ワイン用ぶどうの主要品種6選。栽培と製造の豆知識を紹介

2019.03.25

ワインは、どの種類のぶどうを原料にするかによって味や香り・糖度が変わるとされています。今記事では、ワインに使われているぶどうの品種や、ワイン製造の豆知識、ぶどう以外の果物で作られた「フルーツワイン」などについてお話していきます。

赤ワインに使われるぶどうの品種

まずは赤ワインに使われるぶどうの品種から。どれも一度は聞いたことがある名前ですが、いざ特徴を説明しようとすると難しいですよね。品種ごとの一般的な特徴をまとめてみました。

カベルネ・ソーヴィニヨン

日本国内で生産されているぶどうは8割が生食用であるとされていますが、実は世界全体で収穫されているぶどうのうちの約8割はワイン用です。

赤ワインに使われる代表的な品種として「カベルネ」というぶどうがあります。このカベルネはフランスのボルドー地方が代表産地であり、ジューシーかつコショウやカシスのようなスパイシーな香りが特徴。

重厚でコクがあり、渋味と酸味のバランスもとれている、飲みごたえのあるワインを産み出してくれます。

そんなカベルネの一種で、『黒ぶどう品種の王様』とも言われている存在であるカベルネ・ソーヴィニヨン。濃厚なパンチの効いた赤ワインを飲みたいならとりあえずカベルネを選んでおくと間違いないでしょう。

牛肉との相性が抜群で、ステーキや牛カツなど、ボリューミーな料理と特に良く合います。

メルロー

メルローはフランスのボルドー地方が代表的な産地とされていて、栽培面積は世界最多とされるカベルネの次に多いです。

濃厚な色合いとプラムやブラックチェリーのような香りが特徴のぶどうで、ワインにするとまろやかで飲みやすく、万人向けの口当たりになります。

ふんわり、やわらかい質感の料理と特に相性が良く、クリーム煮・ミートボール・ハンバーグなどと合わせやすいですね。

カベルネの一種になりますが、その中でも植物系のフレーバーが少ない品種とされており、ジューシーな果実味がメインのぶどうとなります。渋味のある赤ワインが苦手な人にオススメです。

ピノ・ノワール

フランスのブルゴーニュ地方を原産地とするぶどうです。皮が薄く扱いが繊細な為、栽培が難しい品種であるとされています。

ワインにした時の液色は明るめで、スッキリしながらも渋味は少なく、穏やかで繊細な味わいになります。

非常に香り豊かなのも特徴的で、イチゴやラズベリーを思わせる気品のある香りが、まるで「小悪魔なお嬢様」の様だと称されることも。

穏やかな味わいのフルーティな赤ワインを飲みたい時にピッタリで、甘酸っぱいソースを添えた料理や、甘すぎないスイーツやおつまみなどと好相性です。

白ワインに使われるぶどうの品種

つぎに白ワインに使われるぶどうを、味の特徴とともにご紹介しましょう。

シャルドネ

「白ぶどうと言えばシャルドネ!」と言い切れるほど、白ぶどうにおいては代表的な品種であるシャルドネ。産地もここといった決まった場所ではなく、世界中のあらゆる国で栽培されています。

シャルドネ独自の風味や味わいといったものは少ないのですが、その芳醇さとコクの深みは平均点以上。ワイン用ぶどうとしては全体的に性能に優れている為、どのような製法にもマッチします。

シャルドネを使ったワインは産地によって味わいが違い、涼しい地方だと酸味が強めで、暖かい地方だと果実味が強めといった特徴もあります。よって料理を選ぶ時もシャルドネの味に合わせた選び方がベターですね。

ソーヴィニヨン・ブラン

フランスのボルドー地方やロワール地方で栽培されているぶどうで、すっきり爽やかな酸味とグレープフルーツ風のほろ苦い味わいが特徴です。

ハーブや柑橘系の香りが豊かで、ワインはもちろんアロマに使われることも多く、特に気分転換・リラックス効果に優れています。

ワインの原料として使った場合も、爽やかで酸味のある仕上がりになりますので、料理も同じようにさっぱり系のメニューと合わせやすいです。白身魚やサーモンなどの魚介類、ハーブ料理などと合わせてみてはいかがでしょうか。

