釣りの餌は種類がたくさん。特徴や付け方を知って釣果につなげよう

2019.03.02

釣りに使う餌は、活餌や保存餌など数多くの種類があります。餌の種類ごとの狙える魚をはじめ、餌の付け方や釣り具の基本的な操作法などを知り、より一層の釣果を得ましょう。釣りスタイルに合った、便利な餌箱の選び方についても紹介します。

おもな活餌の種類と狙える魚

『活餌』とは、人工的に加工された餌ではなく、生きたそのままの生物を餌とするタイプのものを指します。

さまざまな釣り餌の中でも比較的釣果があげやすいと言われている活餌ですが、どんな種類があるのでしょうか。種類ごとに狙える魚とあわせて紹介します。

イソメやゴカイ

ミミズのような細長い体が特徴の『イソメ』や『ゴカイ』は、どんな場所でも容易に入手できる万能な活餌として知られています。

イソメにはたくさんの種類がありますが、釣り餌として使用されるのは、おもに『青イソメ』という種類です。同様に、ゴカイにもさまざまな種類がありますが、釣り餌として使用されるのはおもに『石ゴカイ』と呼ばれる種類です。

イソメとゴカイはとてもよく似た姿をしているため、初心者のうちは見分けることがむずかしいかもしれません。両者を比較すると、ゴカイのほうがやや小ぶりです。

  • イソメの対象魚:スズキ・メバル・カサゴ・キス・コチ・チヌ(黒鯛)・カレイ・ハゼなど
  • ゴカイの対象魚:メバル・カサゴ・キス・コチ・チヌ(黒鯛)・カレイ・ハゼなど

マムシやシラサエビ

『マムシ』は、イソメやゴカイと同様にミミズのような細長い体が特徴の釣り餌です。体液の放つにおいが強いため、よく魚を引きつけます。

そのぶん、『エサ取り』と呼ばれる目的外の餌だけ持っていく魚に狙われることが多いため、使うタイミングに気をつけましょう。

『シラサエビ』は、スジエビの仲間で、海底に深く潜る習性があります。ボトムレンジの魚を狙うには最適の釣り餌と言えるでしょう。

  • マムシの対象魚:コチ・マダイ・チヌ(黒鯛)・ヒラメ・カレイ・アイナメ・キス・スズキ・カワハギなど
  • シラサエビの対象魚:スズキ・カサゴ・ハタ・マダイ・チヌ(黒鯛)・メバル・アイナメなど

