バーベキューで使う炭について。量や値段、火起こし手順まで徹底解説

2019.03.28

自然の中でおいしい食事が楽しめるバーベキューは、老若男女問わず人気です。しかし、バーベキューの火おこしは、慣れていないと意外と大変で、コツが必要な作業です。バーベキュー会場で手間取らないように、火の起こし方を覚えておきましょう。

バーベキューの炭に関する基礎知識

炭はバーベキューをする際の必需品です。ただ、ほとんどの人は炭についてあまり深く考えていないものです。

そこでまず、炭に関する基本的な情報から見ていきましょう。

そもそも炭とは

そもそも炭というのは、どのようなものでしょうか?ほとんどの人は、『木の燃えカス』という認識かもしれません。

確かに炭は木を焼いたものです。しかし、普通に焼いたのではなく、カマの中で蒸し焼きにして、炭素だけにしたものなのです。

たとえば、焚火などを起こした時のように、ただ燃やしただけで炭になるなら、炭はもっと簡単に入手できたかもしれません。

しかし、実際は燃やしただけで炭になるわけではなく、カマの中という『酸素が少ない状態』で焼くことによって、酸素がなくなり炭素だけが残り、炭ができあがるのです。

つまり『炭は炭素のかたまり』といえるものなのです。

炭の目安量

バーベキューで必要な炭の目安は、1人1kgです。この量でバーベキューをすると、約2時間バーベキューを楽しめるでしょう。使う炭によっても燃焼時間が異なるので注意しましょう。

また、昼間だけではなく、夜もバーベキューをする場合には、より多く炭が必要になります。その際には1人1.5kg以上は用意すると長く楽しめるでしょう。

この量は、あくまでも一般的なサイズのコンロを使った場合ですので、使うコンロ何人用のサイズなのか確認して用意すると確実です。

炭の価格

炭の価格は、ホームセンターではだいたい3kg500円ほどで売られていることが多いでしょう。もちろん、炭の種類によっても差が出てきます。

『マングローブ炭』と呼ばれる木炭は、比較的手ごろな価格で入手できます。一方、『備長炭』などの木炭になると、少し高めになってしまいます。

木炭の種類による違いをよく理解し、どのような炭を利用したいのかも決めた上で、購入しましょう。

炭の種類と特徴

さきほどから何度が触れましたが、一言で炭といっても原料によって違いがあり、燃え方も差があります。そこでここからは、炭を種類別に説明します。

初心者向けの黒炭

『黒炭』は、初心者に向いているとされる炭で、その名の通り見た目が黒く、バーベキュー用の炭として最も多く売られている種類です。ナラやクヌギの木を原料に使っており、比較的簡単に着火します。

立ち消えも少なく、無駄なく燃焼しますが、燃焼時間は少なめですので、黒炭を使う際はやや多めに用意しておきましょう。

黒炭を安くした木炭

『木炭』は、さきほど紹介した黒炭よりも安価で買いやすい炭です。外国産のマングローブの木を原料にしたものがほとんどとなっており、サイズなどもバラバラで統一感がありませんので、黒炭に比べて扱いにくさを感じるかもしれません。

木炭も着火しやすいですが、燃焼時間が短いため、木炭を使ってバーベキューをする場合には、想定よりも多めに用意しておくことをおすすめします。

また、黒炭よりも煙が多く、においが出やすいのも特徴です。

備長炭とも呼ばれる白炭

焼き肉店などでも多く使われる『白炭』は、バーベキューでも利用されます。白炭はカシの木を原料にした炭のことで、その中でも『ウバメガシ』を原料にして作られたものを『備長炭』と呼びます。

叩くと金属音に近い音がするのも特徴で、高級炭として有名です。固くて重く、着火しづらいので、初心者には扱いが難しいといわれています。

しかし、一度着火すれば長く燃焼し、煙もにおいも少なく、おいしく焼けるのが白炭の魅力です。

オガくずを原料にした成型炭

『成型炭』に使われる原料はさまざまですが、基本的にはおがくずを成型してから加熱して炭にしたものが成型炭と呼ばれています。バーベキューに適した形に作られているので、組みやすい作りになっているも特徴です。

一度火が付けば燃焼時間は長いですが、着火しづらいため、着火剤を使うとよいでしょう。また、使っている原料によっても多少性質に違いが出るのもこの炭の特徴の一つですので、使われている原料を確認してから購入することをおすすめします。

片付けやすい着火加工成型炭

さきほど紹介した成型炭は、形も一定で燃焼時間も長いのですが、着火しづらいため、着火剤が必要なのが欠点でした。

しかし、この『着火加工成型炭』ならば、着火剤が含まれているので着火に苦労することなく、スムーズに火がつけられるでしょう。

注意すべきポイントは、着火剤が燃え尽きてから食材を焼きはじめるという点です。着火剤が燃えている間は、においが食材に映ってしまうため気を付けましょう。

火をつけるためのコツは?

