本を読む際に便利なブックカバーは、材質やデザインもさまざまです。中でも、手触りのよさや汚れが目立たないことから、男性にもおすすめなのが布製のブックカバーです。男性向けのカッコいいデザインのものから、簡単にできる作り方を紹介します。
布製ブックカバーの特徴
ブックカバーと一口に言っても、さまざまな種類がありますが、布製のものはほかの素材にはない特徴があります。
手触りが良い
布は他の素材に比べると、温かみが感じられる優しい手触りをしています。手にストレスがかかりにくいため、長時間読書をしていても疲れにくいという特徴があります。
また、紙などの素材と違って、手の汗がにじんでべたつくことがないのもうれしいポイントです。
革などの素材と比べると比較的安価であるため、複数枚持ってその日の気分で付け替えることも可能です。
ただ布製の場合、薄い色のものですと汚れが目立ちやすいというデメリットもあります。気になる人は、濃いめの色のものを選ぶようにしましょう。
丈夫で汚れにくい布を選ぶのがポイント
洋服も着用するうちに毛玉ができやすくなるように、布製のブックカバーも使っていくうちに傷んできます。
そこで、選ぶ際は『汚れにくく、丈夫な布かどうか』を重視しましょう。
おすすめの素材は、帆布のようにしっかりと織られた綿や麻です。長持ちするうえに、汚れにくさという面でもこれらの素材は優秀です。
長く使うなら手入れが大切
お気に入りのブックカバーを見つけたら、やはり長く使いたいですよね。しかし、長期間使っていると、どうしても汚れや臭いなどが蓄積されてきます。
布なので洗濯機で普通に洗うこともできますが、色落ちしてしまったり、形が崩れたりしてしまう可能性もあるわけです。
本のサイズに合わなくなって、お気に入りのブックカバーが台無しにならないよう、適切なやり方で布製ブックカバーを洗う必要があります。
ブラシや布で簡単に汚れを落としたり、中性洗剤を溶かしたお湯にタオルを浸け、そのタオルでブックカバーを叩くように拭いたりするのも良いでしょう。ほかにも、布用の消臭スプレーを吹き付けて陰干しをする方法もあります。
なるべく手洗いで行い、どうしても洗濯機が良いのなら、手洗いコースなどを使って消耗を防ぎましょう。
男性におすすめの布製ブックカバー
ブックカバーというと、女性向けのかわいらしいデザインが多いというイメージがあるかもしれません。
しかし、近年では男性が使っても違和感のないおしゃれな布製ブックカバーがたくさんあります。数ある中からおすすめの三つを紹介します。
suono ブックカバー
suono(スオーノ)は、2003年11月に立ち上げられたブランドです。
本当にカッコいい、素敵だと思えるようなアイテムを作ることを目標にしており、PCケースやiPhoneケースなど、さまざまな商品を発信しています。
そんなsuonoが作るブックカバーは、表面だけ見るとシンプルな帆布です。しかし、裏面はカラフルなストライプやウェーブデザインが施されており、こだわりが感じられるものとなっています。
サイズ展開も豊富で、文庫本から新書本、単行本サイズなどがあります。
- 商品名:suono ブックカバー
- 価格:2990 円
- Amazon:商品ページ
山本呉服店 ブックカバー 無地布製
山本呉服店は、広島県にある呉服屋さんです。着物のみならず、和風小物など幅広く扱っています。
こちらのブックカバーは、黒一色というシンプルなものですが、素材は三河帯芯製の綿で製作された美しいしつらえで、見る人を惹きつけるデザインです。
基本的な文庫本に合うサイズとなっており、400ページほどの厚さに対応できます。
- 商品名:山本呉服店 呉服屋のブックカバー
- 価格:649円
- Amazon:商品ページ
CONCISE カダケス ブックカバー
CONCISE(コンサイス)は、もともとは株式会社コンサイスという企業で、旅行用品や文具用品などの開発に力を入れています。
CONCISEのブックカバー『カダケスシリーズ』は、色とサイズ展開が豊富です。一般的な文庫本や新書サイズだけでなく、B5やA5サイズなども揃っています。
綿でしっかり作られたシンプルなデザインと、裏地に施された防水加工、さらにしおりが付いて使いやすいブックカバーです。
- 商品名: CONCISE カダケス ブックカバー
- 価格:945円
- Amazon:商品ページ
簡単な手縫いで作れる布製ブックカバー
男性の場合、裁縫はあまりやらないという人も多いでしょう。しかし、ブックカバーを手作りすれば、気に入ったものができるだけでなく、自分で作ると愛着も湧きます。
また、市販のサイズには収まらない本にカバーをしたい時にも、手縫いでの作り方を覚えておけば、ぴったりフィットするブックカバーが作れます。
作成前の準備
作成する前に必要なことは、まず本のサイズを確認することです。例えば、文庫本のカバーを作る場合、縦と横はほとんど同じですが、厚さは本によって差があります。
本をきちんと測ることで、出来上がった時にサイズが合わなくて入らなかった、または緩かったというトラブルを防げます。
サイズを測ったら、布を用意して寸法をとりましょう。横布幅は、本の横の長さ2面分と厚さ分の長さに、表裏の背表紙の差し込み部分約6cm×2、さらに縫いしろを考慮して1~2cmほどの余裕を持たせた長さをとります。
縦布の長さは、本の縦の長さに1~2cmほど余裕を持たせます。横と縦の長さが決まったら、同じサイズの布を内側用と外側用の2枚用意しましょう。
選ぶ布によっては洗うと縮むものもあるため、一度洗濯してから寸法をとると誤差が生じにくいでしょう。
布製ブックカバーの作り方
準備が整ったら、さっそく縫っていきましょう。ブックカバーを縫う時は、まず左右を縫ってから上下を縫います。
まず、内側と外側の2枚の布が中表になるように合わせ、左右を縫い付けます。次に、表紙の差し込み部分(約6cm)を左右とも内側に折り込み、上を縫い付けましょう。
続いて下も縫い付けていくのですが、この時、返し口用として数cmは縫わずに空けておきましょう。開けておいた部分から中表だった2枚の布を裏返し、形を整えてから開けておいた部分を縫い付けます。
たったこれだけでミシンを使わなくても、簡単に本格的なブックカバーが出来上がります。お気に入りの布が見つかったら、挑戦してみましょう。
布1枚で簡単手作り、縫わないブックカバー
簡単とは言え、やはりどうしても手縫いのハードルは高いという人もいるかもしれません。そこで、おすすめなのが縫わずに作るブックカバーです。
作成前の準備
縫わずに布をどうやってくっつけるのか疑問に思うかもしれませんが、針や糸を使わずとも、工作に使うような道具でブックカバーを作れます。用意するものは以下の通りです。
- 裏面に使用する薄めのクリアファイル、または画用紙のような薄手で固めの紙
- 表面に使う布
- 布用両面テープ
- ハサミ
- テープ
これ以外にも、しおり用のひもや、ベルト用のひもをお好みで用意しましょう。
クリアファイルや紙は、型板代わりに使います。あまりペラペラですと扱いにくく、反対に、しっかりしていると曲がりにくく使いにくいので、ほど良い薄さと固さが必要です。
そして、ファイルや紙の色は透明・白・ベージュなど、ベーシックなものが最も使いやすいでしょう。
ほとんど見えない部分ですが、細部まで凝りたいなら布の色に合わせた色にするのもおすすめです。
縫わないブックカバーの作り方
準備が整ったら、さっそく作っていきましょう。
- 裏面で使うファイルや紙は、本のサイズにぴったりカットする
- 表面の布は、手縫いで紹介した寸法を目安にカットする
- 裏面を両面テープで表の布の裏側中央あたりに貼り付ける
- 表の布の横幅部分に裏面と同じ幅で両面テープを貼る
- 表布の両面テープと裏面を貼り合わせる
- 本を差し込む部分の折った上から両面テープを裏面に貼る
これで基本的なブックカバーが完成します。しおりを付けたい場合には、本を挟む前に背表紙のあたりにテープで付けます。
また、ベルトを付ける場合には、本の裏表紙の中央あたりにひもが来るように調節し、指一本分が入る隙間を残して両面テープで取り付けます。
布用両面テープを使うと剥がれにくい
縫わないブックカバーは、両面テープを使って作ります。この時、普通のテープでも良いですが、布製専用の両面テープを使うとより強度が増し、剥がれにくいカバーが出来ます。
折りたたむだけでOKのブックカバー
もしかすると、道具を使うことが面倒という人もいるかもしれません。実は、縫うよりも貼るよりもさらに簡単に出来るブックカバーがあります。なんと、『折りたたむ』だけで出来るのです。
手ぬぐいブックカバーの付け方
ここで必要となるのは手ぬぐい1枚です。手ぬぐいというは、一見ただの布のように見えるかもしれませんが、折り方次第で使い方は無限に広がっていきます。
ブックカバーとして利用するのも、その一つです。
- 手ぬぐいを縦半分に畳む
- カバーしたい本の背表紙が、手ぬぐいの中央に来るように置く
- 左半分を本にかぶせる
- 本からはみだした部分を外側に折り、反対側も同じようにする
- 折り返した部分を崩さないように広げる
- 一旦本を手ぬぐいから外し、本の上にはみ出した布を手前に折る
- 本の縦の長さに合わせて下からも折り、上で織り込んだ部分に挟み込む
- 出来た左右の差し込み部分に本を差し込む
一見難しそうですが、何度もやり直しはききますし、慣れれば簡単です。どんなに不器用な人でも失敗することなく作れるでしょう。
100均手ぬぐいは種類も豊富
最近インテリアグッズとしても人気が高い手ぬぐいは、100均でも入手できるようになりました。
100円なので気軽に購入でき、たくさん買っていろいろな本に使っても良いでしょう。
ブックカバーを自分流にアレンジ
ブックカバーを作る方法は、これまでお伝えしたほかにもいろいろあります。そこで最後に手縫い、貼って作る、折って作る以外の作り方を紹介します。
好きなデザインを印刷、プリントシート
市販のブックカバーはどれも同じデザインで、オリジナリティに欠けると感じる場合には、プリントシートで気に入ったイラストなどを転写して使う方法があります。
好きなデザインをプリンターで印刷し、それをアイロンの熱で付けられるシートが売られているので、これを使うと手軽にオリジナルのブックカバーが作れます。
市販の布製ブックカバーだけではなく、自作のブックカバーに使っても良いでしょう。
自分の中にある創造性をフルに使って、世界で一つだけのブックカバーを作ってみてはいかがでしょうか。
布製ブックカバーで快適な読書タイムを
ブックカバーにはさまざまな素材がありますが、手触りもよく、汚れも目立ちにくい布製ブックカバーは使い勝手が抜群です。
みなさんも、お気に入りの布製ブックカバーを使って快適な読書タイムを演出してみてはいかがでしょうか。