貝や小魚

貝は、おもに『イ貝』『アケミ貝』『カラス貝』『フジツボ』といった種類が釣り餌として利用されます。

小魚で利用されるのは、『イワシ』『豆アジ』『アユの稚魚』『ドジョウ』などです。イワシや豆アジは、大型の魚をターゲットにする際にも利用されます。

それぞれの対象魚は以下の通りです。

  • 貝の対象魚:チヌ(黒鯛)・石鯛・カワハギなど
  • 小魚の対象魚:スズキ・カサゴ・太刀魚・ハモなど

スナモグリやカニ

『スナモグリ』や『カニ』は、ともにチヌ(黒鯛)釣りに使用されることが多い釣り餌です。

『ボケ』という呼び名で広く親しまれているスナモグリですが、その正式名称は『ニホンスナモグリ』です。エビとシャコを足して割ったような独特の見た目が特徴です。

『カニ』は、釣具店で購入する以外に、現地調達もできる便利な釣り餌です。おもな種類には、『イソガニ』『イワガニ』『オウギガニ』などがあげられます。

  • スナモグリの対象魚:チヌ(黒鯛)・スズキ・ヒラメ・アイナメなど
  • カニの対象魚:チヌ(黒鯛)・石鯛

おもな保存餌の種類と狙える魚

長期保管ができて持ち運びも簡単な『保存餌』は、釣りに欠かせない便利なアイテムです。

ここでは、主要な保存餌の種類と狙える魚について見ていきましょう。

オキアミ

『オキアミ』は、エビによく似た見た目を持つプランクトンです。プランクトンとしては大きい種類で、体長は3~6cmになります。

日本国内では、三陸沖などに生息する『ツノナシオキアミ』や、南極周辺で漁獲される『ナンキョクオキアミ』という種類が販売されています。

オキアミは、生やボイルで販売されているのが一般的で、それぞれ付け餌や撒き餌、カゴ釣りなどに利用されます。オキアミの汎用性は高く、青イソメ・石ゴカイ同様にどんな場面でも活躍する万能餌として多くの人に利用されています。

  • オキアミの対象魚:チヌ(黒鯛)・アジ・サバ・カワハギ・メバル・フグ・カサゴ・キスなど

アミエビ

『アミエビ』は、プランクトンであるオキアミに非常によく似た見た目をしていますが、正式には『アキアミ』というサクラエビ科のエビです。体長は1~3cmほどで、サビキ釣りの撒き餌としてよく使われます。

サビキ釣りで使用される冷凍品のほか、手を汚さずに使えるチューブタイプや常温でも販売されているため、好みに合わせて利用できるでしょう。

  • アミエビの対象魚:アジ・イワシ・サバ・キビナゴ・コノシロ・サッパ・ウミタナゴ・サヨリなど

サバやイカの切り身など

『サバ』や『イカ』などの切り身も、釣り餌として高い効果を発揮します。慣れた釣り人の中には、サバやイカのほか、アジやサンマなどを使って釣り餌を自作する人も少なくありません。

販売されているものの中には、嗅覚の優れた魚にアピールするためにニンニクエキス等が配合されたものもあります。使い方によって、小型から大型まで狙える便利な釣り餌と言えるでしょう。

  • サバやイカの切り身などの対象魚:アジやサバなどの青物・うなぎ・ハモ・アナゴ・金目鯛・カツオ・マグロなど

おもな人工餌の種類と狙える魚

最近では活餌や保存餌以外に、便利な『人口餌』が多数開発・販売されています。おもな種類と狙える魚について見ていきましょう。

練り餌

『練り餌』は、小麦粉やさなぎ粉、魚類などの材料を水で練って作る人工餌です。原材料の種類や配合はさまざまで、マダイ用やアジ用など、ターゲットを絞った種類も販売されています。

作成が比較的容易なため、自作する人が多いのも特徴です。材料や配合を試行錯誤しながら釣果を増やしてゆく過程を楽しむのも、釣りの醍醐味の1つと言えるでしょう。

ワーム

ワームは、昆虫や魚などに似せて作られたソフトルアーの一種です。ラバーや樹脂などのやわらかい素材で作られているため、ハードルアーにくらべて自然な動きで魚にアピールできます。

また、魚が食いついた際の感触も自然なため、ハードルアーにくらべ安定した食いつきが期待できるでしょう。

ワームの種類は豊富で、発生する音や動きなど、それぞれに個性があります。選ぶワームや仕掛け、アクションの選択肢が広いのもワームフィッシングの特徴と言えるでしょう。そのゲーム性の高さから、非常に多くの愛好者を持つ釣り餌です。

餌の付け方

釣り餌は、ただやみくもにフックにかければ良いというものではありません。それぞれの餌をもっとも効果的に利用するための付け方があります。

仕掛け作りや餌の付け方など、釣りの準備における基本的なポイントをチェックしましょう。

仕掛け作りのポイント

仕掛け作りの基本は、順序良く、手元から進めることです。

いざ釣り場に到着すると、何はさておき針やルアーに手を出してしまいたくなるものですが、ここはグッとこらえましょう。手元から順を追って準備することが、効率的に作業を進めるコツです。

ここで、仕掛け作りのおもなポイントを整理しましょう。

  • 釣り糸は地面に触れさせない(傷が付き、切れやすくなってしまうため)
  • 道糸が絡むのを防ぐため、出しすぎ・緩めすぎに注意する
  • 糸はやや張り気味で結ぶ