リースリング

リースリングはドイツを代表する白ワイン用のぶどうで、甘口・辛口のどちらのワインにも対応できる二面性が魅力です。

白い花・洋ナシ・はちみつなどのふんわりと甘い香りに、透明感あふれるみずみずしい果実味は、甘口・辛口どちらであっても最高クラスの品質のワインを生み出してくれます。

特に甘口の場合だと、酸味の強さが糖分とうまくバランスを取り、他の白ぶどう種にはない繊細な甘みに仕上がります。さっぱり系の料理の中でも、特に白身魚や豚肉と相性が良いでしょう。

ワイン栽培と製造の豆知識

ここまでワインの原料となるぶどうの品種と、原料ごとの味の違いについて紹介してきました。次に、原料や製造方法に関する豆知識をお伝えします。

気候と糖度の関係性

ぶどうは熟すれば熟するほどに糖度も増します。そして、寒い国よりは暖かい国の方がぶどうも熟しやすいです。

比較的気温が低めであるドイツのぶどうで作られたワインは、酸味が強くライトな味わいになります。逆に気温が比較的高いスペインのぶどうで作られたワインは、コクのある深い味わいが特徴とされています。

ところが、自然というのも常に毎年同じ気候ばかりを繰り返している訳ではないですし、年によって多少の気温の違いがあるものです。

よってぶどうはもちろん、ぶどうを原料とするワインの味わいにも、そのぶどうを作った年の天候が影響します。同じ銘柄のワインでも、作られた年によって味のコク・酸味・旨味などに変化が出てくるのです。

ぶどうの収穫時期

ぶどうの収穫時期は、作られるワインの種類によって変わってきます。

一般的に早摘みとされるのが毎年8月頃。この時期に収穫される白ぶどうは酸味が強く、天然の有機酸がたっぷり含まれています。

この時期のぶどうはフルーティでアルコール度数の低いワインを作るのに適していて、特にスパークリングワインに向いています。

逆に甘めの白ぶどうの収穫時期は9月で、甘み・旨味が凝縮された白ワインを作る時にピッタリです。

9〜11月にかけては黒ぶどうの収穫時期となります。赤ワイン全般に使用される黒ぶどうは、早めのものなら9月に収穫する品種も。

ぶどうを足で踏むって本当?

遠い昔、ワインを作る時のぶどうの破砕は機械ではなく足で踏むことで行われていました。

手順の一例としては、足にビニール袋などの上履きを着用し、収穫したぶどうを桶に入れて上から踏みつけ、潰していきます。後は潰して絞り取ったぶどう果汁を、樽などに入れて発酵・熟成させていくという感じですね。

これなら自宅でも作れそうなくらい簡単に思えますが、実際やってみるとかなり大変な作業です。

現代においてもぶどう畑等で行われるイベントなど、ぶどう踏みを見たり体験することができる場所もありますので、興味のある人は訪問してみてはいかがでしょうか。

ぶどう以外の果物を使ったフルーツワイン

最後に、ぶどう以外の原料をつかった、甘くておいしいフルーツワインについてもご紹介します。

フルーツワインの種類

ぶどう以外の果実を発酵させて作る果実酒のことを「フルーツワイン」と呼び、大まかには2種類のフルーツワインに分けられます。

まず1つは100%果汁の果物のジュースに、ぶどうベースのワインをブレンドしたもの。とは言え、その果物の持つ本来の味わいを活かすためにぶどうワインを入れる量は控えめである為、その分アルコール度数も低くなっています。

もう1つは、桃・りんご・ブルーベリー、さくらんぼなど、ぶどう以外の果物を原料とし、ワインと近い製法で作るフルーツワインがあります。

こちらはぶどうワインと同じく酵母を使って発酵させるので、アルコール度数は高めですが、10%に満たないものがほとんどで甘味が強く飲みやすいのが特徴です。

ぶどうの品種にもこだわろう

ワインに使用されるぶどうにも数多くの品種があって、それぞれ個性豊かな特性を持っています。品種や収穫時期によって酸味・渋み・コクなどの味わいが異なり、ペアリングする料理も変わってきますので、ワイン選びの参考にしてみてくださいね。

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