上手な靴磨きの方法を徹底解説。必要な道具や初心者におすすめセット

2019.03.30

靴磨きには、正しい手順と道具の使い方があります。知っているだけで誰でも簡単に靴をきれいに仕上げることができる反面、使い方を間違えると逆に革を傷めてしまいます。上手な靴磨きの方法について、必要な道具なども交えつつまとめていきます。

靴磨きのメリット

日頃からメンテナンスの一環として行いたい靴磨きですが、きれいになるだけではないメリットがあります。

靴磨きをすることは、靴にとってどのような効果をもたらすのでしょうか? まずは、メリットについてみていきましょう。

靴が長持ちするようになる

革靴を磨く際に使うクリームには、革に栄養を与える成分が含まれているものがあります。そのため、磨かないままの靴に比べて革が元気になり、『長持ちする』ようになります。

クリームを使って磨くことで、革のひび割れや、ついてしまっている傷の悪化を防ぐ効果も期待できます。

例えば、革靴は履き続けていると、つま先部分などのよく屈折する部分にシワがよってきます。このシワは、そのまま放置してしまうと、そこから革が割れてくることがあります。

このようなトラブルを避けるためにも、こまめに靴磨きをすることは非常に効果的です。

見た目がきれいになる

もちろん、靴を磨くのですから『見た目がきれいになる』というメリットもあります。革靴は、小さな汚れや砂埃がついているだけでも汚く見えてしまいやすいです。

『おしゃれは足元から』という言葉があるように、靴の清潔感は人のイメージを決める上で非常に重要な要素になります。普段から定期的に手入れをして、靴をきれいな状態に保てるとよいでしょう。

靴磨きに必要な道具

靴磨きをするときには、必要な道具がいくつかあります。磨いている際に起こってしまう型崩れを防ぐものや、汚れを落とすときに必要なものなど、さまざまです。

それぞれのアイテムをどのように使うことで効果的に磨くことができるのでしょうか?必要な道具とその使い方についてまとめていきます。

シューキーパー

靴磨きをする際に持っておきたいアイテムの一つが『シューキーパー』です。通常、靴の型崩れを防ぐために使われますが、靴磨きの際は、革のシワを伸ばして磨きやすくしてくれるという役割も果たします。

シューキーパーには、大きく分けて二つの素材があります。木製のものは、形を整えつつ湿気をとってくれる特徴があり、プラスチック製のものは、値段が比較的安いという特徴があります。

それぞれに魅力はありますが、靴のことを考えると湿気をとってくれる木製のものを選ぶとよいでしょう。

また、ネジ式かバネ式かという違いもあり、ネジ式は靴の大きさに合わせることができるのに対し、バネ式は大きさが決まっています。

これらの特徴を考慮して、磨くときだけでなく、収納するときにも効果を発揮してくれるシューキーパーを選びましょう。

クリームやクリーナー

革に栄養を与えてくれる『クリーム』や、汚れを落とす『クリーナー』も必須のアイテムです。

汚れ落としのクリーナーは、靴を磨く前に必要になります。古いクリームや付着している汚れを落とすのに必要で、クリーナーで汚れを落としたあと、クリームを使って革に潤いを与えていきます。

クリームにはさまざまな色のものがあるため、使いたい靴の色に合わせたものを選ぶようにしましょう。色付きのクリームを使うと、擦り傷などの小さな傷は、きれいに補修できます。

コットン素材の布

クリーナーやクリームを塗る際には『コットン素材の布』を使うと、汚れをきれいに落とせます。汚れを落とすときだけではなく、仕上げに靴を乾拭きするときにも非常に便利です。

布は、わざわざ新しく買う必要はなく、着なくなったTシャツなどを切って代用することが可能です。生地の網目が荒いものより、細かい素材を使うのがポイントです。

雑巾など、ゴワゴワした生地だとうまく磨くことができないので、できるだけコットン素材のものを選ぶとよいでしょう。

馬毛ブラシと豚毛ブラシ

靴磨き以外でも、普段のメンテナンスで欠かせないアイテムが『ブラシ』です。靴磨きを行う頻度が月に1回だとしたら、ブラッシングは週に1回くらいの頻度で行うと効果的です。

ブラシには、毛が黒い『馬毛ブラシ』と、白っぽい『豚毛ブラシ』の2種類があります。この2本をうまく使い分けるのがポイントです。

馬毛ブラシは、主にホコリなどを落とすために使います。豚毛の方は、靴磨きの際に余分なクリームを拭き取る工程で使います。

豚毛ブラシは、使用を続けるとブラシにクリームが染み込んでいきます。そのため、革に合わせた色ごとに本数を用意しておくと、きれいに靴を磨くことができます。

靴の汚れを落とす手順

靴磨きに必要なアイテムについて紹介してきましたが、実際に汚れを落とす際には、知っておきたい正しい手順があります。

手順を間違えると、せっかくの道具も効果を発揮できず、うまく磨くことができません。正しい工程を理解して、むだなく靴を磨いていきましょう。

磨く前の準備

靴磨きを始める前、最初に行う作業がシューキーパーで形を整える作業です。この段階で靴ひもをしっかり外して、足の甲部分もしっかり磨けるようにしましょう。

シューキーパーを入れると靴に入ったシワが伸びるため、細かい汚れを落としやすくなります。靴ひもも普段はなかなか外さない部分なので、本格的な靴磨きの際は外すようにしましょう。