炭にも種類があり、性質も違うことがわかったところで、今度は実際に火をつけるためのコツを伝授します。

組み方に気をつける

まず最初に、火を起こす際に必要な道具を確認しましょう。

  • バーナー・ライター・マッチなど着火できるもの
  • うちわまたは火吹き棒
  • 耐火グローブまたは軍手
  • バケツ
  • トング
  • アルミホイル

道具をそろえたら、いよいよ火起こしです。火を起こす上で最も大切なことは、『炭の組み方』です。この組み方が、火を起こせるか否かを分けるのです。

組み方は中心を囲むように、なるべく高く積み上げていくということです。こうすることによって、中心に上昇気流が起こり、たくさんの空気が流れ込むことで、炭に火が付きやすくなるのです。

火は下から上に向かって燃えるので、火をつける際は下の方にある炭に着火しましょう。

着火剤を使う

火を起こす簡単な方法の一つに、『着火剤』を使う方法があります。着火剤には『置き型』と『ジェル型』があります。

置き型は炭の中心に置いて火をつけ、その上に炭をどんどん乗せながら火を起こす仕組みです。

ジェルタイプは、炭に直接塗って着火し、その上に炭を積み上げるように乗せていきながら火を起こします。

炭の力だけで火を起こすよりも、このような着火剤を使う方が早く燃えるので、それだけ早く食材を焼けます。

火起こし器を使う

簡単に火を起こしたいなら、『火おこし器』を使う方法もあります。火おこし器は、筒状になった器具で、この中に炭を入れて火をつけるだけで、誰でも簡単に火が起こせます。

この器具を使えば、ずっと火を見ている必要もなくなるため、火を起こしながらほかの作業に取りかかれるなど、作業効率もよくなるのもメリットです。

安価な炭を買った場合には、炭の形がバラバラだったりして、組むのもひと苦労ですが、このアイテムがあれば、形が一定ではない炭でも簡単に組め、崩れる心配もありません。

また、着火剤のように使い切りではなく、何度も使えるので経済的です。

炭を継ぎ足すときのコツ

ここまで読んでいただければ、火の起こし方はおわかり頂けたと思います。ここからは、『火を起こしたはいいけど、それをどのように維持していくか』というお話しになります。

バーベキューでは、一度起こした火をなるべく長く持たせることが大切なポイントになります。炭の熱を維持する方法はしっかりと理解しておきましょう。

できるだけ早めに継ぎ足す

バーベキューの火力を一定にすることは、食材の焼ムラを防いだり、調理が中断しないようにしたりする上で重要なことです。

火力を一定に保つには、とにかく早め早めに、炭を投入することが大切です。ここが難しいところで、早めを意識するあまり早く投入し過ぎるのも問題です。

なぜなら火力が強くなりすぎて、食材が焦げてしまうこともあるからです。

しかし、はじめのうちは火の回り具合を見極めることは難しく、投入が遅れて火力を弱めてしまい、着火し直す事態を想定したほうが賢明ですので、加減しながらも早めの投入を心がけましょう。

新しい炭を置く場所に注意

炭を投入する際は、ただ何も考えずに置けばよい、というものではありません。まず炭を投入する際に置く場所は上ではなく、『下』であることを覚えておきましょう。

さきほどもお話ししたように、火は下から上に向かって起こるので、下に新しい炭を置くことで、火力を維持できるのです。

また、すでに燃えている炭に密着させるようにして置くことも大切です。こうすることによって、火が燃え広がりやすくなります。

炭の始末はしっかりとしよう

バーベキューを楽しんだ後の炭は、火がついたままにしておくわけにはいきません。終わったら後始末をしましょう。

ここからは、炭の始末の仕方を解説します。

炭の始末方法

炭を始末するには、以下の方法があります。

  • 水に浸けて消火する
  • 火消壺などを使って消火する

水に浸けて消化する場合には、トタンなど、燃えない素材でできたバケツなどに水を張り、その中に炭をしばらく浸けておきます。

炭は水に浸けても、すぐに完全に消火するわけではないので、少なくとも30分以上は水に浸けておきましょう。バケツに炭を入れる際は、たくさんの炭を一気に入れず、少しずつ様子をみながら入れるようにしてください。

ホームセンターなどに行くと、火消壺と呼ばれる器具が売られています。これは炭を壺の中で密閉することによって酸素との結びつきを防ぎ、消火する仕組みになっているものです。

この方法は、専用の火消壺で行うのが最も安全ですが、市販のお菓子の缶などで代用することも可能です。

しかし、缶の耐熱性が低いと、消火している最中に缶がゆがんだり、穴が開いたりする可能性もあるので注意しましょう。

また、火を消すには密閉する必要があるので、市販の缶を使う際は、フタが開かないようにガムテープなどで固定することも大切です。

火消壺などを使う際は、地面に直置きすると草などが燃える恐れがあるので、直置きはせず、平らな岩の上か、並べた石の上に置きましょう。

こんな処理の仕方は危険

さきほどは、正しい火の消し方を紹介しましたが、次は間違った消し方を知ることも大切です。安全のためにも、以下のような消し方はおすすめできません。

  • 炭が燃え尽きるまで待つ
  • 土に埋める
  • コンロに水をかける

炭が燃え尽きるまで待つ、というのは、一見悪くない消し方のように思われますが、時間がかかりますし、何よりも本当に消えたかどうかがはっきりわからない方法でもあります。

