ジャズバンドの演奏を楽しもう。楽器の種類や衣装まで詳しく解説

2019.03.15

音楽の一大ジャンルのひとつで、多くの人にとって「オシャレな大人の音楽」というイメージがあるジャズ。ですが、どんな楽器が使われて、演奏のどんなところに着目すればいいのか、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。そんなジャズバンドの基礎知識について、解説します。

ジャズってどんな音楽?

学校でもあまり習うことがなく、ヒットチャートにも上ることが少ないので、意外とちゃんと聴く機会の少ないジャズ。そもそもどんな音楽なのか、見ていきましょう。

ジャズは特有のノリがある

ジャズの特徴としては、このジャンルならではのハーモニーやグルーヴが挙げられます。その中でも特に大きな要素になっているのが、リズムやグルーヴ、すなわち「ノリ」です。

ジャズでは躍動感あふれる「スウィング」をはじめとした、独特のノリで演奏がくり広げられます。時にはゆったりと身をゆだねられるように、時には聴いている側も緊張感が高まるほどスリリングに。自在に空気を操る「ノリ」は、ジャズに欠かせないポイントです。

ジャズはアドリブ?

ジャズ演奏といえば「アドリブ」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。

ジャズでは「楽曲のメインテーマを演奏→基本のコード・リズム進行に合わせて各プレイヤーがソロを披露→締めにまたメインテーマを演奏してフィニッシュ」という、基本の流れがあります。この流れの中でどんなアドリブが飛び出すかが、最大の注目ポイントです。

アドリブは基本的には「何でもあり」で、基本に忠実でセンスの光るプレイングから、スリリングで大胆な展開まで、プレイヤーの個性が強く表れます。ときにはコード進行をあえて外れる大胆なフレーズが出ることもあり、不意に高まる緊張感も見どころのひとつです。

それぞれのプレイヤーが楽曲をどう解釈し、その中でどう自分をアプローチし、個性を見せるのか。それこそが、ジャズの最大の見どころです。

他のジャンルの音楽と比べると、ジャズは圧倒的に「自由な音楽」と呼べるでしょう。

ジャズバンドに使われる楽器

ジャズとはどんな音楽なのかがつかめたところで、ジャズバンドの中で使われる定番の楽器を紹介していきます。それぞれのパートにどんな役割があり、どんな魅力があるでしょうか。

ジャズと言えばサックス

「ジャズで使われる楽器」と聞いて多くの方が思い浮かべるのが、管楽器の「サックス」ではないでしょうか。

ジャズの花形とも呼べるサックスは、メインのメロディを担当する楽器として昔から注目を集め続けてきました。ソプラノからバリトンまで4種類がありますが、ジャズでは主にアルトサックスやテナーサックスが使われます。

人間の声に音域が近いとされ、スッと耳に入ってくるアルトサックス。そして、より低く、心地よく響くのが特徴のテナーサックス。それぞれ違った魅力で、ジャズという音楽の根幹をなしています。

金管楽器の王様トランペット

「金管楽器の王様」とされるトランペットも、ジャズには欠かせない楽器です。

サックスよりもより高い音域を担当するトランペットは、サックスと比べてもより華やかなメロディを刻んできました。鋭い迫力があり、プレイヤーのエモーショナルな一面をよりダイレクトに表現してくれます。

伝説的なジャズミュージシャンのルイ・アームストロングや、「ジャズ界の帝王」と呼ばれるマイルス・デイヴィスなど、広く知られる名プレイヤーもこのトランペットをメインに担当していました。

低音を支えるベース

ジャズに限らず、現代の音楽の低音域を担ってきたベース。「縁の下の力持ち」というイメージの強い楽器ですが、ジャズでは積極的に目立つアプローチをすることも多く、リズム面でもメロディ面でも重要なパートとなっています。

