日本刀についての基礎知識。日本刀の種類について徹底解説

2019.04.07

日本刀といえば日本を代表する武器であり、海外からの人気も非常に高く、現代では美術品としても楽しまれています。しかしいざ日本刀について説明するとなると、意外とどういう武器なのか、どんな種類があるのかなど、知らないことも多いのではないでしょうか。

本記事では日本刀の歴史や種類などを解説していますので、ぜひ日本刀についての造詣を深めてください。

日本刀とは

日本刀は日本を象徴する伝統的な武器です。かつては侍や大名など地位の高い人が所有しており、ただの武器としてだけでなく、自分の権威を象徴する用途としても使われました。

現代では武器としての役目は終わりましたが、個人で所有することは可能です。他にも居合道というスポーツでは真剣を扱うことができます。

日本刀は美術品としての価値が非常に高く、波紋の美しさと刃の輝かしさは世代を問わず、果ては海外の方すらも魅了します。歴史ある刀は国宝や重要文化財としても扱われており、美術館や博物館におもむけば、模造品ではない本物を見ることができます。

現在では、日本の刀工が日本の玉鋼を使用して作った刀以外は日本刀として認めていません。

日本刀の歴史

日本刀の魅力といえば美しい反りの部分ですが、実は日本刀の原点ともいえる直刀は反りがなく、真っ直ぐな刃物です。

直刀に反りができ始めたのは、平安時代中期以降と言われています。

その時代の戦闘様式、そして実用性を上げるために改良を重ねられていったため、日本刀の反りを見れば、いつの時代に作られたものかが分かるともいわれています。

日本刀の時代による種類

日本刀の展覧会などに行くと、「古刀」や「新刀」などと表記されています。これらのものは日本刀の種類なのですが、どのような意味があるのか、紐解いていきましょう。

慶長より前の「古刀」

江戸時代直前、慶長より前に作られた刀を指します。

現存する銘品の大多数が鎌倉時代初期に生まれたため、鎌倉時代から慶長元年(1596年)までの間に存在した刀といえます。

古刀は、反りの強いものほど古いという説がありますが、正しくは中心を正しく立てた状態で、時計回りで12時・1時・2時と鋒の向く方向が傾斜しているほど古いという見方をします。

その希少性の高さから、現在では鑑賞目的の美術品として使われています。

慶長より後の「新刀」

慶長元年(1596年)から江戸時代後期の明和元年(1764年)の間に制作されたものが新刀として扱われています。

なぜ慶長元年を境に、古刀と新刀に分かれているのかは、享保に白竜子神田勝久の「新刀銘尽」、その後の鎌田魚妙の「新刀弁疑」という二書の影響が大きいといわれています。

明治以降の「新々刀」

明和元年(1764年)頃から明治9年(1876年)までの間に生まれた刀のことを指します。これ以降の刀は現代刀という区分で、現代刀は今でも作らています。

なぜ明治9年で区切られているのかというと、明治9年に廃刀令が発令されたためです。

日本刀の種類

続いて日本刀の種類について解説します。剣や太刀、脇差といった定番どころから、広義の意味で日本刀に含まれる薙刀や槍についても網羅しています。

中国や朝鮮半島から伝わったものです。剣には銅剣・鉄剣・石剣の三種類があり、石剣は一世紀以前より制作されていたとされています。

古刀が制作され始めた時代は剣も作られており、11世紀以降は武器というよりは、儀式などに使用する道具として制作されていました。

刀剣の歴史としては最古の武器であり、現在では非常に価値が高いとされています。

太刀

日本では南北朝期以前に使われていた武器です。

反りが深く、長さが76cm以上と非常に長く、馬上で振るうことを想定されています。

ただ小太刀と呼ばれる、長さが65cm前後のものもあり、こちらは合戦などで使うのではなく、儀式や子ども向けに制作されていました。

太刀を身につける際は、刃を下にして腰から吊り下げて装備することから「腰に佩く(はく)」と呼びます。

私たちが思い浮かべる日本刀の大多数は、こちらに分類されます。

形状的に太刀との違いはほとんどないように思えますが、刀は太刀より多少短く反りも浅いです。馬上ではなく陸上での使用が一般的です。

また美術館や博物館では、刀と太刀の展示方法が明確に区別されています。

  • 太刀:刃の部分が下になるように置かれている
  • 刀:刃の部分が上になるように置かれている

このように、刃(切る部分)で区別できるように展示されているため、日本刀を鑑賞する時は刃の向きに注目してみてください。

脇差

長さが1尺~2尺までの刀剣が脇差と定義されており、現在では小太刀や打刀も脇差に含まれています。

脇差単体をメインの武器として使うことは少なく、大抵は刀とセットで帯刀していました。

室町時代から江戸時代にかけて作られていたとされています。江戸時代は武家諸法度により、武士は大小2種類の刀剣を所持しなければならなくなったため、脇差の需要は拡大しました。

短刀

その名の通り短い刀です。

長さ1尺(30cm)未満と非常に短く、刀剣というよりはナイフに近いです。懐に潜ませて護身用や暗殺などに使用することから、懐剣や匕首とも呼ばれています。

鎌倉時代から制作されていたのですが、江戸時代以降は脇差が主流となったためか、短刀の製作数は減少してしまいます。そのため実は脇差より短刀の方が希少です。

薙刀

長い棒の先に刃をつけたものが薙刀です。

薙刀は日本刀に含まれないイメージですが、日本刀とは日本国内で作られた刀剣類のため、広義では薙刀や槍も日本刀に含まれます。槍と混同されがちですが、薙刀は反りがある刃をつけているため、槍よりも斬るという動きに特化しています。

薙刀がいつごろから使われたのかは定かではありませんが、平将門が原因で起こした天慶の乱の合戦絵図には既に薙刀が描かれています。また彼の有名な弁慶の代表的な武器に薙刀が挙げられることから、歴史のある武器といえます。

近代では、戦に用いるというよりは女性が身につける武術として浸透し、現在でも薙刀が競技として残っています。

原始的な意味での槍は、武器が使われ始めた弥生時代から存在する最古の武器です。

細い棒に尖ったものを取り付ければ槍になるため、刃だけでなく尖った石でも代用できます。シンプルかつ強力な武器ということで、日本はもちろん世界中で活用されていました。

槍の長さはさまざまで、長槍と短槍に分けられます。

長槍は振り回す範囲が広いため、集団戦闘や合戦などで採用されていました。対して短槍は室内や各動作を重要視する個人戦闘で採用されていました。

日本刀の影に隠れがちですが、槍もまた多くの武将たちから愛されてきました。

日本刀の種類や特徴を知ろう

日本刀は戦いの歴史がある武器であると同時に、職人が手間暇込めて作り上げた芸術品でもあります。

刀や太刀、脇差や探検など、日本刀にはさまざまな種類のものがあり、各々特徴が異なっています。本記事でも日本刀の魅力を紹介しましたが、やはり実際に自分の目で見た方が感動することでしょう。

ぜひ美術館や博物館に足を運び、実際の日本刀を見てみましょう。

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