炭は消火したように見えても、中心ではまだ燻っている可能性があり、そのまま捨ててしまうと、取り返しのつかない事態になりかないので、安全の観点からおすすめできません。

また、土に埋めてしまうと、そこから燃えてしまい、動物や植物などを燃やしてしまいます。後で使う人や、生き物のためにも、無責任な処理をすることはやめましょう。

コンロに水を直接かける方法は、簡単でついやってしまいたくなるかもしれませんが、炭やコンロを急激に冷やしてしまうと、水蒸気が大量に発生し、周辺を炭などで汚してしまう場合があります。

炭を消す際は、焦らず時間をかけて行うことが肝要です。

火を消した後の炭や灰の処理方法も確認

火を消した後の炭は、処理場があれば処理場に捨てられます。決して普通のゴミ捨て場に捨ててはいけません。特に、燃えるゴミと一緒に捨てることは大変危険ですので絶対にやめましょう。

また、水に流すこともやめましょう。なぜなら水道が詰まってしまう恐れがあるからです。

このように捨て方には気を付けることが多い炭ですが、実は捨てないで再利用が可能です。再利用の方法はいろいろあるので、覚えておくとよいでしょう。

  1. 火消炭として使う
  2. 濡れた炭で料理
  3. 庭の土壌改良剤にする

火が消えた後の炭は、『火消炭』と言いますが、これをしっかり乾燥させると、炭として再利用が可能です。最初に使った時よりも着火がよくなり、使いやすくなるでしょう。

濡れた炭をよ、燃焼中の炭の中に投入する使い方もあります。こうすると蒸気が発生するのですが、その蒸気を使って肉を焼くことで、ジュージーさが増し、おいしくなります。

また、完全に消火した炭なら、細かく砕いて庭や畑の土に埋めると、土壌改良剤になります。このように炭は、さまざまな用途に活用できるのです。

消臭剤や除湿剤として使う

火消炭を再利用する上で最も手軽な方法は、『除湿剤』や『消臭剤』として活用することでしょう。

炭は除湿・消臭効果があるので、タンスの中や玄関・トイレ・冷蔵庫など、湿気や臭いが気になるところに置くと、その場所を快適に保てます。

さらに、除湿・消臭剤として利用した火消炭は、再びバーベキューで使えるのです。このように炭は、一度使っただけで捨ててしまうことは大変もったいない万能アイテムであるといえるでしょう。

おすすめの炭を紹介

炭に関することがひととおり理解できたところで、最期におすすめの炭を紹介します。

黒炭 岩手切炭 なら 堅一級品

黒炭は、岩手産のものが有名ですが、中でもナラの木を使った炭は特に使いやすいと評判です。『黒炭 岩手切炭 なら 堅一級品』は、炭を生産する過程の中で生まれた端炭や割れ炭を集めたものです。

そのため形に統一感はありませんが、火がつきやすく、火力も問題ありません。本来高価なナラ木の炭が手ごろな価格で購入できるのが魅力的な一品です。

海外産の炭とは一味違うワンランク上の黒炭で焼いた肉を味わってみましょう。

  • 商品名:黒炭 岩手切炭 なら 堅一級品 5kg
  • 価格:2000円(税込み)
  • Amazon:商品ページ

木炭 キャンパーズコレクション 厳選木炭

インドネシア産のマングローブが使われている木炭です。外国産ですが、木炭の形が一定のものを厳選しているので、木が組みやすく、使いやすいのが特徴です。

マングローブ炭は手ごろさが最大の売りですが、燃焼時間は短めで、煙も多くなりがちです。味にはこだわらないから、たくさん焼きたいという人におすすめの木炭です。

  • 商品名:木炭 キャンパーズコレクション 厳選木炭(5kg×4箱)
  • 価格:3790円(税込み)
  • Amazon:商品ページ

白炭 大黒オガ備長炭 一級品

数ある木炭の種類の中でも、最も高級とされる備長炭の一級品が『白炭 大黒オガ備長炭 一級品』です。

使われているオガ粉は、化学物質を一切使用していないものを使い、生産過程においても、厳しい管理のもとに丁寧に作られた一品です。

形も揃っていて組みやすく、煙もにおいも少なめで、ほかの炭とは一線を画した焼き上がりになります。

また、完全無添加で安全性も高く、あらゆる面で一級ですが、着火が難しいので、バーベキューに慣れた人向けです。

  • 商品名:炭魂 大黒オガ備長炭 一級品 長時間燃焼 10kg
  • 価格:2138円(税込み)
  • Amazon:商品ページ

こだわりの炭で楽しいバーベキュータイムを

バーベキューを成功させるには、『どのような炭を、どのぐらい用意して、どのように火をつけて焼くか』ということは非常に重要です。

食材はバーベキューの主役ですから、ここで手間取ってしまうと、せっかくの楽しみも半減してしまいます。これからは炭に苦労しない、楽しいバーベキューができることでしょう。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME