コーヒーとお酒を混ぜるという発想は以前からありましたが、コーヒーの健康効果とお酒との相乗効果が見直されたことや、飲み方の多様化に伴って、近年注目を集めています。代表的なコーヒーカクテルとその作り方を紹介します。
コーヒーカクテルとはどんなカクテル?
『コーヒーカクテル』とは、コーヒーとお酒、その他の飲料などを合わせた飲み物で、アイスでもホットでも楽しむことができます。
豊富なバリエーションが魅力
コーヒーカクテルのバリエーションは実に豊富です。お酒を混ぜるなら、ウイスキー・ブランデー・ウォッカ・ラム酒・シェリー酒など洋酒がメインで、焼酎を合わせる場合もあり、その数は100種類を超えています。
さらに、コーヒー豆の挽き方やブレンドの仕方、お酒の種類との組み合わせによってバリエーションは数限りなく存在します。
味についても様々です。カルーアと果実酒をブレンドした甘いものから、ブラックコーヒーと焼酎を掛け合わせた、苦みのある大人の味に仕上げたものもあります。
コーヒーの健康効果も期待できる
コーヒーは最近、健康効果が見直されています。コーヒーに含まれるカフェインにより、ポリフェノール一種であるクロロゲン酸の働きが高められ、脂肪を燃焼しやすくするため『ダイエット』に効果があります。
また、ポリフェノールの効果による抗酸化作用で『アンチエイジング』にも効果があるとされています。代謝の促進や肝臓を活発にする効果があり、アルコールの過剰摂取による肝機能の低下を、コーヒーによって緩和することができるのです。
そしてコーヒーとお酒は、共にリラックス効果がありますので、同時に飲むことにも適しているといえます。
アイスのコーヒーカクテルのレシピ
コーヒーカクテルは、アイスで楽しむ人が多いお酒です。アイスコーヒーのカクテルをいくつか紹介していきます。
ラム酒を入れたモヒートコーヒー
さとうきびを原料とした蒸留酒であるラム酒は、コーヒーカクテルによく使われます。ラム酒をベースにするカクテルを『モヒートカクテル』といい、コーヒーカクテルの場合は、『モヒートコーヒー』と呼びます。
モヒートコーヒーの作り方は、以下の通りです。
- グラスに、ミントの葉5枚程、ラム酒15ml、蜂蜜10mlを入れ
- ミントの葉をすり潰すように混ぜ
- 適量の氷と炭酸飲料を加える
- 最後に、アイスコーヒー15mlを加えて完成
ブランデーを入れたマザグラン
『マザグラン』はもともと、ポルトガルで親しまれている『レモンジュースを加えたノンアルコールカクテル』で、爽やかなレモンが夏にぴったりの飲み物です。
お酒を加えたカクテルとして飲む場合は、このレモンを加えたコーヒーに、さらにブランデーを加えたものを『マザグラン』といいます。
- グラスに氷とブランデー30mlを入れる
- アイスコーヒーを適量入れて混ぜる
- お好みでガムシロップを入れる
- 最後にお好みでレモンスライスをのせて完成
ブランデーを入れたマザグランは、ノンアルコールと違いレモンを添えない場合もあります。そのほか、赤ワインを使用したレシピなどもあります。
ウォッカを入れたブラックルシアン
『ブラックルシアン』は、ブラックコーヒーを混ぜるのではなく、『カルーア』というコーヒーリキュールにウォッカを混ぜたカクテルです。名前の由来は色が黒色であることと、ロシア産のウォッカを使うことからきています。
無味無臭のウォッカを使うことで、コーヒーリキュールであるカルーアの味を存分に感じることができます。
- 氷を入れたロックグラスを用意する
- ウォッカ40mlとカルーア20mlを入れて混ぜる
アルコール度数が高い事もあり、比較的長い時間をかけてゆっくり楽しむロングという種類の飲料となっています。
ホットのコーヒーカクテルのレシピ
