「趣味で写真を撮っているが、コンテストに応募する方法が分からない」そんな人のために、ここでは、写真コンテストの開催情報や応募方法について紹介します。入賞のコツなどもいくつか紹介するので、合わせてチェックしてみましょう。
写真コンテストに挑戦してみよう
写真のコンテストに応募したいが、趣味程度で撮っているから気がひける。そんな風に思っている人が多いのではないでしょうか?
写真コンテストにはたくさんの種類があるため、カメラ初心者や趣味で撮っている程度でも全く問題ありません。写真コンテストにはどのようなジャンルのものがあるのか、具体的に紹介していきます。
地域やテーマ別などジャンルは多彩
写真コンテストには、地域ごとの募集やテーマ別の募集など、たくさんのジャンルがあります。特定の市町村で撮影した写真限定のコンテストや、赤ちゃんをモデルにした写真のコンテストなど、書き出すときりがありません。
募集の条件に当てはまっていれば、初心者でも応募できるコンテストがほとんどなので、自分が普段撮っている被写体がテーマのコンテストを見つけて応募するという方法もあります。
スマホ写真でも応募が可能
「コンテストだから、一眼レフカメラなど、しっかりした機材で撮影したものしか応募できないのではないか」という印象を持っている人も多いのでしょう。
そんな人でも応募できるように、近年ではスマホの写真でも応募が可能なコンテストが増えてきています。スマホのカメラ機能は年々向上しているため、今や馬鹿にできないくらいの素敵な写真を撮影することが可能です。
わざわざ機材を揃えるほどでもないという人でも、スマホの写真でコンテストに応募することができます。
スキルアップや賞金獲得のチャンス
写真のコンテストに応募することのメリットに、『スキルアップを図れる』という点と『賞金獲得のチャンスがある』という点があります。写真のコンテストに応募する際には、普段以上にカメラの撮り方を意識するはずです。
コンテストのために試行錯誤し、写真を撮り続けるという行為が、結果的に自分のスキルアップにつながります。
また、コンテストによっては賞金が用意されているものもあります。コンテストの規模により賞金額に変動はありますが、賞金をモチベーションに応募するというのも1つの手でしょう。
開催情報の入手先は?
では、実際に写真コンテストに作品を応募したいと思ったとき、どのようにしてコンテストの情報を入手すればいいのでしょうか。
コンテストの開催情報は、いろいろな媒体から入手することができます。ここからは、コンテスト開催情報が入手できる方法について紹介していきます。
ポータルサイト
1つ目は、開催中の写真コンテストが一覧になってまとめてあるネット上のポータルサイトです。ここでは、現在開催中のコンテストから、直近で募集終了になってしまったコンテストを確認することができます。
ネット上にコンテストの詳細が上がっていて、気になるものがあればそのまま応募方法まで確認できるサイトもあるため、非常に便利でわかりやすい仕様です。
テーマ別・地域別・新着など、ジャンルごとにコンテストを探すことができるため、初めて利用する場合でも簡単に調べることができます。記事後半にいくつか紹介していますので参考にしてみてください。
カメラメーカーなどのサイト
2つ目は、カメラメーカーなどのサイトです。
カメラメーカーのサイトでは、そのメーカーが主催しているコンテストを調べることができます。基本的にはメーカー主催のコンテストが告知されるため、ポータルサイトに比べると、探すことができるコンテストの分母は少ない傾向にあります。
メーカー主催のコンテストは、定期的に開催されているケースが多いため、開催時期を狙ってチェックしてみるといいでしょう。こちらも記事後半にまとめて紹介しますのでご覧ください。
カメラ、写真雑誌
カメラの撮り方やコンテスト入賞者の写真を掲載している雑誌でも、コンテストの情報を入手することができます。
ネットでの検索に比べると探すのに手間がかかりますが、実際に、掲載されている入賞者の作品をみることができたり、雑誌にしか募集要項が乗っていないコアなコンテストもあるため、ネットのサイトと合わせて利用してみるといいかもしれません。
地元の情報誌や観光サイト
意外と知られていない写真コンテストの情報入手に役立つ媒体が、地元の情報誌や観光サイトです。特定の範囲に絞ったコンテストが多いため、ポータルサイトなどに掲載されている可能性も低く、募集者がそんなに多くならないという特徴があります。
カメラを始めたばかりの人や、地元愛の強い人などにおすすめのコンテスト情報が掲載されていることが多いです。その分、情報を入手するのも難しいため、旅行先などでこまめにチェックしておくといいでしょう。
知っていると便利な情報サイト
ここからは、写真コンテストの情報を入手することができるポータルサイトについて、より詳細に紹介していきます。
写真コンテストに応募する人なら誰でも知っているようなポータルサイトばかりなので、それぞれの特徴についてチェックしておきましょう。
登竜門
日本から応募することができるコンテストの情報をまとめることを目的に開設されている情報サイトが『登竜門』です。
登竜門では、週40件程のコンテスト情報が追加され、年間だと2000件程の情報がアップされているため、莫大な情報量をもとにコンテスト情報を探すことができます。
また、登竜門の運営スタッフがコンテスト主催側の確認を取ることができたコンテスト情報のみが掲載されているため、どのコンテストにも安心して応募することが可能です。