馬毛ブラシでホコリを落とす

次に行うのが、馬毛ブラシを使った作業です。この工程では、靴に付着している砂埃などの汚れを落としていきます。

小さなホコリであっても、付着したままクリームを塗るとうまく磨くことができなくなってしまいます。

ブラッシングのクオリティ次第で磨く段階の精度も変わってくるので、入念に行いたい作業です。コバ(靴底を縫い合わせた部分)やひもが通っていた箇所の裏側などもしっかりブラッシングしましょう。

クリーナーで汚れを落とす

ここまでの作業を行った段階で、ようやくクリーナーを使って汚れを落としていきます。

用意してある布に、適量のクリーナーを染み込ませて、汚れが気になるところから円を描くように磨いていきます。

気になる箇所を磨いたあとに、靴全体にクリーナーを伸ばして古いクリームなどの汚れを落としていきます。強くこすり過ぎると革の表面を傷める恐れがあるので、優しく全体に引き伸ばすとよいでしょう。

靴に仕上げを施す手順

靴の汚れを落としたら、仕上げの作業を施します。仕上げ作業にも汚れ落としと同じように手順があるので、正しい工程で靴をきれいに仕上げたいものです。

クリームの使い方やブラシを入れるタイミングなど、知っておくとさらにきれいにできる作業の順番について見ていきましょう。

クリームで靴に潤いを与える

クリームは、乳化性クリームや油性クリームと呼ばれ、靴に栄養を与える役割を果たしてくれます。これらのクリームは塗りすぎないよう注意が必要で、少量を靴全体に伸ばして使うのが効果的です。

使い過ぎると余分なクリームが靴に溜まってしまうので、それが逆に汚れのもとになってしまいます。

布を使って塗る方法もありますが、指で直接塗ると、体温でクリームが温められて成分が革に染み込みやすくなるので、より効果的です。

豚毛ブラシでクリームを全体に伸ばす

クリームを靴に塗り込んだら、豚毛ブラシを使って全体に引き伸ばしていきます。豚毛ブラシによるブラッシングは、クリームを靴に浸透させることと、革全体をマッサージすることが目的です。

そのため、できるだけ全体を丁寧にブラッシングすることで革にクリームの栄養を染み込ませることができます。

少し強めにブラッシングしても大丈夫なので、染み込ませる意識を持ってブラッシングしましょう。

豚毛ブラシを何度か使用していると、ブラシにもクリームの成分が染み込んでいきます。

色付きのクリームを使っている場合は、ブラシに色が残っていることもあるので、使う革に合わせてブラシを変えるのが一般的です。

クロスでクリームをふき取る

クリームを染み込ませたあと、革の艶出しを行う際に使える専用のクロスが販売されています。クロス以外でも、コットン素材の布や生地のキメが細かい布で代用が可能です。

この工程の目的は、革の表面を整えることです。表面にクリームが残っていると、ホコリが付着しやすくなったり、通気性が悪くなったりすることがあります。

余分に残ってしまったクリームを拭き取るイメージで革を磨いていきましょう。強めに磨くと表面に艶が出て、非常にきれいになります。

場合によっては鏡面磨きで仕上げを

靴をさらに美しく見せたいときに役立つのが鏡面磨きです。このアイテムは、靴のつま先部分に艶を出すために使用されます。使うと表面がピカピカに仕上がるため、見た目がとてもきれいになります。

しかし、通気性が悪くなってしまうというデメリットもあるので、使いどころには注意が必要です。

毎回使用するのではなく、シーンに合わせて使う日と使わない日を分けるとよいでしょう。

靴磨きのタイミング

靴磨きの手順やアイテムの使い方についてまとめてきましたが、実際に靴磨きを行うタイミングや頻度は、どれくらいなのでしょうか?

行うタイミングや頻度によって、靴の状態も変わります。一般的に磨いた方がよいとされているタイミングをチェックしていきましょう。

購入してすぐに磨く

案外知られていないのが『購入後すぐ』のタイミングです。購入後、靴を履き始める前に手入れするのには理由があります。

革靴は通常、製作が終わったあとや出荷される前に、油分を加えるクリームが塗られています。それによって革の乾燥を防出でいるのですが、店頭に並んで購入する際には、クリームの効果は切れてしまっていることがほとんどです。

そのため、履く前の革の状態は、あまりよくないといえます。革を元気な状態に戻してから使用するためにも、購入してすぐに磨くことが効果的だといわれています。

日常的に行う靴磨きの頻度

紹介してきたような複数の工程を行う靴磨きに関しては、頻繁過ぎると逆に革を傷めてしまう可能性があります。そのため、本格的な靴磨きに関しては、1カ月に1回程度が理想だとされています。