変幻自在に演奏の雰囲気をコントロールする様は、ジャズにおける影のリーダーとも言えるでしょう。

昔ながらのジャズでは「コントラバス」とも呼ばれるウッドベースを使用するのが一般的で、温かさと重厚さを併せ持った、深みのある低音が奏でられます。

一方で、より現代的なジャズや派生ジャンルのフュージョンなどでは、ロックバンドでもおなじみのエレキベースが使われることもあります。

いつでもどこでも活躍するピアノ

大規模なバンドの中でもソロ演奏でも力を発揮するオールマイティな楽器・ピアノも、ジャズで大きな活躍を見せるパートです。

ときにはコード感を演出してハーモニーの軸をなし、ときには幅広い表現力でリズム面でも土台になれる楽器で、まさに万能のパートとして知られています。

サックスやトランペットなどの金管楽器とはまた違った、アタックの強いメロディが描かれるのもピアノの見どころです。両手を駆使した複雑なフレーズを叩き出すピアノソロは、壮大で感動的なストーリーを生みます。

ジャズバンドの主役として注目を集めるプレイヤーも多く、日本でも上原ひろみなど、世界的に注目されるジャズピアニストが多くいます。

欠かせない打楽器ドラム

ジャズにおいてリズムの中心をなすドラムは、他のパートとは違う、唯一無二の存在感のあるパートですね。

ジャズの重大要素である「ノリ」がどのようなものになるか、このドラムが鍵を握ります。前のめりのスリリングな演奏になるか、後ろノリのうねりのあるグルーヴになるか……ドラマーのセンスとテクニックが全てを決定する、といっても過言ではありません。

ドラムソロはジャズ演奏の中でも特に注目されるポイントで、緩急を自在に操り、ダイナミックなストーリーを生み出すプレイングは、ドラムならではの見せ場となっています。

若きドラマーと鬼コーチの交流を描き、アカデミー賞受賞でも話題になった映画「セッション」も、このジャズドラムをテーマにした作品です。

ジャズバンドではどんな衣装を着る?

ライブを視覚的に演出する「衣装」も、音楽の演奏では重要な要素です。ビシッと決まったライブ衣装は、ジャズの雰囲気にシックで大人な彩りを加えてくれます。

では、ジャズバンドでは具体的にどのような衣装を着るのでしょうか?実際に見ていきましょう。

男性はスーツ、タキシードが定番

男性ジャズプレイヤーの衣装としては、「スーツやタキシードに白シャツ」が一般的になってきました。上質で大人な雰囲気を演出するスーツ姿は、ジャズの演奏が生み出す心地よい空気感を、より引き締めてくれます。

スーツスタイルの中に、それぞれのジャズプレイヤーが自分の個性を加えてきたのも、ジャズ衣装の歴史の見どころです。

例えば、ジャケットとタイとの色の組み合わせで自らのセンスやアイデンティティを表現するのは、定番の手法として広まってきました。

さらに、より高貴なイメージの演出としてラウンドカラー(丸襟)のシャツを選んだり、自由でカジュアルなイメージを意識してボタンダウンのシャツを着たり……と、ジャズの精神とも言える白シャツにも、個性が表れています。

女性はダークカラーで大人っぽく

男性の衣装がスーツやタキシードで決まっているのに対して、女性のジャズライブでの衣装は、クラシックのようにドレスが定番となってきました。

スマートに見える細身のシルエットが一般的で、また色合いはダークカラーが良しとされています。ネイビーやブラック、ワインレッドなどの落ち着いた色合いは、より大人っぽい雰囲気を演出してくれます。

さらに、そんなシックな衣装の中にアクセサリーでワンポイントを加えて、主張し過ぎない華やかさを表現するのも個性の見せどころとされています。

上品な大人の艶やかさと、さりげない鮮やかさ。この2つを両立した女性ジャズプレイヤーの衣装は、ジャズバンドのライブでも注目ポイントです。

ジャズバンドのコンサートを聴きに行こう

クラシックやポップス、ロックとはまた違った編成と演出で魅せてくれるジャズバンド。そのライブは、各パートとそれぞれのプレイヤーの個性が組み合わさり、ときにはぶつかり合い、上質な大人の空間の中で刺激を見せてくれます。

日本でもプロからアマチュアまで、ジャズバンドのライブを観られる機会はたくさんあります。ぜひ一度足を運んで、スリリングな生演奏を体感してみてください。

さらに、楽器演奏ができる方は、ジャズを「演奏する側」にまわってみても、面白いですよ。

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