その他にも、コンテスト受賞者のインタビュー記事を閲覧できたり、賞金額の高額なコンテストランキングを見ることもできるため、情報量だけでなく、ユーモアあふれる情報サイトとして多くの人に親しまれています。
写真・フォトコン | コンテスト 公募 コンペ の〔登竜門〕
Picru
「みんなの写真で日本を元気にする」ことが目標の写真コンテスト情報ポータルサイトが『Picru』です。
Picruでは、コンテストの新着情報や締め切り間近のコンテストを検索することができます。その他にも、全国の写真コンテストの情報をサイト側が募集しているため、マニアックなコンテストや地域特有のコンテストの情報も豊富です。
コンテスト主催者として、サイトにコンテスト情報を無料で掲載してもらうこともできるため、地域の自治体なども積極的に活用しているサイトです。
PicPortal
『PicPortal』は、日本最大級の写真コンテスト情報サイトです。PicPortalでは、都道府県別の写真コンテストなど地域型のコンテスト情報はもちろん、企業が募集している写真コンテストの情報も掲載されています。
サイトも綺麗でコンテスト情報を検索しやすく、人気のコンテストがランキング形式で掲載されていたり、キーワードでコンテストを検索することも可能。非常に使いやすいでしょう。
通年で開催しているコンテスト例
写真コンテストには短い募集期間ではなく、通年で開催していたり、季節ごとに開催しているコンテストもあります。ここからは、通年で開催しているコンテストをいくつか紹介していきます。
単発で短く開催しているコンテストに比べ、長い時間をかけて満足のいく写真を撮影することができるため、自ずと力作揃いのコンテストになることが多いです。
入賞した力作を見ることができるコンテストも多いので、合わせてチェックしてみましょう。
カメラのキタムラ
『カメラのキタムラ』では、毎年開催している写真コンテストがあります。中でも有名なコンテストが『秋山庄太郎『花』写真コンテスト』と『JAPAN PHOTOコンテスト』です。
秋山庄太郎『花』写真コンテストは、その名の通り花をモデルにした写真のコンテストです。毎年応募総数が約3000点にもなる人気のコンテストです。
JAPAN PHOTOコンテストは、『春夏』と『秋冬』に分けられシーズンごとにコンテストが開催されます。被写体は特に決まっておらず、それぞれの季節感を感じることができる写真で応募することができます。
応募総数は毎年、数万点を越えてくるため、まさに日本を代表する写真コンテストだと言えます。
各カメラメーカー
カメラのキタムラだけでなく、いろいろなカメラメーカーも毎年コンテストを開催しています。
Nikonが開催している『ニッコールフォトコンテスト』は、プロ・アマ関係なく応募できるコンテストで、国内だけでなく海外からも注目を集めている写真コンテストです。
FUJIFILMが開催している『富士フィルムフォトコンテスト』は、応募者にワンポイントアドバイスが送られるため、初心者からも人気を集めています。
いくつかの部門に分かれたコンテストの中で総合優勝『フジコン大賞』を受賞すると、賞金として100万円が贈呈されます。
TAMRONが開催している『タムロン・マクロフォトコンテスト』は、ネイチャーの部とノンジャンルの部に別れてコンテストが開催されています。
応募総数が約5000点におよぶ人気のコンテストで、公式HPでは過去の受賞作品を見ることが可能なのでチェックしてみましょう。
TAMRON | 第15回タムロン・マクロレンズフォトコンテスト
各新聞社
カメラメーカー以外にも、新聞社で写真コンテストを開催している例もあります。読売新聞では毎年『よみうり写真大賞』が開催されており、さまざまな部門で写真が応募されています。
ニュースフォトに関しては毎月、月間賞を選んでいるため、募集のタイミングも幅広く応募しやすいコンテストとして人気を集めています。
コンテストの応募方法
いくつかの写真コンテストの情報を紹介しましたが、ここからは、実際にコンテストに応募するときの応募方法について紹介していきます。
せっかく写真を撮っても、応募方法を間違えてしまって、コンテストに参加できないというケースも起こり得ます。しっかりと応募方法を確認して、間違いなく先方に写真が届くようにしましょう。
まずはコンテストの概要を確認
まず確認すべきポイントがコンテストの募集概要です。具体的には、自分の撮影した写真がコンテストの内容やテーマに適しているかという点を確認します。
テーマに沿った作品だと判断されなかった場合、選定から外れてしまう可能性もあるので、応募したいコンテストがあったら、事前に内容とテーマを把握しておくようにしましょう。
重要な募集期間を確認
次に確認する必要があるのが、コンテストの『募集期間』です。写真コンテストの応募には、準備期間として約1週間程度必要だとされています。応募のための準備期間も考慮に入れて撮影し、締切日から逆算して準備ができるようにするといいでしょう。
写真の提出方法を確認
最後に確認すべきポイントが『写真の提出方法』です。提出方法とはこの場合、データ形式での提出か、現像した状態での提出かを意味します。
例えばデータでの提出の場合、ネット上だけで応募を済ますことも可能です。現像した写真を提出する場合は、応募票の記入など、別の作業も付随してくるため注意が必要です。送付物に漏れがないか、しっかり確認してから応募するようにしましょう。
写真の加工はどこまでOK?
