マイボールはプロボウラー向けのものだと考える人は多いでしょう。しかし、アマ・プロに関係なくスコアアップを図りたいのであれば、マイボールの使用がおすすめです。初心者でもマイボールをおすすめする理由や、選び方のポイントを紹介します。
ボウリング上達の要はマイボールを持つこと
ボウリングのルールは、ピンをボールで倒すというシンプルなものです。効率よくピンを倒すには、投法やフォームにこだわるだけでなく、ボール選びが重要になります。
普段、ボウリング場にあるボールを使っている人は多いでしょう。マイボールを持つとボウリングの上達スピードが速くなるといわれています。マイボールにはどんな特徴があるのでしょうか。
初心者もマイボールで練習すれば早く上達
『マイボール』とは自分専用にカスタマイズしたボールのことです。一方、貸し出し用のボールは『ハウスボール』と呼ばれています。
人それぞれ身長や体重が異なるように、手の大きさや指の太さ・長さも異なります。しかし、ボウリング場には老若男女さまざまな人々が訪れるため、貸し出しているボールに際立った個性を持たせることはしません。
ハウスボールの場合、誰でも使いやすいように指穴の大きさをゆったりめに設定している場合が多いです。また多くの場合、ボールを投げた時の軌道が安定しやすい材質で作られていて、カーブがかけにくくなっています。
摩擦が強い表面素材を使い、自分の指にぴったり合う穴をあけたマイボールを作れば、ボールの動きに変化をつけやすくなります。
安定してストライクを出すには、変化球を身につけることが近道です。カーブがかかったボールは入射角が大きく勢いがあるため、ストライク率をアップできます。
マイボールを使うと、カーブがかかりにくいボウリング場のボールを使用するよりも、初心者の壁となるカーブボールをスムーズに習得しやすくなるところがメリットです。
まずは安いボールでもOK
マイボールの価格は材質にもよりますが、安いものであれば5~6千円程度で購入できます。高いものの場合3~5万円前後と、価格帯に大きな開きがあることが特徴です。
カーブやフックなどの投げ方がまだ一定ではない初心者の場合、フォームが固まるまでに何度も練習を重ねることになるでしょう。
投げ分けができるようになるころには、指穴の位置やボールの重さに不満が出てくることがあります。
最初から高価なボールを作っても、買い替えることになる場合が多いです。何度か作り直すことを視野に入れ、まずは安いボールから試してみるとよいでしょう。
自分に合った重さのボールを選ぼう
色々な体格の人が使うことを考えて、ボウリングのボールにはさまざまな重さのものがあります。ボウリング初心者は、どの程度の重さのボールを使えばよいのでしょうか。
はじめは体重の10分の1を目安に
ボウリングのボールの重さは、体重の10分の1程度が目安です。
ボウリングの重さはポンドで表されます。1ポンドは、大体453gです。体重が60kgくらいの場合、12~13ポンド程度のボールを使うことになります。
ボールに回転をかけて球筋に変化をつけるには、指を引っかけながら抜くことが必要です。指先に負担がかからないように、最初はやや軽めのボールを使って練習してもよいでしょう。
自分の感覚で適した重さを確かめよう
筋力が少ない人や腕の力が弱い人は、重いボールを投げることは困難です。女性やお年寄りは、推奨されている重さのボールをコントロールしにくいことがあります。
推奨されている重さの目安にとらわれ過ぎることなく、自分の感覚で適したボールを選ぶことも大切です。
実力に見合わない重いボールを使うと、軌道が狂ってしまうことがあります。かえって、スムーズな上達を妨げることになりかねません。
また、やみくもに重いボールを扱おうとすると、関節に大きな負担がかかり、けがをしてしまう可能性が高くなります。安全なプレイのためにも、自分の能力に見合った重さのものを使うことが大切です。
ハウスボールより少し重めがベター
初心者の場合は、最初はハウスボールで練習をする人がほとんどでしょう。マイボールはハウスボールを使っていた時よりも、1~2ポンド程度重いものを選ぶのがおすすめです。
ボールをコントロールするコツが身につくと、ボールの重さを効率よく利用することができるようになります。
練習するうちに腕力が鍛えられれば、最初に使っていたボールを軽く感じるようになる場合もあるでしょう。自分の力量に合わせ、ベストな重さを導き出してください。
表面の素材にもいくつか種類がある
ボウリングの材質にはさまざまなものがあり、投げたいボールの軌道によって使い分けたり、フォームの癖に合わせて使い分けたりできます。
フォームが未熟なボウリング初心者と、ボールの投げ分けができる中級者とでは、選ぶ材質にも差が出ることが一般的です。目的に応じた材質をチェックしましょう。
まずはフォームを安定させたい人向けの素材
初心者の人やラインどりを安定させたい人におすすめのボールは、ポリエステル製やウレタン製のものです。
両方ともボールがレーンに接した時の摩擦が少ないためコントロールが容易で、安定した投球ができます。