コーヒーの健康効果が最も高いのは、ブラックをホットで飲んだ時だと言われています。なかなか飲む機会の少ないホットのお酒で楽しむ、コーヒーカクテルのレシピを紹介します。
シェリー酒を入れたカフェブルボン
『カフェブルボン』は、甘酸っぱい味わいのコーヒーカクテルで、主にフランスで飲まれています。
シェリー酒は、白ワインをブランデーなどの蒸留酒でアルコール度数を上げたお酒で、スペイン南部のアンダルシア地方で獲れたぶどうで製造されたワインのみが、シェリー酒を名乗ることが許されています。
- 耐熱カップを用意する
- ホットコーヒー100mlにシェリー酒5mlを入れて混ぜる
お酒の量は少量ですが、アルコール度数が高いので、お酒としておいしくいただくことができます。
ウイスキーを入れたアイリッシュコーヒー
『アイリッシュコーヒー』はウイスキーをベースとする、アイルランドのコーヒーカクテルです。砂糖や、生クリームを加えて飲む、寒い時期に人気の飲み物になっています。
- 耐熱グラスを用意する
- 砂糖・コーヒーを加える
- アイリッシュウイスキー30mlを注ぐ
- 最後にホイップクリームをのせる
同じウイスキーでも、スコッチウイスキーを混ぜた場合は『ゲーリックコーヒー』と呼び、コニャックを混ぜた場合は『ロイヤルコーヒー』と呼びます。寒い地方では特に、ウイスキーと合わせる温かいコーヒーカクテルの人気が高いようです。
ウイスキーは日本でも身近なお酒ですので、お手頃な価格で入手することができます。普段飲むコーヒーが全く違う飲み物になる変化を、気軽に試すことができます。
コーヒーとウイスキーで作れるカクテルは非常に人気が高いこともあり、この他にも様々な種類が考案されています。
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焼酎を入れたコーヒー焼酎カクテル
焼酎を入れたコーヒーに名前はありません。既成のコーヒーと焼酎を単純に混ぜた簡単なものですが、コーヒーの香りを焼酎がさらに引き立てる、大人の味わいが楽しめます。
このほか、コーヒー焼酎カクテルには、焼酎を中心に考えた『コーヒー焼酎』という作り方があります。
- 瓶に焙煎したコーヒー豆と焼酎を加える
- 3日間ほど置く
- コーヒーフィルターで濾して完成
浮いていたコーヒー豆は、徐々に下に下がっていきます。コーヒーの粉が混ざっている場合があるので、焼酎はフィルターで濾してから飲んだ方が、口あたり良く楽しむことができます。
ノンアルコールのコーヒーカクテルのレシピ
コーヒーに混ぜるものは、必ずしもアルコールである必要はありません。相性のよいドリンクであれば、様々なものと混ぜて楽しむことができます。
エスプレッソミルク
『エスプレッソ』は、深煎りで微細に挽いたコーヒー豆を入れたフィルターに、沸騰水を加圧状態で濾すことで抽出されたコーヒーのことです。
エスプレッソは濃いコーヒーのように思われますが、量が少ないだけでドリップコーヒーと差はないと言われています。ミルクを加えることによりエスプレッソミルクになります。
蜂蜜とコーヒーミルク
蜂蜜とコーヒーは、とても相性が良いされる組み合わせのです。
コーヒーは、ミルクを入れることでさらにコクが広がります。甘味を加えるために砂糖を加える人が多いですが、砂糖の代わりに蜂蜜を加えることにより、まろやかでコクのある、砂糖とは違った味わいになるのです。
自分好みのコーヒーカクテルを作ってみよう
コーヒーは日常生活の中でとても身近にあるものです。まずは、ウイスキーや焼酎を混ぜてコーヒーカクテルを楽しんでみましょう。
次に、コーヒーを深煎りにしたり、カルーアなどのコーヒーリキュールに変更したりすることで、より深みのある味わいを楽しめます。
さらに、ウイスキー、ブランデー、ラム酒、シェリー酒、ウォッカなどを手に入れ、自分好みのコーヒーカクテルを探し出してみましょう。