写真コンテストにおいて、写真の加工はどの程度まで認められているのでしょうか。写真の加工は、世界的な写真コンテストでも物議を醸すほど判断の難しい要素とされています。
日本の写真コンテストに関しては、一応のガイドラインが設定されているため、どの程度の加工が認められているのかチェックしておきましょう。
合成や消去はNG
写真に写っていない別の場所などを合成することや、写真に写っている被写体を消去する行為は禁止されているため、そのような加工が見受けられる写真は選定から除外されてしまいます。
例外として、レンズのホコリや小さなゴミを加工で消去する行為は認められているため、万が一ゴミやホコリが写り込んでしまったら、加工して消去することができます。
色調整やトリミングは過度でなければ可
写真の色彩の調整やトリミングに関しては、過度の修正でなければ認められています。実物に近い色合いに補正する程度の色調整であれば許容されますが、大きく外れた色調の変換や演出を加えてしまうと、審査対象から外れてしまいます。
トリミングに関しても、元々の画から大きく写真をカットしてしまうと、失格になる可能性があるので注意が必要です。
応募するコンテストの規定を確認しておこう
写真を撮る際に何度も撮り直したり、モデルに同じ動きをしてもらうことで撮りたい写真を演出することがあります。このような演出に関しては、許容されるケースとされないケースの2パターンがあります。
演出がよしとされるケースは、コンテストの内容やテーマによって変わってくるため、応募するコンテストの規定を確認し、どこまでの演出が許されるのかを把握した上で応募するようにしましょう。
コンテストで入賞するためのポイント
応募者の多い写真コンテストで入賞するためには、具体的にどのようなことに着目して写真を撮影すればいいのでしょうか?
コンテストで入賞するためには、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえれば確実に入賞できるというわけではありませんが、作品を撮影する際の指針にはなるので、覚えておくと役に立つでしょう。
テーマが分かりやすいもの
1つ目のポイントは『テーマが分かりやすいものを撮る』ということです。写真は2次元で、作品を言葉で説明することもできません。
そのため、一目見て分かりにくい写真だとテーマが伝わりにくく、作品に込めた想いが届かない場合があります。まずはシンプルに伝えたいテーマを考え、誰が見ても分かる作品を撮ることから始めるといいでしょう。
構図を意識する
次に意識するポイントが『写真の構図』です。構図は、写真で伝えたいテーマをはっきりさせる際に必ず必要になってくる要素であるため、被写体と一緒に念頭に入れて撮影するようにしましょう。
例えば、被写体を真ん中に捉えて撮影する方法を『日の丸構図』や『三分割法』と呼びます。撮りたい被写体が真ん中に位置するため、何を撮影したかがはっきりわかるようになります。
最初は第一回開催や地域限定ものを狙う
撮影方法とは別の入賞しやすくなるポイントに、第一回開催のコンテストや地域限定のコンテストに応募するという方法があります。
これらのコンテストは、大きなコンテストに比べると認知度が低いため、応募総数を考慮すると入賞できる確率が上がります。写真を撮り始めたばかりの人や、新しいコンテストで自分の力を試したい人にオススメだと言えます。
気になるものがあれば早速応募してみよう
写真のコンテストは一見敷居の高いもののように感じてしまいがちですが、その間口はとても広く、色んな角度から挑戦することができます。
趣味で写真を始めた人や、自分の撮影した写真を多くの人に見てもらいたい人は、積極的にコンテストに応募してみましょう。