れ、管理、輸出入、流通、販売、製造、教育機関講師
  • 酒類・飲料を取り扱うコンサルタント業務

上記いずれかの業務に3年以上従事し、現在も従事していることが必要です。単にワインに一家言ある、というだけでは受験することすらできないことからも、そのハードルの高さが見て取れます。

難易度と合格率

2018年の合格率は、26.5%となっています。プロ向けの資格ということもあり、難易度は高めです。

次に、全日本ソムリエ連盟のソムリエ資格について見ていきましょう。

全日本ソムリエ連盟の資格を取るには

比較的取得しやすいと言われる、全日本ソムリエ連盟の資格についてもご紹介していきます。

試験内容と受験資格

通信プログラム、受験プログラム、2日間集中プログラムのいずれかをとおして出願し、合格すればソムリエ、ワインコーディネーターのいずれかの呼称を使用することができます。

通信プログラムは三回の課題提出で合格。受験、集中プログラムの場合は記述テストを4つクリアすれば合格となります。

受験資格は特にありませんが、20歳以上限定です。

取得方法

通信プログラムは郵送で課題をやり取りし、添削を経て3回の提出を終えたところで資格が認定されます。

受験プログラムは映像教材を見ながら勉強し、受講をしてから1年以内に試験を受け、合格することで資格が認定されます。

集中プログラムは専用のシートで事前学習をした後、2日間の受講と受験を果たして資格が認定されます。

難易度と合格率

明確な合格率は公表されていませんが、通信プログラムや受験プログラムに対して集中プログラムのほうが直接指導してもらえるので合格率は高まります。

全くの門外漢である場合などは、むしろ集中プログラムのほうが受かりやすいのではないでしょうか。

難易度については、先述した日本ソムリエ協会に比べて緩めに設定されていますので、ワインの知識を身に着けて日常で楽しみたい方や、実務でワインの知識を備えておきたい方に向いている試験です。

資格取得の勉強法

日本ソムリエ協会の資格については、実務が必要になりますので働きながらの勉強になるでしょう。

逆に、全日本ソムリエ連盟の試験に関してはしっかりとロードマップが用意されていますので、学習計画が立てやすい傾向にあります。

それぞれ見ていきましょう。

日本ソムリエ協会の学習方法

こちらは実務経験が必要で、試験の内容も筆記、論述、実技と多岐にわたります。しかし、問われる筆記の試験内容については、実際にワイナリーで働いている方にとっては基礎的なものばかりですので、独学でも問題なく対応できます。

実技に関しては先輩のソムリエに協力してもらったり、書籍で独学をすることになると思いますが、3年ワイナリーで働いた経験があれば問題なく通過できるでしょう。

居酒屋などの勤務経験でも応募はできますが、問われる知識の質が高く、専門的になってしまうため、ワインの専門職に就いていない方は少し気合を入れて勉強する必要があります。

全日本ソムリエ連盟の学習方法

選んだプログラムにもよりますので、それぞれ解説していきます。

通信プログラム

通信を選んだ場合は送られてくる課題と向き合いつつ自分で調べたり考えたりする必要がありますので、モチベーションが高くないと難しいでしょう。

途中でモチベーションがなくなってしまいそうだ、という方には学習プログラムをおすすめします。

学習プログラム

学習プログラムであれば映像教材が送られてきますので、何度でも見返しながらわからないところを復習できますし、初学者にもうってつけの学習スタイルでしょう。

自分の好きなタイミングで勉強したい、という方にはおすすめです。

いやいや、社会人だしそんな時間は取れそうにない、という方には2日間集中プログラムがおすすめです。

2日間集中プログラム

集中プログラムといえど、事前に予備知識を備えてから臨むので、付け焼き刃の学習にならず身になる時間を過ごせるでしょう。

また、同じ志を持った方ともつながれたり、実際にソムリエとして講師をしている方の話を聞くことができますので、かなり有意義な時間を過ごせるのではないでしょうか。

なかなか普段ワインのプロと話すことはないと思いますので、時間が無い社会人の方にも集中プログラムはおすすめの学習法です。

資格取得でワインのエキスパートに

フランスでは国家資格にもなっているソムリエ。日本では2種類の民間団体が設けるソムリエ資格があることがお分かりいただけたと思います。

それぞれ難易度や求められる知識、経験が異なりますので、試験内容、受験資格も異なります。

これからプロとしてソムリエを目指す方は日本ソムリエ協会の資格にチャレンジしてみてください。日常生活でワインを楽しみたい愛好家の方や、実務でワインの簡単な知識を要する方は、全日本ソムリエ連盟の資格にチャレンジしてみましょう。

奥が深いワインの世界に、あなたも足を踏み入れてみませんか。

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