色々な人が投げることを想定したハウスボールは、このタイプが多いです。マイボールはハウスボールとは違い、自分の指のサイズにぴったりなものを作ることができるところが魅力だといえます。
カーブなどの投げ方を覚えたい人向けの素材
カーブなど角度が付いたボールを投げたい人におすすめなのが、リアクティブ素材やパーティクル素材を使用したボールです。
ポリエステル製やウレタン製のボールの摩擦力を小とすると、リアクティブ素材が中程度になります。パーティクル素材はかなり高い摩擦力と考えてください。
ただし、カーブのかかり具合はボールの材質だけでなくレーンのコンディションにも影響されるため、一概に同じ摩擦力とは言い切れない面があります。
また、投げる人の腕前によっても変化が生まれる点を覚えておきましょう。
初めてのマイボールはどこで買うのがよいか
マイボールの導入を考えている初心者向けに、おすすめの買い方を紹介します。
プロショップに足を運ぼう
安心の購入方法は、プロショップに足を運ぶことです。最初はショップのスタッフのアドバイスを聞きながら、どんなボールを購入するか選んだ方が失敗が少ないといえます。
行きつけのボウリング場がある場合、場内や施設に併設されているショップを利用するといいでしょう。ボールだけでなく、レーンの状態に対するアドバイスをもらうことも可能です。
通販での購入も可能
店舗へ行かなくてもネットショップを使用して、マイボールをオーダーする方法もあります。プロショップが運営しているネットショップを使用すると安心です。
価格の比較検討をしやすく、セール情報の入手も容易なため、忙しい人は利用を検討してはいかがでしょうか。
通販で買う場合ドリルはどこに依頼する?
オーダーして作るマイボールには、最初は穴が空けられていません。指を入れる穴を開ける工程のことをドリルといいます。
通販でボールを購入後にショップへ足を運んで、自分の指に合うようにドリルを依頼するパターンや、見本となるボールやメジャーシートを送って穴をあけてもらうパターンなどがあります。
これまで一度もマイボールを作っていない場合、サイズの目安になるものがありません。購入後にショップを訪れ、プロのアドバイスを取り入れながらドリルを依頼しましょう。
リーズナブルな中古ボールも有力な選択肢
プロショップの中には、中古品の取り扱いがある店も少なくありません。
中古品といっても、状態はさまざまです。すでに開けてある指穴をふさいだ状態で販売されているものを選べば、自分の指のサイズに合った穴を開けて使うことができます。
マイボールを使い始めたばかりの頃は、だんだんと重いものに買い替えていくケースが多いため、最初から新品に高いお金を出さずに中古品を賢く利用するという手もあるのです。
お気に入りのマイボールを長く使うために
ハウスボールをよく見ると、表面に細かい傷がついていることに気づくでしょう。ボウリングはレーンを転がっているうちに、新品の時とは状態が変化してきます。
どんなに大事に扱っても、劣化したり傷ついたりすることを完全に避けることはできませんが、長持ちさせるために日頃からお手入れをしましょう。
基本はタオルでの乾拭きとクリーナー
ボールがレーンを転がるたびに、表面にオイルが付着した状態になります。ゲーム中に投げたボールが戻ってきたら、毎回乾いたタオルを使用してボールについたオイルを拭いてあげましょう。
時間がたつとオイルがボールに染み込んでいってしまい、効果的な除去が難しくなります。
丁寧に拭いても、乾拭きだけでオイルを完全に除去することはできません。プレイ終了後は乾拭きの後にスプレータイプのオイルクリーナーを使用すると、ボールのコンディション維持が楽になります。
定期的にオイルリムーバーでのお手入れを
プレイする度にきれいに拭いていたとしても、時間が経過するにつれてどうしてもボールにオイルが染み込んできます。
染み込んだオイルを放置しておくとボールの摩擦力に影響を与えてしまうため、定期的にオイルリムーバーを使って、ボールに浸透した余計なオイルを取り去ってあげることが必要です。
自己流でオイルを除去しようとすると表面を傷めてしまう場合があるため、時々はショップへ行ってメンテナンスをお願いするといいでしょう。1年に1度くらいはメンテナンスの機会を設けることをおすすめします。
ボールの寿命はどれくらい?
ボールの寿命はどれくらいヘビーにプレイしているかによって変化するため、一概に何年持つとは言い切れません。
比較的積極的にプレイしているアマチュアプレイヤーの場合、300~400ゲーム前後で廃棄を検討する人が多いです。
ぱっと見、変化がないように見えても、指穴周辺に使用されている素材が劣化している場合もあります。
上手な選び方を知ってスコアアップを狙おう
試合に出るわけではないからマイボールは必要ないと考えがちですが、ボウリングを趣味として楽しんでいる人であれば、マイボールを持っていて損はありません。
定期的にボウリングをプレイする人は、マイボールがあった方がモチベーションがアップするでしょう。正しい選び方を知って、ボウリングライフを充実させてください。