こうした点をクリアするためにも、仕掛け作りの際は立ったままでの作業がおすすめです。

エビや貝の付け方

まず、エビの付け方から見ていきましょう。

エビを付ける際は、最初に剣の部分を残して尻尾を切り落とします。切り落とした付け根の背側から針を入れ、2節ほど前の腹側からいったん針先を出します。針を反転させ、そのまま腹から背中へ差し通して完成です。

貝餌の場合、水管から刺した針を、身の部分から少し見えるように通すのが基本的な付け方です。身が非常にやわらかいため、形を崩さないよう注意しましょう。

切り身や虫の付け方

切り身や虫類は、『チョン掛け』という手法で付けるのが一般的です。

チョン掛けは、針を餌の体全体に通さずに、一部に引っ掛けるようにして付ける手法です。

魚の切り身の場合、皮面から通すと安定します。むずかしい技術が必要ないため、初心者でも挑戦しやすい付け方と言えるでしょう。

ロッドやリールの操作について

ロッド(釣り竿)やリールの操作について、基礎からしっかりと学んだ経験があるという人は案外少ないものです。

持ち方やキャストをはじめとする基本的な操作法について、ここで改めて確認していきましょう。

持ち方とキャスト

ロッドを安定して持つコツは、人差し指と中指(もしくは中指と薬指)のあいだにリールフットを挟むようにして持つことです。こうすることで操作がラクになり、ロッドの持つポテンシャルを最大限に発揮できます。

キャストの際は、狙う場所を明確にして、その方角に向けまっすぐにロッドを投げます。

安全を確保するため、後方に人がいないかどうか、必ずしっかり確認しましょう。万が一、後ろに人がいる場合には、キャストは中止してください。

無事キャストができたなら、45度くらいの角度を目安に道糸を離し、着水までロッドは動かさないよう固定します。

ロッドのしなりを意識することで、軽い力でも飛距離のあるダイナミックなキャスティングを楽しめるでしょう。

仕掛けやリールの操作

キャスティングした仕掛けは、操作せず放置するとやがて弧を描くように岸へと戻ってきてしまいます。仕掛けをうまく潮の流れに乗せるため、ウキの動きに注意しながら道糸をコントロールしましょう。

一方、初心者に多いトラブルは、リールにまつわるものがほとんどです。リールの絡みを防ぐためにも、リールのベイルは開きすぎないようにしましょう。仕掛けを巻き取る際に一定のテンションをかけるよう意識することも大切です。

サミング

『サミング』とは、キャスト後のラインの放出量を調節し、ライントラブルを防ぐとともに仕掛けをコントロールするテクニックのことを言います。

なお、リールの種類によってサミングの方法は変わります。ベイトリールでのサミングの場合、親指の腹を使って軽めにスプールを押さえます。一方で、スピニングリールの場合は人差し指を使います。

釣りをするうえでとても重要かつ便利なテクニックなので、ぜひ覚えておきましょう。

餌なしでも釣れる?

ワームと同様に、餌なしで楽しむ釣りの方法に、『ジグサビキ』があります。

ジグサビキは、サビキ針と呼ばれるいくつも枝分かれした針の先端に、メタルジグという小魚を模した金属製のルアーを取りつけて魚を誘う方法です。

ここでは、ジグサビキの方法やターゲットとなる魚について見ていきましょう。

ジグサビキで狙える魚

ジグサビキで使用するメタルジグは、表面がキラキラと反射するように加工されています。水中で動きを加えると、あたかも小魚が泳いでいるかのように見えるため、小魚を狙う大型の魚をおびき寄せることができるのです。