それとは別に、毎日できるメンテナンスもあります。シューキーパーを入れて、ブラシで汚れを落とすだけの靴磨きは、毎日行いたい手入れです。

クリームを塗ったりする必要はなく、キーパーを入れて表面をブラッシングするだけの非常に簡単なメンテナンスです。

本格的に行う靴磨きと、普段からできるものをうまく分けながら、靴をメンテナンスしましょう。

雨の日に履いたらすぐにケアしよう

雨に日に履いた靴は、そのまま放置してしまうと簡単に傷んでしまうため、すぐにケアする必要があります。

まずは、靴から水分を取り除くことから始めます。靴の表面を拭き、靴内に新聞紙を詰め込んで水分を抜きましょう。

十分に乾いたら、靴磨きを行います。クリーナーやクリームを使ったメンテナンスを行って、靴を元の状態に戻していきます。最後に防水スプレーをかけると、より長く靴をきれいな状態に保つことが可能です。

初心者におすすめの靴磨きセット

複数のアイテムが必要な靴磨きですが、初心者でも安心して使うことができるセットが販売されています。中でも人気を集める靴磨きセットを紹介するので、自分の使いやすそうなものを選んでみましょう。

M.MOWBRAY ダブルクリーム スターターセット

靴磨きに最低限必要なアイテムが集まっているスターターセットが『M.MOWBRAY ダブルクリーム スターターセット』です。

靴磨きアイテムを販売しているブランドの中でも知名度が高い、M.MOWBRAYならではのアイテムが集まるこのセットでは、無色と黒色、2種類のクリームが用意されています。

日常の手入れから使えるムートンクロスもついているため、本格的な靴磨きから日常のメンテナンスまで幅広く手入れが可能です。

  • 商品名:M.MOWBRAY ダブルクリーム スターターセット
  • 価格:4480円(税込)
  • Amazon:商品ページ

BootBlack デラックス スターターセット

BootBlackから販売されている靴磨きセットが『BootBlack デラックス スターターセット』です。クリーナーの色によってセットが変わり、ナチュラル(無職)とブラックの2種類からセットを選ぶことができます。

豚毛ブラシや馬毛ブラシだけでなく、竹ブラシやミニブラシもセットに含まれているため、いろいろな場面で活躍してくれるスターターセットです。

  • 商品名:BootBlack デラックス スターターセット
  • 価格:4480円(税込)
  • Amazon:商品ページ

Saphir クレム1925 スターターセット

最高級の靴クリームがセットになったのが『Saphir クレム1925 スターターセット』です。このセットには、サフィールノワールクレム1925という最高級靴クリームが備わっています。

このクリームは、厳選された高級ロウやカルバナワックスによって構成されているため、栄養補給に加え、保湿効果や柔軟性を与える効果に優れています。

また、光沢を阻害しないシアバターが配合されているのも嬉しいポイントです。最高級のクリームで靴を磨きたい人にぴったりのセットです。

  • 商品名:Saphir クレム1925 スターターセット
  • 価格:6480円(税込)
  • Amazon:商品ページ

プロに頼めばさらにきれいな靴に

忙しくてなかなか靴磨きをする時間を確保できないという人は、プロに依頼して靴をきれいにしてもらいましょう。

靴のメンテナンスを行っている業者はいくつもあり、その特徴もざまざまです。人気を集める業者をまとめていくので、合わせてチェックしてみましょう。

全国に加盟店のあるミスターニット

全国に多くの加盟店を出店しているのが『ミスターミニット』です。この業者では、靴の修理だけでなく、クリーニングも行っています。

靴磨きに加え、独自の洗剤を使用した消臭やシミ抜きなどのクリーニングは、多くの人から支持されています。対応も迅速なので、靴のメンテナンスを依頼したいときにぴったりの業者です。

靴とバッグの修理店 | [全国に約300店]MISTER MINIT

配送で靴磨きが可能な靴専科

靴だけでなく、バッグなどの修理も行っているのが『靴専科』です。靴専科の魅力は良心的な価格帯で、鏡面仕上げまで依頼しても、高くて3000円程度で1足を仕上げてもらえます。

配送サービスも充実しており、直接店舗まで行くのが面倒な人でも便利に利用できるサービスです。

靴・バッグの修理・クリーニングなら靴専科

世界一の靴磨きを体験できるBrift H

日本だけでなく、世界からも靴好きが集まる店が『Brift H』です。『日本の足元に革命を』をモットーに、常に新しいことに挑戦し続けている店舗です。

2017年の靴磨き世界大会で、見事1位に輝いた長谷川裕也さんがいることでも話題のお店はカウンタースタイルで、職人が目の前で靴磨きを行ってくれます。

Brift H|ブリフトアッシュ

靴を磨いて気持ちよく歩こう

靴をきれいな状態に保つことは、身だしなみを整える上で非常に大切です。きれいな靴を履くと、気持ちも晴れやかになり、気分よく歩けることでしょう。

普段から正しい方法でメンテナンスを行い、きれいな靴を長く愛用していきましょう。

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