ジグサビキで狙える魚は、厳密にはメタルジグ部分に反応する魚とサビキ部分に反応する魚とに分かれますが、ここではまとめて紹介していきます。

  • ジグサビキの対象魚:アジ・カマス・サワラ・サヨリ・ネリゴ・メッキなど

ジグサビキの方法

ジグサビキは、『サビキ』の一種です。サビキが撒き餌を使って魚をおびき寄せる手法なのに対し、ジグサビキは、釣り人自らが魚のいる場所に向けてキャストしていく釣り方です。

ジグサビキは、『ナブラ』と呼ばれる大型の魚が小型の魚を追いかける現象が発生したタイミングでもっとも威力を発揮します。

小さい魚が水面に見えたり、水面に動きが見えたりしたら、ナブラが発生している合図です。そのポイントに向けてロッドをキャストしましょう。

仕掛けが海底に届いたら、ロッドを縦にしゃくり上げたり下ろしたりする『リフト&フォール』というテクニックで魚を誘います。

ジグサビキには、『リフト&フォール』をせず、リールを巻くだけの『タダ巻き』という技法もあります。ナブラが発生しているときは、タダ巻きでも十分に釣果を得られるでしょう。

餌箱にも気を遣おう

釣りに出かける際は、釣り餌の管理も大切なポイントです。弱った餌や、死んでしまった餌では思うような釣果を得られません。

餌の運搬に適した餌箱の選び方をチェックしましょう。

保冷力がポイント

餌箱を選ぶ際に、まず確認したいのが『保冷力』です。高い気温は、釣餌に大きなダメージを与えてしまいます。釣餌の質は釣果に直結するため、餌箱内の温度が極端に上昇するような事態は避けなければなりません。

餌箱は、外気温の影響を受けにくいタイプのものや、保冷剤を入れられるタイプのものを選びましょう。

密閉性や使い勝手もチェック

密閉性も、餌箱を選ぶ際に見過ごせない重要なポイントです。どれほど温度管理に気を配っていようとも、蓋が開いてしまっては外気が入ってしまい意味がありません。

密閉性の低い餌箱では、外気温の影響で釣り餌が弱ってしまったり、逃げ出してしまったりといったリスクがあります。通常の状態で蓋がしっかりとしまっているのはもちろんのこと、少しの衝撃で簡単に蓋が開いてしまうようなタイプは避けましょう。

また、釣りの最中に両手がふさがることや、運搬時の利便性を考えて、首からかけるタイプや腰ベルトに通せるようなものを選ぶようにすると、より快適に利用できます。

夏は木の餌入れがおすすめ

餌箱の素材には、木やプラスチック、金属などさまざまなものがあります。軽さや丈夫さなど、それぞれにメリットとデメリットがあるため、用途や好みに合わせたものを選びましょう。

夏場に使用するのなら、木製の餌箱がおすすめです。温度管理がむずかしい夏場ですが、木製の餌箱は、あるテクニックを利用することで釣り餌にとって最適な環境を保てるのです。

そのテクニックというのが、餌箱を水で湿らせるという方法です。餌箱全体をしっかりと湿らせておけば、水分が蒸発する際の気化熱によって、餌箱の内部が高温になるのを防げます。

特別な道具がなくても気軽に実践できる方法のため、ぜひ試してみてください。

道具に加えて餌も使いこなそう

釣りに使う餌には、活餌・保存餌・人口餌などさまざまなタイプのものがあります。それぞれに異なる特徴があり、付け方や狙える魚も違うので、しっかりと下調べして目的に適したものを選びましょう。

また、餌の品質や状態も重要です。餌を入れておく餌箱のようなアイテムについてもこだわりを持ち、便利な機能やテクニックを活用するのをおすすめします。

釣りを楽しむのなら、餌や餌箱の選び方のほか、ロッドやリールの基本的な扱い方についても知っておきましょう。独学や見よう見まねでつづけていることが多い釣りですが、基本をマスターすることでより一層スキルが向上し、効率的に釣果を得られます。

基本的な知識を改めて整理することで、ますます充実した釣りの時間を楽しめますよ。

その他のテーマ

ART

CULTURE

CRAFT

FOOD

TIME